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タミヤ、「ミニ四駆ジャパンカップ2014」、チャンピオン決定戦開催

4カ月の戦いに決着! 難関コースを、早く、安定して走り抜けたその実力に注目

10月19日開催



場所:メガウェブ

 タミヤは10月19日、お台場のメガウェブにて、ミニ四駆全日本選手権「ミニ四駆ジャパンカップ2014」の“東京大会4”そして“チャンピオン決定戦”を開催した。今年の4月から、4カ月にわたって行なわれた「ミニ四駆ジャパンカップ2014」のチャンピオンがこの戦いで決定した。

たくさんの来場者が訪れ、大きく盛り上がった
多くの選手を悩ましたフジヤマチェンジャー
チャンピオンズの頂点に立ったサトウ選手

 「ミニ四駆ジャパンカップ2014」のコースは昨年のコースを上回る長さの232mとなる。長い上り坂「アップステップ」さらに30度のバンクのある長い直線「スーパーグラインドバンク30」を通り、次の「ダウンステップVer.2」で一気に下るという高低差の激しいコースとなっている。

 参加するマシンは上り坂を登り切るパワーと、細かく上下するコースに合わせたコースアウトしない工夫、激しいコースを走りきる安定性が求められる。今年は「フジヤマチェンジャー」という急角度に盛り上がったコースチェンジポイントを越えなくてはならず、ここが攻略の鍵となる。参加者はダウンフォースで車体が下がったときに路面に設置して速度を抑える“ブレーキ”などを工夫して、コースに挑んでいた。

今回大きな見所となったのは、「チャンピオンズ代表決定戦」。“チャンピオンズ”は従来はなかった新しいクラスで、2013年の大会で優勝した選手達が認定される。今回は、37人のチャンピオンズの選手のみで対戦し、かれらの中での最優秀選手が決定された。「チャンピオンズ代表決定戦」では予選をタイムアタックで行ない、続いて上位者6人による1対1のバトルで戦いが繰り広げられた。

 予選は5周で42秒台というタイムが鍵となった。チャンピオンズのマシンだけあって、予選参加者の走りと比べて安定性は段違いだったが、それでも勝つためにできるだけ速さを求めていくため、後半のラップででコースアウトという車も少なくなかった。毎回あわやコースアウトという感じになりながらも完走し好タイムをたたき出した車もいた。

 チャンピオンズの決勝は3人の選手によって争われた。優勝したのはサトウ選手。安定しつつ早いという、実力者の貫禄を見せつけての勝利となった。佐藤選手はこの後、各地方大会の優勝者と戦い、「ミニ四駆ジャパンカップ2014」の王者の座を争うこととなった。

【チャンピオンズ代表決定戦】

【ミニ四駆ジャパンカップ2014】
これまで全国で地区大会が15回行なわれてきただけに、安定した走りを見せるマシンが多かった。右下はチャンピオンズのマシン達

実力伯仲! 激戦をくぐり抜けた者達が戦うチャンピオン決定戦

ジュニアコース優勝はフジイ選手。とても誇らしげにトロフィーを掲げていた
オープンコースを制したのはアシナ選手。右の選手はチームメイトだという

 そして、4カ月の戦いの最終決戦。チャンピオン決定戦が行なわれた。「ミニ四駆ジャパンカップ2014」の地区大会は東京は今回を含め4戦、大阪では2戦行なわれているが、他には北海道から九州まで全10戦、計15戦が開催されている。今回は残念ながら、愛媛大会が雨で中止になってしまい、14戦のチャンピオンが集まった。

 チャンピオン決定戦は小学4年生から中学3年生以下の「ジュニアコース」、そして年齢制限を定めない「オープンコース」の2つの戦いが行なわれた。オープンコースでは、チャンピオンズで優勝したサトウ選手も加わった。

 ジュニアコースといえど、さすが全国の猛者が集まっているだけあって、その走りはやはり違う。速いながらも、マシンはまるでコースに張り付いているかのように走る。時にはとんでもない速さを見せるマシンもあるが、そういったマシンは完走できずにコースアウトしてしまう。速さをとるか、安定性をとるか、ぎりぎりを突き詰める選手達のマシンセッティングへの情熱はこちらにも伝わってきた。

 「ミニ四駆ジャパンカップ2014」のコースの注目点は、やはり「フジヤマチェンジャー」だ。その名の通り急角度の山型になった仕掛けは、5周コースを巡るなかでたった1回通るだけなのだが、ここを通れるかが完走の鍵となる。フジヤマチェンジャーを通るマシンがあると、観客達から「おおお!」という歓声が上がり、うまく通ると安堵のため息が聞こえる。決勝戦は多くの人が見守っており、その盛り上がりは大きかった。

 「ミニ四駆ジャパンカップ2014」のジュニアコースを制したのはフジイ選手、そしてオープンクラスはアシナ選手だった。各コースとも実力は伯仲しており、かなり見応えのある試合だった。動画を撮影しているので、ぜひ見て欲しい。

 今回アシナ選手に話を聞くことができた。アシナ選手は宮城県を中心に活動している「Zフライヤー」というチームの1員で、今回は3位の選手もZフライヤーのメンバーだという。東北の選手を集めた少数精鋭のチームで、静岡より北の大会には積極的に参加し、何度もコースを走ることでセッティングを煮詰め、地方大会で優勝した後は、勝負よりも電池残量などの要素を検討し、決勝戦でいかに勝つかに照準を合わせ、チームで一丸となって努力したとのことだ。

 「ミニ四駆ジャパンカップ2014」は大きく盛り上がった。取材しているメディアも週刊誌などが増え注目度が増している実感がある。今後もミニ四駆はますます勢いを増していきそうだ。引き続き、注目していきたい。

【ミニ四駆ジャパンカップ2014ジュニアコース決勝戦】

【ミニ四駆ジャパンカップ2014オープンコース決勝戦】

【チャンピオン決定戦】
これまで全国で地区大会が15回行なわれてきただけに、安定した走りを見せるマシンが多かった。右下はチャンピオンズのマシン達

【コンクールデレガンス】
こちらはマシンのデザインにこだわった「コンクールデレガンス」。地区大会での優秀作品が集まり、下の大阪大会の出場者が優勝となった

(勝田哲也)