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「ミニ四駆 ジャパンカップ2014」のコースレイアウトが明らかに
アップダウンにバンク、立体交差もある232mのロングコース、どう挑むか!?
(2014/4/17 21:18)
タミヤは4月17日、東京・タミヤ プラモデルファクトリー新橋店で、「ミニ四駆 メディアミーティング&対抗レース」を行なった。メディア対抗レースは20以上のメディアが集まり、30人もの選手が参加する盛況となった。筆者も前回のマシンに改良を加え、昨年に続き挑戦した。
メディアミーティングでは、新マシンに加え、ミニ四駆の全国大会「ミニ四駆大会 ジャパンカップ2014」の開催が発表され、コースレイアウトが明らかになった。立体交差まで登場する長く、複雑なコースとなる。今年のジャパンカップも熱い戦いがくり広げられそうだ。
新しいデザインの「ABILISTA」発表。難関だらけのジャパンカップコースにどう挑む?
イベントでは、最初にタミヤのMCガッツ氏より、「ミニ四駆 メディアミーティング」として、新しいミニ四駆や、「ミニ四駆大会 ジャパンカップ2014」の情報が公開された。
注目の新車の1台目は「ABILISTA(アビリスタ)」。フロントエンジンのスーパーカーをイメージしたというボディは、従来のミニ四駆のイメージとは異なる印象的なデザインだ。デザインはフロントエンジンだが、車体は中央にモーターを置くタイプなので、バランスそのものは従来のものと変わらなそうだが、このデザインは今後のラインナップに大きな影響を与えるだろう。7月発売予定で、価格は900円(税別)。
2台目が「TRI GALE(トライゲイル)」こちらはすでに発表済みで、5月31日に発売予定。価格は900円(税別)。スーパーカーをイメージし、ノーズと左右の尖った角が特徴だ。こちらも中央にモーターを配置するMAシャーシとなっている。この他にも復刻のミニ四駆や、ジャパンカップ2014を記念した製品も発売される。
そして今回の目玉となるジャパンカップ2014のコースだが、強力な上り坂「アップステップ」から、30度の角度のついた「スーパーグラインドバンク30」、降下する「ダウンステップVer.2」へ繋いでいく。コースによっては「フジヤマチェンジャー」という急角度のチェンジャーを通らなくてはならない。パワーとスピードをどういったバランスで仕上げるか、試されることになりそうだ。
コースの全長は232m。かなり長いコースとなっている。アップダウンに長い直線コース、立体交差と見所が盛りだくさんで、これまで以上に観戦が楽しいコースとなりそうだ。ジャパンカップ2014は6月22日の東京大会を皮切りに、10月19日まで全国様々な会場で開催される。詳細は公式ページを参照して欲しい。
リベンジなるか!? 「メディア対抗レース」にさらなる安定化を施して挑戦
メディアブリーフィングの後に行なわれたメディア対抗レースは昨年以上の盛況となった。参加媒体が大きく増えたのは、「ミニ四駆の人気の高まり」を受けてのものだという。参加メディアは模型専門誌だけでなく、ラジオ番組の1コーナーでミニ四駆のレースを実況しているチームや、漫画雑誌などもあった。
前回も参加メディアのミニ四駆はかなり手が加えられていて、その“本気”ぶりに驚かされたが、今回もミニ四駆好きの選手が多数集まった。彼等のマシンは使用しているパーツはもとより、ボディの塗装や飾り付けまで実に凝っていた。
その中でもデザインの優秀さに「コンクールデレガンス賞」が贈られた月刊モデルアートのコニシ選手のマシンは、ホイールまでも塗装が施されており、「さすが模型誌のマシン」と思わせるデザインだった。他のメディアのマシンも作り手の愛を強く感じさせるものが多かった。
筆者は前回のメディアレースでは走っている時にパーツが取れてしまうという形で負けた。その悔しさから完走できるマシンを求め、何とか形にした。その試行錯誤は昨年の特別企画を参考にして欲しい。今回、再挑戦にあたり、筆者はこのマシンに更なる改良を加えてみた。「マスダンパースクエア」というパーツを両脇に装着し、従来の側面についていた重りを前に配置してみた。“重量アップによるさらなる安定化”を目指したのだ。
この試みはとてもうまくいったように思えた。何度か行なった練習走行では、コースアウトを全くせず、他のミニ四駆が大きくジャンプするアップダウンも低い軌道でパスできる。何周も安定して進める! これなら目標である完走は楽々パスし、さらなる上を目指せるんじゃないか?……しかし、実際のレースでは、練習では全くなかった“コースアウトで負け”という結果になってしまった。まだまだ安定化の道は遠いようだ。前方のローラーを太くするのがいいのだろうか? いっそのこと新しいマシンを投入すべきか、次の機会を目指していきたい。
今回、30人のメディア選手の頂点に立ったのは、ネットを通じて海外に日本のサブカルチャーを紹介しているというOK WAVEのワタセ選手。OK WAVEはもう1人の選手も3位だった。ワタセ選手のマシンを撮影させてもらい、コンセプトを聞いたのだが、「とにかく安定を目指した」とのこと。“ちょうちん”と呼ばれるちょうつがい型の機構を自作するという、かなり凝ったギミックを盛り込んでいた。
レース参加を目指して休日にレース場にも足を運んでみたが、セッティングしていて改めてわかったことは、パーツの間にはさむワッシャー1つでも車の挙動は大きく異なってくるということ。たくさんのパーツと、車体の相性、ネジの取り付け位置で走りのバランスは変わる。走行中の車体への衝撃は凄まじく、堅牢さを第一に考えなくてはいけない。
そして、自分の求めるセッティングを実現させるための要素は実に多彩で、確かめるには実際に走らせるしかない。組むための道具も揃えていれば色々な状況に対応できる。実に奥深い世界だということが改めてわかった。次の機会を目指して、1からマシンに取り組んでいきたい。