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「新生FFXIV」吉田氏がユーザーと1対1で向き合う「吉Pに物申す」
「黒魔を強化してよ!」、「シルフィーちゃんになりたい!」魂の叫びが次々と
(2014/4/26 22:04)
「ニコニコ超会議3」でスクウェア・エニックスは様々な「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生FFXIV)」のイベントを開催している。本稿では、「吉Pに物申す」を取り上げたい。このイベントは、事前に来場者から質問者を募り、ステージ上で、「新生FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏に直接意見をぶつけられるというものだ。
質問者は希望者から抽選で選ばれる。選ばれた人は緊張と、かなりの“気合い”を持って壇上に上がるのが伝わってくる。与えられた時間はそれほど長くない。質問者は普段抱えている疑問や不安をできるだけ短くしなくてはならない。「俺の職業は弱いんじゃないのか?」、「ガチガチの攻略が必要なギミックなのに、事前説明もないのはどうして?」など、彼らが抱えている正直な意見が飛び出した。
本稿ではさらに「コスプレに参加してみた」の写真も紹介したい。事前応募者と、会場で参加したユーザーたちが集まったが、どのコスプレも質が高く、こちらでもプレーヤーたちの「新生FFXIV」への強い思い入れが感じられた。
ユーザーの真摯な質問・要望に1対1で向き合う「吉Pに物申す」
吉田氏に直接意見をぶつける「吉Pに物申す」は、吉田氏の要望で実現したという。多くのユーザーときちんと対話するために、今回はいくつかの“ルール”が設けられた。1つは、「まずテーマを明確にすること」、2つめは「制限時間は2分」。2分は回答する時間も含む。そして3つめが、「勝敗は視聴者にゆだねる」。この対話は“バトル”であり、勝敗をニコニコの投票システムで判定する。勝てば質問者は特製のTシャツをもらえる。
最初の“意見”は「黒魔道士が弱い!」というものだった。質問者は「黒魔道士代表」としてきたという。「大迷宮バハムート 侵攻編」が追加されたが、黒魔道士の単体のDPSが低く、パーティに入れてもらえないという。彼の意見に賛同する会場のプレーヤーは拍手で応援した。吉田氏は「僕も黒魔道士の強化は本当に待ち望んでいるんですが、以前、私が黒魔道士を使っていたために、『優遇しすぎている』といわれて、調査しにくくなっています」と答えた。
それから吉田氏は質問者に向かい、「黒魔道士プレーヤー代表の方として伺います。黒魔道士を強化して良いでしょうか?」と問いかけた。質問者は「お願いします」と答え、吉田氏は「わかりました」と返した。
ここで質問タイムは終わり、視聴者の投票で質問者の勝ちとなったが、吉田氏は黒魔道士の強化の“お墨付き”を得て、満面の笑みだった。「結果として黒魔道士を強化できるようになるんだから、吉Pの勝ちじゃねえの?」という視聴者のツッコミは的を射ていたように見えた。
「攻略に関して、事前に説明がないのは開発側の意図か?」これは大迷宮バハムート5層のツインタニアの「ダイブボム」を回避するというときに、攻略本に書いてあるような方法じゃなければ回避できず、初見では攻略不可能であり、このような難しさは開発が意図しているものなのか? というものだった。
吉田氏は「本来は全員が逃げるような方法での回避を考えていたのだが、“くぼみ”を使った攻略の方がより有効だった。このためユーザーが編み出した攻略法はそのままにしている。攻略はある程度ユーザーにゆだね、こちらからガチガチの提示はしない」と答えた。
「召喚士はガルーダばっかりになってしまう。他の召喚獣も使いたいし、新しいかわいい召喚獣も欲しい」という質問。吉田氏は開発意図は使い分けするバランスを考えていて、現在のガルーダばかりになっている状況は認識していると語った。しかし、それでガルーダを弱体化させてしまうのは苦しく、検討を繰り返しているとのこと。
また、新召喚獣に関しては「これからジジイみたいなのとか、氷をまとったお姉様みたいなもが出るけどかわいいのはなあ……」とコメントした後、「見た目をマメット風にするなどいろいろな方法を考えている」と答えた。質問者はさらに「次の召喚獣は?」と質問を重ねた。こちらはレベルキャップ解放で追加される要素であり、まだ明かせないとのことだ。
このほかにもいくつか質問が出たが、「もっと明るい雰囲気のダンジョンが欲しい」というものには、「次のアップデートでは屋外のコンテンツがインスタンスダンジョンとして追加される」という新情報が出た。天候も晴れているが、ボスとの戦いでは変わるとのことだ。また、「シーフを実装して欲しい」という要望に関しては、“新職業”に関しては明かせられないが、これからE3などのイベントでも新情報を続々出していくという。
「ナイトも集団か単体、どっちかのヘイトをもっと稼げるようにして欲しい」という要望には、「万能キャラにしてしまっては職業の特性が表現できない」とのこと。タンクのマウントの入手方として「ハイレベルコンテンツを200回やるというが、これから始める人とスタートラインが同じなのは納得がいかない」という物に関しては、吉田氏はこれまでカウントをしていなかったことを明かし、今後も何らかの職業を続けている人に向けて、希少価値を持ったものを用意するとを語った。
面白かったのが、「幻術士の職業クエで出てくる“シルフィーちゃん”をぜひ自キャラとして作りたい!」というもの。質問者はシルフィーちゃんへの愛を切々と語り、「なぜ作れないのか?」と詰め寄った。吉田氏は「シルフィーはキャラクター作成パーツでは作れないパーツを使っていて、βテストで作成可能なモデルに調整したところ、『こんなの俺たちのシルフィーちゃんじゃない!』という声がものすごく上がったんです」と答えた。
吉田氏は質問者に向かい「いいですか、シルフィーちゃんは“あなたの心の中”にいて、他のプレーヤーが作れるものじゃないんです。エオルゼアに1人しかいないんです。この先きっとシルフィーちゃんはまた登場すると思います。そこにご期待ください」と語り、質問者と熱いハグを交わした。
全体的に、ユーザーが抱えるコンテンツへの熱い想い、もっと楽しくプレイしたいという気持ちが伝わってくるコーナーだと感じた。そして吉田氏の言葉からは、ユーザーが考えていることを同じように考え、スタッフたちが話し合い、意見をぶつけ合っているのがきちんとわかる。「吉Pに物申す」は明日も行なわれる。どんな質問が出てくるか楽しみだ。