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透け透けボディの新型もお披露目。MSIのRTX40シリーズ搭載ゲーミングノート実機レポート
1.7kgの薄型軽量機からフラッグシップまで13機種が新登場
2023年2月16日 19:30
- 【ゲーミングノートPC「アルティメットノート EVOLUTION」シリーズ】
- 2月下旬以降順次発売
MSIは2月15日、NVIDIAの最新GPU「GeForce RTX 40シリーズ」を搭載したゲーミングノートPC、13シリーズを一挙に発表した。同社は以前からゲーミングノートPCに力を入れており、日本でのシェアナンバーワンを獲得しているのだが、これだけ多くの機種を一度に更新するのは、他のメーカーでは真似ができないだろう。記者向けに開催された発表会に参加してきたので、その様子をレポートする。
発表会のタイトルは「THE LEAP TO SINGULARTY」であり、日本に直訳すれば「特異点への跳躍」となる。従来の製品に比べて、性能が大きく跳ね上がっていることを表しているタイトルだ。発表会ではまず、2023年度のMSIノートPC事業戦略について、MSIノートPC セールス&マーケティング ディレクターのFelix Hung氏がプレゼンを行なった。その要旨は以下の通りだ。
2022年の日本とグローバルのゲーム市場を比較すると、日本はPCゲームの割合が7%と小さいが、そこが10.5%と2桁成長しており、今後も成長の伸び代は大きい。日本のノートPC市場は、2022年はコロナ禍での需要増の反動で、販売台数は下回ったが、ハイエンドノートPCが増えたことで、単価は1万円超上昇した。MSIは毎年成長しており、2023年は前年と比べて25%の成長を目指す。そのため、2023年の新年度にあわせて全製品ラインナップを展開する。MSIのゲーミングノートPC、大きく「薄型・軽量」モデルと「性能重視」モデルに分けられるが、それぞれのニーズをカバーする製品を投入する。2020~2022年の国内CPU/GPUシェア。Intel+NVIDIAが73%と圧倒的なシェアを占めている。また、MSIのシェアは24%で1位だが、2位は20%とそれほど大きな差はないので、引き続きシェア拡大を目指していく。
インテルのゲストが第13世代Coreの利点を解説
今回発表された新シリーズの多くはインテルの最新CPUである第13世代Coreモバイル・プロセッサーを搭載している。続いて、インテル技術本部部長の安生健一朗氏が、第13世代Coreモバイル・プロセッサーの特徴について説明を行なった。その要旨は以下の通りだ。
第13世代インテルCoreモバイル・プロセッサーは、HXシリーズ、Hシリーズ、Pシリーズ、Uシリーズという4つのシリーズがあり、それぞれTDPと性能レンジが異なる。最も高性能なHXシリーズはデスクトップPC用CPUのダイを流用したものであり、モバイル向けとして初の24コアを実現。第12世代に比べてシングルスレッド性能は11%、マルチスレッド性能は49%向上している。さらにゲーミング性能も高く、第12世代に比べて約12%高速である。ワイヤレス接続機能も強化されており、Wi-Fi 6Eや2リンクの同時接続にも対応するほか、インテルEvo対応モデルでは、AndroidやiOS搭載のスマートフォンの写真や動画を簡単に転送できるインテルUnisonをサポートする。
RTX 40シリーズのみ対応の新機能「DLSS 3」の効果は大きい
次に、NVIDIAコンシューマー事業部事業部長の森井信吉氏が、NVIDIAの最新GPU「RTX 40シリーズ」について説明を行なった。その要旨は以下の通りだ。
RTX 40シリーズでは、Ada Lovelaceアーキテクチャと呼ばれる最新アーキテクチャが採用されており、電力効率が前世代の3倍に向上している。RTX 40シリーズのみで利用できる新機能「DLSS 3」によってフレームレートが大きく向上し、ゲームによっては約3倍にもなる。DLSS対応ゲームはすでに260を超え、50のタイトルがDLSS 3に対応済み、または対応予定である。DLSS 3を使わなくても、RTX 4090は前世代のRTX 3080 Tiに比べてゲーム上でのパフォーマンスが大きく向上しており、最新ゲームも快適にプレイできる。また、搭載しているエンコーダーが第8世代となり圧縮効率の高いAV1に対応した。
各機種の特徴を実機写真と共に紹介
最後に、MSIノートPC プロダクト課課長の新井雅俊氏が、今回の新製品を紹介した。実際に会場に展示されていた実機の写真とあわせて、スペックなどを紹介する。
まず、新井氏は「Raider GE78 HX 13V」のベンチマークスコアを示し、旧製品のゲーミングノートPCはもちろん、第12世代Core搭載デスクトップPCや、GeForce RTX 3090搭載デスクトップPCと比べても上回ることを明らかにした。さらにMSI独自の冷却機構Cooler Boostも強化され、機種に応じて最適化された形で搭載されていることを説明した。
Raider GE78 HX 13V
ウルトラハイエンドの「Raider GE78 HX 13V」は、プロのeスポーツプレーヤー向けとして設計されており、非常に高い性能を誇る。また、前面に搭載されているRGBライティング機能「Matrix Light Bar」も特徴だ。キーボードも1つずつバックライトの色を変更でき、WASDキーはスケルトンキートップになっているため、一目で区別できる。
Stealth 16 Studio A13V
15.6型液晶搭載の薄型軽量ゲーミングノートPC「Stealth 16 Studio A13V」は、日本のゲーマーを意識した製品であり、MSIのハイエンドゲーミングノートPCとして久し振りに2kgを切ったことが魅力だ。クリエイター向けノートPCとしての要素もあり、ボディカラーも2色展開となっている。また、テンキーも備えている。薄型軽量ながらRTX 4070を搭載可能なので、友人の家に持っていってLANパーティをするにもおすすめ。
Stealth 14 Studio A13V
「Stealth 14 Studio A13V」は、MSIのゲーミングノートPCとしては約6年振りに14型液晶を搭載し、軽くて丈夫なマグネシウム合金の採用により、薄さ19mm、重さ1.7kgという、外部GPUを搭載したゲーミングノートPCの中ではトップクラスの携帯性を実現していることが魅力だ。ボディカラーはブラック&ホワイトと、スターブルーの2色が用意されている。GPUもRTX 4070まで搭載可能であり、液晶の解像度はWQXGA、リフレッシュレートも240Hzと優秀だ。気軽に持ち運べるゲーミングノートPCが欲しい人にはぴったりの製品であろう。
Katana 17/15 B12V
「Katana 17/15 B12V」は、フルHDゲーミングに特化したハイスペックモデルで、コストパフォーマンスの高さが魅力だ。17.3型液晶搭載のKatana 17と15.6型液晶搭載のKatana 15があるが、どちらも液晶解像度はフルHD、リフレッシュレートは144Hzとなっている。FPSやTPSをメインに遊ぶ人におすすめのマシンだ。
Cyborg 15 A12V
「Cyborg 15 A12V」はリーズナブルな価格とゲームを快適にプレイできる性能を両立したミドルスペックモデルで、名前の通りサイボーグをイメージしたスケルトンデザインを採用していることが特徴だ。WASDキーや方向キー、電源キーがスケルトンになっているだけでなく、底面カバーやディスプレイ枠の一部もスケルトンを採用している。HDMIに加え、映像出力に対応したUSB Type-Cを搭載しているので、複数の外付けモニターに映像出力が可能である。
Titan GT77 HX 13HV
「Titan GT77 HX 13HV」は、タイタン(巨人)の名がふさわしいフラッグシップモデルだ。17.3型4KのミニLED直下型バックライト液晶を採用し、SteelSeriesの英語版メカニカルキーボードを搭載する。CPU、GPUともにハイエンドモデルを採用し、現時点最強のスペックを誇るゲーミングノートPCだ。
Vector GP77 13V
「Vector GP77 13V」は、17.3型液晶を搭載したハイエンドモデルである。液晶はWQHD対応、リフレッシュレートは240Hzで、FPSもMMORPGもオープンワールドアクションも快適にプレイできる。映像出力対応のUSB Type-CとHDMI、Mini DPを搭載しており、複数の外付けモニターに出力することも可能だ。
Stealth 15 A13V
「Stealth 15 A13V」は、4Kディスプレイ搭載のハイスペックモデルであり、クリエイター向けとゲーマー向けの両方の要素を兼ね備えた製品だ。GPUは、RTX 4060またはRTX 4050を選択できる。ボディの厚さが19.9mmとスリムで、重量も2.1kgと比較的軽いため、持ち運びもしやすい。
Pulse 15 B13V
「Pulse 15 B13V」は、eスポーツゲーマー向けハイスペックモデルであり、リフレッシュレート360Hz対応のウルトラ滑らか表示ディスプレイを搭載していることが特徴だ。GPUとしてRTX 4060を搭載し、FPS/TPSなどで高いフレームレートを実現。FPSやTPSで「勝ち」にこだわりたいゲーマーにおすすめ。
Thin GF63 12V
「Thin GF63 12V」は、MSIのゲーミングノートPCの中ではエントリーに位置するモデルだが、リフレッシュレート144Hz対応フルHD液晶とRTX 4050を搭載し、最新ゲームも十分快適にプレイできるパフォーマンスを実現。厚さは21.7mm、重さ1.86kgと軽いので、バックパックなどに入れて気軽に持ち運べる。初めてゲーミングノートPCを買う人にもおすすめだ。
Prestige 13 Evo A12M
今回の発表会では、ゲーミングノートPCのほかに、ビジネスノートPCも3シリーズ発表されたが、ここではその中からMSIのノートPCとして史上初めて1kgを切った薄型軽量ノートPC「Prestige 13 Evo A12M」のみ紹介する。Prestige 13 Evo A12Mは、マグネシウム合金を採用し、厚さ16.9mm、重量990gを実現していることがウリで、バッテリー駆動時間も最大23時間15分と長い。1kgを切る軽いノートPCが欲しいという要望は、特に日本から多かったとのことで、その要望に応えるべく開発が進められたとのことだ。軽いノートP常にノートPCを携帯したいという人におすすめだ。
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