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MSI、Core Ultra搭載ポータブルゲーミングPC「Claw A1M」をお披露目

18型液晶搭載フラッグシップ「Titan 18 HX」などゲーミングノート新製品も

【Claw A1M】

発売時期・価格:未定

【Titan 18 HX】

2月15日 発売予定

価格:オープン(直販価格:683,800円より)

 エムエスアイコンピュータージャパン(以下MSI)は2月2日、記者説明会を開催し、CES 2024で発表された同社初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」や18型液晶搭載フラッグシップゲーミングノートPC「Titan 18 HX」などの新製品を公開した。その様子をレポートする。

Core Ultra搭載で競合製品を上回る性能を誇る「Claw A1M」

 まず、MSI初となるポータブルゲーミングPC「Claw A1M」を紹介する。ポータブルゲーミングPCは数年前からいくつかの中国メーカーが製品を発売していたが、2023年4月に大手PCメーカーであるASUSが「ROG Ally」を発表し、2023年9月にレノボが「Legion Go」を発表したことで、一気にメジャーな製品になった印象がある。

 MSIが発売する「Claw A1M」は、CPUとしてIntelのCore Ultraを搭載していることが特徴である。競合製品のROG AllyやLegion Goは、AMDのRyzen Z1 Extremeを採用しているが、MSIによれば、3DMark TimeSpyのGPUスコアは、Ryzen Z1 Extreme搭載のポータブルゲーミングPCが2800程度、GeForce RTX 2050 Laptop搭載のゲーミングノートPCが3000程度なのに対し、Claw A1Mではバッテリー動作時で3400程度、ACアダプター接続は3500程度になるという。

 現時点で、7型液晶搭載のポータブルゲーミングPCでCore Ultraを搭載した製品は、Claw A1Mのみであり、大きな差別化ポイントとなるだろう。

Claw A1Mの特徴。CPUとしてCore Ultraを搭載、GPUとしてCore Ultra内蔵のArcグラフィックスを搭載。メモリは16GBで、120Hz対応の7型フルHD液晶を搭載

 Core A1Mは、Core Ultra 7 155H搭載の上位モデルとCore Ultra 5 135H搭載の下位モデルがあり、メモリはどちらも16GB、ストレージは上位モデルが1TB SSD、下位モデルが512GB SSDである。

 液晶は7型で、解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。リフレッシュレートは120Hz対応で、タッチ操作もサポートしている。左右のスティックとアクションボタンにはRGB LEDが搭載されており、発光色も自由に選択できる。

 背面にR1/R2/L1/L2トリガーボタンと2つのマクロキーボタンを搭載。インターフェースとして、Thunderbolt 4 Type-CやmicroSDスロット、ヘッドセット端子が用意されているほか、電源ボタンには指紋認証センサーが搭載されている。

 手に馴染むエルゴノミクスデザインを採用。本体サイズは294×117×21.2mmで、重量は675gである。ROG Allyの608gに比べれば多少重いが、Legion Goの854gに比べるとかなり軽い。バッテリーは53Whと大容量であり(ROG Allyは40Wh)、ゲームプレイで最大2時間駆動を実現。JEITA 3.0バッテリー駆動時間では動画再生時最大7時間、アイドル時最大8時間となる。

 画面の左側にあるMSI Center M起動ボタンを押すことで、独自のシステム管理ソフト「MSI Center M」をワンタッチで呼び出せ、ゲームプラットフォームやゲームに素早くアクセスできる。また、Androidアプリを動かせる「MSI APP Player」も搭載しており、Androidのゲームも楽しめる。

ゲーミングPCらしく、左右のスティックとアクションボタンにRGB LEDが搭載されている
セレクトボタンやMSI Center M起動ボタン、スタートボタン、クイックセッティング機能
背面にR1/R2/L1/L2トリガーボタンと2つのマクロキーボタンを搭載
Thunderbolt 4 Type-CやmicroSDスロット、ヘッドセット端子が用意されているほか、電源ボタンには指紋認証センサーが搭載されている
2つのファンと2本のヒートパイプから構成される「Cooler Boost HyperFlow」を採用
Core Ultra搭載のClaw A1Mは、Ryzen Z1 Extreme搭載ポータブルゲーミングPCやGeFroce RTX 2050 Laptop搭載ゲーミングノートPCよりも高い3Dパフォーマンスを誇る
53Whのバッテリーを搭載し、ゲームプレイで最大2時間駆動を実現。JEITA 3.0バッテリー駆動時間では動画再生時最大7時間、アイドル時最大8時間となる
システム管理ソフト「MSI Center M」をワンタッチで呼び出せ、ゲームプラットフォームやゲームに素早くアクセスできる
Androidアプリを動かせる「MSI APP Player」も搭載

 また、専用ポーチや液晶保護ガラスなどがセットになったアクセサリーパックやインターフェースを拡張してデスクトップPC感覚で使えるドッキングステーションも発売予定だ。Claw A1Mの発売時期や価格については現時点では明らかにされていないが、担当者に話を訊いたところ、発売は今年の春を予定しており、価格も上位モデルが10万円台前半(つまり15万円未満)になりそうだとのことであった。

専用ポーチや液晶保護ガラスなどがセットになったアクセサリーパックやインターフェースを拡張してデスクトップPC感覚で使えるドッキングステーションも発売予定
Claw A1Mの主要スペック。Core Ultra 7登載の上位モデルとCore Ultra 5搭載の下位モデルがある
Claw A1Mの実機。ポータブルゲーミングPCとしては標準的なデザインだ
Claw A1Mの背面。R1/R2/L1/L2トリガーボタンと2つのマクロキーボタンが用意されている
右スティックとアクションボタン。RGB LEDが内蔵されており、発光色も自由に変更できる
左スティックと十字キー。左スティックにはRGB LEDが内蔵されている
上面には、Thunderbolt 4 Type-CやmicroSDスロット、ヘッドセット端子が用意されている
独自のシステム管理ソフト「MSI Center M」。専用ボタンを押すだけでいつでも呼び出せる
クイックセッティング機能ボタンを押すと、画面の明るさや音量などを設定できるクイックセッティング画面が表示される
展示されていたClaw A1Mのスペック

18型液晶搭載のフラッグシップゲーミングノートPC「Titan 18 HX」

 Titan 18 HXは、MSIのゲーミングノートPCの中でもフラッグシップに位置する製品で、18型液晶の搭載は6年ぶりとなる。MiniLEDパネルを採用しており、解像度は3,840×2,400ドットの4K+、DisplayHDR 1000を満たすほか、色域もDCI-P3相当と広く、クリエイターの高い要求もクリアする。リフレッシュレートは最大120Hzである。

18型液晶搭載のTitanが復活。最大192GBのメモリを搭載可能

 CPUとして24コアのCore i9-14900HXを搭載。最大32スレッドの同時実行が可能だ。メモリは上位モデルが128GB、下位モデルが64GBだが、最大192GBまで増設が可能であり、多くのメモリを消費するアプリやゲームを複数起動しても余裕だ。GPUは上位モデルがGeForce RTX 4090 Laptop、下位モデルがGeForce RTX 4080 Laptopで、ストレージは上位モデルが4TB、下位モデルが2TBとなる。

 インターフェースも充実しており、Thunderbolt 4 Type-C×2とUSB Type-A×3、HDMI出力、有線LAN、ヘッドセット端子、SDカードスロットが用意されている。キーボードは英語配列で、SteelSeriesのメカニカルキーボードを採用。タッチパッドにもRGB LEDが搭載されており、ハプティクス機能もある。

18型モデルの登場は6年ぶりとなる。Titan 18 HXの特徴

 本体サイズは404×307×32mm、重量は3.6kgと重量級だが、大部分のゲーミングデスクトップPCに負けないパフォーマンスを誇る。こちらは2月15日から販売が開始される予定で、価格はオープンだが、同社Web直販価格は683,800円からとなっている。

24コアの第14世代Coreプロセッサーを搭載。最大消費電力は200Wにもなる
GPUとしてGeForce RTX 4090/4080 Laptopを搭載。デスクトップPC用のRTX 3080を上回る性能を半分の消費電力で実現
48GBメモリを最大4基搭載可能で、合計192GBの大容量メモリを実現。M.2スロットも3基搭載し、そのうち1基は最新のPCIe Gen5対応
高性能CPUとGPUを強力に冷却する「Vapor Chamber Cooler」を採用
Titan 18 HXの主なスペック
Titan 18 HXの実機
Titan 18 HXのタッチパッドはRGB LEDでライトアップされており、ハプティクス機能もある
Titan 18 HXの上面にはRGB LEDで光るMSIロゴがある
左側面にはUSB Type-A×2とSDカードスロットがある
右側面にはUSB Type-AとThunderbolt 4 Type-C×2、ヘッドセット端子がある
後面にはHDMI出力と有線LANが用意されている
展示されていたTitan 18 HXのスペック