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【TGS2022】1994年の名作がフルリメイク! SFアクションRPG「SYSTEM SHOCK」をPLAIONブースでプレイ可能!
2022年9月17日 11:43
- 【SYSTEM SHOCK】
- 近日発売予定
- 価格:未定
東京ゲームショー2022のPLAIONブースで、近日発売予定のSFアクションRPG「SYSTEM SHOCK」をプレイできる。本作はPC版の他、PS5、Xbox Series Xでも展開予定。日本語テキストも対応予定だが、会場では英語版がプレイできる。
「SYSTEM SHOCK」は、1994年に発売された同名ゲームのフルリメイク作。様々な斬新な要素が盛り込まれたオリジナルはその後のゲームに大きな影響を与えた。本作の続編である「SYSTEM SHOCK2」からエッセンスが「バイオショック」に受け継がれている。筆者はオリジナルである「SYSTEM SHOCK」は未プレイだが、「バイオショック」はかなりのめり込んでプレイした。
今回紹介するリメイク版「SYSTEM SHOCK」は最新のグラフィックスや、現代風のゲームのインターフェース、ゲームバランスを持たせながらオリジナルの雰囲気をとても大事にしているという印象を持った。「バイオショック」との濃密な関係性も感じることができた。プレイした序盤の感触を紹介していこう。
「SYSTEM SHOCK」の主人公はハッカーだ。宇宙ステーション「シタデル」でファイルを盗もうとするが捕まってしまう。彼を捕らえた企業の社長はハッカーの体にインプラントを与える代わりに、宇宙ステーションのAI・SHODANをハッキングして欲しいと言われる。その依頼を受け、主人公はSHODANの倫理のリミッターを外す。
インプラントが定着するまで主人公は6カ月間も眠っていた。目が覚めた主人公はSHODANが宇宙ステーションを支配、ロボット達は反乱し人間を殺しており、人間をミュータント化したり、サイボーグにすることで従えようとしていた。主人公は生き延びるために宇宙ステーションをさまようことになる。
こうしてゲームがスタートするのだが、プレーヤーは全く現状がわからない状況に放り出される。今回ちょっと驚いたのが、「何でも持てる」こと。部屋にある手術道具やはさみなど何でも入手できるためとにかく手に入れていると、最初の近接武器である鉄パイプが持てなくなった。本作はグリッド上のインベントリがあるのだが、パズルゲームのように場所を確保しないと必要な武器が持てない。かなり古典的なシステムだと感じた。
先に進むためのキーコードも手に入れたテキストから番号を読み取ってその通りに入力しなければならない。もちろんこういったレガシーさはわざとだ。襲ってくる敵を鉄パイプで殴り倒しながら進む感触など、演出重視な昨今のゲームとは大きく違う、昔のゲームの雰囲気がある。
今回、1994年の「SYSTEM SHOCK」のプレイ画面も見ることができたのだが、マップ構成、敵の配置など、かなり忠実に再現しているのが確認できた。当時の風景をそのまま、“解像度を上げた”といえる感じなのだ。「これはかなりファンにはグッと来るリメイクだな」と感じた。
筆者自身は「バイオショック」との関係性を強く感じた。宇宙ステーションを浮遊するシーンでは「バイオショック」の海底都市「ラプチャー」を思わせたし、様々な場所で入手できるボイスレコーダーで、地獄へと変わっていく宇宙ステーションの状況が徐々に明らかになっていくことを知るのも同じだ。時系列的には「SYSTEM SHOCK」があり、これを土台に「バイオショック」が作られたのだから逆説的なのだが、「バイオショック」のルーツを知るような楽しさもあった。
シリーズおなじみの「水道管ゲーム」を使った回路パネルもある。「バイオショック」は激しい戦闘が中心のFPS要素が強かったが、「SYSTEM SHOCK」はかなり探索に重きを置いており、謎を解きながら前に進む道を探していく印象を受けた。ミュータントや警備ロボットだけでなく、強力な戦闘ロボットなども登場する。オリジナルの「SYSTEM SHOCK」の敵キャラクターが、リメイクでどんな姿になっているかも、原作ファンには楽しいところだろう。
“レトロフューチャー”という言葉があるが、リメイク版「SYSTEM SHOCK」は、オリジナル版のエッセンスをとても大事にしながら現代の手法でゲームの楽しさを体験させようとする想いを感じた。このため謎解きや展開などは洗練されておらず、結構手間がかかる。しかしその感触こそが楽しい。本作をプレイしてから改めてオリジナルをプレイしてゲームの歴史を振り返ってみたくなるような作品だと感じた。