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角川ゲームス大感謝祭2019で「ルート」シリーズ最新作「Root Film」を発表

新作ミステリーにi☆Risメンバーが登場。「メタルマックス」最新情報も!

10月19日開催

会場:日本教育会館

 角川ゲームスは10月19日、東京・神保町にある日本教育会館で「角川ゲームス大感謝祭2019」を開催した。会場では今後発売される予定の新作タイトルの紹介や、i☆Risによるミニライブも行なわれた。会場には同社の代表取締役社長である安田善巳氏と、おなじみの声優・能登有沙さんがMCをつとめた。

角川ゲームス大感謝祭2019はi☆Risのミニライブからスタート

「ルート」シリーズ第2弾となる「Root Film」を発表

 まずはじめに「角川ゲームミステリー」の最新作となる「Root Film(ルートフィルム)」が来年春に発売されることが発表された。

 本作も「√Letter」と同様に島根が舞台。主人公である映像作家の「八雲凛太朗(やぐもりんたろう)」とアイドルとしてデビューしている「リホ」を巡る物語。それぞれの物語を進めていくうちに、真実が明らかになっていくという。

本作の特徴的なシステムの1つに「共感覚モード」がある。会話中、深層意識の中で「忘れてはいけないキーワード」と判別した言葉は画面に浮かび上がって視覚化される。獲得したキーワードは「マックスモード」で手札として使用できる
「マックスモード」とは、ゲームを進めることで移行する解決編で発生する、主人公と登場人物との論戦。「√Letter」から継承されたモードとなるが、格闘ゲーム風の見た目となっており、システムも一新される
今回ディレクターをつとめる河野一二三氏の監修により、UIやテキストまわりのデザインが映像作品というテーマに沿ったスタイリッシュなイメージとなっているのも、本作の特徴だ

 本作はミステリーというジャンルのため、どこか1箇所でも詳しく話してしまうとネタバレになってしまうことから、具体的なゲーム内容はほとんど明かされなかった。紹介されたのは、島根を舞台とした7本のシナリオが入っているミステリーであることや、島根を舞台としたゲームはこれが最後となること。これについては「これを1つの総決算として、次は新しい地方に羽ばたいていきたい」と安田氏。なお本作では隠岐の島まで含めた島根県が舞台となるそうだ。

 「Root Film」のステージでは、本作のディレクターをつとめる河野一二三氏と、キャラクターデザインを担当した箕星太朗氏も登場した。本作については「キャラクターの生き様がテーマ」と語る河野氏。「ミステリーなので死を描くのは避けられない。しかしその中でどうやって生きていくか。シナリオにはいくつもの仕掛けがあるので、購入して確認してほしい」(河野氏)。

 また箕星氏は、河野氏と2人で1からキャラクターを描きたいと思ったため、新しいビジュアルを描いたと語る。そのため本作ではペンネームを「箕星太朗2号」としたそうだ。

箕星太朗氏(中)と河野一二三氏(右)
箕星氏が自分で作ったという「八雲スタジオ」のTシャツ。もちろん非売品だが「欲しい」と河野氏が言ってプレゼントされたとのこと

 なお本作には、オープニングを飾ったi☆Risの6人も声優として登場するほか、MCの能登有沙さんも参加するとのことだ。能登さんについてはこれから収録のため、「どんな役なのかはわからない」と語っていた。

島根の名家・琴城家の少女。無邪気で人懐っこいが、気が強くてワガママなところも。使用人の巻田和哉と付き合っており、結婚したいとさえ思っている
リホの高校時代の友人で島根大学の一年生。小泉八雲の研究をしている。進学を機に島根で暮らしはじめた。父親に対する愛情が深く、思い込みが激しいところも。顔立ちはかわいいのだが、しゃれっ気はあまりない
八雲映像で働く、口の悪いアシスタント。編集ソフトや機材を扱う能力はかなり高い。柄が悪く元ヤン疑惑もあるが、根は気のいい子。細かいところに気が付き、八雲の面倒もよくみている
快活でよく笑う、もう1人の主人公。高校生のときにスカウトされ、東京の高校へと転入。学業と平行して女優業を学び、17歳でデビューする。弱小事務所所属ということもあり地味なデビューだったが、高い演技力により業界から少しずつ評価を受けはじめた
弱小事務所に所属するアイドル。島根ミステリードラマプロジェクトの主演女優としてピックアップされた3人のうちの1人。八雲は彼女をパートナーとして選び、ともに島根各地を巡ることとなる
6人のメンバーのうち一人だけ男性キャラを演じる澁谷さんには拍手が起こっていた。ちなみに「す」が口癖でいろいろなバリエーションを収録したそうだ。ちなみに金手杏一は八雲とよくつるんでいるカメラクルー。まだまだ修行中ではあるが度胸とカメラマン根性があり、金額的にも無理を聞いてくれるので貧乏な八雲には助かる存在。寡黙で職人肌。いつも少し眠たそうな表情をしているそうだ
しまねっこも登場
i☆Risが主題歌「泡沫(うたかた)の光」を披露してくれた

 なお「Root Film」の完成披露イベントを3月27日に開催されることが決定した。本作を予約した人の中から抽選で招待されるとのことだ。このほか初回特典として本日の様子や主題歌を収録したときなどの映像が収録されたDVDが用意される。

【Root Filmトレーラー】

「メタルマックスシリーズ」も新情報が

 今冬に発売が予定されている「メタルマックスゼノ リボーン」。角川ゲームス大感謝祭2019ではこのステージも開催された。先日のファンイベントについては関連記事でお伝えしたが、今回もシリーズ原作の宮岡寛氏、ディレクターの友野佑介氏、プロデューサーの河野順太郎氏が登場。本作の新たな要素が明かされることとなった。

 まず紹介されたのはそのゲームシステム。リアルにするとどういうことが起きるかを考えたとき、モンスターとエンカウントして戦闘になったときには、別の画面で戦闘シーンを表現するのがよくあるパターンだが、「本作ではフィールドを歩いていてモンスターを見つけたとき、そのまま切りつけたり、戦車の大砲で射撃するのが正しいあり方」と友野氏。「見えているモンスターのどれをやっつけに行こうかとなり、これまでとはひと味もふた味も違う」(友野氏)なのだそうだ。「巨大アリに囲まれても戦車に乗れば一発で仕留められる。戦車に乗ると無敵なのがたまらなかった。それをリアルに倍増させた形で展開する」(友野氏)。

 ちなみに夜の町は“危険度マックス”だそうで、真っ暗な中を進まなければいけないが、モンスターはどこかが光っているほか、戦車には前照灯も付いているので、周りを照らすことができる。「モンスターには夜行性のものもいれば、昼行性のものもいる。モンスターハンターなので、モンスターの習性を熟知してたたきに行った方がよい」(友野氏)。生まれ変わった「メタルマックス リボーン」に期待できそうだ。

干上がった墨田川には化石化したモンスターが。人間だったらどう攻めるか
アリに囲まれてしまった!この次はどうする?
深夜のモンスターは危険がいっぱい
【【「メタルマックス リボーン」トレーラー】】

期待のあのタイトルも鋭意制作中

 会場ではこのほか「プロジェクト ステラ(仮)」についても紹介された。本タイトルは「鋭意制作中」(安田氏)としか明かされなかった。製作が遅れているが、これは「3Dモデリングに納得がいかない箇所があるほか、今まで味わったことのないシミュレーションゲームを作ろうとしている」ためだという。続報を待ちたい。

 なお本作以外に「GOD WARS」などを製作している同社の第1開発では、12月より「角川ゲームス公式番組 第1開発NEWS」を製作するほか、第1開発グループのすずきゆうこ氏がTwitterを開設。アカウントをフォローしてリツイートした人に、「GOD WARS 日本神話大戦 数量限定版『豪華玉手箱』」が抽選で1名にプレゼントされるキャンペーンも発表された。

 次回の「角川ゲームス大感謝祭」は東京・神楽坂にある神楽座で、2020年5月23日に開催されるとのこと。「今後は春と秋に2回やりたい」と安田氏は語った。