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「サイバーパンク2077」、日本語吹替版で世界への没入度はさらに高まる!
TGS2019特別シアターで日本語たっぷりのプレイデモを目撃!
2019年9月13日 09:15
- 2020年4月16日 発売予定
- 価格:
- 7,980円(税別、通常版)
- 29,800円(税別、コレクターズエディション)
TGS2019では「サイバーパンク2077」が最大級のブースを構えている。内容は完全クローズドのシアターにて、開発者による日本語吹替版の実機デモプレイを上映するというもの。
プレイの内容そのものはgemescomのデモと同じだが、大きな違いは日本語吹替版であるということ。今まで見てきた英語版から日本語版になることで、感じ方が具体的にどう変わるかは実際に見てみないとわからなかったため、このシアターでの上映が非常に楽しみだった。
端的に言えば、日本語版は最高である。日本ローカライズスタッフの地道な努力の賜物としか言いようがないが、緊張感があり、雑多であり、汚くもあり、それでいて痺れるようなクールさもある。そうした“サイバーパンク”の格好良さが存分に表現されている。
たとえば、デモに登場するヴードゥー・ボーイズの多くはハイチ人であり、彼らが暮らす街「パシフィカ」では、ハイチ語が主に飛び交っている。そのため、主人公「V(ヴィー)」に仕事を依頼してくるプラシドなどは単語区切りの英語を喋り、それゆえの凄みもあるのだが、日本語ではその雰囲気も再現している。
また特に街を歩いている時、海外言語の「自動翻訳」が入るのがとても興味深かった。Vの視界そのものに音声認識ソフトが入っていて、誰かがハイチ語を喋ると、その人の頭上に文字となったハイチ語が浮かび上がり、さらに瞬時に日本語に直っていく。
“音声認識の未来図”を見せられているようで実にリアルなのだが、多様な言語音声をそのまま使いつつ、しかもプレーヤーが「意味がわからなくて置いてけぼり」ということもない。とてもさりげない演出だが、手法としては英語でも日本語でも中国語でも、プレーヤーが選択した言語ですべて通用する。サイバーパンクの世界だからこそだが、それでも凄まじいゲームデザインだと思った。
日本語吹替版を見て改めて思ったのは、登場人物がそれぞれ話す、言葉上に表われない微妙なニュアンスを感じ取ることで没入度は変わるということ。
陰謀渦巻くナイトシティでは嘘の方が当たり前であり、他人は基本的に自分が成り上がるための手段でしかない。その辺りを理解するほど、今目の前で話している人物が信用に値するかどうかを判断するために頭をフル回転させなくてはならない。
誰と誰がどんな関係で、どんな弱みがあって、本当は何を企んでいるのか。与えられる情報を端々までもらさずにいられるほど、ナイトシティで生き残れる確率は上がるだろう。あくまで筆者の場合だが、英語と日本語吹替版では受け取れる情報量に圧倒的な差があり、日本語吹替版でやるしかないという思いがどんどん膨らんでいった。
ちなみにこのシアターでは、デモプレイに合わせて日本語による丁寧な解説が行なわれる。ゲームシステムに関するものだけでなく、パシフィカがどんな経緯で生まれたのか、ヴードゥー・ボーイズとアニマルズの関係性、Vたちはアニマルズの動きに裏があるとなぜ気づくのか。初めてデモを見る場合でも背景がわかるように説明してくれるので、非常にわかりやすい。機会があれば、ぜひご覧いただきたい!