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「サイバーパンク2077」、深い没入感を作るゲームシステムを特別プレイデモから考察する

主人公Vになりきり、サイバーパンク世界で“生き様”を見せつける!

2020年4月16日 発売予定

価格:
7,980円(税別、通常版)
29,800円(税別、コレクターズエディション)

 さっそくだが「サイバーパンク2077」の話を始める。本作は2020年最大の期待作であることは間違いないが、gamescom 2019では「サイバーパンク2077」のデモシアターが設置されていた。

 おおまかな内容はE3 2019でのデモと大きく変わっていないが、このデモでは気になるストーリーの一端とともにゲーム進行に関わる重要なゲームシステムも収められている。

 ストーリーに関しては上記E3 2019での記事に詳しいので、今回はこのゲームシステムに寄せて本作をご紹介していきたい。

「サイバーパンク2077」はリアルタイムレイトレーシングに対応しており、光が差し込む場所、夜の街に輝くネオンの反射などがより美しく、なおかつ実在感をもって表現されている

プレーヤーは「V」の人生をあらゆる角度から選択していく

 まずカスタマイズ要素だ。自身の見た目は、男女の選択、顔の各パーツ、髪型など細く設定できる。本作でプレーヤーは主人公のV(ヴィー)となるが、その設定はまさに自由自在。男女どちらでも、見た目は奇抜でも地味でもOK。自分で選択するというところがポイントだ。

 あわせて、自身の“ライフパス”も決める。これはV自身がかつてどんな人生を歩んできたかを選択するもので、ギャングに近しい「ストリートキッド」や、企業に所属していた「コーポレート」などがある。キャラクターたちとの会話では、ライフパスによって独自の選択肢が出ることがあり、ライフパスが近い人間ほど与しやすくなる。

主人公のV。この外見はあくまで一例、ということになる

 またファッションは街のショップで購入できる。街の様子に合わせて様々な衣服が売られているようで、これも自身のカスタマイズのいち要素となっている。街に溶け込むか、自分自身を主張し続けるか。単なるファッション要素とは違って、ロールプレイを意識するほどゲームの味わいが増すような作りだ。

 このショップでは、衣服とは別に“チップ”が購入できる。チップは、V自身に組み込むことで能力を増幅させるもの。この世界における装備品のようなものだ。「サイバーパンク2077」では誰もがこうした“サイバーウェア”によって身体を強化しており、それぞれの方法で自己実現をしている。

街にはあらゆるアイデンティティを持つ人々がいる

 能力を伸ばすという点では、ステータスの割り振り要素もある。わかりやすいのが腕力、知力といった項目で、どのステータスを伸ばすかでミッション攻略に対するアプローチが変わる。レベルの概念があり、レベルが高まるにつれてステータスを伸ばし、さらにスキルを獲得するような流れのようだ。

 スキルについては、たとえばハッキングが得意であれば、監視カメラをハッキングして潜入しやすくしたり、敵のサイバーウェアを爆発させて倒すことができる。一方で腕力を強化しているなら、まどろっこしいことをせずに閉鎖されたドアをバキバキッと開けて、一直線に目標の場所へ進むことができる。どちらも非常に興味深い攻略法だ。

何を持って、どうやって戦うか

 そうして1人の人物像を作り上げていく最中には、人々との会話があり、事件があり、それぞれの思惑が絡み合う陰謀さえある。Vは危うい闇世界に身を投じているがゆえに、会話の1つ1つが常に駆け引きのような感じになっている。ヘマを見せればすぐに殺されそうな世界だからこそ、たかが会話自体にも真剣にならざるを得ない。

 デモで登場するプラシドとの会話や、その先で対峙するネットウォッチとのやり取りでは、常に複数の会話の選択肢が提示されていた。肯定と拒否だけでなく、その中間の微妙なニュアンスのものなどもあり、とにかくあらゆる可能性に満ちている。自分だったら何を選択するか。デモを見ているだけでも想像が膨らんで仕方がなかった。

 自分自身で見た目を決め、人物背景を決め、さらにその後の生き方まで決めていく。Vを形作る様々な要素をプレーヤーが選択していくことで、いつの間にかプレーヤー自身がVになりきっている。そんなゲームになるのではないかと予想できた。「サイバーパンク2077」は、情報を知れば知るほど期待が高まっていくような、不思議な作品である。

プラシドとの会話
ネットウォッチとの会話
【スクリーンショット】