【クリスマスおもちゃ見本市】バンダイブース、魔法のようなドローントイ登場

　おもちゃメーカー各社が流通業者向けにクリスマス商戦向けの商品を提示する「クリスマス見本市」が、浅草・東京都立産業貿易センターで、9月5日、6日に開催されている。バンダイ、タカラトミーなどの大手メーカーの他、様々なメーカーが出展し、新商品をアピールしていた。

　クリスマスおもちゃ見本市は、おもちゃショーよりは規模は小さいものの、おもちゃショーでは出展されなかった新製品が多数展示されている。また、おもちゃショーではフォーカスできなかったメーカーの新製品もチェックすることができた。

　仮面ライダーやウルトラマン、ゾイドやベイブレードなどはTVや雑誌の“ネタバレ”になってしまったり、版元の監修待ちなどで取材できないものもあったが、各社の新製品をレポートしていきたい。本稿ではバンダイのブースを紹介する。

　おもちゃには“トレンド”がある。昨今では「サプライズトイ」が世界的に人気だ。タカラトミーの「うまれて！ウーモ」が代表的だが、卵の殻を破らないと中身がわからない。このようにブラインドパッケージを開けないと何が出てくるかわからないおもちゃが人気だという。また、女児向けの自分でアクセサリーを作るおもちゃも様々な進化を遂げている。バンダイのブースでもこれらの新製品を見ることができた。

手で操作する魔法のようなドローントイ！　女児玩具はトレンドの最先端

　バンダイブースで一押しなのが10月13日発売予定のドローントイ「エアロノヴァ」。ドローンをボール状の格子で覆ったデザインで、中央に大きなLEDが配置されている。この商品のウリは、両手を使って魔法のように操作することができるところだ。

　スイッチを入れるとエアロノヴァは地上1m位のところで停止する。片手を側面にかざすとエアロノヴァはその手から逃れるように横に移動する。それを遮るように手を出すと反対側へ。このように手をかざすことでまるで手品のようにエアロノヴァを操作することができる。真下に手をかざせばさらに高空に持ち上げることも可能だ。手を離すことで再び低空に戻る。

　これらの操作は赤外線センサーが可能にしている。エアロノヴァには前後左右、そして真下の5つのセンサーがある。5つのセンサーは赤外線を放射しており、手でこの赤外線を遮り反射させることでエアロノヴァは物体を感知する。このため壁などの障害物も避けるようになっている。

　エアロノヴァの楽しいのは「コマンド操作」ができるところ。エアロノヴァの左右で手を認識させると中央のLEDが青く点滅し、「トリックモード」となる。ここから手をかざし続けると手の中で回転する「スピン」を行なう。右、左、右で「ダンス」。左右に揺れる不思議な動きをする。他にも自分の身体の周りを回る「世界一周」や一定の距離まで離れて戻ってくる「ブーメラン」など、様々なコマンドが用意されている。

格子の前後左右の赤いポイントがセンサー。ここに手をかざして操作する

　女児向け玩具は自分でアクセサリーを作るのが人気で、昨今は様々な新素材が投入されており、話を聞くと非常に興味深い。「クレアジュエリーナ」は、「UVレジン」という素材を活用したアクセサリーメーカー。チューブの中に入った粘性の高い液体を型に流し込むことで思い通りのアクセサリーを作ることができる。液体状態の時には中にキラキラ光るパーツなども入れることができる。7月より発売中。

　この型は透明で、型にはめたまま、太陽光に当てることで、レジンは紫外線によって硬化する。壊れやすい堅さではなく弾性のある手触りのもので、様々な形にすることができる。レジン全体をピンク色にできたり、複雑な形にできる型も用意されており、おしゃれなアクセサリーを作ることができる。水溶性なので樹脂が手についたときも水で洗い流せる安心基準とのことだ。

液体の樹脂を型に入れて、太陽に当てることで硬化させる「クレアジュエリーナ」

　もう１つが、こちらもトレンドである“サプライズトイ”の「バーリーポップス」。中身が何が出てくるかわからないというドキドキ感がセールスポイントで、「バーリーポップス」では、19種類のフィギュアの中から1つが現われる。

　“開封する”というところに最大の楽しさが集約されていて、細長い缶の底部にあるハンドルを数回回すと「ポン！」という音と共に缶上部のふたを飛ばしてフィギュアが飛び出し、一緒に封入されていた紙吹雪を飛び散らす。クラッカーのようだが、火薬は使って折らず、バネの力ではじけ出る。このアクションは1度限り。この派手な登場の演出と、何が出るかわからないというところが、サプライズトイの面白さだという。10月発売予定。

「バーリーポップス」では19種類のフィギュアがランダムで封入されている。キッズモデルとのプロモーションも

　バンダイブースでは仮面ライダー、ウルトラマンなどのキャラクタートイは情報公開ができないため、今回取材できたのは女児玩具中心だった。プリキュアシリーズの新製品や、「缶バッジ」を作れるマシン「Canバッチgood！+ハートパッチ」など、写真と共に紹介していきたい。特にアクセサリーを作れる玩具は完成品の構造もしっかりしており、“実用性”もきちんと考えられているのが印象的だった。

「HUGっと！ プリキュア」からは頭身の高い着せ替え玩具「プリキュアスタイル」は、パワーアップに合わせた衣装を用意、服単体の発売の他、フィギュアとのセットも販売する。10月下旬発売予定

2018年はプリキュア15周年、劇場作品でも「ふたりはプリキュア」がフィーチャーされるということで新グッズが登場する。なりきり玩具「メモリアルキュアクロック」でも過去のプリキュアの力を借りるギミックが用意されているとのこと。ぬいぐるみは9月、「メモリアルキュアクロック」は9月に発売

様々な“ミニ食品サンプル”が作れる「クッキンぷっちん」シリーズは、紙粘土のような樹脂を組み合わせて様々なものが作れる。空気に触れることで樹脂が硬化し、こちらもしっかりしたものが作れるという。造形が細かく、低年齢層だけでなく、大人の女性もおもしろがりそうな玩具だ。9月中旬発売予定

「缶バッジ」を作れるマシン「Canバッチgood！+ハートパッチ」。昨年発売された丸い缶バッジを作れた「Canバッチgood！」がハートの缶バッジも作ることができるようになる。11月発売予定