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「FFXIV」、5周年記念PLLでパッチ4.4「狂乱の前奏曲」の最新情報を公開
実装日は9月18日! 「次元の狭間オメガ」に「FF1」のラスボス「カオス」が登場
2018年9月1日 19:01
スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」の5周年を記念した14時間生放送で実施された「第46回FFXIVプロデューサーレターLIVE(以下、PLL)」において、プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と、コミュニティチームの室内俊夫氏がパッチ4.4の最新情報を公開した。
パッチ4.4「狂乱の前奏曲」の実装日は9月18日。新たな四聖獣「朱雀」とのバトルでは、声優のナンジョルノこと南條愛乃さんが歌を担当した曲が流れることも判明した。
PLL後半では、クエストデザイナーの高柳早紀氏がゲストとして登場し、フィールドにいるNPCが作られていく過程を紹介した。このレポートではPLLの内容をまとめて紹介したい。
「次元の狭間オメガ:アルファ編」に「FF1」のラスボス「カオス」が登場
PLL冒頭では、「次元の狭間オメガ:アルファ編」のどこかの階層のボス登場シーンとステージを、吉田氏が実機で紹介した。登場したボスは「FF1」のラスボス「カオス」。「FF」シリーズの原点ともいえるボスだけに、どの階層に登場するか気になるところだ。
ステージはこれまでと同様どこかの空間に浮かんでおり、実機デモではノーマルのステージだったが、ノーマルでもステージの周囲に柵などはなく落ちる構造だった。
現在は最終の調整中だが、吉田氏が「3層をいろいろひっくり返してしまいまして、サウンドチームが阿鼻叫喚です」と告白。そのためPVが間に合わず、来週の公開になるそうだ。「次元の狭間オメガ」は今回が完結編となるため、「ストーリーも多いに盛り上がります」と吉田氏。「最後にぼろっといったので、ぜひ見ていただきたいです」ということだ。
朱雀征魂戦のボーカル曲を南条愛乃さんが担当
次に実機で紹介されたのは「四聖獣奇譚」の新ボス「朱雀」の登場シーン。「白虎」が登場シーンで人間型に変身したので、今回もそうなるかと思われたが、今回は鎧を着た鳥という姿だった。
ステージには4話の小型の鳥が死んでおり、「大迷宮バハムート:侵攻編」3層のフェニックス戦に登場したベンヌを思い起こさせる。案の定、戦闘の冒頭で朱雀の技によって蘇り、線で繋がれたプレーヤーを攻撃していた。
今回、前半の曲は「白虎」と同じだが、後半の歌詞入りの楽曲では歌を声優の南条愛乃さんが担当している。今までの「FFXIV」にない楽曲で、スタッフが仕事しながらずっとヘビーローテーションしているそうだ。
ウズネアカナルにルーレット型の新コンテンツが登場
ウズネアカナルにルーレット型の新しいコンテンツが登場する。これまでと同様フィールドで発見した宝箱から出現した魔紋から進入する。魔紋が出現するタイミングで抽選が行なわれ、既存のダンジョンか新ダンジョンかのどちらかに飛ばされる。新ダンジョン実装後はしばらくの間は新ダンジョンに飛ばされやすい確率に設定されるそうだ。
中に入ると、地面に12の円が並んでおり、ルーレットのようにその中から出現する宝箱などが決定される。赤い渦のマークはハズレでアトモスが出現し、吸い込まれて地上に戻されてしまう。挑戦できる回数は最大5回で、回数が進むごとにはずれのマスが増えていく。
小さなダイヤが1つだけついた青いマスは小当たり。初級召喚としてややチープな音楽と共に、弱めのボスがでる。ダイヤマークが3つあるマスは中当たりで、中級召喚のやや強いボスが出る。BGMやSEもやや豪華になる。赤い大きなダイヤマークがあるのが大当たり。白いゾウのマークはスペシャルな演出が楽しめる特別なボスが出る。金色のエクスクラメーションマークは、ボーナスステージのようなものに突入する。今回はすべてボス戦だが、途中に突然現れるサプライズ敵は健在で、ボスと共に処理して欲しいということだ。
吉田氏による実機デモでは4回目にはずれのアトモスで、地上に戻されてしまった。その時、吉田氏は「あそこからの逆転もあるやら、ないやら、持っているから戻るかと思ってたら戻らなかった」と意味の通らない意味深な発言をしていた。
バトル関連アップデートでは黒魔道士と侍、赤魔道士を上方修正
バトル関連では、黒魔道士と侍について火力の上方修正が行なわれる。また、赤魔道士について、これまでユーティリティの豊富さから火力は抑えられていたが、召喚士との差が大きくなっているので単体、範囲攻撃とも底上げされる。
また「パッセージ・オブ・アームズ」のような範囲技能について、発動が遅く使いづらいという面があったため、効果の発動とアニメーションを切り離してボタンを押すと同時に技が即時発動するようになる。
ほかにも、前回のPLLでも紹介された、全ジョブを対象にロールアクションのスロットが10個に増やされるという変更が入る。
「禁断の地エウレカ」のパゴス編に続く新章は「ピューロス編」
また、「禁断の地エウレカ」の新章は「ピューロス編」という名前であることが発表された。ピューロス編には、「ロゴスアクション」という特別なアクションが実装される。これはDPSがタンク役をしたり、全員がケアルやケアルラを唱えることができるというもの。「ピューロス編」の次の「エウレカ」ではこのアクションを駆使するパブリックダンジョン的な大仕掛けのコンテンツが登場予定で、今回はそれに慣れる局面ということになる。なお、ピューロス編はパッチ4.0で実装されず、その後のパッチ4.45で実装される予定。
「パゴス編」では、チェーンをつないだ雑魚狩りにフォーカスされ、当初はノートリアスモンスター(NM)狩りで得られる経験値が少なかったため、遊びの選択肢が少なくやらされ感が強いという問題あり、先日のアップデートでNMからの経験値が3倍に修正された。「ピューロス編」は「アネモス編」に近い形になるそうだ。
また、「ピューロス編」で作れるエウレカウエポンは、アイテムレベルは零式装備とのバランスが取られるが、サブステータスについては例えばスキルスピード1000のように振り切ったものが作れるようになり、そこがやり込み要素となるようだ。
ハウジングに服を販売できるマネキンが登場
ハウジングアップデートでは、服を展示・販売できるマネキンと、自分の家がどんな状態なのかのタグ付けができるハウスアピールが実装される。
「マネキン」は各種種族の姿をした白っぽいマネキンに販売や展示したい装備を着せてハウジング内に飾ることができる機能。販売するには、まずマネキンとリテーナーを紐づけて、販売するのかどうか、セット販売するのかどうかという設定をした後、マネキンに装備を着せてからポーズを決定する。マネキンのジョブを決めて、ジョブ専用装備を着せることもできる。設定画面からマーケットの相場を見つつ値段を付けることもできる。
現在はセット販売をする時のみ、リテーナーの雇用主のプレーヤー名が分かるようになっている。購入したい人はその名前の主に直接連絡をしてハウジングの住所を教えてもらい、店に行くことになる。今後のアップデートで、ハウジングの住所が直接分かるよう変更を考えているということだ。
マネキンに着せる装備は、紐づけたリテーナーの販売スロットを使用する。現状では展示するだけでもスロットを使うが、将来的には切り離した形にしたいということだ。
購入するにはそのマネキンをクリックして、単体なら欲しい装備にチェックをしてから購入、セット販売なら購入を選択すれば一括してストレージに入ってくる。
ハウスアピールは、ロールプレイ、酒場、水族館など自分の家がどういう状態なのかを表すタグを3つまで表示することができる機能。タグは、ハウジングエリアの住所検索で見ることができる。
ゴールドソーサーに「ジャンピングアスレチック」が登場
ゴールドソーサーに新コンテンツ「ジャンピングアスレチック」が登場する。今回はインスタンスコンテンツとして実装され、エリアの入場者数は最大144人。制限時間8分間の間にゴールにたどり着けば成功となる。
ルートの途中には、サボテンダーの姿をしたオブジェが置かれており、触れることでボーナスのMGPが手に入る。このMGPはゴールできなくても取得できる。
足場の形はいくつかのバリエーションが用意されており、オブジェの位置も毎回違っているそうで、何度も遊んで欲しいということだ。
コンフィグのサーバー保存はWindows版からテスト実装
パッチ4.4では、これまでファイルに保存していたコンフィグ設定が、サーバーに保存できるようになる。すでに完成しているが、デバッグ中にデータが壊れるアクシデントも起きていることから、サーバーに上げる前に自動的にクライアント内にバックアップを作っていざという時には復元できるような、もう一段のセキュリティを入れることになり、まずはWindows版でβダイヤログという状態で実装して、安定性を確かめた上でPS4版にも実装するという形がとられることになった。
エオルゼア時間とリアル時間で使えるアラーム機能
エオルゼア時間やリアル時間の、自分が設定した時刻にアラームを鳴らせる機能が実装される。固定パーティの待ち合わせなどに利用して欲しいということだ。
ファンフェスのスペシャルアイテムを実機で紹介
開催が近づいている「FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2018-2019」でチケットに付属しているスペシャルアイテムを吉田氏が実機で紹介した。今回はすべての会場でクラウドのバイク「フェンリル」のマウントが付いてくるほか、野村哲也氏に監修を受けた「クラウド」、「ティファ」、「エアリス」のミニオンがもらえる。これらのアイテムは、モグステーションでも販売される予定で、単体でも購入できる。
「フェンリル」は移動中のBGMが「FF7」の「クレイジーモーターサイクル」に変わる。停車中にはちゃんと足でバイクを支えるようなポーズになっているなど、「FF7」の雰囲気が楽しめる一品となっている。もちろんフライングにも対応している。
集落ができるまでの過程をクエストデザイナー高柳氏が解説
PLLの後半は、クエストデザイナーの高柳早紀氏がフィールドやクエストに登場するNPCの制作過程を紹介した。高柳氏は2013年に新卒でスクウェア・エニックスに入社し、ずっと「FFXIV」開発に関わっている生え抜きのスタッフ。
今回は集落に配置されたNPCの外見や動きを設定する「コーディネート」という仕事について紹介した。コーディネートの仕事ではセリフがないNPCだけではなく、エスティニアンやシリナ、マグナイなどメインストーリーでも重要な役割を果たすNPCも設定する。
集落のデザインでは、集落のデザイン担当者とコーディネート担当でどのような集落にするか、どんなモーションをしているキャラを置きたいかを相談する。クエスト班からの、こんなキャラを置きたいという要望も聞きつつ、仕上げていく。
作成における最初の手順は、BG(背景)班が作成したフィールドと、世界設定班が作ったキャラクターの設定原案の確認。ここでデザイナーとも相談しつつ、集落にNPCを配置していき、最後にコーディネートする。
アジムステップが実例として紹介された。まずはアジムステップに登場するNPCの設定や性別、種族などが列挙されたエクセルデータを基に、集落デザイン班のスタッフが仮配置したキャラクターのデザインやアニメーションを決めていく。
「蒼天のイシュガルド」までは、仮キャラだと分かりやすいようにモーグリキャップと水着という姿だったが、当時の実機デモでうっかり移ってしまい、「紅蓮のリベレーター」では映っても大丈夫な衣装に変更されたのだそうだ。
「紅蓮のリベレーター」では大量のアウラ・ゼラを設定したが、ウヤギル族の族長は千里眼を持っているという設定なので、左右の目の色を若干変えたり、「戦士」のジョブクエストに登場するケレル族のドルゴノは部族の特徴が出るよう工夫したり、ケスティル族はしゃべらないという設定があったので、それに一番しっくりくる装備としてIDドロップのマスクが使われた。ケスティル族は、最初に出会う部族だということもあり、印象を大事に作ったという。終節の合戦の審判をつとめるガール族は、神秘的な部族なので白を基調としたデザインになっている。
「再会の市」の入り口でボーズを売っているダズカル族のチャンブイが実例として紹介された。最初に仮配置された状態では、棒立ちしているが、集落の売り子だからということで袖まくりをした姿になり、「再会の市に入って最初に見えるNPCなので可愛く作りました」と高柳氏。
重要キャラの作成では、シリナ、マグナイ、アサヒが例として紹介された。シリナは当初緑をイメージしたデザインで、おしとやかという設定から前髪を下ろしていたが、もっと凛々しいところもありカットシーンで登場することも多いので肌を白くし、前髪を分けて顔がよく見えるようにした。カラーは一度紫色方向に振れた後、最終的に現在のピンク色に決定したのだそうだ。
マグナイは、まったく関係なく他のアウラのキャラクターを作っているときに「とてもかっこいいアウラができてしまった」と高柳氏。それを石川氏に自慢しにいくと、どこかで使おうという話になりそれがマグナイだったという。当初は装備も金色で派手なものも検討されたが、最終的に抑えぎみのもので決定した。高柳氏もカットシーンやセリフを見て「オーラに覇気があるタイプのキャラだったんだ」と分かったという。
アサヒの場合は、かなり極端な両面性を持つキャラなので、感情が切り替わるタイミングで雰囲気の違う2体のモデルが使い分けられている。前半のモデルは眉が丸く口角が上がった穏やかな顔をしているが、後半は眉が吊り上がり、無表情なモデルが使われている。
チェックが緩く裁量が広いキャラクターに関してはかなり好みで遊んでいる部分もあり、そういう遊びがイディルシャイアのピンクミコッテなどに活かされている。今後も「バレない程度に入れていこうかな」と高柳氏。
ロウェナも高柳氏の作品。ロウェナが登場のたびに服装を変えていることはすでに周知のことだと思うが、実はリップやアイシャドウなども服に合わせて変えているのだそうだ。すでに見ることができないバージョンについても、高柳氏が保存しているそうなので、いつかすべてのロウェナを見る機会があるかもしれない。
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