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「ArcheAge」5周年パーティーで2018年内ロードマップを発表
12番目の適性、作物自動回収システム? 2019年の構想も聞く!
2018年8月27日 17:00
ゲームオンは8月25日、GRACE BALI 秋葉原においてWindows用MMORPG「ArcheAge(アーキエイジ)」の5周年記念となるオフラインイベント「5th Anniversary PARTY」を開催した。
「ArcheAge」では、これまで周年イベントで屋形船を貸し切ったり、トウモロコシ畑での「収穫祭」を開催したり、多くの趣向を凝らしたイベントを実施してきた。
5周年となる「5th Anniversary PARTY」では節目の年でもあるということで、パーティー会場を使って、オフラインイベントの原点とも言える交流イベントの開催となった。会場ではビュッフェ形式で料理が振る舞われたほか、クイズ大会や抽選会、また2018年に予定しているアップデート情報の発表などが行なわれた。
また会場では別室にて、ルシウスPことゲームオン「ArcheAge」日本運営プロデューサーの石元一輝氏、開発元XLGAMES CEOのソン・ジェイク氏へのインタビューも行なうことができた。イベントでは発表されていない注目の新情報も聞くことができたので、合わせてご覧いただきたい。
2018年ロードマップ発表&開発者に直接質問!
まずは石元氏によるアップデート情報発表からお伝えしたい。今回の発表内容がいつ実装になるかの詳細は決まっていないが、いずれも2018年内に実装予定となっている。
新マップ「ヒラマ山脈」
旧大陸中央部に位置し、「始まりの場所」があった地域に登場する「ヒラマ山脈」が新マップとして登場する。アップデートではまず西部分が入り、東部分はまた別のアップデートで実装予定となっている。
「ヒラマ山脈」ではモンスター討伐が意識されたマップで、今までよりも見た目が異なり、さらに強力なモンスターが出現する。同じ見た目でも一段階強い「変異」と呼ばれるモンスターもいるが、そうした強力なモンスターからは特殊なドロップアイテムが獲得できる。
古代装備
経験値アイテムを合成することで成長していく新装備系統の「古代装備」。成長に伴って、武器ならクリティカル確率、防具なら柔軟性など、追加オプションを付与できる。その特徴から、「イフニール装備をイメージするとわかりやすいかも」と石元氏は解説した。
覇気スキル
「覇気」は、適性に関係なく、全てのキャラクターが使えるようになる新スキル。全ての状態異常を解除し、1秒間耐性を付与できる効果があるため、状態異常解除のスキルを持っていない職業でも対抗できるようになる。その代わりクールタイムは30分とかなり長いが、キャラクター死亡時にリセットとなる。
「憎悪」が11番目の基本適性に
各適性に新スキルを付与する要素の「憎悪」が、基本適性の1つへと変更となる。11番目のメイン適性になることで、職業総数は120職から165職へ。スキルは刷新され、魔法攻撃をメインに、デバフスキルも駆使して戦う適性になる。
スキル連携アシスト機能
連携効果が発生するスキルをセットしている場合、スキル発動時に「連携できるスキル」のアイコンが光るようになる。この機能により、「次にどのスキルにつながるか」がよりわかりやすくなる。
継承者レベルのキャップ開放
上限「7」の継承者レベルが、「34」まで開放となる。これに伴って、新しい継承者スキルが追加され、継承者レベルに応じて柔軟性、戦闘熟練、ダメージ減少、攻撃成功率の4種の能力値の数値が追加となる。なお継承者レベル上昇のための必要経験値は緩和となる。
住宅内の壁紙UCC追加
住宅室内の壁や床に、UCC(User Created Contents)が使用可能に。自分の好きな画像で室内がデザインできるようになる。
また会場で実施されたQ&Aコーナーでは、XLGAMES開発室より、企画チーム長のハム・ヨンジン氏と企画チームリーダーのパク・ジュンウ氏が登場。来場者の質問に直接答えていった。以下では質問と回答を簡単にお伝えする。
Q:近接クリティカル率の仕様変更に伴って補填が予定されているらしいが、イフニール装備に関して何があるのか。
A:(石元氏が回答)たとえばマントなどのオプション変更をできるように考えている。ただ特定のオプションの付与というのが技術的に不可能なため、確率にはなってしまうが、一部に変更アイテムを複数付与するような措置にしたいと考えている。
Q:乗り物について、何か追加実装の予定はあるか。
A:まだ韓国でも発表していないが、1人乗りの車や船を準備している。
Q:クマのアバターが少ないので、もっと増やしてほしい。
A:かわいいアバターはもっと増やしたい。クマのアバターも入れられるよう、今後準備していきたい。
Q:芸術で、楽譜の文字数が増えることはあるか? 最低5,000文字はほしい。
A:いつとは言えないが、5,000文字は技術的に可能。ぜひやってみたい。
Q:海賊島の周りに建物が置けるようにはならないか?
A:とても辛い質問。これからエリアは広げていきたいとは思うが、海賊が農業をやるのはコンセプトとしてもどうかとも思うので、会社で会議させてください。
Q:(時間がなくなったためまとめて質問)刑務所でサッカー以外に何かスポーツが増えないか。養殖場で植えるパールなどを束化して、1度にできないか。バニラとコショウを苗床に植えられるようにならないか。植物を1本ずつ植えられるようにならないか。取引システムが上手く動作しないのはどうにかならないか。
A:全て入れなければならない件と捉えて、前向きに考えたい。特に取引の問題解決、パールの束化は早いうちに実装できればと思う。ただ、植物を1本ずつ植えられるかどうかは技術的にできるどうかわからないので、1度持ち帰らせてほしい。
12番目の適性、作物自動回収システム? 2019年の構想も聞く!
以下では、ソン氏と石元氏へのインタビューをお送りする。
――ソンさんは3年ぶりに日本に来られたということですが、久しぶりの日本はいかがでしょうか。
ソン氏:何より暑いですね。今年の夏は韓国もとても暑いのですが、特に日本は3年前と比べても暑いです。
――日本のユーザーさんはいかがでしたか。
ソン氏:とても楽しく、活気があって。ユーザーさんだけでなく、スタッフの皆さんも楽しんでいる姿が見られてとても良かったです。それと石元さんの進行はとても感動しました。進行がとてもスムーズでしたし、ユーザーさんが楽しんでいましたよね。
石元氏:そう感じていただけて良かったです。内心は冷や冷やしているんですが。
ソン氏:イベント内容の密度が高くて、ゲームオンの皆さんが頑張って準備されたということが伝わってきました。ユーザーさんがチームになって、その場で発表されたテーマで絵を描くというコーナーは、ユーザーさんの熱意が感じられて特に良かったです。
次回韓国でオフラインイベントをやるときは、今回のイベントを参考にしたいですね。どちらかというと韓国のイベントだと、皆さん落ち着いているんです。あくまでユーザーさんと運営が話し合う場というか。韓国では今回のパーティーのような形式で開いたことがないので、日本に学んでお祭りのように進行できたらいいですね。
――日本の運営チームとユーザーさんの関係性は、ソンさんとしてはどのように見ていますか。
ソン氏:日本のユーザーさんと運営チームの間は、すごく距離が近いように思います。運営チームのスタッフはニックネームで呼ばれているなど、親しみを感じました。韓国はもっとオフィシャルな雰囲気なので、距離感があるんです。会場ではGMさんがユーザーさんの似顔絵を描くコーナーがありましたが、韓国では考えられないことです。これはとても驚きました。
石元氏:そうなんですね。韓国のサービスでも、ユーザーさんとの距離感を変えていきたいという思いがあるのでしょうか。
ソン氏:そうです。韓国でももう少し親しみがあった方が話しやすい雰囲気もできると思うので。日本みたいなスタンスを目指したいと思っています。
石元氏:1回、思い切ってふざけるといいですよ(笑)。1回ふざけちゃえば、空気が変わると思います。
ソン氏:なるほど(笑)。
――ふざけるという点では、今回のアニバーサリーイベントは、今までの中でも“普通”ですよね。
石元氏:そうなんです。そう言いながらあまりふざけてません。今までは場所も内容もあえて特徴的にしていたのですが、東京で、しっかりと場を設けてオフラインイベントをする、ということがなかなかできていなかったので。今回は5周年という節目だからこそやりたいということで、僕からお願いしました。
――ということは、来年はまた変わったイベントになると。
石元氏:変になるかもしれませんね(笑)。
――未来のお話もお聞きしたいのですが、今後はどのようなゲームにしていきたいと考えていますか?
ソン氏:今年に入って、全般的にユーザー間のギャップを減らすところに力を入れてきました。これまで5年間、ずっと突っ走ってきたので、上位の方と初心者の方で格差が開いてきたんですね。これからは適切な努力で多くの報酬がもらえるなど、もっとポピュラーなゲームを目指していきたいと思っています。より多くのユーザーさんを対象にしていきたいですね。
石元氏:韓国でアップデートされたものをローカライズして、日本に適応するという流れは今後も変わらない事実です。日本運営としては、そこでどういったものにローカライズするかを大事にしていて、キャラクターの成長や、各コンテンツにアクセスする敷居は下げたいと思っています。
日本のユーザーさんが韓国ユーザーさんと大きく違うのは、生活系コンテンツの充実を希望する傾向が強いということです。どういう順番で何を入れるのかは協議する必要がありますが、今まで以上に入れられるようにしたいと思います。今回発表したコンテンツで言うと、カラーパレットや、ハウジングのUCCなどがそうですね。この2つは日本から提案したものです。
ソン氏:とても良い方向性だと思います。今までは、必要以上に複雑すぎるコンテンツを入れてしまったかなと思うところもあります。これからはユーザーさんが望むものを集中的に入れたいですし、簡単、シンプル、わかりやすいことは特に優先したいと思います。
石元氏:また運営のやり方で言うと、今後は露出する機会をもっと増やしたいですね。これまでも番組配信やオフラインイベントを行なってきましたが、もっとユーザーさんとのコミュニケーションを通して運営する方法を模索していければと。ユーザーさんからいただける意見が、何より助けになりますから。
――ところで……2019年に入るコンテンツを教えていただくことはできますか?
ソン氏:2019年のプランはいくつか決まっています。あくまで構想……ということになるのですが。まず「ヒラマ山脈」の東部ですね。あと名称は決まっていませんが、「憎悪」適性に続く12番目の適性実装を予定しています。
また特定のNPCにお願いすることで、作物を自動的に収穫してくれるシステムを準備しています。そもそも畑や家を持っていないと作物を制作できない、というユーザーさんもいますので、そういう方たちも基本的なものは全て作れるような環境にしたいと思っています。先程言っていた、格差をなくしたいという方向性の1つですね。
石元氏:あと、僕からもいいですか。インスタンスダンジョンは入らないんでしょうか。
ソン氏:うーん、確か1つあった……かなぁ。
――貴重な情報をありがとうございます! それでは最後、日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。
ソン氏:日本は、海外で初めてサービスを開始した国です。まずこれまでの5年間、プレイしていただいてありがとうございます。これからもユーザーさんの声を反映しながら、持続的にアップデートしていきますので、よろしくお願いします。
石元氏:これは毎回言っていることになるのですが、我々にとっては遊んでいただいている方が全てです。楽しく遊んでいただいている方がいるだけで、こうしてオフラインイベントが開催できますし、何より僕たちのモチベーションになっています。僕たちの役目はこの状況を継続しながら、さらにゲームを良いものにすることです。不備もありますが、引き続き「楽しい」と思ってもらえるゲームを目指して頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。