ニュース
ケイド6死す! 衝撃の展開が描かれる「Destiny 2」大型拡張コンテンツ「孤独と影」プレビュー
追加されるストーリー序盤や、新モード「ギャンビット」を体験。新タイプの武器「弓」や、新たなスーパースキルにも触れた
2018年6月16日 14:48
「Destiny 2」でトップクラスの人気を誇るキャラクター「ケイド6」死す。衝撃的なトレーラームービーで、多くの「ガーディアン」(本作のプレーヤーのこと)に悲しみを与えた「Destiny 2」の大型拡張コンテンツ「孤独と影」。海外ゲーム情報サイトなどによると、ファンの手によってE3会場の近くに「ケイド6」の「Shrine(故人を偲ぶ場所)」が設置されるほど大きな衝撃だったのだという。
そんな衝撃的なストーリーを追加する大型拡張コンテンツ「孤独と影」では他にも多くの要素が追加される予定だ。開発元のBungieによると「新たなロケーション」、新たな対人コンテンツ「ギャンビット」、「真新しいレイド」、「9つの新スーパースキル」、「新しい装備」が追加される。
E3会場では先行して「新ストーリーの序盤」と、「ギャンビット」を実際に体験プレイすることができた。また時間の関係でその多くは確認できなかったものの、新スーパースキルの1つ「Thundercrash」や新タイプの武器「弓」についても確認することができた。
本稿ではこれらのユニークな体験について、インプレッションをお届けしたい。
「ケイド6」死す。多くのガーディアンを悲しみの渦に巻き込む新ストーリー
大型拡張コンテンツ「孤独と影」では新たなストーリーが追加される。時系列としてはカバル大戦の後で、舞台は「Reef」という惑星だ。この惑星が無法地帯と化してしまい、この惑星に建築されていた「Prison of Elders」という監獄から、極悪人たちが脱獄を企んでいる、という状況だ。
ケイド6とプレーヤーはその脱獄を阻止するために奮闘するが、無念にもその作戦に失敗。そして残念なことにケイド6は殺されてしまう。プレーヤーは仲間の復讐のために悪人たちを追い払うというミッションに赴くことになる。
今回プレイできたのはそのミッションの最序盤、まさにケイド6と脱獄を阻止しようとしているシーンだった。爆発で崩れ行く監獄、脱獄してきたのだろうか多数の敵がプレーヤーとケイド6を妨害してくる。崩壊しつつある監獄という建物、そして秩序を前にケイド6と協力しながら立ちはだかる敵を倒して奥に進んでいくという熱い展開が楽しめた。そしてデモプレイ最後のエリアをクリアするとカットシーンに移行し、そこでケイド6は無念の死を遂げる……というところでタイムアップになってしまった。
プレイできる時間は短かったが、なんとか新要素の「弓」と新スーパースキルの1つ「 Thundercrash」を実際に試すことができた。
本作では初となる「弓」はユニークな武器だ。ベースとなる形や武器の使用方法などは現実世界の弓と大きくは変わらない印象だが、「Destiny 2」の世界観にあわせてサイバー感溢れるアレンジが施されていた。
ユニークな武器なので一言で説明するのは難しいのだが、アサルトライフルのように連射するというより、スナイパーライフルのように1発1発のダメージに重みがある印象だった。また弦を引くというモーションがあり、長く弦をひけば(チャージすれば)、矢は遠くまで飛び威力も増す。また当然のことながら“マガジン”のような概念はないので、1本1本撃つ度に若干のモーションが入るものの、他の武器のように戦闘の真っ最中にマガジン内の弾薬を使い切ってしまい、リロードに戸惑うといったようなことはなかった。
ちなみに今回使用できた弓は矢が3本に分かれるというパークがついており、多少エイミングがずれても当たるし、巨大な敵であれば複数本が同時に当たり大きなダメージを与えることができた。弓が持つそのユニークな特性は「Destiny 2」で新たなプレイフィールを感じることができるはずだ。
そして「Thundercrash」についても紹介しよう。今回の拡張コンテンツは3種類のクラスに、それぞれ3種類の新たなスーパースキルが追加される。「Thundercrash」はタイタンというクラスに追加されるスーパースキルだ。
発動するとキャラクター自身が正面に突っ込んでいき、ある程度の距離を移動したところで着地、周囲の敵を吹き飛ばすというスキルだ。キャラクター自身がロケットのような動きをするといった表現がわかりやすいだろうか。大勢の敵が密集しているところでは特に有効とのことで、汎用的に使え、なおかつ強力な印象があった。
PvEとPvPがミックスされた新モード「ギャンビット」、まったく新しい体験が待っている
続いてプレイできたのが新モード「ギャンビット」だ。4人で1チームを組み、2チームで競い合うというモードなのだが、これまでの「Destiny 2」や他のFPSでは体験したことがないプレイフィールのモードだった。
まずは試合が始まるとチームメンバーはフィールドに降り立ち、襲い来るエネミーを撃破していくことになる。そしてエネミーを倒すと「Motes」というピースを落とすので、それを拾い集めて「BANK」に貯蔵していき、貯蔵されたMotesが75個集まると「Primeval」という名の巨大なエネミーが自陣に出現する。相手チームより先にPrimevalを倒したほうが勝利する、というモードだ。
これだけではPvEの要素しかないように感じられるが、1度に5個、10個、15個のMotesを貯蔵すると敵チームに「Blocker」と呼ばれる強力なエネミーを送り込み妨害することができる。またBANKに25個、50個のMotesを投入すると、相手の陣地へと侵入できるポータルがオープンするのだ。このポータルは1人しか通れない(1人が通るとクローズされる)のだが、襲い来るエネミーと戦っている最中に、人間が操作するプレーヤーが妨害する(される)と抜群の効果を発揮するだろう。まさにPvEとPvPがミックスされた、まったく新しい体験だ。
担当者によるとPvEが得意な人はMotesを集めることをメインに、PvPが得意な人は敵陣を撹乱することをメインに、と1つのモードの中で複数の得意分野を発揮することができるのが面白みの1つだと話していた。
個人的にはどちらかというとPvE寄りの印象で、先にMotesを集めてPrimevalを倒すことが最重要で、PvP部分はあくまでもスパイスのような印象だった。筆者が試遊したときは対戦相手にPvPの熟練者がいなかったのか、そのスパイスはちょっとした隠し味程度の印象だったが、ここで熟練者が参入すると隠し味どころか大きく試合展開を変える可能性もあるだろう。
競技的なモード、となるとどうしても高いスキルを求められることが多いが、あえてPvE寄りのゲームプレイにすることで、RPG的な側面も持つ「Destiny 2」の競技モードの間口を広げることができるのではないだろうか。
なお大型拡張パック「孤独と影」は、Bungieからは2018年9月5日に発売されることがアナウンスされている。PC版、Xbox Oneについては日本国内向けのストアページが正式にオープンされているが、プレイステーション 4版の日本国内向けの販売についてはまだ正式なアナウンスは実施されていない。ただ前作を含めて日本国内での、プレイステーションプラットフォームの「Destiny」シリーズの状況を見ると、問題なく発売されると見て間違いないだろう。
今回のE3では触れることのできなかった多くのコンテンツが追加されるという「孤独と影」。ケイト6の無念の最期は心苦しいものがあるが、楽しみに待ちたい。