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【特別企画】ベテランカードゲーマーが「ウイニングハンド」のデッキ構築と立ち回りのコツを紹介

立ち回りとデッキ構築で格上にも勝てる!

12月15日 配信開始

 DMM.com POWERCHORD STUDIOから配信されている、Android/iOS用トランプ召喚バトル「ウイニングハンド」。人気YouTuberのヒカキン氏がカード化、ゲーム内のイベントに登場するなどして話題になっている本作は、誰でも手軽に遊べることが最大の魅力だ。

 カードゲーム未経験者でもなんとなくポーカーのルールを知っていればプレイできる本作ではあるが、高難易度コンテンツを攻略したり、「ウイニングハンド」における対人コンテンツ「ランク戦」で勝ち続けるにはそれなりのスキルが必要だ。ルールだけを見ると運の要素が大きいように見える本作だが、その運を味方につける、あるいは不運を最小限に抑えるためにも相応のデッキ構築やプレイングが求められる。これはカードゲームのポーカーや、麻雀といったゲームにも当てはまることだろう。

 そこで今回は「シャドウバース」でも上位ランクに属し、カードゲーム歴20年近い生粋のカードゲーム愛好家である筆者が、ウイニングハンドをプレイする中で気付いたデッキ構築や立ち回りのコツなどの攻略情報をお届けしたいと思う。本稿がこれからウイニングハンドを始める方の参考になれば幸いだ。

「ウイニングハンド」の基本は自分に有利な場を作ること!

 「ウイニングハンド」のゲームシステムは、1人対1人形式でのカードバトルだ。互いに各ターン1枚ずつ場に攻撃力とライフを持つキャラクターのカード(以下、キャラ札)を出し、相手のカードを排除しつつ相手プレーヤー本体にダメージを与え、先に相手のライフを0にしたほうが勝利となる。

 「ウイニングハンド」における勝つための基本は"自分に有利な場を作る"ことにある。各プレーヤーは1ターンに1枚しか場にカードが出せないため、キャラ札や手札でポーカーの役を作ることで場に召喚できる「召喚獣」を相手より多く並べてしまえば、相手はそれを処理するのにデッキ内に4枚しか存在しない「7(召喚獣をライフに関係なく除去できる)」のカードやマジックカードが必要となり、こちらが一気に優位になるからだ。

 そのため、手札で大きな役を作るよりも、相手のキャラ札を倒しながら、細かく字札・絵札・ワンペアを並べて攻めていき、チャンスが来たら大召喚を狙うというのが基本的な戦略となる。

 この点を踏まえて、デッキ構築やプレイングを考えていけば、一気に勝利に近づけるはずだ。

キャラ札をなるべく生存させて"横に並べる"布陣は一部のマジックカードでしか対処できない強力な動き
召喚獣の中でも群を抜いて出しやすいのがワンペアの召喚獣。通常のキャラ札よりもステータスが高く、手札の回転も狙える

絵札・字札は覚醒重視! ステータスはバランスを見て

 デッキ構築の際、まず手を付けるのが場に出していく字札と絵札のキャラ札だが、その中でもステータスが高く、覚醒させればスキルを習得できる「J」から「A」までの絵札のカードから構築していこう。

 もし覚醒しており、スキルを習得している絵札があれば、それを優先してデッキに入れていき、そのカードの恩恵を受けられる種族を優先的に入れていきたい。一例として、神族の「ガイア」は覚醒させると後から出した神族を回復するスキルを使用できる。このカードをキーにするのであれば神族をベースにデッキを組みたい。

「J」から「A」までの絵札は高いステータスを持ち、覚醒することでスキルも使える
場に出ているときに神族を回復するスキルを持つ、覚醒した「ガイア」

 もちろん、配信されたばかりのゲームなので、まだ全ての絵札を覚醒できていない人も多いだろう。その場合、絵札の攻守のステータスを見て、攻撃型か防御型どちらか好みのものを選んでいけばいい。

 絵札のステータス「5(攻撃力)/25(ライフ)」はよく使われる10ライフのカードを倒せないために若干使い辛いが、耐久力に優れるため場に残りやすく、いざというときの壁として機能してくれる。一方「15/15」や「10/20」はバランスが良く使いやすい。特に攻撃力15という数字は未覚醒のシルフ(ライフ30)を2回攻撃すれば倒すことができるので高評価だ。

 また、攻撃力20以上の絵札はえてしてライフが低いため場には残り辛いが、相手の高ライフカードに対して除去カードのように使うこともできる。相打ちになると盤面がとれないので劣勢は続いてしまうが、敵の強力な召喚獣を「7」のカード無しでも破壊できる可能性が高くなる。

種族はそれぞれ異なるものの、字札のステータスは3種類

 続いて構築していくのが字札。こちらも覚醒済の絵札があるならば、効果が受けられる種族を優先的に投入していこう。

 字札のステータスは現状「10/10」、「15/5」、「5/15」の3種類が存在するが、相手の絵札の攻撃を耐えられることもある「5/15」か、絵札に攻撃されても相打ちになり、シルフに攻撃されても次の攻撃で落とせる可能性が高くなる「15/5」から選択することをお勧めする。「10/10」は率直に言って役割が持ち辛く、器用貧乏な印象が否めない。

 以上のようなカードのステータスから攻守の役割を考えながら、バランスよく字札・絵札を組み合わせていくことが勝利への第一歩になるだろう。まずは絵札・字札ともにライフ30のシルフを2回で落とせる攻撃力15のカード、あるいは25と5の組み合わせや、場に残りやすい守備型のカードを何枚入れるか、ということからデッキ構築を考えてみるといいだろう。また、ランクが上がっていけば、デフォルトのものと異なる召喚獣や覚醒済みのカードを相手にする機会も増えてくる。自分のいるランクの状況に合わせて、デッキ構築を考えていこう。

デッキ構築のキモはマジックカード

マジックカードは様々な効果を持つ

 デッキの特徴を決めるのは各スート(マーク)の「4」と「9」に自由に組み込めるマジックカードだ。マジックカードには相手のキャラ札やプレーヤーにダメージを与えたり、特定のキャラ札を破壊するものや、ドロー系、自分のキャラ札のステータスを強化するものなど多くの種類がある。

 どのマジックカードを入れるかで悩んでしまうが、まず考えるべきなのは「そのカードがいつでも使えるか」ということだ。「ウイニングハンド」で重要なのは手札が使えなくて腐ってしまう状況をなくすこと。使えないで手札に残ってしまったマジックカードは役を揃えるのにも、召喚獣を倒せる「7」を引くのにも邪魔になるため、いつでも使えるマジックを入れていこう。

 中でも安定するのがドロー系。余分なカードを捨てつつ、役作りに必要なカードや、「7」を引き入れることが可能だ。また、指定されたスートのカードを引くマジックカードはフラッシュを狙う上で役に立つ。大物手を狙いたい人は検討してみてもいいだろう。

「大魔剣ジキラー」。自らの10HPと引き換えに相手の場の字札を全て破壊する強力なカード
「ハートダブルドロー」。手札から1枚選択して破棄することで、ハートのカードを2枚ドローできる

 複数のキャラ札にダメージを与えられるいわば範囲攻撃が可能なマジックカードも、キャラ札を横に並べられた時の数少ない対処方法なので非常に強力だ。また、ガンガン攻めていきたいプレーヤーには相手プレーヤーに直接ダメージを与えられるカードもオススメだ。

 注意して欲しいのが、ダメージ系のマジックは自分のキャラ札や、プレーヤー本人にダメージを与えるものもあるということ。ギリギリの試合では自分へのダメージが致命傷となったり、ライフが足りなくて打てなくなったりしてしまうので、入れ過ぎには注意が必要だ。

 マジックカードの選択にはプレーヤーの個性がでるので、発動させやすいものの中から、自分のスタイルに合ったものを選んで欲しい。迷ったらとりあえずドロー系を入れておくことをお勧めする。

実際のバトルではどんどんカードを使っていこう

 では、次に実践での立ち回りを紹介していこう。このゲームの立ち回りの基本は「場に残りやすいカードを出す」、「手札をどんどん回す」の2点。というのも「ウイニングハンド」では横に並べる動きや召喚獣が非常に強力で、これに対処できる「7」やマジックカードをドローできないと一方的な展開になりやすいからだ。

 そのため、ワンペアができたらドンドン出していき、敵の召喚獣に対しては迷わず「7」を使って盤面をとっていこう。また、場に出ているキャラ札と同じ数字のカード、もしくは「ワンペア」などの役を「レイズアタック」で使用してしまうのも重要だ。少々もったいないような気もするが、ワンペアの「レイズアタック」は攻撃力が+20されるため、15以上の攻撃を持つカードに対して使用すれば最低でも攻撃力35以上となり、「シルフ」よりも高い攻撃力を持つこともできる。

 そして、相手が召喚獣への対策として「7」を温存していることが想定される場合、召喚獣をあえて"出さない"選択をすることによって、相手の手札のなかで「7」を腐らせ、手札の回転を鈍くする副次効果も見込める。ただし、逆の選択肢としてワンペアの「シルフ」に「7」を消費させてより安全に高い役の召喚獣を展開する、という手法も取れるので、これは多様なケースに対応するためのテクニックの1つとして覚えておきたい。

 とにかく、毎ターン手札が5枚になるように補充されることを考えると、そのターンで使えるリソースは使い切った方が得になる。ドロー枚数が増えれば、それだけ役やマジックカードを引ける率が高まるからだ。

 例外は「7」やマジックカードのツーペアだ。これは自分の場に2体以上のキャラクターが出ているなど、強気に出ても大丈夫な場面ならば召喚に使ってしまうのもアリだが、相手が前のターンにドロー系のマジックを使っている場合には次のターンに召喚獣が出てくる可能性が通常よりも高いので注意が必要だ。攻め時かどうか考えながらプレイしていこう。

 また、1度出したカードは全ての山札を使い切るまで出てくることはないので、ドロー系のカードを効率よく使うために自分が使用した数字はしっかり覚えておくのがポイントだ。これは各ターンお互いに何を切ったかを表示する「ログ」を参照することでも対応ができる。「山札に何が残っているのか」を意識するだけで大物手の確率は格段に上がる。

初手ではライフが高く、場に残りやすいカードを出すのがお薦めだ。ただし、既にワンペアなど役ができている場合はとっておこう
常に相手の「7」の枚数を把握しておこう。特に序盤は7を警戒してツーペアを2回のワンペアに分けるのも手だ

 相手の場にキャラ札が複数枚展開されていたり、強力な召喚獣がいるような不利な状況では守りも重要だ。なるべく守備力の高いカードを出し、あえてそのターンに攻撃せずに壁にすることで、少しでも多くライフを残そう。不利な状況でも手札を入れ替えることができる「2」を使って手札をすべて変えられればチャンスはある。また、このような状況でジョーカーを引いてきた場合、「7」やマジックカードに変えて状況の打破を図る方が召喚獣を出すより有用な場合もあるので頭に入れておこう。

 また、極端に有利な状況でないのなら、守りのために「2」を残しておくことも重要になってくる。役を揃えるために「2」を使って手札から2、3枚のカードを捨ててドローするのもいいが、咄嗟の守りの際には手札5枚をすべて捨てて「7」やマジックといったカードを高い確率で引くことにかけることができる。

 このように、「ウイニングハンド」の基本、勝つための方程式は「自分に有利な場を作る」ことに集約される。カードの引きという部分で運に左右されるのは間違いないが、こうしたセオリーがあるということを知っていれば勝率にも必ず良い影響があるはずだ。

 実は筆者はあまり覚醒カードを持っていないのだが、プレイングやデッキ構築をしっかりと詰めていくことで覚醒カード持ちの相手にもそこそこの勝率を確保することができている。皆さんも自分なりの攻略方を模索し、「ウイニングハンド」を楽しんで欲しいと思う。