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【特別企画】“ポーカー×スマホTCG”?「ウイニングハンド」を体験してみた!

相手の手の内を探りながら戦う奥深い話題のトランプ×デジタルTCGゲーム

12月15日 サービス開始

価格:無料(アイテム課金制)

 DMM.com POWERCHORD STUDIOが12月15日に配信を開始したAndroid/iOS用トランプ召喚バトル「ウイニングハンド」。人気YouTuberのHIKAKIN氏がカードになって登場し、配信前から話題になっている本作。

 今回は、本作を先行体験する機会を得ることができ、編集部で実際に対戦も行なった。ポーカー×スマホTCGという組み合わせから、どんなゲームか、今までのカードゲームと何が違うのかなどが気になる方も多いだろう。本レポートを参考にしていただければ幸いである。

カジュアルだが奥深いゲーム性

 「ウイニングハンド」はキャラクターやモンスターを召喚して戦うトランプ召喚バトルだ。1人用のモードもあるが、ランク戦や、友人との対戦が中心の本格カードゲームとなっている。絵札や字札をキャラとして場に出しながら手札でポーカーの役を揃えていき、大きな役ができるほど強力な召喚獣を降臨させることができる。

「7」のカードは召喚獣を消し去る。他にも様々な効果を持ったマジックが存在する

 そう聞くと「強い役を揃えたら勝ちの大味なゲーム」と思うかもしれないが、そうではない。52枚+ジョーカー1枚、合計53枚のトランプを模したカードがそのままデッキになるので、強力なカードであってもデッキに1枚しか入れることはできない。また、本作には召喚獣を1枚で消し去れるようなマジックカードも存在するので、今相手が強力なカードを握っているのかを考えながらプレイしていかなければならないのだ。

 従来のTCG同様、本作でもオリジナルデッキを構築することができるが、従来のものよりシンプルでわかりやすい。前述した通り、53枚のトランプがそのままデッキになっているので、スペードの10なら他のスペードの10と入れ替えるといった風に、対応するカードを交換するだけ。「どのカードを何枚入れるか」といった細かい調整は不要なのだ。

 とはいえ、本作には神・悪魔・英雄などの様々な種族が登場しており、種族に応じたスキルを持っているカードも存在している。システムこそシンプルだが、カードの組み合わせはしっかりと考える必要がある。

カードを覚醒すればステータスの強化やスキルを発動することが可能になり、より戦略性が増す。また、サイコー編成を使えば、強い組み合わせのデッキを自動的に作ってくれるのでデッキ構築が苦手でも大丈夫だ

 カードを集めるために進めることになる1人用のモード「クエスト」は、ゴールを目指しルーレットで移動しながら敵と戦うというもの。アイテムを入手できるだけでなく、バトルの練習にもなる。

 また、特定のクエストだけで発動する「ジョーカータイム」も本作の見どころだ。ジョーカータイム中は裏返されたカードの中からジョーカーを当てることで、ジョーカーを最大で7枚入手できる。対人戦では中々見ることができない大型召喚獣のド派手な演出を楽しむことが可能だ。

実際に対戦してみた感触は?

最も出しやすく、お世話になるワンペアの召喚獣「シルフ」。なお、手札は毎ターン5枚になるように補充。デッキも使い切ったら再シャッフルされて山札になるので気軽にワンペアなどで手札を処理できる

 実際に筆者と編集者が対戦してみた。正直、カードゲーム歴が長く、それなりに腕に自信のある筆者は負ける気がしなかっが、逆に言えばプライドのかかった負けられない一戦だった。

 お互い、相手の手札にある「7」を警戒しながらカードを場にだしつつ、手札で役を揃えていくが、プレイスタイルは全く異なっていた。安定して揃えやすい役を揃え召喚していく筆者に対し、相手は高い手を揃えようとする大穴狙い。中々召喚獣が出せない編集側に対し、筆者は手札を整理しながらワンペアの召喚獣「シルフ」を何度も場に出しながらも、しっかりと手札に「7」を残しておいた。

 その作戦が功を制し、相手が強力なフルハウスの召喚獣をだすも、あっさり「7」で除去。その後筆者が狙っていた3カードの召喚獣でライフを削り勝利した。

 カスタムデッキと、デフォルトデッキを用いて、合計2回対戦したが展開も結果もほとんど同じ。最初から大穴の博打戦術を狙っていてはなかなか勝てない、堅実な戦略が求められるゲームなのだ。一方で、一発逆転の可能性も残されてはいる。

 本作をプレイしてみて、シンプルな内容ながら、どのような役を目指し、手札から何を切っていくかというジレンマと、相手の手札に何があるかを探っていく駆け引きには奥深いものがあり、非常に楽しめた。ライト・ハード関係なく、ゲーマーなら、いや、ゲーマーでなくても楽しむことができるカードゲームだ。

 また、本作が配信されたらぜひ友人や家族、同僚と、フェイス to フェイスで対戦して欲しい。他のデジタルカードゲーム以上に、実際に対戦相手と対面してプレイすることで会話が弾むのだ。実際、筆者と編集者はバトル中、相手のプレイを賞賛したり、時には煽るようなことをしたりと、普段よりコミュニケーションをとることができた。

 こうしたゲーム画面の外にある楽しみは、仲間と集ってトランプで遊んでいるときに得られるそれと同質だが、トランプにはない独自の戦略性が存在している。トランプのカジュアルな楽しみと、デジタルTCGの奥深さがシンプルなゲームシステムによってかみ合っている。独自の楽しみを生み出しているゲームだと言えるだろう。

 また、幅広い層にプレイして欲しいという開発陣の意気込みがゲームシステム以外の部分で随所に見られる。いわゆる「萌え系」ではない、誰にでも親しめるイラストも本作の特徴だ。また、声優も野沢雅子さんなどの超大物を起用。BGMを「ゼノギアス」の光田康典氏が手掛けるなどとにかく豪華だ。

最後にガチャを引かせていただいた。最高レアリティのカードをゲット!

 本作はe-Sportsとしての展開も視野にいれており、大会の開催も検討されているようだ。それだけでなく、対戦しているだけでプレイが記録されるシステムや、YouTubeの公式チャンネルなど、ゲームの人口やコミュニティの形成・発展を促すような数多くの取り組みも行なっていくとのこと。

 「ウイニングハンド」は新しいゲームの文化をつくることができるのか。今後に充分な期待ができるタイトルなのは間違いないだろう。