【特別企画】
【コンプガチャ問題】マンガで振り返るゲーム業界:一般社団法人ソーシャルゲーム協会が設立された日(2012年11月8日)
2024年11月8日 00:00
2012年11月8日、一般社団法人ソーシャルゲーム協会(JASGA)が設立された。
JASGAはディー・エヌ・エー、グリー、ミクシィ、サイバーエージェント、NHN Japan、ドワンゴの6社を中心に、一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)、一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)、および関連事業者約50社の賛同を得たうえで設立されたもの。
同協会は、ソーシャルゲームを中心に提供されている、いわゆる「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」などの批判を受けたことを機に設立された。共同会長、代表理事にはディー・エヌ・エー代表取締役社長の守安功氏と、グリー代表取締役社長の田中良和氏が就任した。なおJASGAは、2015年4月1日にCESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)に吸収合併される形で消滅した。
協会設立の発端となったのは、2012年5月18日に消費者庁が「コンプガチャ」について景品表示法上の考え方、および景品表示法の運営基準の改正に関するパブリックコメントを公表し、「絵合わせ(カード合わせ)」に該当し、規制の対象となるとの見解を示したことでした。
筆者は普段、ソーシャルゲームをあまり遊ばなないこともあり、報道を通じて最初に「コンプガチャ」の存在を知ったときには本当に驚きました。かつて、ゲームセンター勤務時代にはプライズ(景品)ゲームにおいて、例えばプレーヤーが獲得した景品を別の景品と引き換える、あるいは一定数の景品と何かを交換するといった運営は、ご法度であると筆者は教わりました。なので、一連の報道を読んでいて、ルールを律儀に守ってプライズゲームを運営していた日々は何だったのかと、バカバカしく思えてしまいました……。
とはいえ、JASGA設立までの各プラットフォーマーおよび業界団体の動きは迅速でしたね。また同年8月1日には、JOGAでもオンラインゲームでの「絵合わせ」に該当する運営を自主規制すべく、「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運営ガイドライン」を作成、公表しています。
不定期に過去に起きたゲーム業界に関する出来事をマンガでふりかえるコーナーです。
絵:橘 梓乃
すでにライターデビューから30年が経ちましたが、自身初となるマンガ企画を当GAME Watchにて担当させていただくことになりました。今後もゲーム業界の歴史をユル~く、かつ真面目にご覧いただけるネタをいろいろご用意したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!
ゲーム歴40年超のフリーライター。主な著書・共著は「ファミダス ファミコン裏技編」、「ゲーム職人第1集」、「デジタルゲームの教科書」、「ビジネスを変える『ゲームニクス』」、「ナムコはいかにして世界を変えたのか ゲーム音楽の誕生」など。2014年より日本デジタルゲーム学会ゲームメディアSIG代表も務める。
テキスト:鴫原 盛之(フリーライター)