【特別企画】

鳥山明氏原作「SAND LAND」のゲームが完成間近! 探索&バトルやメカカスタマイズなど原作+αの要素を先行体験

【SAND LAND】

4月25日 発売予定

価格:
8,910円(通常版)
11,000円(ダウンロード版スペシャルエディション)
17,380円(フィギュア付き通常版)
19,580円(特装版)
28,380円(超特装版)

 バンダイナムコエンターテインメントは、アクションRPG「SAND LAND」のメディア向け体験会を開催した。今回、僅かな時間ではあるが会場にてプレイできる機会を得られたので、その模様をお届けしよう。

 原作マンガ「SAND LAND」は、人間の愚かな行動と天変地異により、大部分が砂漠となってしまった世界が舞台。すべての水は、ただ一つの水源を持つ国王がコントロールし、空を飛ぶ乗り物は禁止され、人々は水を得るために苦しい生活を送っていた。そんな中、保安官を名乗るラオという人物が、国王軍を襲い水を奪いながら生活する悪魔の王子ベルゼブブと手を組み、そのお供であるシーフと3人で、砂漠のどこかにあるという「幻の泉」を探して冒険へ出かけるというストーリーとなっている。

 発売が迫るゲーム版「SAND LAND」では、主人公である悪魔の王子ベルゼブブをプレーヤーが操作し、原作マンガと同じく「幻の泉」を探す旅へと赴く。今回の体験会では、発売日決定の記事でも紹介されていたオリジナルキャラクター・アンに出会ってバイクを作ってもらい、目的地へと移動して敵と戦うクエストと、メカへの様々なカスタマイズ、そしてミッションを試すことができた。

原作マンガは、2000年に「週刊少年ジャンプ(集英社)」にて連載されていた。全14話で、単行本は同年11月に発売。全1巻となっている

キャラクターたちの表情の豊かさと、親切なシステムに感心しきり

 今回の体験会ではまずはアンに出会ってバイクを作ってもらい、目的地へと移動する一連の流れにチャレンジすることとなった。最初の目標は砂漠の先へと進むことなのだが、流砂が邪魔をして進むことができない。バイクのように非常に速い乗り物なら流砂を無視して行けそうとのことで、その移動手段を得るためにスピノ町へと向かうことになる。目的地に関しては、画面上に常に黄色いマーカーで方角や距離が表示されているので、まず迷うことはない。

【『SAND LAND(サンドランド)』 発売日告知トレーラー】
アンはこちらのPVにて登場したオリジナルのキャラクター。メカニックとしてベルゼブブたちを手助けしてくれる存在となる

 目指す場所となるスピノ町までは4kmオーバーほどの距離があるため、ベルゼブブの徒歩や走りではかなりの時間がかかってしまう。そこで便利に使えるのが、特定の場所へと即座に移動できるファストトラベル。マップを開いてすぐに移動できる。一度訪れた特定の場所であれば移動が可能で、体験会のデータはあらかじめ使える状態になっていたため、一瞬で戻ることができた。なかなか便利だが、もちろん地道に歩く方法でも問題ない。時間は大幅にかかるが、途中で敵と戦い経験値や戦利品を獲られるという、おいしい一面もあるのだ。

画面奥には黄色のマーカーが表示され、常に行き先を教えてくれる。これを目印に動けば迷わずに済むのはありがたい
ファストトラベルはマップを開いて行きたい場所へカーソルを合わせ、□ボタンを長押し

 スピノ町へ到着したら、次に目指すのはアンのガレージ。そこで彼女に話しかけると、流砂を突破できる乗り物は自分のバイクだが、国王軍に破壊され乗り捨ててきてしまったと教えてくれる。そこで、今度はアンを同行させてのバイク探しへと旅立つことに。マップを開けば目的地がこれまでと同じく黄色いマーカーで示されているが、未踏地のため今回は直接行けない。まずはファストトラベルを使い、目的地近くの移動可能な場所まで向かうことになる。

会話時の各キャラクターの表情も、情緒豊かで非常に良くできている。プレイした限りでは、新キャラクターのアンも「SAND LAND」の世界観に馴染んでいた

 到着したのは、給水ポイントと呼ばれる場所。水が貴重品となっている世界ではあるが、ゲーム中には水が補給できる特定の地点が用意されている。ファストトラベルで移動できる拠点にもなっているので、プレイ時には真っ先に目指すポイントとなりそうだ。

マップを確認すると、給水ポイントがあちこちに見える。水を飲むことで体力も回復させられるため、フィールドを移動している時は優先的に探す場所になるだろう

 バイクを乗り捨てたと思われる場所に到着して探して見るものの、どうしても見つからない。そんなとき、ベルゼブブ一行は歯車を咥えた巨大な翼竜・プテラノが飛んでいく姿を目にする。どうやら、アンのバイクも同じようにして持ち去られたらしいとの結論に達し、プテラノの巣を探すことに。どうやら山頂付近にあるようだが、通常のジャンプではどうしても山の段差を登ることができない。ここで役に立つのが、常に持ち歩いている各種の乗り物。その中にあるジャンプメカを利用することで、巨大な段差も難なく移動することが可能になるのだ。

ゲーム中、ベルゼブブは5種類のメカをカプセルに入れて持ち運べるのだが、岩山で役立つのがジャンプメカ。これに乗れば、身長の3倍ほどもある段差も難なく越えられる。武装もしているので、攻撃も問題なし
移動中は常に、マーカーと共に向かうべき方角と目的が画面左上に表示されている。これなら、プレイ間隔が開いてしまったとしてもストーリーや行き先などを思い出せるので、かなり重宝しそうだ
メカに乗っているときは、画面の右上に操作方法が表示される。メカごとに操作が若干異なるため、慣れて覚えるまでは欠かせないガイドだ

 必死の思いで岩山を登り切ってプテラノの巣に到着するものの、侵入者を見つけたプテラノたちから襲われてしまう。巣のどこかに奪われたバイクがあるはずなので、戦いながらも探すことに。巣の内部には所々に岩で塞がれた道があるので、そこではジャンプメカから戦車に乗り換えて岩を壊し、さらに先へと進んでいく。

 ちなみに、プテラノに限らず出現する敵すべてには、レベルが表示されるマーカーが付けられている。それを目安にすれば、現在のベルゼブブと比べて勝てそうかどうかが即座に判断できるので、勝てない戦いをしてしまうことはないだろう。これも、意外に便利な機能と感じた。

移動中に敵と遭遇すると、そのまま戦闘モードに突入。すべてシームレスだがBGMが変わったり、頭の上に「!」マークが出て戦闘に突入したことがわかる
敵にはレベルを表すマーカーのほか、視界外にいるときはその方向を“!”で教えてくれる。身の丈に合った敵と戦うのが、勝利への近道

 苦労してバイクを見つけると、そのタイミングでプテラノのボスとなるドン・プテラノとの戦いとなる。敵は空中から襲ってくるので、戦車の砲撃で応戦することに。戦車は慣れるまで操作が大変だが、主砲が当たった時の手応えは格別だ。主砲は1撃あたりのダメージも大きいが連射できないので、備え付けの機銃で攻撃するのも良いかもしれない。しかし、主砲は爽快感やダメージの大きさが段違いなので、ついバクチのような戦い方をしてしまった。もちろん堅実に戦うこともできるので、自由度の幅も高いと感じた。

ドン・プテラノは、火を吐くだけでなく、きりもみ攻撃も仕掛けてくる。どれも当たると乗り物がダメージを受けてしまうが、距離を取れば怖くない。むしろ、格好の的になってくれるので、チャンスを逃さず主砲でドカン
戦車のキャノン砲は6発で、撃ち尽くすとリロードタイムが必要になる。その間、サブウェポンに切り替えて時間を無駄にせず攻撃するか、それとも弾薬が充填されるまで逃げるか……

 戦いに勝利すれば、バイクの回収は完了となる。アンのガレージに戻り、メカ作成からバイクを作るのだが、そのままでは組み立てることができない。メカを制作するには、必要となる各パーツを先に用意する必要があるのだ。

 例えばバイクの場合は、先ほど回収してきたバイクのフレーム部分以外に第一武器と第二武器、エンジン、足回りが必須。まずはこれらパーツを作成し、すべて揃えば最終的にバイクを作ることができる。これで、今まで渡ることができなかった流砂の場所も越えることが可能になったので、早速向かうことに。

ガレージでは多数のメカを作ることができるが、その際には各メカごとに必要となるパーツをあらかじめ作っておく必要がある。完成させたメカには、名前を付けることができる

 流砂を乗り越えると、待ち構えていたスイマーズとの戦いとなる。彼らは自称サンドランド一の悪党で、メンバーは時速150km以上で走れる足を持つシャーク、50km以上離れていても対象を詳細に確認しスケッチが可能なパイク、巨大な銃を扱える人間戦車の異名を持つグッピー、そして3人の父親であるスイマーズパパの4人。ここでは、彼らを相手にバトルすることとなる。スイマーズパパを倒せばクリアだ。

この部分は、原作マンガでの第9話目を彷彿とさせる展開になっている。マンガでは全員、ベルゼブブのワンパンチでほぼ負けているが、ゲームではそうはいかない。特に、グッピーの砲撃とスイマーズパパの攻撃には手を焼くこととなるだろう

 ここでは肉弾戦となるが、□ボタンの小攻撃や△ボタンでの大攻撃や、R2で攻撃を回避しての反撃などを組み合わせたバトルとなる。スキルポイントを割り振ることでベルゼブブたちに新たな攻撃手段を習得させると、より奥深いバトルが楽しめそうだ。個々の戦闘は□ボタン連打での小攻撃だけでも何とかなったが、キャラクターを育成させてさまざまな戦い方が楽しめるだろう。

 特に、攻撃が当たった時の感覚が非常に気持ち良く、思わずクセになってしまうほど。逆に、敵からの攻撃もかなり痛く感じるようなエフェクトも入っている。

【ゲーム『SAND LAND』紹介映像 スキル習得】
各キャラクターにスキルツリーが存在し、新たなスキルを習得させることが可能だ
基本的には、□ボタンの連打だけでもなんとかなる。しかし、R2で回避しつつ△の大攻撃コンボを成功させることができたりすると、なかなかに気持ちいい
左下の稲妻ゲージが一杯になると、R1を押して表示される必殺技を使うことができる。必殺技は各ボタンに対応した4種類だけでなく、もう少し増えるようだ

 スイマーズパパを撃退すると、シャークがその場から逃走! 今度は彼を追いかけるのだが、ここはQTEとなる。前方を走るシャークが投げてくる障害物を、画面に表示された方向にLスティックを倒して避けるのだが、タイミング的にはそれほどシビアではない。入力時間にも余裕があるので、この手の操作が苦手という人でも問題無さそうだ。

 追いつければ、原作と同じくパンチを一発入れてノックアウト。ここで、体験会の前半は終了となった。

QTEが苦手という人もいるかもしれないが、操作時間はかなり長めに取ってあると感じた。これなら、よそ見をしない限りは大丈夫だろう

豊富に用意されたカスタマイズ項目やクリア後のやり込み要素が数多く存在

 体験会後半では、ミッションとメカのカスタマイズが堪能できた。このうちのミッションは、お店で依頼を受けてクリアすると報酬をもらえるという、いわゆるクエストだ。本作では報酬として、メカに搭載するオプションを作るための素材などをゲットすることができるようになっている。一度目の報酬は固有のアイテムで、2度目以降はメカのペイントカスタマイズ用染料などが手に入る仕組みだ。一度ミッションをクリアすると、2度目は相手のレベルもアップするので、より手強くなっていく。

ズラリと並んだ賞金首から選んで、ミッションを請け負う。王冠のマークが付いているのは、レベル30の強敵という意味だ。一度クリアした相手は、写真を見比べるとわかるようにレベルと報酬が変化する。

 どの相手にするか悩んだものの、今回はダイヤ団ボスの討伐をチョイス。町の外に出て、ファストトラベルで目的地である黄色のマーカー付近を選べば、あっという間に到着だ。あとは敵のアジトへと潜入して賞金首を倒せばミッションクリアとなる。今回の体験会では、ベルゼブブのレベルが高かったこともあってか、簡単に勝つことができた。

 ちなみに、ここで選んだダイヤ団は、原作マンガの第2話目に登場する野盗団。そもそも、マンガでもベルゼブブに軽くあしらわれてしまう程度の実力なので、最初のミッションにはもってこいといえる。

アジトには見張りがいるが、無視して先へ進んでも問題ない。ちなみに、相手の視線から外れると「?」マークが表示され、その内部がすべて消えると持ち場に戻る。これを利用すれば、簡単に倒すこともできるのだ

 もう一つの要素であるメカのカスタマイズは、アンのガレージで行なう。それぞれのパーツは、メカの部位ごとにカスタマイズが可能で、今回試遊用に用意されていたメカパーツは多いところで15種類ほどが存在した。製品版ではより多くのパーツが入手できるとのこと。それらを自由に組み合わせられるので、自分だけのオリジナルメカとしてカスタマイズが可能だ。むしろ、他の人とまったく同じ組み合わせにすることのほうが難しいほど。

バイクは最初のミッションで作ったが、そこで集めたパーツ以外にもオプションやEXチップなどを拡張できる。それらの場所でもパーツを選べるので、組み合わせは膨大になるのだ

 カラーリングやデカールは、塗装屋で変更が可能。単なる色替えだけでなく、見た目の光沢感や金属感をも変化させることができるので、自由度は非常に高い。凝り性の人であれば、自分好みのメカに仕立て上げる作業だけで何十時間と費やしてしまうかも?

カラーリングの他にデカールの大きさや角度、車体の金属感や光沢感に至るまでカスタマイズを行なえる。変更を加えたら、メカを拡大回転させて隅々までチェックが可能。ペイント時に消費する染料は、先ほど紹介したミッションをクリアすることで集められる

先に原作マンガを読んでおけば、より盛り上がれる1本に

 体験会は時間的に短かったこともあり、残念ながら本作の魅力すべてを堪能することはできなかったが、随所にやり込める要素が用意されているので、かなりの時間を奪われることは間違いない。遊べた部分ではアクションゲームとしての手応えや面白さ、爽快さを感じられたので、この先に待つ未プレイ部分も大いに期待したい。

 リリース日は4月25日なので少し先となるが、まだ原作マンガを読んでいないという人は、その間に読んでおくのも良いかもしれない。鳥山先生が描く登場キャラクターなども非常に高い精度で再現されているので、「ドラゴンボール」シリーズとはまた別の魅力を「SAND LAND」で体験することができるだろう。

【「SAND LAND(サンドランド)」ゲームプレイトレーラー】