【特別企画】
懐かしのアーケードゲームが集結! アミューズメントエキスポ、「アーケードヒストリーVOL.1」コーナーフォトレポート
約半世紀に及ぶゲームの歴史を体感
2023年11月25日 19:04
- 【アミューズメント エキスポ in 東京ビッグサイト】
- 11月25日9時〜17時 開催予定
- 会場:東京ビッグサイト 東2・3ホール
- 入場料:
- ファストチケット 3,000円(入場9時〜)
- スタンダードチケット 2,000円(入場10時〜)
- レイトチケット 1,000円(入場13時〜)
本日11月25日に、東京ビッグサイトで開催されたアーケードゲームの展示イベント「アミューズメント エキスポ in 東京ビッグサイト」。
本イベントは、各メーカーが出展した新作ゲームを遊んだり、タレントやプロゲーマーが出演するイベントを見たりして楽しむのが本来の趣旨だが、会場の一角には懐かしのレトロアーケードゲームが遊べるコーナー、名付けて「アーケードヒストリーVol.1」が登場。古くは1972年(!)に発売された「スピードランナー」、最も新しいものでも2000年発売の「パンチマニア北斗の拳」という、今やどこのゲームセンターに行ってもなかなかお目にかかれない、貴重な作品をプレイアブル出展していたので、ゲーセン通い歴40年超の筆者も大いに驚かされた。
以下、会場内に出展されていた全12タイトルをご紹介しよう。
「スピードランナー」(タイトー:1972年)
「スピードランナー」は周囲の車にぶつからないよう、ハンドルとペダルでマイカーを操作するレースゲーム。今では新作タイトルのリリースが限りなくゼロに近い、コンピューターもモニターも使用せずに作られた、いわゆるエレメカゲームである。車の模型やハーフミラーなどを使用して作られた筐体およびギミックは、昭和生まれの世代にはたまらなく懐かしい。それにしても、今から51年も前に発売された古い筐体が、今でもちゃんと動いているのは驚きだ。
「スペースインベーダー」(タイトー:1978年)
かつて日本全国で史上空前の大ブームを巻き起こした伝説のシューティングゲーム「スペースインベーダー」。今年で誕生から45周年を迎えたが、ARで遊ぶアプリ「スペースインベーダー ワールドディフェンス」が2023年7月18日に配信されたなど、今でも本作のキャラクターを使用した新作ゲームやグッズ類が出続けており、その名声は衰えることを知らない。
「アストロゾーン」(タイトー:1980年)
「アストロゾーン」はガンコントローラーを操作し、画面内に出現した敵のモンスターを倒すと得点となるガンシューティングゲーム。不気味なデザインのモンスターたちが披露する、一見すると簡単に倒せそうで実はなかなか倒せない、絶妙のトリッキーな動きがなかなかどうして面白い。
「アフターバーナーII」(セガ:1987年)
スティックで自機を操作して、バルカンと誘導ミサイルで敵機を撃ち落としていく3D視点のシューティングゲーム「アフターバーナーII」。写真のタテ、ヨコ2軸に傾く「ダブルクレイドルタイプ」と呼ばれる大型体感筐体に加え、マッハを超える速度で飛行する自機のスピード感、機体ローリングさせると背景が回転スクロールする演出など、その迫力には多くのプレイヤーが驚かされた。
「スーパーハングオン」(セガ:1987年)
バイク型筐体にまたがり、コーナリング時は筐体を左右に傾けて操作するのがとにかく楽しいレースゲームの傑作「スーパーハングオン」。バイクが一定の走行速度を超えたときにターボボタンを押すと、最高時速324kmまで加速するのが特徴で、ゲーム開始時にコースだけでなく、プレイヤーが好みのBGMを選択できる機能も搭載していた。
「ホットロッド」(セガ:1988年)
「ホットロッド」は、最大で4人同時にプレイができる、トップビュー型のレースゲーム。モニターは天井を向いており、プレイヤーは麻雀卓のようにモニターを囲む形でプレイするユニークな筐体デザインが特徴だ。
「ラッドモビール」(セガ:1991年)
「ラッドモビール」はハンドル操作に合わせて筐体が左右に傾く大型体感筐体を使用した、アメリカを舞台にした3D視点のレースゲーム。対向車が次々と高速で突っ込んでくるスリリングなレースが楽しめる。本作はアーケードゲーム史上初めてセガの看板キャラクター、ソニックが登場したこと(※フロントガラスに飾られたアクセサリーになっている)でもセガファンの間では有名だ。
「トップランディング」(タイトー:1988年)
実在の飛行場が登場するフライトシミュレーションゲーム「トップランディング」。3Dポリゴンを使用したグラフィックスは実にリアルで、まるで本物の飛行機を操縦しているかのような気分にさせてくれる。写真はアップライト型筐体だが、シートが上下左右に傾く大型体感筐体も登場した。
「WGP(ワールドグランプリ)」(タイトー:1990年)
「WGP」は両手でステアリングを、足でシフトスイッチを操作する3D視点のバイクレースゲーム。バイク(ハンドル)の傾きに合わせて画面も左右に傾くだけでなく、筐体前部から風が吹き出してスピードを体感できるギミックを搭載する斬新なアイデアも導入していた。
「Virtua Fighter(バーチャファイター)」(セガ:1993年)
「バーチャファイター」は90年代の対戦格闘ゲーム期に登場した、業界初のポリゴンを使用した3DCGを使用した対戦格闘ゲームの記念すべきシリーズ第1弾。今回の展示では、当時のゲームセンターでおなじみだった50インチモニター筐体「メガロ50」を使用していたことも、当時のゲーセンを知るプレイヤーにはさぞ懐かしかったことだろう。
「DanceDanceRevolution(ダンスダンスレボリューション)」(KONAMI:1998年)
「ダンスダンスレボリューション」は、上下左右のフットパネルを使用し、曲に合わせてダンスをする音楽ゲーム不朽の名作シリーズ第1弾。現在も「DANCE RUSH STARDOM(ダンスラッシュスターダム)」など、後継のシリーズ作品が稼働を続けているが、初期型の「DDR」筐体および基板は、今となってはたいへん珍しい。
「パンチマニア北斗の拳」(KONAMI:2000年)
画面内に敵が出現すると光るパンチパッドを、タイミングよく叩いていくアクションゲーム「パンチマニア北斗の拳」。左右両手でパンチを連続で繰り出せるので、思わず「アタタタタ!」と叫びつつ、主人公のケンシロウになったかのような気分で楽しめる。
歴史に残るアーケードゲームが見られる貴重な機会
「アーケードヒストリーVOL.1」はお世辞にも広いスペースとは言えず、一部のタイトルは残念ながら展示のみでプレイ不可能となっていたが、今や動いている、あるいは現存しているだけでも貴重な、歴史に残るアーケードゲームが見られる機会を提供した主催者の努力には敬意を表したい。
ただ、周囲のブースやイベントステージに比べると、本コーナーはあまり賑わっていなかったというのが筆者の率直な印象だった。願わくば、次回以降は「パパ(ママ)が子供の頃は、このゲームに夢中になったんだぞ」などと会話が弾み、親子で楽しめるタイトルをチョイスするなどの方法で、久しくゲーセンから足が遠のいていた来場者を、もう一度呼び戻す工夫を施してほしいところ。往時とは比較にならないほど、ゲームセンターにおけるビデオゲームが盛り上がりに欠ける昨今。普段ゲーセンに行かない人、あるいはネットの配信でしかレトロゲームを知らない人にも興味を引くような仕掛けを用意してもよかったかもしれない。