【特別企画】

「龍が如く 維新! 極」が初セール! だからこそシリーズ未体験の人に遊んでもらいたい!!

特にキャラクターとストーリーに注目

【セガ「Golden Weekセール」】

4月26日〜5月10日 開催

 「龍が如く」シリーズのキャラクターたちが、新選組や江戸幕府などの主要人物として登場するスピンオフ作品「龍が如く 維新! 極」。本作は、「龍が如く 維新!」のリメイクとして2023年2月22日に発売されたばかりのタイトルだが、今年のセガ「Golden Weekセール」にて早くも割引価格で販売されている。

 本作の魅力は多岐に渡る。「龍が如く」シリーズらしい爽快感のあるアクションはもちろん、目的もなく幕末の京の街をぶらぶらと歩き、時には買い物を、時にはミニゲームを遊ぶとイベントが発生し、といった街歩きの楽しさもある。

 だが個人的に最も楽しんでほしいのはストーリーだ。誰しもが一度は聞いたことがあるであろう“幕末”や“新選組”というワードに加え、“坂本龍馬”、“武市半平太”など、幕末作品に登場する様々なキャラクター、組織が登場する本作。それらのキャラクターを「龍が如く」シリーズに登場した様々なキャラクターをモデルに作り上げている。シリーズをプレイしたことのあるファンは「あのキャラクターがこの人物のモデルとして登場するんだ!」と思うことだろう。

 ではシリーズ未経験だと本作は楽しめないのだろうか? そんなことはない。なぜならば本作が幕末を舞台にした、ある種の時代劇モノだからだ。おそらく「新選組」というワードを聞いたことがないという人は少ないだろうし、倒幕に関連する様々な人物や組織の名前も聞いたことがあると思う。しかも、本作は史実とは異なるIfのストーリーだ。本作では“坂本龍馬”が新選組の“斎藤一”である、という冒頭からインパクトがある設定になっているのだ。

 とはいえいきなり「未経験のゲーマーほど遊んでほしい!」と言っても少しハードルが高いかもしれない。そこで今回は、本作のファン、そして「龍が如く」シリーズをプレイしてきた1人として、何人かのキャラクターをピックアップして紹介する。ぜひ本作に興味を持っていただいて、この機会にゲームをプレイしてもらえると幸いだ。

【『龍が如く 維新! 極』ストーリートレーラー】

□セガ「GWセール」のページ

主人公は坂本龍馬。新選組の斎藤一として坂本龍馬が潜伏する!

 「龍が如く 維新! 極」は幕末が舞台だ。恩師であり、育ての親でもある吉田東洋を目の前で殺された「坂本龍馬」は、復讐のために素性を隠し、名前を変えて京の街に潜伏している。僅かな手がかりから、事件にはなんらかの形で「新選組」が関わっていると確信した彼は「斎藤一」として新選組に潜入を決意するのだ。恩師が殺された事件の真相はどこにあるのか、斎藤一として新選組でどのような事件が彼の身に降りかかるのか。史実とは異なる幕末のIfのストーリー。それが楽しめるのが本作の魅力だ。

 まずは本作の主人公の坂本龍馬についてお話したい。坂本龍馬といえば1836年から1867年に存命した実在の人物で、幕末に活躍した土佐藩士。「尊皇攘夷運動」や「薩長同盟」の成立に貢献した人物である。史実であれば大政奉還の計画を推進したが、1867年11月15日に京都の近江屋で暗殺された。

 あくまで史実であればそういう話になるのだが本作では大きく展開が異なる。それが冒頭にも述べた斎藤一の存在である。本作のホームページなどで情報が明かされている通り、「吉田東洋」を殺害した仇を追って京都に潜伏している坂本龍馬が、斎藤一として新選組の三番隊隊長となり新選組に潜入することになる。これだけでも意外な展開だが、ゲーム後半にかけてさらに意外な展開になっていく。ぜひ注目してほしい。

本作の主人公は「坂本龍馬」だ。そんな坂本龍馬が「斎藤一」として新選組の三番隊隊長として新選組に潜入する

 そしてこのキャラクターのモデルとなっているが、黒田崇矢さん演じる「龍が如く」シリーズの代名詞ともいえるキャラクター「桐生一馬」だ。もちろんほかのスピンオフ作品などにも登場している。

 シリーズを通して“伝説の極道”として描かれている桐生一馬をモデルとした主人公が坂本龍馬として、もしくは斎藤一としてどのような伝説を残すのか。ぜひ期待してほしい。

「龍が如く」といえばこのキャラクター。桐生一馬が坂本龍馬のモデルとなっている

 続いて紹介したいのが「沖田総司」だ。史実では沖田総司は新選組の中でも精鋭が集まる一番隊の隊長であり、剣の腕はかなりのものだった。この辺りの設定は史実と本作で大きく設定が変わらない部分であるが、本作はあくまでもIfのストーリーである。当然、史実通りにはすんなりといかない展開が待ち受けているので、ぜひそこを楽しんで欲しい。

「沖田総司」にも注目して欲しい。史実の通りの物語が展開される……なんてことはないからだ

 そしてこのキャラクターのモデルとなっているのが、宇垣秀成さんが演じる「真島吾朗」だ。2005年に発売された「龍が如く」で初登場したキャラクターで、その暴れっぷりから“嶋野の狂犬”と呼ばれている。

 狂気じみたキャラクター性と、宇垣秀成さんが演じるある意味でコミカルさもあるセリフの数々。印象に残りすぎるゲーム内の数々のエピソードからシリーズファンからも非常に人気が高いキャラクターだ。

 コミカルな一面とシリアスな一面の両面をあわせもった“狂犬”が、幕末の世に新選組の隊長としてどのように振る舞うのか、そしてどのような物語を紡いでいくのか。必見である。

真島組組長「真島吾朗」。戦闘狂でキレると手が付けられない“嶋野の狂犬”

オリジナル版からキャストが変わった魅力あふれるキャラクターも見てほしい!

 そして本作では、オリジナルの「龍が如く 維新!」の発売以降に登場した一部のキャラクターも登場している。今回はその中から「伊東甲子太郎」を一例に挙げて紹介したい。

 伊東甲子太郎は、史実では新選組の参謀を務めており、人望が厚かった人物だと言われている。本作の中でも新選組の参謀で、No.3のポジションを務めるなど、この辺りも史実に寄せられている部分である。

新選組の参謀である「伊東甲子太郎」。彼も一癖も二癖もあるキーマンなので注目度が高い

 俳優の小沢仁志さんが演じる「久瀬大作」というキャラクターが伊東甲子太郎のモデルとなっているのだが、筆者がこのキャラクターを取り上げるのは「龍が如く0 誓いの場所」での印象的なエピソードがたくさんあるからだ。ネタバレをできるだけ避けるためにふんわりとした表現になるが、彼はストーリーの中で繰り広げられる桐生とのヒリヒリするやりとりや、バトルを通じて、単なる敵対するキャラクターというようなポジションにとどまるのではなく、変な表現だが愛されるキャラクターとなっているからだ。

 「龍が如く」シリーズには魅力的なキャラクターが非常に多く登場するため、筆者もお気に入りのキャラクターは多数いるのだが、「久瀬大作」はその中でもかなりのお気に入り。ぜひ彼について本作、そして「龍が如く0 誓いの場所」で体感してほしい。

「龍が如く0 誓いの場所」で登場する「久瀬大作」

 そしてさらに推したいのが、本作には「龍が如く0 誓いの場所」から竹内力さんが演じる「阿波野大樹」をモデルとした「武田観柳斎」、そして中野英雄さんが演じる「渋澤啓司」をモデルとした「武市半平太」も登場していることだ。この3人は「龍が如く0 誓いの場所」で主人公の前に立ちはだかる強大な敵キャラクターだった。彼らをモデルとしたキャラクターが時代も場所も移した本作でどんな活躍をするのか。その点も見ていただきたい。

竹内力さんが演じる武田観柳斎。元のキャラクターは「龍が如く0 誓いの場所」に登場する阿波野大樹だ
中野英雄さんが演じる「渋澤啓司」をモデルとした「武市半平太」も登場

 最後に「近藤勇」についても紹介したい。近藤勇は新選組の局長で、1834年から1868年に存命した人物だと言われている。本作でも大きな鍵を握る「新選組」。その局長なのだから、Ifのストーリーとは言え、もちろん今作でも物語のキーを握るキャラクターの1人だ。

新選組局長の「近藤勇」。彼はオリジナル版からキャスト変更された1人だ

 近藤勇のモデルとなるのは「龍が如く7 光と闇の行方」で声優の大塚明夫さんが演じる「足立宏一」というキャラクターだ。ここで筆者が彼を推すのは、直近のシリーズ作品である「龍が如く7 光と闇の行方」に登場したキャラクターであるためだ。

 例えば冒頭に紹介した真島吾朗はシリーズの出演歴も長く、桐生一馬との関わりや、ほかのキャラクターとの交流のシーンも多い。だが足立宏一は「龍が如く7 光と闇の行方」が初登場のため、シリーズキャラクターとのほかの絡みがあまりないのだ。

 時代と場所を越えたこの「龍が如く 維新! 極」というIfの場所で、ほかのキャラクターとの交流、そこに注目してもらえるとより楽しめることは間違いない。

「龍が如く7 光と闇の行方」の「足立宏一」

 もちろん本作には他にも「龍が如く」シリーズから多くのキャラクターが登場している。そのキャラクター達が、ナンバリングの垣根やストーリー上の関係性を越えて交流することが本作の一番の面白さだ。

 一例をあげると、ナンバリング作品で敵だったキャラクターが味方になっていたりする。土方歳三のモデルとなっている「峯義孝」はその1人だ。「龍が如く3」では東城会若頭・直系白峯会会長の峯義孝として、桐生とは敵対する関係だったが、本作では同じ新選組に所属する副長として協力して行動する。

 また、ナンバリング作品で敵だったキャラクターが、本作で改めて敵として登場する場合もそれはそれで面白い。武田観柳斎のモデルとなった阿波野大樹などはナンバリングでも桐生と敵対しており、今作でも相争うことになる1人だ。シリーズでの登場作となる「龍が如く0 誓いの場所」では前述した久瀬大作などと同様に、桐生と敵対していた。当時の作品でも敵役としてキャラがかなり濃かったが、今作でもそのキャラの濃さは健在だ。

武田観柳斎のモデルとなっている阿波野大樹。「龍が如く0 誓いの場所」でもかなり濃いキャラクター

 なぜそういった描写が本作で可能か、そしてなぜ面白くなるかというと、それは「龍が如く」の登場人物一人一人が魅力であふれているからだ。細かく描写されているグラフィックスもそうだし、セリフのひとつひとつから出てくる実在性。さらにはシリーズを通して敵の時もあれば味方の時もあるし、考え方が変わっていたり、立場が変わっていることもある。そういった人間くささがそれぞれのキャラクターにある。

 そういう意味では、本作で初めて「龍が如く」に触れたプレーヤーはぜひナンバリング作品をプレイしてほしい。本作でお気に入りのキャラクターが出演している作品が遊べればベストだ。少なからず本作とのギャップもあるし、逆にキャラクターのコアな性格の部分は変わっていないかもしれない。そういったきっかけに本作はなると思う。

これまで多くの作品が発売されている「龍が如く」。「維新!」で見つけた好きなキャラクターの登場作を遊んでみるのもいいだろう

 といった具合で特に注目して欲しいキャラクターについてここまで語ってきた。もしかしたらここまで読んでも「やはりシリーズ作品をプレイしないと魅力がわからないのか」と思われた読者の方もいるかもしれない。

 だがシンプルに考えてほしい。出演する俳優を知っていた方がドラマや映画をより楽しめるが、出演する俳優を1人も知らないからコンテンツが面白くないということはないはずだ。そこで魅力的な演技をしている出演者を見つけて、そこからコンテンツにドンドンハマったことがある人も少なくないはずだ。

 シリーズをプレイしたことがない方も、まずはぜひ本作を「龍が如く」シリーズの入り口としてプレイしていただき、願わくば魅力あふれる「龍が如く」シリーズのほかの作品に触れていただければそれ以上の喜びはない。

□セガ「GWセール」のページ