【特別企画】

「遊戯王マスターデュエル」祝1周年! “見果てぬ先まで続く俺たちの戦いのロード”を振り返りながら今後の環境についても考える

【遊戯王マスターデュエル】

2023年1月17日 1周年

 史上最高のデジタルカードゲーム「遊戯王マスターデュエル」(以下、マスターデュエル)が本日1月19日をもってついにリリース1周年目を向かえた!おめでとぉォォォォ!!!

 という訳で、爆アドォォォ!アドえもんです!筆者は普段YouTubeにて遊戯王を中心にカードゲーム動画を投稿している愉快でうるさいお兄さんだ。

 今回は「マスターデュエル」がついに1周年を向かえた事を記念し、リリースから現在に至るまで数多く繰り広げられた決闘者達による戦いと環境の歴史や、良くも悪くも印象に残っている本作の様々なエピソードを振り返っていく。さらには現状の「マスターデュエル」の環境と“これから先”に待ち受ける恐ろしい環境への予想と望みについても筆者の超主観的視点で色々と語りつくしたいと思っている!

 筆者的にはどちらかと言うと「まだ1年しか経ってないの!?」と驚いているが、それほど本作がリリースされてから各種イベントや対戦環境の変化で毎日濃い決闘者ライフを送れていたという事だろう。実際2022年はもう生活の殆どをどっぷり「マスターデュエル」に浸食され、多くの時間を捧げた年だったと感じており、恐らく全国的に同じような決闘者たちが多いのではないかと思われる。……多いよね?

 それでは早速1年間の歴史を紐解きつつ、今後やってくるであろう環境についても考えていこう!

【【公式】遊戯王 マスターデュエル トレーラー映像】

全決闘者たちが夢にまで見たオンラインで無限に遊べるデジタル遊戯王ゲーム「マスターデュエル」が2022年1月に爆誕!!!

 ではまずリリース前の反応などの思い出を振り返りながら本作の歴史を辿っていこう。筆者が本作に初めて出会ったのは忘れもしない東京ゲームショウ2021。今までに無い遊戯王のデジタルゲームがリリースされるという情報を聞き取材に向かった時である。会場で本作を初めて試遊プレイした時に感じた“歴史が変わる感”は凄まじく遊戯王を20年以上プレイし続けている爺プレーヤーの筆者が心の底から待ち望んでいた作品だった事に歓喜しまくった事を覚えている。

 もう今では当たり前のようにプレイでき、忘れてしまっているかもしれないので改めて本作の凄いポイントを取り上げると、まず遊戯王のデジタルカードゲームは長年“数多くのプラットフォームに対応させながらオンラインで現代遊戯王をストレスのないテンポ・UIで楽しめる作品”というのを生み出せないでいたのだ。10,000種類を余裕で超える膨大なカードプールかつ、相手ターンにも動く遊戯王のゲームシステム、複雑なルール処理や各カードの裁定など、他のゲームには無い魅力的な部分をデジタル処理で再現するのは非常に難しかったと思われる。上記に挙げたように文字に羅列してみると改めて難易度の高さを感じるが、それら全ての要望を「マスターデュエル」は完璧にクリアしていたのである。

 1年ほど間隔を空けたOCG環境のカードプールを殆どゲーム内に実装しつつ、複雑なカード効果の処理やチェーン処理などもバグが無く再現。さらに、過去に発売された「レガシーオブザデュエリスト」や「タッグフォース」シリーズといった歴代遊戯王のデジタルゲーム作品をも上回る快適な操作性と完璧なUI設計、デュエルを盛り上げる高品質なBGMと各種演出の数々など、遊戯王をデジタルゲームとして遊ぶと考えた時にここまで完璧な仕上がりをしている作品を筆者は他に見たことが無い。

 正直このクオリティの高さかつルール上の不備が殆ど発生しないというだけでも奇跡のような作品だったのだが、そこに加えて今まであまり取り上げられていなかった各種テーマの設定やストーリーといったバックボーンを紹介しつつ、デッキの動かし方を学べるシングルプレイの存在や、定期的に様々な限定レギュレーションで遊べるイベントが開催される等、カードゲームコンテンツとしての「遊戯王」の面白さを徹底的に追求したボリュームが今までに無い革新的な要素となっているのだ。

東京ゲームショウ2021で初めてプレイした際には、ゲームのテンポの良さとシングルモードのクオリティの高さに驚愕し、案内のお兄さんと一緒に一生盛り上がっていた事を今でも覚えている
チェーン処理やカード効果処理を視覚的にわかりやすく表示しつつ、エースモンスターなど強力なカードを使用した際には専用の演出が用意されているなど、カードゲームとしての遊戯王を誰にでもわかりやすく楽しめるような作りに力が入っているのだ
純粋な強さを求めて日夜ガチ勝負を楽しめる「デュエリストカップ」や、構築に縛りを設ける事で独自の環境で遊べるようになる「フェス」など様々なイベント形式で現代遊戯王を時間を気にせず気軽に楽しめるのもデジタルゲームとしての利点となっている

 そんな「マスターデュエル」は1年前の今日、2022年1月19日にリリースされたわけだが、もう当時の盛り上がり具合は凄まじいモノだった。我々のような現役プレーヤーは勿論ながら、古の時代に遊戯王をやっていた大人プレーヤーから遊戯王を全く知らない現代のキッズ達まで数多くの人間が現代遊戯王に興味を持って一斉に本作をプレイし始めたのだ。

 有名ストリーマー達も本作に目を着けて次々と配信を始めた事でさらに認知度は加速度的に広まり、学生時代以来の出会う人間全員が遊戯王の話をしているパラダイスになった事を今でも覚えている。リリース後1週間で400ダウンロードを達成していた事に腰を抜かしていた事も今では懐かしい。世は正に“大遊戯王時代”になったと言っても過言では無かったのである。筆者たちもカードゲームYoutuberとして活動しているので、この時期は初心者向けの動画やデッキ構築配信などを行ない、少ないながらも「マスターデュエル」の盛り上がりに貢献したいと考えて活動していた。(本音は「マスターデュエル」が面白すぎてただ単純に遊びまくっていただけだが)

【【#遊戯王マスターデュエル】必見!プロが薦める最強爆アドパック!迷ったらコレを剥け!【#爆アド】】

 そして「マスターデュエル」の凄い所はリリース後も対戦環境の調整やUIの向上、新しいアニメーションの追加などに積極的に取り組んでいる所だろう。特にリミットレギュレーションに関してはOCGでの経験を活かして新カードの追加と同時に強すぎカードには規制を掛けたり、デュエル形式がマッチ戦では無くシングル戦である事を考慮し、イージーウィンを生んでしまう強力なカード達にOCGとは違う規制を掛けたりなどの調整をおよそ毎月実施している印象がある。

 現代遊戯王のカード達はどんなカードでも基本的には“パワーの高い暴れん坊将軍”なためサイドデッキの無いシングル戦での環境調整はかなり難しいと考えていたのだが、そこを諦めず果敢にも毎月調整を行なってくれているのだ。現状に至るまで苦難の道ではあったものの、特定のデッキが一強になるなど、本当にゲーム性が無くなり環境が壊れてしまったという事は無く。現環境に関しては環境デッキのバラけた良環境を作り上げていると筆者は感じている。

現実での暴れっぷりを考慮されて「勇者」関連のカードが登場と共に先んじて規制を受けていたり、現代遊戯王のインフラカードとも言われていた簡単に宇宙展開を行なう「水晶機巧-ハリファイバー」を素早く禁止にする、「虚無空間」や「王宮の勅命」といった1枚で簡単にゲームを終わらす力を持ったストレスフルなカードも爆速で禁止にするなど、本作ならではのシングル戦を考慮したリミットレギュレーションでOCGを遊んでいたプレーヤーですら体験した事のない環境を構築しているのがハチャメチャに面白い
UI的な部分でいえば対戦中にカード効果の確認にあわせて関連カードを表示できるようになったり、新モードとしてランクの上下を気にせず気軽にカジュアルデッキを回して楽しめる「フリーマッチ」が追加されたりなど、ユーザーの意見を受けてゲームが進化していっているのだ。現在のゲームUIとリリース直後のUIを比べると変化している部分も数多く、これがたった1年の出来事だと考えると凄まじい力の入れ具合だったのだと実感する

 このように「マスターデュエル」は“カードゲームとしての”遊戯王を多くのプレーヤーにより手軽に楽しく遊べる環境を作り上げるため日々進化を繰り返している作品となっている。この“カードゲームとしての”というのがミソとなっていて、今まで遊戯王のソーシャルゲームとしてはAndroid/iOS/PC用に配信中の「デュエルリンクス」が存在しているが、あちらはアニメキャラクターを主軸としたゲーム展開に加えて、オリジナルの要素となる「スキル」を用いたり限定されたカードプールで構築されているため、遊戯王ではあるがカードゲームの「遊戯王OCG」とは異なるゲーム体験を楽しめる作品となっていたのだ。

 その為、純粋にOCG環境の遊戯王を遊べるゲームが存在していなかった所に「マスターデュエル」が爆誕したため、ユーザー層が被りつつも違うゲーム体験を楽しめる事から爆発的にヒットしたという背景もあったのではと筆者は考えている。今後もどのような進化で我々決闘者を楽しませてくれるのか、非常に楽しみである。

この1年で最も楽しかった「マスターデュエル」環境は……今ッ!!!

 次にこの1年間の中で筆者が最も楽しく対戦できた思い出深い環境について話したいのだが、嘘や誇張抜きで今現在(2023年1月19日)の環境が今までで1番面白い環境であると思っている! 過去を思い返しても本当に対戦ゲームとしてバランスの良い神環境が今なのである。強力な「抹殺の指名者」が3枚投入できて「虚無空間」と「王宮の勅命」も投入できる“大宇宙展開先行MAX有利ゲー”なサービス開始初期の環境もある意味思い出深いと言えば深いが、それを差し置いて今の対戦環境は本当に面白いのだ。

 その理由として、まず初めに環境デッキが一強になっていないバランスの取れたTier環境になっていることが1つある。2022年の年末前に行なわれた大型イベント「DCカップ」にて「神碑」や「ふわんだりぃず」などの特殊な動きと勝利を目指すデッキが環境に蔓延りながらも、「デスピア」や「アダマシア」等を初めとしたの順当な(化け物出力の)展開デッキもしっかり活躍しており、様々なタイプのデッキとの対戦を楽しむことができていたのだ。そんな中で今年から適用された新リミットレギュレーションにより、「DCカップ」にて活躍していたデッキの大半に“そこそこなダメージ”の規制が入ったのだ。

 安定性や決定出力が少し落ちるがデッキとしてはまだ全然現役バリバリで戦える程度の規制だったため、他のデッキも程よく活躍できるかのようなバランス調整がされた。そこに加えて新パック「ヒロイックウォリアーズ」と「一姫刀戦」にて新カードが追加。追加された新テーマの「セリオンズ」は様々なデッキの出力を上げるテーマとなっているので単体で暴れるテーマという訳ではなく、他の新規カードもしっかりとパワーはあるが飛びぬけてゲームバランスを崩壊させるようなテーマが追加パックで来ていない形となっている。

 ここまでの神調整を暴れん坊の多い現代遊戯王のカードプールかつシングル戦環境で調整し続けているゲーム開発陣には頭が上がらない思いだ。

直近で規制が掛けられた主なカード5枚。「DCカップ」にて活躍していたデッキに規制のテコ入れが入ったが安定性を落とすだけで致命的といえるダメージは今回は無い。強いて言えば魔術師が「覇王眷竜スターヴ・ヴェノム」を失ったのがデカすぎるが、先行ワンキルしていた僕らも悪いので文句は言えないだろう
ちなみに筆者は前回のDCカップで初日に瞬間世界8位まで上り詰めたが残りの2日をサボり無事ランキング圏外までぶっ飛んでいった

 そしてここが最も重要な事なのだが、直近でリリースされた2つの最新パックにはOCGの「パワー・オブ・ジ・エレメンツ」というパックで登場したカードが数枚収録されているのだが、この「パワー・オブ・ジ・エレメンツ」には対戦環境を長期にわたって破壊し尽くした2つの最強テーマ「スプライト」と「ティアラメンツ」が収録されているのだ。お爺ちゃん達には「征竜」なみの暴力テーマが登場したと言えば伝わるかもしれない。そしてその影響で現実のOCG環境では折角面白くてパワーもしっかりある他テーマのカードがこれら2大テーマの後ろに隠れてあまり活躍できなかったという過去を持っている。

 しかし「マスターデュエル」ではそこを考慮してか、その2大テーマをリリースせずに他の「パワー・オブ・ジ・エレメンツ」のカードを先んじて登場させ始めているのだ。これによって当時は「スプライト」の影響で使えなかった様々な面白テーマをランクマッチで使用する事が可能となっており、当時の決闘者達からすれば夢にまで見た環境でのデュエルを現在の「マスターデュエル」では楽しむ事ができるのである。

「パワー・オブ・ジ・エレメンツ」より先んじてやって来たのが「セリオンズ・イレギュラー」と「斬機サーキュラー」の2枚。イレギュラーは今回登場したセリオンズの決定打として、サーキュラーは斬機テーマだけでなくほぼ全てのサイバース族デッキの初動になれる最強カードなため環境を変えれるほどのパワーを秘めた存在となっている。と言うよりサーキュラーレベルのカードが若干塗りつぶされてしまうほど強い「スプライト」のパワーが恐ろしすぎる……!

 OCGでは実現し得なかった環境がバランスよく調整され遊べるのも本作独自の強みだと筆者は考えている。現環境の「マスターデュエル」は本当に面白いのでぜひ一度離れてしまったプレーヤーがいる場合も“今”遊んみてくれ! どんなデッキを組むべきか迷っている場合は筆者たちの配信を見れば大体何となくわかるようになってるからそちらもチェックしてくれると嬉しいぞ!

【【#遊戯王マスターデュエル】新パックのデッキ、プロが全部組みます!ヴェンデット/音響戦士/セリオンズ/リブロマンサー/ヒロイック【#爆アドGAMES】】

待ち受ける最凶テーマ達……!今後のマスターデュエルの行方は如何に……!

 最後に今後の「マスターデュエル」環境の予測と、この先1年の展望と希望を勝手に予測して終わりたいと思う。

 まず最初に上記でこれほど強く“今”遊んで欲しいと言っているのは、何度か名前を挙げている最強テーマ「スプライト」と次第に強化されていく「ティアラメンツ」がそう遠くない未来に本作にやって来るからである。こう言うとネガティブに聞こえてしまうかもしれないが、この2つのテーマ自体の動きやパワーは非常に面白く、使っていてテクニカルなデッキとなっているため早く使いたいなぁという気持ちも強くあるのだが、何分カードプールの時期によっては最強すぎるテーマとなってしまうのがこの2つなのだ。

 レベル2を主軸とした展開で妨害や誘発ケアなどあまりに多種多様に動けて安定した出力を常に供給できる「スプライト」は、「パワー・オブ・ジ・エレメンツ」発売当初の環境を蹂躙した過去を持つ。一方の「ティアラメンツ」に関しては登場初期こそ墓地から繰り返し融合する面白いギミックのテーマという立ち位置だったが、イシズ関連のカードの追加で鬼の様に墓地を肥やし制限時間すらも破壊する「イシズティアラメンツ」の登場や、純粋な強化パーツである「クシャトリラ・ティアラメンツ」の単純な出力お化けとなって段々と最強になるなどシンデレラな経歴をお持ちなため上手く調整しないと環境が大変な事になってしまうテーマ達なのである。

 その当時の動きやカードについてはOCGでの対戦動画を筆者たちが紹介しているので、興味があったらそちらを確認しみてほしい。両方ともかなりエンタメ寄りな構築をしているのに展開が鬼の様に強いのが末恐ろしい所だ……!

【【#遊戯王】次なる世界の脅威が迫る!『ティアラメンツ』vs『クシャトリラ』【#爆アド】】
【【#遊戯王】エネルギー大暴走!弾けて暴れてぶっ放せ!『セリオンズ』vs『スプライト』【#爆アド】】

 とはいえ「マスターデュエル」では「勇者」テーマを実装した時のように、事前にある程度事前に規制を掛けてリリースするパターンがあるという事を我々も知っているため実はそこまで不安には思っていないのが現状だ。あの時と同じようにOCG基準で「スプライト」と「ティアラメンツ」の主要パーツに多少規制が掛けて「マスターデュエル」に登場するのなら今の比較的出力の高いデッキが揃っている環境とマッチしたパワーラインを築けるだろうと筆者は考えている。何なら「スプライト・エルフ」や「ギガンティック・スプライト」などのテーマモンスターに関しては他のデッキでも使用できる汎用性の高い面白カードでもあるため登場が待ち遠しいというのも事実だ。パワー調整が非常に難しい部分だとは思うが上手く行けばとても面白い環境になる可能性を秘めているため、頼んだぞ「マスターデュエル」運営の皆さん!

画像は「遊戯王OCG カードデータベース」より。どちらもレベル2にアクセスする事を容易にしてくれるカードなため、幅広いデッキで面白い活躍を見せてくれる。特に「スプライト・エルフ」はハリファイバー無き後、新しいインフラカードと呼ばれるほど様々なデッキで活躍しているため「マスターデュエル」にも新しい風を運んでくれるはずだ

 他にこの先1年で筆者が期待したい事と言えばオフラインでの大型大会イベントをもっと増やしてほしかったり、ゲーム内イベントも特殊レギュレーションでの「DCカップ」のようなガチ試合を楽しめるイベント、他にもマッチ戦やチーム戦のようなOCGに近いルールで遊べるモードが登場してほしい等、望めばまだまだ無限に拡張性のあるコンテンツだなと思ってしまうが、まだサービス開始から1年しか経っていないゲームなのでゆっくり進化して行って欲しいなと考えている。

 加えて、イベントや新パックの告知を今みたいにギリギリのタイミングではなく余裕もってやって欲しいなぁ!とか、デッキの所持枠をもっと沢山作ってほしいなぁ!とか、お正月も意外とアッサリな内容だったなぁ!などの細かい要望も実はあったりするが、ここまで見事にゲームを作り上げ成長させている事を考えるとそれもいずれ解決しそうな雰囲気があって安心である。今後もOCGや他遊戯王コンテンツにはない独自の環境とUIで決闘者達を熱くしてくれることに間違いないだろう。

 期間限定の「テーマクロニクル」という新イベントも始まり、まだまだ勢いが衰える事を知らない本作。今後もバリバリにプレイして盛り上げていきたいと筆者は考えている。という訳で「マスターデュエル」君、1周年おめでとう!!!グッッッ爆アド!!!