【特別企画】

“匂いの探知”や“隙の糸”も再現!「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」TGS2021先行プレイレポート

【鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚】

10月14日 発売予定

価格:8,360円(税込)〜

 アニプレックスは、アニメ「鬼滅の刃」の世界を体感できるプレイステーション 5/プレイステーション 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC用鬼殺対戦アクションゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」を10月14日に発売する。

 本作は、「鬼滅の刃」に登場する数多くの魅力的なキャラクターたちを実際に操作して、アニメーションさながらのド派手なアクションを楽しめるのが大きな特徴だ。コンシューマーゲームとして「鬼滅の刃」の世界を再現したゲームは本作が初となり、ファンからも非常に大きな期待が寄せられている。

 今回は「東京ゲームショウ2021 オンライン」の先行体験会として、本作のゲーム序盤をプレイステーション 5で一足早くプレイできた。早速プレイレビューをしていきたい。

【家庭用ゲーム「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」第4弾PV】

超美麗グラフィックスで描かれる鬼殺アクション! 悲しくも熱い物語がゲームで楽しめる!

 「鬼滅の刃」は、主人公の「竈門炭治郎」が「鬼」となってしまった妹「禰󠄀豆子」を人間に戻すため、魅力的なキャラクターたちと出会いながら、人を喰らう「鬼」との戦いを繰り広げるダークファンタジー作品だ。少年マンガとは(良い意味で)思えないほど人の生死が重く描かれるビターな展開や、それでいて少年マンガらしい熱いバトルと非常にキャッチーな必殺技の数々が多くの人々の心を掴んでいる作品となっている。たとえ内容を詳しく知らなくても「〇〇の呼吸」というワードは耳に入ってきた事があるのではないだろうか。

 そして本作「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」は、そんな「鬼滅の刃」の世界が忠実に再現され、実際にキャラクターたちを操作して原作の物語を楽しめる「ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”」や、キャラクターを2人選んで戦略性の高い対人戦が行なえる「バーサスモード“対戦”」などを楽しめるアクションゲームとなっている。ストーリー中のムービーはもちろん、作中に登場する必殺技の数々が美麗グラフィックスで完璧に表現されており、主人公の「炭治郎」をはじめとする多くの人気キャラクターを実際に操作して華麗なアクションを楽しむことができるのだ。

ゲームならではのグラフィックスとアクションで描かれる「鬼滅」ワールド! 「炭治郎」たちを操作して「鬼」との激闘をその身で感じよう!

 ゲームの根幹となるバトルアクションでは、画面が派手なので一見すると操作が難しい印象を受けるが、実際はそうではなく、簡単な操作の中でプレーヤーが行なえる選択が多いという印象だ。基本は「通常攻撃」の連打や、大技を繰り出す「強攻撃」、そこに素早く移動するための「追尾ダッシュ」やガードを崩すための「掴み技」など、アクションゲームをプレイした事があるプレーヤーなら直感的に操作できる。またこれらの操作は1、2ボタンで繰り出せるので、全くの初心者であっても少し遊べば気持ちよくアクションを楽しむことができるだろう。

 さらに、キャラクターが一時的に強化される「全開放」では固有のカットイン演出が入ったり、各キャラクターが原作お馴染みの必殺技を放つ「奥義」など、ファンならうっとりしてしまうようなカッコいい演出の数々を簡単なアクションの中で楽しむことができるのだ。

基本操作はいたってシンプル! 直感的にボタンを押すだけで華麗なアクションを繰り出せる
アクションに自信がなくても、ゲーム序盤には「錆兎」とのチュートリアルバトルがあるので安心だ
カットインとド派手な必殺技! メチャメチャカッコよく作られていてキャラクターゲームとしての完成度も高い

 しかし、だからと言ってバトルが浅いという訳ではない。各攻撃の間合いや有利不利、控えのキャラクターと共に攻撃したり、回避などを行なう本作ならではのアクション要素もあるため、バトルの中でもやり込めるポイントが数多く存在する。さらに、簡単な操作の中でもどのタイミングでどの技を使うか、相手との間合いはどれ位保つか、一気に近づいて勝負を決めるか「全開放」できるようになるまで耐えるかなど、戦いにおいての立ち回り方が非常に重視されるゲーム性にもなっている。アクションゲームとしてしっかり楽しめる完成度と言えるだろう。

「炭治郎」が歩む苦難の道……! 「ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”」で「鬼滅の刃」の世界を進め

 「ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”」は、原作「鬼滅の刃」の物語に沿って遊べるモードとなっている。美麗なグラフィックスで忠実に再現されたマップを実際に探索したり、「鬼」とのバトルを繰り広げたりなど、存分に「鬼滅の刃」の世界を楽しめるのだ。

 この探索パート内でも「鬼滅の刃」ならではのシステムが散りばめられている。例えば「炭治郎」を操作している時には、進むべき道を示してくれる「匂いの探知」や、特定の状況時に「鬼」を一撃で葬れる「隙の糸」などが使える。原作の設定を上手く活用したアクションが多いのもプレイしていて楽しいと思えるポイントだ。

劇中に登場した場所をキャラクターを操作して実際に歩き回り、探索を行なっていく
探索中に「鬼」と遭遇すると戦闘に! 雑魚敵とは言え油断はならない
【匂いの探知】
「匂いの探知」を使えば道に迷うことなく進む事ができる。原作の「炭治郎」の設定を上手く落とし込んだシステムだ
【隙の糸】
「隙の糸」は「捌き」という特殊なガードをタイミングよく行なったり、相手の体力を一定まで減らすと使えるようになる一撃必殺の技。隙の大きい攻撃に合わせて「捌き」を合わせられると最高に気持ちいい!

 さらに、劇中に登場した凶悪な敵キャラクターがボスとして襲い掛かってくることもある。通常の「鬼」とは格が違い、ただ攻撃しても返り討ちにあうのでより高度な操作が求められる。また、ボス戦ならではの「QTEアクション」なども発生するので緊張感のある特別なバトルを楽しめる。操作キャラクターも「炭治郎」だけでなく、物語に合わせて様々なキャラクターを操作するため、より一層原作らしい戦いを楽しむことができるのだ。全体を通して非常に迫力満点で原作の物語をしっかりとゲームとして楽しめるモードになっている。

「手鬼」や「沼の鬼」をはじめとした鬼はもちろん、「錆兎」などストーリーに合わせたキャラクターがボスとして立ち塞がる
「沼の鬼」戦では3人と同時に戦闘したり「禰󠄀豆子」を操作して戦うなど、原作を忠実に再現したバトルを楽しめる
ボス戦では「QTE」などの特殊なアクションが発生する事もある。ムービーに入っても気を抜かずに

パートナーを駆使した熱き激闘! 「バーサスモード“対戦”」で全国の鬼殺隊と手合わせ!

 本作では、「ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”」とは別に、キャラクターを自由に2人選んでバトルできる「バーサスモード“対戦”」が搭載されている。対人戦では、2人のキャラクターで戦うというシステムを活かした「共闘技」の大ダメージや、相手の攻撃から一瞬で逃れることができる「緊急離脱」などのテクニックが非常に重要になってくるだろう。オンライン対戦も実装されており、好きなキャラクターの組み合わせで全国のライバルに勝てるように研鑽を重ねるのも楽しいはずだ。

自由なキャラクターの組み合わせでバトルを楽しむことができる。原作での繋がりを意識するも良し、夢のタッグを組むも良しだ!
パートナーに援護攻撃を行なわせる「共闘技」で一気に大ダメージを狙える。同時に攻撃を行なえば見た目もド派手だ……!
大ダメージを受けるようなコンボが来たら「緊急離脱」で一時撤退! パートナーが助けてくれるぞ

 使用できるキャラクターは、主人公の「竈門炭治郎」をはじめ、「我妻善逸」や「嘴平伊之助」などの同期組、「冨岡義勇」や「胡蝶しのぶ」、昨年公開された劇場版でも大活躍だった「煉󠄁獄杏寿郎」などの「柱」といった、非常に人気の高いキャラクターが参戦する。さらには、スピンオフ作品である「中高一貫!!キメツ学園物語」より、制服姿のキャラクターが数多く参戦するなど、非常にバリエーション豊かなプレイアブルキャラクターが用意されているのだ。

 こんなにもキャラクターバリエーションが多いのに、特定のキャラクター同士のタッグだと特殊な勝利演出が発生するファン必見の要素も用意されている。ガチガチの対戦だけでなく、こういった原作ファンを喜ばせる要素を仕込むのは流石だ。

公式スピンオフ「中高一貫!!キメツ学園物語」の制服姿のキャラクターもかなり多く参戦している!
制服姿だと奥義の演出が変化するとのこと。学生の昼休みのような、何ともまぁ微笑ましい絵面に……!
バトル後の評価がAランク以上だと、特定のタッグで特殊勝利演出が発生! 相変わらずの「善逸」っぷりをゲームでも披露

 総じて本作は、各キャラクターのアクションが美麗かつカッコよく再現され、それでいて対戦アクションゲームとしても派手で楽しめる作品となっていると言える。「ソロプレイモード“ヒノカミ血風譚”」での原作を忠実に再現したボス戦やイベント、「バーサスモード“対戦”」での特殊会話など、アクション面だけでなく原作ファンに向けたアプローチもしっかりと用意されているため、アクションゲームが苦手であっても「鬼滅の刃」ファンであれば文句なしに楽しめるだろう。

 「鬼滅の刃」を詳しく知らないプレーヤーにとっては、アクションを楽しみながらストーリーを体験する事もできるので、かなり幅広い層にヒットするゲームになるのではないかと思う。アクションゲーム・キャラクターゲームとして非常に高い完成度の本作。マンガ・アニメ・映画に続き、ゲームでも「鬼滅」ブームを起こしてくれるような予感を感じさせてくれる作品だ。