【特別企画】
それでも俺はフクキタルを推す! 「ウマ娘」マチカネフクキタルの魅力を語らせろレポート
所蔵用と神棚用と布教用に3回読んでほしいフクキタルの推せるポイント特集
2021年7月8日 11:03
- 配信中
- プレイ料金:無料(アイテム課金制)
「ウマ娘」、今日もプレイしているだろうか? 2月に配信開始されるやいなや、ダウンロード数はバクシンし、Cygamesの親会社、サイバーエージェントの決算もバクアゲ。さらには2021年上半期のJC・JK流行語大賞にも駆け上がるなどという活躍ぶりを見せている。
「ウマ娘」が流行する理由はいくつもあるが、そのひとつとなっているのがウマ娘たちそれぞれにあるキャラクターの魅力だろう。どのウマ娘であってもストーリーが練られていて、笑えたり泣けたり、あるいはミステリー仕立てになっていたり、キャラクターがよく深堀りされている。そんな秀逸なキャラクターゲームだからこそ、プレーヤー同士で「君誰推し? 俺は○○推し」という会話を真っ先にしたくなる。筆者の場合、それがマチカネフクキタルだ。
マチカネフクキタルは、常に占いとおまじないを手放さないウマ娘。会話のきっかけ、行動のきっかけはほぼ占い頼りで、大吉を引いては有頂天になり、大凶を引いては絶望するという占いマター人生なところがある。
フクキタルは「ウマ娘」のなかではどちらかというと端にいる感じであり、その他のメディアミックスコンテンツでも表立って取り上げられることは少ない。にも関わらず、フクキタルを推せる理由がゲーム版「ウマ娘」には多く散りばめられている。このひとりのウマ娘に注目し、その懐の深さを改めて見ることで、「ウマ娘」のよさを再確認したい……。
ま、なんていうのは建前であって、要は筆者個人的にバク推しのマチカネフクキタルの話をさせてほしいわけである。眺めているだけで元気が出るフクキタルの推せるポイントをバシバシ紹介することで、フクキタルファンを増やし、フクキタルをメインとするコンテンツが増えるようCygames方面に祈りを捧げることとしたい。
「マチカネフクキタルはいいぞ……マチカネフクキタルはいいぞ……」と呪詛をひたすら唱えるような記事になると思うが、「ウマ娘」ブームさなかの「この流れなら言える」的隠れ蓑マインドで、さっそくはじめていきたい!
驚愕顔から笑顔まで、くるくる変わる表情が推せる
マチカネフクキタルのどこがいいかと言われると、まっさきにお伝えしたいのは笑顔である。
レースの勝利時や占いの結果がよかったときなど、笑顔が炸裂する瞬間は天真爛漫そのもの。開運グッズを大量に身に付けているという特性はひとまず置いておいて、ニコニコしている姿を見るだけでも癒やされる。
では明るい子なのかと言うと、それがまったくそんなことはない。育成やストーリーを進めていくとわかるのだが、驚くほど印象に落差がある。
というのも、マチカネフクキタルは何より占いの結果にメンタルが左右されるので、ひとりで勝手に一喜一憂しているところがある。そして実際に嫌なことが起きたりすると、様々なバリエーションの驚愕と叫び声を見せてくれる。
「ぎゃぁー!」だったり「ぴゃああ!」だったり色々あるのだが、その感情のジェットコースターぶりは見ていて飽きない。思い込みが激しいゆえに、ポジティブなときは迷惑なくらいポジティブ、ネガティブなときは引くくらいにネガティブというある種の暴れん坊ぶりに思わず笑ってしまう。本人は至って真剣そうなところも、根はいい子感満載で推せるポイントだ。
それ邪魔じゃない?! と思っちゃう勝負服が推せる
ゲーム版「ウマ娘」では、ウマ娘のレアリティを☆3にすると勝負服を衣装に使用できるようになる。勝負服はウマ娘によってまったく異なっていてそれぞれに注目すべきところがあり、マチカネフクキタルの場合は満載の開運グッズが特徴だ。
ベースはかわいらしいセーラー服で、もともと付けている右耳の四つ葉のクローバーと左耳のダルマに加え、腕に数珠、腰には「大吉」と「必勝」の絵馬が付いている。そして、注目は背中。ウマ娘では異例の招き猫を背負うデザインとなっている。
公式の説明では「招き猫の形をしたバッグ」(名前はにゃーさん)とのことだが、レース中に映り込む招き猫がどう見繕っても「背中のそれ、邪魔じゃないかな……」と思ってしまう。ゆっさゆっさと揺られながら空を見つめる招き猫の顔は、シュールの一言に尽きる。
衣装を眺められる「トレーナーノート」では、まっすぐにこちらを見つめてくるにゃーさんも確認できる。360℃全方位で楽しめる点でも、マチカネフクキタルの勝負服は味わい深い。うーん、推せますね!
盛りすぎ開運グッズの真意が推せる
開運グッズ盛り盛り、占いとおまじないまみれのフクキタルは、その紹介だけ見れば単なるオカルトキャラだ。しかし、ストーリーを追うとその真意がわかる。そこにまた、ぐっと心掴まれるプレーヤーは多いのではと思う。以下は、ネタバレを含むことをご了承いただきたい。
フクキタルにとって占いやおまじないは何なのか。ストーリーを進めていくと、そのなかで「自信のない自分の、背中を押してくれる存在」ということが明かされる。
幼少期のフクキタルは、走るのは好きだったが足は遅かった。そのため運動会にかけっこの走者として立候補する勇気がなかったが、ある日の夢で「かけっこに出れば1等賞になる」と「シラオキ様」なる神が告げた。そしてお告げを信じた結果、見事1等賞を獲得。以来、フクキタルは勝負が迫ると占いやおまじないをするようになった……という。
このエピソードからわかるのは、フクキタルは人一倍自信のない、健気で真面目な子であることだ。とにかく自分に自信が持てず、何をするにも一歩踏み出せない。しかし占いや開運グッズの力を借りることで、自分でも信じられないほど羽ばたくことができる。
このエピソードを知ると、“情緒不安定なオカルトキャラ”とはまた違った、身近なキャラクターとしての一面が見えてくる。少なくとも筆者は「めっちゃいい子じゃん!!!」と感涙していた。ほかのウマ娘でも言えることだが、それぞれの設定が単なるキャラクターの特徴づけで終わっていないところが「ウマ娘」の秀逸な部分だと思う。
フクキタルのストーリーではもう少し踏み込んで、「開運グッズなしでも幸運はつかめる」とフクキタルに示す心温まるエピソードが盛り込まれている。自分に自信を付けて、少しだけ晴れやかな表情を見せてくれるフクキタルは、第一印象とはだいぶかけ離れているのではないだろうか。
金スキル「スーパーラッキーセブン」が博打すぎて推せる
ではマチカネフクキタルの育成はどうなのかというと、中距離から長距離にかけては意外に堅実な成長が期待できるウマ娘である。
距離適性は中距離と長距離がAだし、脚質適性は差しがA。さらに、成長率はスタミナが+20%、パワーが+10%とステータス上は育てやすい印象がある。
しかし、そのなかで最も個人的に気に入っているのは、覚醒Lv 5で獲得できるスキル「スーパーラッキーセブン」だ。このスキル、「枠番が7の時に良いことが起きる場合がある」という効果で、実にとらえどころがない。
そもそも枠番が7になることも稀であるし、さらにそうなっても発動確定ではない。だいたい、「良いこと」という表現が大味すぎて、何が起こるかイマイチわからない。が! もしハマったら、フクキタルなだけになんかスゴそう……という謎の迫力があるスキルでもある。
堅実に行くなら他の金スキルを取りに行くのがセオリーだと思うが、せっかくマチカネフクキタルを育成するのであれば、「スーパーラッキーセブン」を筆者としてはどうしても付けたくなってしまう。それが、マチカネフクキタルらしさ全開の育成スタイルだと思うからだ。
「エクストリームハッピー?」の発音が推せる
フクキタルをホーム画面に設定しておくといいことがある。それが「エクストリームハッピー?」の発音だ。
これはホーム画面でのセリフのひとつ「今日のタイキさんは大吉だと伝えたいのですが、英語ではどう言うのでしょう? エクストリームハッピー?」の最後の一言だ。
どこがいいかというと聞くほうが早いと思うのだが、「エクストリームハッピー?」の言い方がとにかくいい。「リ」は少し舌を巻いた感じで、「ハッピー」はちゃんとAとEの間の発音をして英語に寄せている。この、普段の日本語と違った聞こえ心地……とてもいい! ひとまず一度、聞いてみることをおすすめしたい。
サイレンススズカとのやり取りが推せる
マチカネフクキタルに注目していると、育成エピソードやストーリーなど、ところどころでサイレンススズカとのやり取りを見ることができる。
とくに面白いなと思うのが、ホーム画面でのセリフやチーム競技場でも2人の関係が垣間見えること。
たとえばホーム画面では、マチカネフクキタルのセリフに「心なしかスズカさんが寂しげな顔をしていたので大きい鯛の置物を差し上げました! 幸運のお守りです!」というものがある。
これに対応するのが、サイレンススズカのホーム画面での「フクキタルにもらったお守り、どうしたらいいの…あんなに大きな金色の鯛を飾る場所なんて…うぅ」というセリフだ。
またチーム競技場では、2人をチーム編成でのエースに選んでおくことで、対戦開始時に特殊なセリフが聞けることがある。それが「スズカさんの分まで祈祷済みです!」(マチカネフクキタル)、「あ、ありがとう」(サイレンススズカ)というもの。
どちらも圧の強すぎるフクキタルの善意をサイレンススズカが引きながら受け止める、というやり取りとなっていて、実に微笑ましい。自分への自信のなさゆえに、ときにサイレンススズカに怒られることもあったみたいだが(サポートカード「マチカネフクキタル(SR)」のイベント「お導きとお友達」参照)、基本的には2人は友達ということでよさそうだ。よかったねフクキタル!
ちなみに史実の競馬では、逃げを打つサイレンススズカをマチカネフクキタルが驚異的な末脚で差し切って勝った、1997年神戸新聞杯の名勝負が今でも語り継がれている。ものすごい勢いで走り抜けるフクキタルを横目に、やや引き気味のスズカという関係性が、もしかしたら反映されている……のかもしれない。
これらをすべて踏まえた上で、キャラソン「Lucky Comes True!」が推せる
書いているうちに、推せるポイント語りにキリがないことにだんだんと気づいてきたのでこの辺りで(今回は)やめておこうかなと思うのだが、最後に触れておきたいのがマチカネフクキタルのキャラソン「Lucky Comes True!」についてだ。
この「Lucky Comes True!」、本稿で述べてきたようなマチカネフクキタルの推しポイントをすべて押さえた上で聴くと、歌詞に熱い要素がふんだんに盛り込まれている。
曲調はアップテンポで、勢いよく駆け抜けるような仕上がり。さらに注意して歌詞を聞くと「幸運は待っているのではなく掴みに行くもの」といういつになく前向きなフクキタルの心情が歌われているとわかる。トレーナーと出会った後、自分に自信を持てたフクキタルが歌っていると想像できて、ゲーム内のストーリーと歌の世界観がにくいほどに線でつながっている。
歌詞中には「すごいスピードで先頭を逃げてく幸運を追いかけましょう」、「最後方の凶から大吉へ」など、先にあげた神戸新聞杯のレース展開をイメージさせるものがあるなど、見れば見るほど深みの増す曲となっている。マチカネフクキタル推しであれば、必聴レベルの一曲だ。
ゲーム中では占いなしでは引っ込み思案なフクキタルであるが、「トレーナーと流星群を見たいがためにフェリー最終便の時間を偽るフクキタル」や、「自分の誕生日に『誕生日の人といると吉』と建前を作って『だから一緒に過ごしませんか』と言ってくるフクキタル」など、唐突に大胆にアプローチしてくる瞬間もあって、ドキリとさせられたりする。
考えれば考えるほど、キャラクター造形にスキがないので恐ろしいくらい思い入れられるのがマチカネフクキタルのいいところである。本稿がマチカネフクキタルの布教につながり、願わくばフクキタルが主人公のストーリーイベントを見てみたいなと思ってみたりするわけだが……。どうにかなりませんかね!