【特別企画】

「LoL:ワイルドリフト」でモバイルeスポーツの牽引を狙う! ライアットゲームズとNTTドコモが合同記者会見を実施

3月25日 発表

 ライアットゲームズとNTTドコモは3月25日、Android/iOS用MOBA「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」のeスポーツ大会を発表する合同記者会見を実施した。

 「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」(以下、ワイルドリフト)は、世界で最も人口の多いPC向けオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」(以下、LoL)をモバイル向けに再構築したタイトルで、PC版同様、高い競技性を特徴としている。

 今回の合同記者会見では、インビテーショナル(招待制)大会の「WILD RIFT INVITATIONAL THE OPENING GAMES」とオープン大会である「WILD RIFT OPEN TOURNAMENT ALL PLAYERS' RIFT」、そして世界大会へと繋がる「日本地域大会」の合計3大会が発表された。

オンライン記者会見に登壇した5名。左上から、NTTドコモビジネスクリエーション部 eスポーツビジネス推進担当 担当部長 吉田裕之氏、司会を務めた田口尚平氏、NTTドコモビジネスクリエーション部 eスポーツビジネス推進担当の大浦氏、下段左からライアットゲームズのパブリッシング統括ディレクター/ワイルドリフト ブランドマネージャー 藤本 恭史氏とリーグ・オブ・レジェンド/eスポーツ ブランドマネージャー 仲尾周三郎氏

狙うのはモバイルeスポーツの「真の発展」

 「ワイルドリフト」は5vs5で戦うMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)ジャンルのゲームで、課金では強くならない、戦略性の強いモバイルゲーム。「LoL」の単純な移植ではなく、タッチUIなどの存在や、ゲーム時間を短くするようなモバイル向けの調整を施しながらも、「LoL」の世界観やゲーム性が再現されている作品だ。

「ワイルドリフト」は高い競技性が特徴のモバイルゲーム

 今回登壇したライアットゲームズのリーグ・オブ・レジェンド/eスポーツ ブランドマネージャーである仲尾周三郎氏は、現在eスポーツは、競技性の高いゲームに期待される機能であるコミュニティや、プレーヤーが自身を表現し、ゲームをより楽しめるエコシステムを構築する手段だと考えているとした上で、なぜ・どのように「ワイルドリフト」でeスポーツを展開するかを説明した。

「なぜeスポーツなのか」を紹介する仲尾氏

 まず仲尾氏は、人気と競技性の高いゲームには、eスポーツのニーズが自然と発生すると考えている。「ワイルドリフト」は優れたeスポーツタイトルに必要な奥深さ、豊かなゲームプレイ、そして一か八かの瞬間を備えている競技性の高いタイトルだからこそ、競い合ってプレイすることが、ゲームの体験をさらに楽しくすると述べた。

 また、インフルエンサーやプロプレーヤー、大会を主催したいと思っている人や投資家等、多くの関係者が「ワイルドリフト」に対して高い興味関心を持っており、ライアットゲームズとしても、そうした期待を受けてより発展していきたいと考えているとのことだ。

 それに加え、現在はeスポーツ=PC向けと思われているが、今後モバイルジャンルも成長していくことが予想され、それを「ワイルドリフト」が牽引するという狙いがあるともした。

 グローバル展開に関しては、eスポーツがまだ発展途上な日本や、PC向けタイトルが主流の欧米、モバイルを含めての盛んなアジアといったような、地域に応じて偏った発展を遂げるものは考えておらず、「真にグローバルな展開」を目指すとした。そのためにも、欧米での市場開拓や、東南アジアの需要の取り込みといったように、それぞれで適切な施策を行なっていくとのことだ。

既に展開されている「LoL」及び、そのeスポーツシーンとのかかわりに関しては独立した種目として扱うが、親和性は高いのでお互いにクロスプロモーションするなど、相互活用をしていくとした。また、重要な大会等の日程が重複することも避けるとのことだ

 また、「ワイルドリフト」eスポーツでは、全く新しいモバイル向けの体験を作っていくとのこと。特に、大会をモバイル端末で視聴するユーザーのために、小さな画面での手軽でシンプルな視聴体験を構築していくことを目指していく。

グローバルな取り組みは、「LoL」で行なってきたものを例に紹介した。これまで「LoL」では国内リーグだけではなく、世界大会やWCSや地域ごとの対決イベントなどを行なってきた
本作でのエコシステムデザイン。プロからアマチュアまで、幅広い層にコミットする

X-MOMENTと協力し、3種の大会を実施

 2020年にリリースされた「ワイルドリフト」だが、2021年には大規模なeスポーツの機会創出と展開を行ない、その可能性を提示するとし、2022年にはeスポーツシーンを本格的に始動するとのことだ。

「ワイルドリフト」eスポーツにおける3年の計画

 この3年の計画を共にするのが、1月に発表されたNTTドコモによる国内eスポーツブランド「X-MOMENT」。「ワイルドリフト」がモバイルゲームということで、NTTグループの中でも、ドコモと協力する運びとなった。今後、ドコモは通信インフラで大会を支えていきながら、視聴体験を中心に、5G等の最新技術の活用も考えていくとのことだ。

X-MOMENTは「eスポーツの熱狂の拡大と共有」と「選手の世界への排出」をビジョンとして掲げている

 今回の発表では、冒頭でも述べた通り3種の大会が発表された。まず、「WILD RIFT INVITATIONAL THE OPENING GAMES」は招待制の大会で、4月24日に開催される。8つのプロチームが招待され、プロならではの高度なプレイが期待される。なお、出場するチームは選定中で、4月上旬に発表される予定だ。

WILD RIFT INVITATIONAL THE OPENING GAMES

 5月29日~6月6日の期間に開催される「WILD RIFT OPEN TOURNAMENT ALL PLAYERS' RIFT」は国内初のオープン制公式大会で、参加チームを公募するとのこと。

WILD RIFT OPEN TOURNAMENT ALL PLAYERS' RIFT

 最後に、日本地域大会は詳細を検討中だが、3回行なわれる予選をそれぞれ勝ち抜いてきた16チームがプレーオフを争い、優勝チームを決めるものになる予定。優勝チームは世界大会に出場できる。

日本地域大会

 モバイルeスポーツは今後の成長を充分に期待できるジャンルだ。だからこそ、「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」のシーンには今後も注目していきたい。