【特別企画】
PS5版「デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション」プレイレポート
DualSenseが伝える「レッドクイーン」のアクセルと銃撃の感触。進化した光の演出がスタイリッシュアクションを引き立てる
2020年11月4日 00:00
- 【プレイステーション5版】
- 11月12日 発売予定
- 価格:[パッケージ版] 4,990円(税別)
- [デジタル版] 4,536円(税別)
- 【Xbox Series X版】
- 11月10日 発売予定
- 価格:[デジタル版] 4,536円(税別)
カプコンがプレイステーション5及びXbox Series Xと同時発売を予定しているアクションゲーム「Devil May Cry 5 Special Edition(デビル メイ クライ 5 スペシャルエディション)」。2019年に発売された「デビル メイ クライ 5」(DMC5)を次世代ハード向けに最適化したもので、ハードの性能を生かしたゲームシステムや演出の強化に加え、新キャラクターバージルがプレーヤーキャラクターとして収録されたものだ。
今回カプコンにて、そのPS5版を事前にプレイする機会を設けていただいた。カプコンのPR担当者よりその注目点などを伺いつつ、本作を試遊してきたのでそのレポートをお届けしよう。
PS5のレイトレーシング機能をステージの表現にふんだんに使用
本作が次世代ハードに移植されるにあたり、ハードウェア機能に依存した演出がふんだんに盛り込まれている。その代表的なものが、レイトレーシングを使った映像表現だ。光源をハードの物理演算によって計算し、落ちる光や映り込みなどを表現するもので、オプションでレイトレーシングをオンにすることによりそれが映像に反映されるのだ。
最初に体験したミッション2では、ショーウィンドウや水たまりに周囲の光源やオブジェクトが映り込んでいて、そこには主人公ネロの姿もある。反射しているものものが動けば、中に映ったものも動く。館の中のカーテンがある部屋では、窓から差し込んだ光がカーテンの影に遮られて床に影を落とし、カーテンの揺らめきに合わせてそれが動いている。
現実世界では当たり前のことだが、これらをゲーム内で演出するとなればプログラムなどで対応する必要があり、次世代ハードではハードの機能として可能としているのだ。ゲーム性に直接関係はないものの、現行機版をプレイした人にはかなり印象も変わって見えるだろう。
なおレイトレーシングに関しては、「ハイフレームレートモード」(120FPS描画モード、要対応モニター)、「TURBOモード」(1.2倍速モード)、「レジェンダリーダークナイト」(大量の敵が登場する最高難易度モード)では機能しないようになっている。
またこのPS5版は、ワイヤレスコントローラーDualSenseの「アダプティブトリガー」による操作感覚の演出にも対応している。デフォルトの設定では、L2トリガーにネロのイクシードが設定されていて、押し込むことでチャージの感触を味わえるようになっている。また銃の操作をトリガーにアサインすると、ノーマルショット時とチャージショット時で手応えが変わるので、アクションの最中に自らが行っていることを指先の感触で確認できるという利点が出てくるのも面白いところだ。なお該当するアクションをアサインしていなければ、アダプティブトリガーが機能することはなく、従来のDUALSHOCKと同じ感触で楽しめるのだ。
居合道のアクションで素早く敵を切り裂くバージルが、新技を携えて「DMC5」の世界に降臨
試遊では、本作で標準収録されるプレーヤーキャラクター「バージル」も体験することができた。ダンテの双子の兄である彼は、銃を携帯せず、剣だけで戦う近接戦主体のキャラクターで、自信の集中力を表すゲージ「コンセントレイション」や、一定距離を瞬間移動する「トリックアクション」も健在だ。
高速で連続攻撃を繰り出す「閻魔刀」、威力が大きく溜め攻撃も可能な魔具「ベオウルフ」、自身の魔力で具現化したフォースエッジに似た「ミラージュエッジ」などを使いこなし、さらに銃の代わりとなる飛剣「幻影剣」をサブ武器として持っている。
バージルは居合の術の達人であり、トリックアクションによって素早く敵との間合いを詰め、閻魔刀やミラージュエッジで敵を切り刻む。コンセントレイションが高ければ、威力や範囲が上がっていき、複数の敵を巻き込んだコンビネーションを決められる。ベオウルフの格闘術による高威力のコンビネーションも魅力で、これらを素早く切り替えることで、独自のコンビネーションを作り出すこともできそうだ。
コンセントレイションは攻撃をヒットさせたり、敵からの攻撃を回避することで増えていくが、空振りや敵の攻撃を食らう、走るなどといった動きによって減ってしまう。無駄な動きをしないことが、彼を操作するうえで気をつけるポイントとなるだろう。
悪魔の力を解放し、全ての能力を高める「真魔人」は、武器ごとに異なる秘奥義を繰り出せる。DTゲージを消費して分身を作り出す「ドッペルゲンガー」は、1人でありながら連係攻撃を生み出せる。そして大技、「ワールドオブV」は、バージルが自らに閻魔刀を突き刺すとVが現れ、彼が魔獣を従えて対象に一斉攻撃を行うという派手な技で、攻撃と同時に体力回復の効果ももたらすというもの。突き刺した閻魔刀にも当たり判定があるというのも面白かった。
なおバージルに関しては、個別のシナリオは存在せず、ストーリーモードで選べる新たなキャラクターとして登場している。今回は時間の都合で見られなかったが、導入部の新たなカットシーンもあるそうだ。
敵の数は視認できるだけでも数倍!? 高難易度のレジェンダリーダークナイト」
そして最後に、この「Special Edition」で追加された高難易度モード「レジェンダリーダークナイト」についても触れておこう。通常の数倍の敵が現れる“最凶”とも言える難易度で、この試遊ではミッション13が選ばれた。通常のキャラクターでは初見で進めるのは無理という判断で、今回はデビルトリガーが常に発動した状態で戦えるスーパーダンテを選択した。
オリジナルも多くの敵が現れるミッションではあるが、その数は序盤から数倍にも感じられる。同じカプコンの「戦国BASARA」のような一騎当千アクションのようにも見えるが、敵は最高難易度クラスの耐久力とAIのもとにこちらに向かってくるので、バサバサと倒して気分爽快……というわけにはいかず、手を緩めればあっという間に敵の波に飲まれてしまう。スーパーダンテを使いつつも、数分で3回もゲームオーバーになってしまい、ここであえなく時間切れ。続きは製品版で、ということになった。これほどの超高難易度のモードを少ないダメージでクリアできたときの達成感は格別のものとなるのは間違いないので、現行機版で慣らした手練れのプレーヤーはぜひ挑戦してみてほしい。
このレジェンダリーダークナイトをプレイして、次世代ハードのマシンパワーを改めて感じられた。わらわらと沸いて出る敵は、個々がしっかりモデリングされていているにもかかわらず、崩れることなく何十体も表示され、それが4Kの解像度で表示されている。無数の敵が固まって襲ってくるときの“密度”の高さも実感できるだろう。
現行のハードで動く本作もかなり映像が美しいゲームであったが、レイトレーシングなどにより、それがさらに洗練された印象だ。もちろんアクションゲーマー向けに「フレームレート優先」の設定もあるので、本作ならではのフレーム単位の駆け引きも問題なく楽しめるだろう。これを新キャラのバージルや追加コンテンツ込みで、比較的安い価格で楽しめるのも嬉しいところだ。
またオートマチックアシストによる操作もかなり賢くなっているそうで、これをオンにすればボタンを連打するだけでも見た目はスタイリッシュに立ち回れる。アクションゲームはちょっと苦手だという人もぜひ試してみてほしい。
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