インタビュー

MMORPGはなぜ楽しいのか? エヌシージャパン創立22周年記念インタビュー

「リネージュ」から始まったNCタイトルの今までとこれから

 筆者にとってMMORPGというゲームジャンルは、冒険者としてのもう一つの人生と言える。約20年前、初めて触れたのはPCで動作するMMORPG「リネージュ」。ゲームにログインすると多くのプレーヤーがいて、それぞれのキャラクターが戦闘していたり、会話をしていたりする。今ではそこまで珍しくない光景となったが、初めてそのゲームをプレイしたときは本当に衝撃だった。直感的に“これは普通のゲームじゃないな”と感じた。

 その「リネージュ」というゲームでは本当に色々な物語があった。多くの冒険者たちと出会い、ゲームから離れても定期的に現実世界で会ったり、別のゲームで合流する仲間たちもできた。一方で、ゲームから離れてしまった仲間や、ケンカをしたり、プレイ上の方針があわず別れた仲間もいる。仲間ができる喜びが大きい分、離れてしまった時の悲しみも言葉にできないくらいに大きかった。

 筆者にとって「リネージュ」は喜怒哀楽のすべてが詰まったもう1つの社会であり、現実世界とは違う冒険者としての人生を過ごせる場所だった。

「リネージュ」ゲーム画面

 そんな「リネージュ」を代表とするMMORPGを日本で提供しているのがエヌシージャパンだ。冒頭に述べた「リネージュ」はもちろん、「リネージュ2」、「タワー オブ アイオン」、「ブレイドアンドソウル」、そしてモバイルでもプレイできる「リネージュM」、「リネージュ2M」、「リネージュW」、「ブレイドアンドソウル2」など、数々のMMORPGを送り出し、多くのプレーヤー達を冒険者にしてきた。

 今回、そんなエヌシージャパンが創立22周年を11月10日に迎えたということで、改めてMMORPGそのものの面白さや魅力、奥深さについて、エヌシージャパンでユニットリーダーを務める三浦周氏にお話しを伺ってきた。多くのプレーヤーを魅了する、MMORPGの深さに触れてみてほしい。

 なおエヌシージャパンでは、創立22周年の特設ページを開設している。キャンペーンを多数開催しているので、合わせてご覧いただきたい。

□「エヌシージャパン22周年」の特設ページ

ユニットリーダーの三浦周氏

「人と人がどう関わり、コミュニケーションを取るか」がMMORPGの本質

――創立22周年おめでとうございます。まずエヌシージャパンにとってMMORPGはどのような存在ですか?

三浦氏:ありがとうございます。そうですね、MMORPGとは「人と人がどう関わり、コミュニケーションを取るか」というものだと思っています。弊社では“インタラクション”と呼んでいるのですが、人と人とのゲームを通じた交流は、また新たなアクションを生みます。

 ちなみに「みんなと一緒にボスを討伐しに行こう」とする場合、どういう作戦を立てて、どんなふうにアイテムを分配しようか、といったことを考えますよね。人と人がつながるための仕組みを作り出して、世界中の多くの人に、新しい出会いや楽しみをどう提供できるか、といったことを弊社はMMORPGにおいて考えています。

 例えば初心者の方が入ってきたとき、先にゲームをプレイしていた方が引っ張ってくれて、レベルを一緒に上げたりアイテムを渡してあげたり、“仲間との冒険”をゲームの中で再現できるものがMMORPGなんです。

 「リネージュ」というタイトルがまさにそうですが、様々な人が関わり合うことで、1つの大きい血盟(ギルドのようなもの)を作り、そこからまたそれぞれの物語ができあがって行きます。

 決まった物語を追体験するゲームではなく、各プレーヤーに異なる目的があり、ボス戦、商売、攻城戦などを自分のペースで進め、楽しめることが、1人用のRPGとMMORPGが大きく異なる点になります。

 プレーヤーさん自身がこの世界で冒険者になって、出会いの場があって、一緒にボスを倒すために成長する。ゲームの中とはいえ、自分がその物語の主人公としてプレイできるという状態を作れるのは、MMORPGの非常に大きな役割だと思っています。小説やマンガなどにも「異世界モノ」というジャンルがありますが、自分が主人公になって、いろんな世界に飛んでいける。それぞれのタイトルがそのような作品に影響を与えているという自負はあります。

プレーヤー1人1人が1つの世界で冒険者になれる。それがMMORPGという作品だ

――改めてエヌシージャパンの歩みを振り返っておきたいのですが、これまでどのようなMMORPGタイトルを送り出してきたのでしょうか。

三浦氏:最初は「リネージュ」(2002年国内サービス開始)という作品です。原作に基づいたプロジェクトで、その世界観を忠実に再現することからスタートしました。当初はシンプルなMMORPGでしたが、進化を続け、続編の「リネージュ2」(2004年サービス開始)では2Dから3Dへと進化させ、キャラクターの魅力を一層引き立たせる方向にシフトしました。3D化によりキャラクターカスタマイズの幅が拡がり、プレーヤーは種族を選択し、キャラクターの顔もカスタマイズできるようになりました。


「リネージュ」
「リネージュ2」

 続いて「タワー オブ アイオン」(2009年サービス開始)では、さらに進化を遂げ、より詳細なカスタマイズが可能になりました。スライダーでパラメーターを細かく調整し、多彩なキャラクターを作成できるようになりました。「リネージュ2」で拡張された3次元の動きに加えて、「タワー オブ アイオン」では空中移動の要素が導入され、さらなる自由度をもたらしました。

 アクション性の向上にも注力し、「ブレイドアンドソウル」(2014年サービス開始)では、この点を一層追求しました。MMORPGの本質である、多数のプレーヤーが同時に同じ体験を共有することへの課題にも取り組んでいます。技術的な進歩にも注力しており、複雑なアクションやエフェクトをスムーズに処理するため、長年の開発経験を生かした基盤を築いてきました。


「タワー オブ アイオン」
「ブレイドアンドソウル」

 移動方法も革新的で「タワー オブ アイオン」の空中移動に加えて、「ブレイドアンドソウル」では壁を走ったり水面を移動するなど、さらなる多様なアクションが追加されました。今作では西洋ファンタジーだけでなく、東洋ファンタジーへの展開も試みたほか、キャラクターデザインでは有名イラストレーター、キム・ヒョンテ氏を起用し、よりアニメーションに近いスタイルでキャラクターを表現できるようになりました。

 これらのすべての進化は、MMORPGを支える技術力が土台となっており、これがなければ実現不可能でした。

――技術の進化について深掘りしていただいているので、MMORPG黎明期の話をしても良いでしょうか? あの頃のMMORPGはプレイが厳しめというか、いわゆる“マゾい”仕様が多かった印象です。

三浦氏:「リネージュ」が始まった当時の話ですね。当時の「リネージュ」は非常にプレイのハードルが高いゲームだったわけですが、そのハードルの高さには意味がありました。キャラクターの価値や強さに重点を置き、これは、通常のRPGでは表現しにくい英雄像をゲーム内で再現する試みでした。

 また、当時は移動距離も非常に長かったですね。今ではテレポートして一瞬で移動できますが、当時は長い距離を歩かされ、その移動も含めて計画を立てて動く必要がありました。

 例えば、私も「リネージュ2」をプレイした時に、チュートリアルを始めた時はスムーズだったのですが、チュートリアルを終えて村の外に出てみたら、これまで経験したことがないほどの長距離を歩く必要がありました。最近のタイトルではあまり見ないゲームデザインですが、この長い道のりで険しい山道を登っていると、苦戦している他のプレーヤーを助ける体験があったんです。

 時間がかかる距離や難易度があることによって、人との出会いや解決できることが多くありました。これらの体験を通じて、仲間と協力して困難を克服する重要さを感じさせてくれました。これはこれで、楽しい体験になっていました。

――当時としては、その体験が新しかったですよね。

三浦氏:そうですね。そうやってクラシックに遊べる環境も好まれているため、弊社は最近、クラシック環境を提供しています。当時のゲームバランスやアップデート環境、グラフィックスも当時のままというスタイルで、昔からのMMORPGファンが楽しめる環境ですね。

 現代社会は忙しくなってきていて、時代にあわせて、ゲームもやりやすくなるように目指しています。ただ、難易度やダンジョンのギミックの難しさなど、やはり共闘しないといけない部分や、そこで絆が生まれるような仕組みは、最終的には残しながら進めています。

――確かに私が「リネージュ」をプレイしていたときの話なのですが、当時、Lv52に達することは非常に栄誉あることで、日本サーバー最速でLv52に到達したプレーヤーはまさに伝説の英雄でした。

三浦氏:もし、レベルが簡単に上がっていたら、そんな有名なプレーヤーは現れなかったでしょうね。

 「リネージュ」では狩りをしてレベルを上げ、強力な装備を手に入れることが重要ですが、「タワー オブ アイオン」では軍団を組織できるので、勢力で戦うという要素があります。キャラクターがそれほど強くなくても、仲間を集め、作戦を立てて戦う、総司令官のような役割の人もいます。そういうプレーヤーが有名になり、人が集まるんです。

 例えば、このようなプレーヤーのSNSの投稿に注目が集まり、自分がプレイしていなくても、英雄を見る楽しさがあります。それが感じられるのもまたMMORPGの特徴ですよね。

MMORPGはやりこみがいがあるからこそ、英雄が生まれるのだ

そしてエヌシージャパンの挑戦はモバイルゲームへと続く

――そういった経緯を経て、モバイルタイトルへの挑戦へと続いていくんですね。

三浦氏:それまでメインとなるプラットフォームはPCでしたので、特性の異なるモバイル端末において弊社独自のゲームをどう表現するか、それは常に課題でした。最初はモバイル向けの簡易なカジュアルゲームの開発から始めました。

 その後も、他社が作ったものをパブリッシングするなどは行っていましたが、弊社独自のモバイルゲームはうまく出せずにいました。カジュアルなゲームをはじめ、色々なモバイルの作品を用意していましたが、多くのタイトルは表に出ていません。

 そうした苦労のあと、2017年にスマートフォン用の「モバイル リネージュヘイスト」というタイトルをリリースしました(2019年にサービス終了)。これは「リネージュ」に紐付いたミニゲームをスマートフォン上でプレイするというもので、そういったチャレンジをして、少しずつモバイルの経験を積んでいきました。

 モバイル技術を培い、経験を積んで、ようやく2019年にリリースされたのが「リネージュM」です。「リネージュM」が出るまでの約5年間、なかなかモバイルでタイトルを出せずに苦労しましたが、PC版「リネージュ」をモバイルでプレイできるものとして、韓国でも大ヒットし、人気を博しました。

 スマートフォンだと簡単に操作できるスタイルが普通だと思いますし、日本のプレーヤーも、縦画面で簡単に操作できるゲームを好む傾向にあると思います。弊社の場合は、UIやプレイ環境、みんなで集まって遊べる要素など、「リネージュM」以外でもなるべく従来のMMORPGのスタイルを残しています。簡素化してプレイのハードルを下げるだけでなく、スマートフォン上でも従来のMMORPGのスタイルを守りながら進めてきました。そこが弊社のオリジナリティのひとつではないかと考えています。

「リネージュM」はあえてクラシカルなMMORPGを表現し、人気を博したタイトルだ

――そうして満を持してリリースされたのですね。あえてモバイルでクラシカルなMMORPGを表現した作品をリリースするにあたり、どのような商業的な考えやビジネス的な判断がありましたか?

三浦氏:プレーヤーの総意を反映させたMMORPGをどう展開するか、長い間思考錯誤した結果、「リネージュM」をリリースするという結論に至りました。最終的に、ゲームを楽しむプレーヤーさんに提供できる最適なものを考え、元の「リネージュ」への関心度の高さと、プレーヤーが一緒に遊べるインタラクションの部分を重視しました。

 モバイルでプレイする方が多い中、元の品質をそのまま提供することで、プレーヤーが戻ってきて一緒に楽しんでくれることに自信を持っていましたね。

 私たちはMMORPGの本来の楽しさに自信を持っています。そのため、元のMMORPGをそのまま提供することが、お客様がついてきてくださった理由だと考えています。韓国での高い評価もあり、日本でも受け入れられると自信を持っていました。

 実際に「リネージュM」がヒットし、その後リリースされた「リネージュ2M」と「ブレイドアンドソウル2」もスマートフォンへの移行により、よりプレイしやすくなっています。時代に合わせて、自動でプレイできるような環境を取り入れており、周辺の雑魚キャラクターを自動で倒す機能なども追加されています。


「ブレイドアンドソウル2」

――クラシカルな部分だけでなく、今のプレーヤーに合わせて新機能も入れていますね。

三浦氏:はい。「リネージュM」には、ほかにも「ログアウトプレイ」という機能が導入されており、プレーヤーがログインしていない時でも自動戦闘を利用してゲームを進行できます。これにより、時間がないプレーヤーも、ゲームを楽しむことができます。このような環境は、時間をかけて継続的に楽しむのが難しいプレーヤーも考慮しながらケアしているため、上手く受け入れられたと思います。

――個人的にですが、エヌシージャパンが提供しているMMORPGは、本当にMMORPGが好きな方が開発・運営を手がけられているという印象があります。

三浦氏:まさに、そういったスタッフばかりですね。お客様に好まれるものをどのように進化させていけるかは、会社の中でも重要な議題です。担当者自身がMMORPGを好きなので、ひとりのファンとして必要だと思う要素を決め、取り入れる形で進めています。

 例えばログアウトプレイは、MMORPGを長年プレイしてきたプレーヤーならではの発想で実装されたシステムです。ほかにも、弊社の独自プラットフォーム「PURPLE」では1台のPCで複数アカウントを同時起動できるようになっています。これも、MMORPGが好きな人たちが中心になって実装した機能のひとつです。

 「PURPLE」について補足しておくと、11月8日から「リネージュ2」など4タイトルが「PURPLE」を介して今までとは異なるプラットフォームで対応することになりました。これにより、以前はリモートデスクトップ対応ではなかった、PCタイトルの「リネージュ」と「リネージュ2」にも対応することになりました。

 外出時により簡単にPCをリモート操作し、ゲームの現在の状況などを確認することができます。さらに「PURPLE Talk」を通して、ゲーム仲間とチャットやボイスチャットで連携を取ることができるので、外出中でもクランや門派のメンバーと会話できます。ゲームにログインしていなくてもコミュニケーションが可能です。

「PURPLE」というプラットフォームにより、ゲームが遊びやすく、また遊び方の幅も広がった


【PURPLE お披露目生放送】

――私も何作かプレイさせていただいていますが、MMORPGには普通のゲームでは味わえないような独特なエピソードや楽しさがありますよね。

三浦氏:例えば「リネージュ」や「リネージュ2」などの攻城戦といった、大規模戦闘のエピソードでは、みんなで作戦を立ててどう戦うかが、非常に魅力的かつ楽しめるコンテンツなのですが、それぞれでドラマのような展開があると思います。

 ちなみに「リネージュ」シリーズの大規模戦闘のスタイルは非常によくできていて、最終的な決戦は攻城戦ですが、外交戦略、すなわち連盟や敵対関係の構築も重要で、仲間を集めて、仲間をその時々で変えながら、どう戦略的に戦うか、といったことも他にない楽しみ方だと思います。

 なお「タワー オブ アイオン」では、プレーヤーが最初から天族と魔族に分かれ、勢力間の戦いがメインになっています。ゲームプレイで重要なのは、戦いの勝ち負けにより、どちらの勢力が有利になるかです。そういった部分も普通のゲームでは味わえない部分だと思いますね。

――そう考えるとMMORPGは本当にユニークで魅力的なジャンルだと感じます。

三浦氏:MMORPGは他のプレーヤーがそこにいるから成り立つユニークなゲームジャンルです。仲間との協力や敵との競争が生じ、普通のゲームでは味わえない楽しさが生まれます。仲間に巻き込まれることも悪くなく、知らない人に倒される悔しさ、そして尊敬できる英雄がいる点も、現実世界では味わえないゲームの中だからこそ味わえる冒険感だと思います。これはまさに唯一無二の体験です。

 人がいる大規模な世界があるからこそ、ゲームが面白くなります。プレーヤー毎に動きや進め方が全く異なり、強さを追い求めるだけではなく、コミュニケーションを中心に行なう方もいれば、物作りに専念する人、商売でお金を稼ぐことに集中する人もいます。それぞれに楽しみ方が異なることもMMORPGの特徴の1つですね。

仲間との協力、敵との競争。それはMMORPGでしか味わえない楽しさだ

――色々なジャンルがあるゲームの中で、MMORPGがここまで確立されたのはなぜだとお考えでしょうか?

三浦氏:私もずっとプレイしているのですが、他のゲームとの一番の違いは、一緒に話ができるかどうかではないかと思っています。

 他のオンラインゲームも好きでプレイしているのですが、「リネージュ」の「血盟」には、“濃い血の繋がり”があります。血盟主と血盟員の間の関係は非常に深く、家族のような単位での強固な絆を形成するコンテンツを作っている実感があります。

 MMORPGが支持を集め続ける理由は、タイトルの外見やコンテンツが変わってもゲーム内で強いつながりを作ることができているからだと思います。

 MMORPGは、「その日だけでプレイが終わるゲーム」ではなく、「みんなで明日も、明後日も、そして長期間にわたって続けられるゲーム」です。そういう意味で、MMORPGは一定の地位を確立していると思います。

 弊社のタイトルはプレイを続ければ、ゲーム内での地位を得られるような仕組みやランキングがあります。例えば、「リネージュ2」の「オリンピアードシステム」で、勝利したキャラクターは英雄となって体が光り輝くなど、他のゲームにはあまりない要素があります。そういった長く続けることで得られるゲーム内の地位の他にも、コミュニティ内での絆などはMMORPG以外ではなかなか見られない強固な関係性で、これは我々が設計に必ず組み込んでいる部分です。

 運営のスタイルもそういうところを意識して、長く続けられるような設計を心がけています。時代によって環境が変わっていく中で、安定しない時期もあります。ですが、これだけ長く続けられるのは、プレーヤーさんがついてきてくれるからであり、MMORPGの基礎部分をしっかり設計しているからだと思っています。

 私たちはプレーヤーの皆さんに寄り添い、長く一緒にいられるところを目指しています。それはMMORPGが長期間にわたるゲームであることを踏まえた上での考え方です。どこまで寄り添えるかは個々によりますが、一緒にいるという感覚を大切にしています。それは「ゲームをクリアしたら終わり」ではなく、継続的に関わっていくスタイルです。

 最近はプレーヤーと直接コミュニケーションを取れる機会を積極的に増やしており、コミュニティの活性化を目指しています。将来的には、このようなオフラインイベントを含めた様々な試みを行いたいと思っています。

 例えば、今年は「ブレイドアンドソウル2」のオフラインイベントを大阪、名古屋、東京で開催しました。最近はあまりできなかったことですが、プレーヤーのみなさんからは良い反響がありました。なかなか会うことができなかったプレーヤーのみなさんが、楽しんで帰ってくれたので、このような活動が大事だと再認識しました。来年度も、このような活動を続けていきたいと考えています。

 またそれ以外にも、生放送などを行なってコミュニケーションを促進するのも私たちの核となっている部分です。

先日は「リネージュ2」のオフラインイベントも開催され非常に盛り上がっていた

――それでは最後にメッセージをお願いします。

三浦氏:MMORPGを長期的に運営していける企業は少ないと思います。私たちの強みはNCSOFT本社の開発力で、長期間にわたり皆さんに楽しんでいただける企業を目指しています。MMORPGの設計や作り込みには時間がかかるため、続々とリリースはできないものの、様々な改善を加えながら、なるべく毎年新しいタイトルが出せるように尽力しております。

 またこれまでPCプラットフォーム中心だったところを、プラットフォームを拡大しながら、より多くのお客さんに楽しんでいただきたいという努力を企業努力として行っています。例えば「PURPLE」などのサービスを使ったストリーミング配信を行なうなど、楽しんでいただけるお客さんを1人でも多く増やしながら進んでいきたいという思いがあります。

 日常生活に寄り添い、私やスタッフもプレーヤーの一部となりながら、これからのMMORPGを運営していきたいと思います。

――ありがとうございました!