インタビュー
育成の幅広すぎマルチシューター「SYNCED(シンクド)」開発者インタビュー
固有スキル、銃探索、そして「ナノ」。プレイスタイルを“発掘する”意欲タイトル
2023年5月19日 17:00
- 【SYNCED】
- 2023年夏 配信予定
- 価格:基本無料(アイテム課金制)
Level Infiniteは、PC(Steam)用マルチプレイSFシューティングゲーム「SYNCED(シンクド)」を2023年の夏頃にリリースする。利用料金は基本無料で、ゲーム内課金制。プレイステーション 5、Xbox Series X|S版についても開発が進められている。
「SYNCED」は、プレイ中に探索してアイテムなどを集め、自身を強化していくマルチプレイSFシューター。キャラクター自身の持つスキルと銃、装備の性能に加え、戦地で獲得でき、様々な性能を持つコンパニオン「ナノ」などを組み合わせることで、個人の好みと戦況に合わせた立ち回りが最大の特徴となる。
プラットフォームは当初はSteamでの展開となるが、現在PS5版とXbox Series X|S版も開発中。昨年12月にオープンβテスト、4月にはソロモードを体験できる体験版が期間限定配信され、正式サービスを今夏に控えている。
舞台はナノテクノロジーが文明の中心となった近未来。ナノマシンは怪物となって人間の脅威となったが、崩壊の中心地には新たな資源「ナーヴァ」があり、これを求めて「ランナー」と呼ばれる人々が集まってきていた。
ゲームモードはPvPとPvEの2種類あり、どちらも3人1組でプレイする。武器や味方となる「ナノ」は戦場で獲得可能。周囲の環境やチームメイト、ナノを駆使して戦略を練り、新たな敵や他プレーヤーに挑んでいくこととなる。
今回はリリースに先立ち、開発元NExT Studiosで本作プロデューサーを務まるクラーク・ヤン氏に本作についてインタビューを行った。
とにかく選択の幅が広いマルチプレイシューター
――本日はよろしくお願いします。まず「SYNCED」というゲームが生まれたきっかけについて教えてください。
ヤン氏:本作はゲーマーの皆さんに今までのゲームと違うユニーク体験をしてもらいたいと考え、新しいゲーム、そして新しいIPとして開発しました。
――ユニークな経験とは具体的にどのような内容でしょうか。
ヤン氏:最もユニークな点は、自分が「ナノ」というパートナーと一緒に戦う点です。本作はプレーヤーの選択の幅が広くなるように設計しています。固有スキルを持ったキャラクターが複数いますし、銃などの武器の性能はそれぞれ異なります。
またキャラクターの装備も変更可能で、さらにここにナノの性能が関わってきます。特徴のある性能やスキルを様々に組み合わせて、自分のプレイスタイルを作ることができます。
――そもそも「ナノ」とは何でしょうか?
ヤン氏:本作では、ナノは敵として登場します。ですが特定のナノと戦い、弱体化することができれば、プレーヤー自身とシンクロさせられます。するとコンパニオン化して、完全に自分の指揮命令系統で動く状態にすることができます。自動で戦ってくれる仲間がひとり増えるイメージですね。ナノには種類があって、それぞれ性能や使うスキルが異なります。
――ナノにはどんな種類がありますか?
ヤン氏:現時点では「クラッシャー」、「サプレッサー」、「ガーディアン」、「シアー」の4種類があります。「クラッシャー」は近接戦がメインのナノで、その大きさによって敵に威圧感を与えます。「サプレッサー」は遠距離攻撃で敵を制圧することができます。「ガーディアン」は防御メインのナノで、盾を置いて部屋や通路を防御することができます。そして「シアー」は参謀のようなイメージで、戦場の情報を収集することができます。
――ナノには成長要素はありますか?
ヤン氏:2つあります。まずクエストの中で強くなるという要素があります。1クエストは複数のステージから構成されており、そのクエスト中に強くなっていきます。
そしてクエストから出れば、前線基地の「ヘイブン」というキャンプがあります。そこではナノのステータスを強化することができます。成長路線は複数あって、例えば「ガーディアン」は盾を使って敵の攻撃を防ぐ能力を獲得できますが、敵をノックバックさせる能力を獲得することもできます。
――ナノの育成方針によって戦い方に変化が生まれるということですね。
ヤン氏:その通りです。キャラクター自身の固有スキル、武器についたスキル、キャラクターの装備、そしてナノの効果。それぞれの組み合わせによって遊び方がガラッと変わります。それらの組み合わせで自分のプレイスタイルを作ることができます。
――想像するだけでも、その幅の広さがわかります。
ヤン氏:そうですね。そのため、プレイスタイルや装備などの構成をシェアするような活動がとても大事だと考えています。「そういう遊び方もあるんだ!」という面白さがどんどん生まれてくると嬉しいですね。
例えば、本作ではメイン2種類、ハンドガン1種類の銃を持つことができるのですが、とあるヨーロッパのプレーヤーはハンドガンをあえてメインにした構成で遊んでいました。このプレーヤーは構成を映画にちなんで「ジョン・ウィック」ビルドと呼んでいて、とても興味深かったです。そういう開発側の想定を超えるビルドが生まれるのも、本作の楽しさですね。
とはいっても、プレイ当初は持っているものは多くありません。ゲームを進めるうちにアビリティを獲得し、組み合わせを体験し、次のクエストでは装備できるものが増えて、能力も選択肢も増えていくというゲームです。
メインは協力して強敵に挑むPvEモード。プレイスタイルは“発掘”して楽しむ
――本作にはPvEモードとPvPモードがあるようですが、別のゲームモードになるのでしょうか。
ヤン氏:はい。これらはまったく別のモードで、武器やナノの性能も異なります。PvEは他のプレーヤーと協力して、ナノとの戦いに挑んでいきます。PvPモードに比べると全体的にスキルの性能や効果が高めで、選択の幅の広さや成長要素を存分に楽しんでもらえると思います。本作でのメインになるモードですね。
PvPモードでは各スキルの性能は抑えめになる一方で、バランスを大事に開発を進めています。プレーヤー同士での戦いにはなりますが、ナノも登場します。PvPでもナノとシンクロして戦えます。
どちらにも共通するのは、プレーヤーが考えて作り出した個性は、チーム内の協力や組み合わせによってより高い効果を発揮するということです。誰かがシアーを使うと戦場の情報をチームに共有できるので、なら残りの2人は戦闘的なナノを選んだりといった、いろいろなスタイルが考えられます。元々のプレーヤーの個性と、実際の戦場での立ち回りが組み合わさることで、どんどん変化するプレイを楽しめます。
――リリース後はどのようにアップデートしていきますか?
ヤン氏:3ヶ月に1回大きなアップデートを予定しています。アップデートでは毎回ではありませんが、ナノが追加されることもありますし、ほかの要素が追加されることもあります。
――課金要素について教えてください。
ヤン氏:まず、基本プレイは無料で遊べます。ほかにバトルパスやスキンの販売などがあります。課金アイテムで武器を強化することもできますが、それはPvPの強さには影響しません。PvEのみで使用できるものとなります。
――最後に改めて本作の魅力を教えてください。
ヤン氏:本作は完全に新しいIPでユニークな体験ができるゲームなので、プレーヤーのみなさんで遊び方、攻略法を“発掘”してほしいと思います。全く新しい体験になると思いますので、ぜひ交流しながらゲームを進めていって欲しいと思います。
――ありがとうございました。