インタビュー

今バンダイで「ロックマンX」が熱い!? コレクターズとカードで盛り上がる!

「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」に続き、カードダスでも新展開が!

 「実は今、『ロックマンX』でコレクターズ事業部とカード事業部が盛り上がってるんです。ぜひ話をさせてもらえませんか?」。きっかけは、弊誌でもおなじみのバンダイコレクターズ事業部・寺野彰氏の筆者への声かけだった。

バンダイコレクターズ事業部・寺野彰氏。寺野氏が担当した「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」が、今回のインタビューのきっかけになった
バンダイカード事業部・戸澗宏太氏。この機会にあわせ、「カードダス ロックマンX」シリーズの復活企画を提案した

 「ロックマンX」は言わずと知れたカプコンの名作アクションゲームシリーズだが、ある世代には特別な思い入れが生まれている。特にゲームと連動してコミックボンボンで連載されていた岩本佳浩氏のコミックスは、「ロックマンX」から「ロックマンX4」までを原作に、オリジナル要素や熱いキャラクター描写などで当時の子供達の心を強く掴んだ。

 同じ時期にバンダイでは「カードダス」でも「ロックマン」そして「ロックマンX」を展開、カードダスオリジナルである「ロックマンX メガミッション」というシリーズも展開し、さらに玩具では「ロックマンX メガアーマー」が人気を博した。どちらもオリジナル要素を盛り込み「ロックマンX」の世界を盛り上げた。1990年代中盤の子供達にとって「ロックマンX」は特別な意味があるという。今回、寺野氏と共に話を聞いたバンダイ カード事業部・戸澗宏太氏はまさに直撃世代だ。

 今回記事で取り上げるのは11月25日発売の、寺野氏が企画した「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」である。バンダイがカードダスで「ロックマンX メガミッション」が盛り上がっている頃に発売された「ロックマンX メガアーマー」という組み立て式玩具のコンセプトを受け継ぎ、“超合金”としてより豪華に“メガ”から“ギガ”にパワーアップさせた商品なのである。

 戸澗氏はこの「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」をみて、「『ロックマン X』のカードダスを復活させるには今しかない!」と決意し、見事企画を通したという。このカードダスの再始動企画は11月20日よりバンダイが運営する投稿サイト「ワンダースクール」内で開催されるロックマンXのアーマーを自らの手でデザインして応募する「オリジナルアーマーコンテスト」内で発表された。

 今回は「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」を企画した寺野氏のこだわりを、時のファンであった戸澗氏の興奮とともに紹介し、さらにカードダス関連の先行情報もお伝えしたい。

メガからギガに! 22年の時を経て現代の技術で作られる新ロックマンXアーマー

 1995年頃に展開していた「ロックマンX メガアーマー」シリーズは素体となるエックスに様々なアーマーを取り付けることができる組み立て式玩具でアーマーのみの商品や、エックスのライバルであり頼もしいパートナーでもあるゼロ、さらには敵キャラクターやエックスが乗り込んで戦うライドアーマーまで発売され、大いに盛り上がった。

「GIGA ARMOR」オリジナルのアーマーを現在だからこそできるギミック満載で商品化
バイク型のライドチェイサーに組み替えられる
エックスの素体にもふんだんにクリアパーツが使われている
差し替えなしで通常の手からエックスバスターへ

 今回発売される「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス(以下、「GIGA ARMOR」)」は、このシリーズをオマージュした商品になるという。「メガアーマー」では組み立て玩具の特長を活かし、体部分をパーツごと交換する形だったが、「GIGA ARMOR」では「セイントクロスシリーズ」のクロス(聖衣)のようにバイク型の「ライドチェイサー」をまとうというギミックを搭載している。「GIGA ARMOR」はデザインから全てオリジナルである。そこで寺野氏は「クロスのように装着を」というコンセプトで商品を練り上げていった。
 ゲームの「ロックマン X」シリーズでは、エックスはアーマーパーツを入手してパワーアップしていく。アーマーパーツは手、足、胸など部位にわかれており、それらを徐々に入手して様々な特殊能力を得ていく。かつての「ロックマンX メガアーマー」では部位ごとにパーツを交換してその姿を再現していたが、今回は“装着”することで姿が変わるエックスを表現したかったのだと寺野氏は語った。オマージュとして、バンダイが展開していた「セイントクロスシリーズ」をはじめとするクロス玩具の装着の楽しさも盛り込みたかったというのだ。

 「『ロックマンX メガアーマー』は遊んで、パーツを“交換”すると、どうしても以前のパーツは“余りパーツ”になっちゃうんですよね。遊んでいると外された手足が出てきてしまう。そうじゃなくて、余りパーツのない遊びを実現したかったんです」と寺野氏は語った。実はこの装着方式というのは当時は技術のみならずコストの面でも実現は難しかった。「GIGA ARMOR」での素体と、強化された姿の格好良さの両立や、ライドチェイサーへの組み立てなどは現在の技術、そして超合金だからこそ実現できるクオリティだという。

 オリジナルデザインのアーマーというのは「ロックマンX メガアーマー」から引き継ぐコンセプトだ。今回のアーマーの大きな特徴は大きな翼の生えたデザイン。これまでのアーマーとは大きく異なるシルエットだ。

 寺野氏特にクリアパーツにこだわったという。「GIGA ARMOR」のアーマーは手足など各所にクリアパーツが使われており、内部はシルバーのパーツが透けて見える。これもまた「ロックマンX メガアーマー」へのオマージュだ。クリアパーツはエックスの素体にも使われており、豪華な雰囲気を引き立てている。戸澗氏が気に入ったのもこのポイントだ。「昔のオモチャはクリアパーツに憧れました。この商品でふんだんに使われているのはグッときますね。この進化は、本当にスゴイです」戸澗氏は感慨深げに語った。

 素体のセールスポイントはエックスバスターの“完全変形”。パーツ差し替えではなく、左右の手がエックスバスターに変形する。もちろん両手を変えることも可能だ。アーマー装着時には右パーツがエックスバスターに被さる形になっており、バスターを強化する感じで装着できる。素体は“超合金”の名前通りに太ももや脛、ボディ、関節部分に金属が使われている。エックスバスターの砲口が金属の所もこだわりだ。しっかりした重さを持つ素体だからこそ、アーマーを装着してもしっかり自立できるのである。

 そしてこのアーマーは“組み替え遊び”が楽しい。羽を右腕パーツに取り付けて弓のようにし、左手の盾を組み合わせるとエックスバスターの攻撃を最大限に強化したような形にできる。もう1つは左手の盾のパーツを背中にくっつけ、翼をつけることで、「ビート」を模した飛行ユニットを背負ったような雰囲気になる。

 また、足パーツのみ、羽パーツのみなどのエックスの姿もゲーム内の徐々に強化されていくエックスを想像させて楽しい。「玩具ならではの遊びを盛り込みたかったんです」と寺野氏は語り、戸澗氏は「これは欲しい、欲しすぎますよ。カッチョいいなあ」と何度も繰り返していた。

【超合金ロックマンX GIGA ARMOR エックス】
弓のように組んだり、飛行ユニットにしたり、組み替え遊びが楽しい
ふんだんに使用されたクリアパーツ。写真からも戸澗氏の興奮が伝わってくる

 そして今回のもう1つの目玉が、「ラッシュヤークト」だ。この犬型ロボットの“元ネタ”は「ロックマン」に登場した犬型のサポートロボ「ラッシュ」である。「ロックマン」では飛行形態に変形、ロックマンを様々な場面でサポートした。「GIGA ARMOR」では、「『ロックマンX』にサポートメカが登場していたら?」という想いでデザインされたロボなのである。

厳めしいイメージの「ラッシュヤークト」
こだわりのギミック「ラッシュコイル」

 かなり厳めしいラッシュヤークトのデザインは「ロックマン」のラッシュとは雰囲気が大きく異なる。かなり“メカ”を前面に出したスタイルとなっている。寺野氏のこだわりはお尻に当たる部分のギミック。ここがスプリングで跳ね上がると、蛇腹状の機構が現われる。これは、「ロックマン」でのゲーム内アクション「ラッシュコイル」を意識したギミックだ。このラッシュヤークトのバネを使って、エックスも大ジャンプするのだろう。

 ラッシュヤークトはアーマーをまとうことで「ライドチェイサー」となる。エックスの素体同様、ラッシュヤークトのボディにも金属が使われており、アーマーをしっかりと保持できる。バイク状態のライドアーマーはしっかりとエックスがライディングポーズをとらせることができる。こちらもアーマーを様々な形でつけることで遊びの幅が広がる。

 「今回の『GIGA ARMOR エックス』は、今の技術で、『ロックマンX メガアーマー』のコンセプトを受け継ぐものを作っています。リメイクや復刻じゃなくて、今の技術で作られた、メガアーマーを超える、ギガアーマーを楽しんで欲しいです」と、寺野氏は語った。

【超合金ロックマンX GIGA ARMOR エックス】

今しかない! 「カードダス ロックマンX」復活! 「オリジナルアーマーコンテスト」開催

 そしてこの「GIGA ARMOR」が発表されたときのファンの盛り上がりを知り、「今しかない!」と企画を進めたのが、バンダイカード事業部の戸澗氏だ。戸澗氏は「ロックマンX」の直撃世代であり、いつかは「カードダス ロックマンX」を復活させたいと願っていた。

11月20日より募集を開始した「アーマーコンテスト」
そしてこちらが謎を秘めた画像。様々なヒントが隠されているという

 しかし、企画には“流れ”がある。自分1人がいくら熱い想いを持っていようと、ユーザーの盛り上がりがなければ企業は動かない。そういうときに「GIGA ARMOR」が発売され、Twitterなどで「これはひょっとして、カードダスとかも復活するんじゃないの?」というユーザーの声が、カード事業部の企画を可能としたのだという。

 11月20日時点では、「カードダス ロックマンXシリーズ復活企画始動&超合金 ロックマンX GIGA ARMOR 発売記念」と銘打たれたユーザー公募企画「オリジナルアーマーコンテスト」が開催される。

 この読者参加型企画というのはロックマンの当時の盛り上がりを記憶する世代にはたまらない企画となると戸澗氏は語った。最優秀作に選ばれたアーマーデザインは、「ロックマンX」シリーズのコミカライズを手掛けた岩本佳浩氏によってイラスト化され、投稿者全員にスマホ用壁紙として配布されるという。そして最優秀者には、岩本氏より最優秀者のためだけに最優秀作のアーマーとメッセージを描いた豪華色紙をプレゼントされる。「まさに夢のような企画です!」と戸澗氏は力を込めて語った。

 さらに投稿作のうち一部は今後商品化される「カードダス ロックマンXシリーズ」再始動企画のアイテムに封入予定の特製ブックレットでも掲載されるとのことだ。本コンテストの応募は、11月20日からとなる。「どしどし力作を投稿して下さい」と戸澗氏はアピールした。

 さらに注目なのが、「オリジナルアーマーコンテスト」のページに掲載されている“画像”だという。「ロックマンX」と「ロックマンXメガミッション」のカードが掲載されているのだが、これらの詳細は今後明らかにされるとのことだ。

 ちなみに、「ロックマンXメガミッション」は1995年より展開している全3弾のカードダスシリーズ。カプコンオフィシャルスタッフ監修の元、1弾では「X2」と「X3」の間、2弾、3弾では「X3」と「X4」の間の位置づけのオリジナルストーリーが展開し人気を集めた。ゲームには存在しなかったアーマーや敵などが登場し、当時のファンにとっては注目のシリーズだった。

 「イラストにはさらなる秘密があるんですよ」と戸澗氏はニヤリと笑った。それはティザーで公開されている画像の“右端にあるイラスト”をだという。「ここにはギガアーマーと似た装備をしているラフがあるのですが……おっとこれ以上は言えません」と、戸澗氏は笑みを浮かべながら口を閉じた。かなり自信のある企画のようだ。

 これらのカードダスに関してはさらに踏み込んだインタビューを予定している。復活アイテムの内容が明らかになる12月を楽しみにして欲しい。

 ユーザーへのメッセージとして寺野氏は「まず、私達の『超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス』が11月25日に発売されます。僕が良いと思ったポイントを120%盛り込んだ商品になっています。この商品の人気が“次”へ繋がります。もし次があればカードダスとさらに連動できると思うので、よろしくお願いします」。

 戸澗氏は「まずは、オリジナルアーマーコンテストのページをオープンできました。商品の内容をお披露目できる12月に向け、開発がんばっていきます! 『オリジナルアーマーコンテスト』への応募もよろしくお願いします」と語った。

 「元祖SDガンダム」もそうだったが、かつてユーザーとして夢中になった商品を自分の手で復活させ、思いの丈をぶつける、というのは話を聞いててこちらまでうれしくなる。“夢が叶う”という人はそれほど多くないからこそ、応援したくなる。

 ファンからの想いを受け、「仲間の1人」として商品を生み出す、それだけでなく、今の技術、価値観も含め、新たなるものを生み出すという流れもとても楽しい。リバイバルと、そこからの新しい展開。いよいよカードダスの復活アイテムの情報も公開されるとのことで、次のインタビューも期待して欲しい。