【特集】
【アストロシティミニ V特集】ド派手な演出の数々に戦慄! 名作縦スクロールシューティング「TATSUJIN」
2022年7月28日 00:00
- 【TATSUJIN】
- 1988年 稼働開始
- アストロシティミニ Vに収録
「TATSUJIN」は東亜プランが開発し、タイトーから1988年に発売された縦スクロールシューティングゲーム。自機の操作は8方向レバーとショット、ボンバーの2ボタンを使用する(※「アストロシティミニ V」版はオート連射ボタンも付いている)。ショットはパワーショット、達人ビーム、サンダーレーザーの3種類があり、アイテムを取ることで装備を変更したりパワーアップさせることができる。1周5ステージで、5面をクリアすると2周目に突入する。
・電源ONの瞬間からアツくなる! 「アストロシティミニ V」開封レポート
・「アストロシティミニ V」タイトルカタログ!! 全収録タイトルとともに当時の背景を振り返る
・ド派手な演出の数々に戦慄! 名作縦スクロールシューティング「TATSUJIN」
・東亜プラン最後のシューティングゲーム。優しさにあふれた「BATSUGUN」
・ドット絵のクォータービューに見惚れる! 高さの概念を取り入れた斜めスクロールシューティング「ZAXXON」
・“ドッキング”システムが革新的。収録タイトルの最古参「ムーンクレスタ」
・駄菓子屋、ダンボール箱、パレード、そしてハイスコア……80年代中盤までのゲームセンターは、そんなキーワードで構成されていた。「テラクレスタ」
・対戦格闘ゲームブームが来る前のゲームセンターは、まだまだシューティングゲームが元気だった。「雷電」
前代未聞のド派手な武器に衝撃! 難しいけどヤミツキになる至高の逸品
筆者が本作と最初に出会ったのは、田舎のバッティングセンターに併設された小さなゲームコーナー。他人が遊んでいるのを見て、「初期状態から、自機は3ウェイショットが撃てるとは豪華だなあ……」と思っていたら、パワーアップアイテムを取ることでさらに強化され、一度に大量のショットが撃てるようになったのでまたまたビックリ。さらにデモ画面を見ていたら、自機が超高速で飛ぶ達人ビームに加え、極太のサンダーレーザーでいっぺんに敵をなぎ倒す、今まで見たことがないド派手な武器の数々に衝撃を受けた。
宇宙空間に次々と現れる敵キャラは、生物とメカが融合したかのような、独特の不気味さと美しさを兼ね備え、ただ見ているだけでもワクワク感が止まらない。多彩なフォーメーション攻撃を繰り出す中ボスの種類の豊富さ、そして巨大サイズで尋常ならざる威圧感を誇るボスも実にカッコよく、薄暗い店内でひと際映えて見えた。ボンバーを発動させると一瞬ドクロマークが表示され、広範囲に炸裂するビジュアルもこれまた衝撃的。体の芯まで低音がズンズン響くハイテンポのBGMも、聞いているだけでテンションが上がりまくった。
とりわけ筆者が感動したのは、デモ画面でも見られるサンダーレーザーの最強装備。1本だけでも極太でインパクトがあるのに、最強装備になると5本同時に発射が可能となり、画面全体を覆い尽くすほどの弾幕を張るその迫力は、まさに「青いイナズマ」。当時は「グラディウス」シリーズや「ダライアス」「R-TYPE」など、派手なショットが撃てるタイトルはいくつも出ていたが、本作のサンダーレーザーはその上をゆく特大のインパクトがあり、「サンダーレーザーを5本同時にブッ放してみたい!」が、本作を遊ぶうでの大きなモチベーションとなった。
本作の面白さは、派手にパワーアップする武器だけではない。場面ごとにち密な攻略パターンの構築が求められ、同じ場面でも選択した武器によってパターンが大きく変わる特徴がある。耐久力が高く、なおかつ弾を撃ちまくる手強いボスや中ボスは、ショットに加えてタイミングよくボンバーを放つことで、敵によっては驚くほど倒しやすくなるのも本作ならではの面白いところだ。
また一部の中ボスなどの敵には、特定の地点にいると敵弾が一切当たらない、いわゆる「安全地帯」がある。本作は難易度が高いこともあり、その存在を知っていると断然有利に戦える。当時はゲーム雑誌を読んで、敵の出現パターンや安全地帯の予習をしてからゲーセンに出掛けたり、あるいは上手なお兄さんたちのプレイを傍から見て攻略法を盗んだりして、難しいゲームの攻略法を少しずつマスターしていく。個人的には、そんな楽しみ方ができたことでも本作は思い出深い。
絶対に体験してほしい! おすすめシーン3選
おしまいに独断と偏見で選んだ、かつて筆者がゲーセンでプレイ中に背筋がゾクッとするほど感動し、今遊んでも楽しくてしかたがない、本作の見どころを3か所ご紹介する。「アストロシティミニ V」を手に取ったならば、皆さんもぜひ体験していただきたい。
1:2面の後半の中ボス
放射状に高速弾を撃ちまくる中ボスの攻撃を、少しずつ動いてかわしつつ撃ち込む。うまく敵弾をかわし、もう少しで倒せるかと思った刹那、背後から突如2機目が出現し、見落とした場合は体当たりの餌食になるトラップが待ち受ける。まさに『TATSUJIN』らしさが全開の場面だ。
2:3面の序盤
次におすすめしたいのは、3面の序盤の高速スクロール地帯。地上の敵を破壊するとアイテムがどんどん出現し、特にボンバーはあっという間にストックの上限(10個)まで集めることができる。あり余るほど大量に出るボンバーを利用して、背後からしつこく出現するザコ敵を一掃できるこの場面は、スクロールのスピード感と相まって極上の快感をもたらしてくれることだろう。
3:5面の中盤の中ボス戦
最終面の中盤、薄気味悪いマップをバックに中ボスと連続で戦うスリリングな場面だ。本作の最難関ゆえ、ビジュアルを楽しむ余裕は正直あまりないが、その分だけ突破できたときの達成感がハンパなく高い。
・電源ONの瞬間からアツくなる! 「アストロシティミニ V」開封レポート
・「アストロシティミニ V」タイトルカタログ!! 全収録タイトルとともに当時の背景を振り返る
・ド派手な演出の数々に戦慄! 名作縦スクロールシューティング「TATSUJIN」
・東亜プラン最後のシューティングゲーム。優しさにあふれた「BATSUGUN」
・ドット絵のクォータービューに見惚れる! 高さの概念を取り入れた斜めスクロールシューティング「ZAXXON」
・“ドッキング”システムが革新的。収録タイトルの最古参「ムーンクレスタ」
・駄菓子屋、ダンボール箱、パレード、そしてハイスコア……80年代中盤までのゲームセンターは、そんなキーワードで構成されていた。「テラクレスタ」
・対戦格闘ゲームブームが来る前のゲームセンターは、まだまだシューティングゲームが元気だった。「雷電」
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