【特集】
PS4/Switchのコントローラーアタッチメントを試してお気に入りを発掘!
うまく使えば快適にゲームが楽しめるし、強くなれる……かも?
2019年12月24日 12:00
ゲームが上手くなるアクセサリーがある──。そんな製品やニュースを見たことがある読者の方も多いのではないだろうか。
コントローラーのスティック部分に被せるカバーや、シリコン製のコントローラーカバーなど様々な商品が家電量販店や通販サイトなどで発売されている。だが実際のところ「本当に強くなれるのか?」、「どんな商品なのか?」という疑問は触ってみないとわからないところだ。
誰かと対戦するゲームをプレイするゲームファンも多いと思うが、対戦するからには相手に勝ちたい、多くのプレーヤーはそう考えるだろう。そういったプレーヤーの声に答えるために各社から様々なアクセサリーが発売されている。
コントローラーのカスタマイズというのは今のトレンドで、ワイヤレスコントローラーDUALSHOCK 4の機能を強化するアタッチメント「DUALSHOCK 4背面ボタンアタッチメント」がソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より、2020年1月16日に発売される予定だ。価格も2,980円(税別)とお手頃なこのアクセサリーは、装着することで背面に16種類の操作を割り当てることができる2つのボタンが追加される。
高価なコントローラーも多数発売されているが、純正のコントローラーでもカスタマイズすることでグッと遊びやすくなるのだ。
筆者は特にシュータータイトルをメインにプレイしているのだが、シューターで大きなキーになるのがエイムだ。このエイム能力を向上させるためにスティックに装着する「スティックカバー」や、アナログスティックに挟んでスティックの操作感を調整する「エイムリング」などが人気だ。
かくいう筆者もエイムが滑ってしまう癖があり、何らかの方法で改善できないかと考えていた。今回はその悩みを解決すべく様々なアクセサリーを実際に装着して使用してみた。結論から言うと明らかに感覚が向上する物もあった。それでは一個一個を実際に使用してみたレポートをお届けする。
なおPS4は「Call of Duty: Modern Warfare」を、Switchは「スプラトゥーン2」を使用して検証を行なった。
使いこなせれば最強?「The Avenger Reflex PS4」
まず最初に試したのが「The Avenger Reflex PS4」だ。なかなかにメカメカしいアクセサリーだ。本製品は「右スティックから親指を離さずに○△□✕ボタンを押せる」というのがポイントになっている。
具体的には右手のグリップを握り込むことで✕ボタン、人差し指の付け根をクイッと引き上げると○ボタン、左手の人差し指で□ボタン、右指の人差し指で△ボタンが押せる仕組みになっている。
本稿の最初でも紹介したとおり、今回はPS4コントローラーを「Call of Duty: Modern Warfare」で使用してテストを行なったのだが、FPS/TPSタイトルではかなりの猛威を振るいそうだ。
というのも右親指をスティックから離さずに各種ボタンが押せるので、リロードしながらでも、しゃがみながらでもエイムをあわせることができる。咄嗟の反応が求められるFPS/TPSでは間違いなく有用なデバイスだと感じた。またアタッチメントのグリップ感も良く握った時のフィールは非常にスムーズだ。
使いこなせれば間違いなく強力な武器になると感じたのだが、問題は“使いこなせれば”という部分だ。既存のコントローラーにはない操作が必要になるので、最初に触ったときはとても使いこなせなかったのだ。
特にネックになったのが筆者のクセで、プレイ中に熱くなるとコントローラーを強く握ってしまい、そうすると×ボタンを誤爆してしまうのだ。その後数十分触るとある程度は筆者の手に馴染んできてくれたのだが、咄嗟に親指でボタンを押しそうになったりとまだまだプレイヤー側の矯正が必要な印象だった。
また本アタッチメントはボタン周りのみなので「スティックカバー」や、「エイムリング」などを組み合わせることでさらなる力を発揮するだろう。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
2,980円(税込) | THE AVENGER CONTROLLER REFLEX | PS4/DUALSHOCK 4 |
コントローラー全体を優しく包み込む「Fosmonのシリコンスキン」
続いては「Fosmonのシリコンスキン」だ。これはコントローラー全体を包み込むシリコン製のアクセサリーで、グリップ部分にはトゲ状の突起が、裏側には波状のスジがあり、グリップ力を高めてくれる。さわり心地はすべすべで気持ちよく、多少の手汗ではベタつかない優れものだ。
実際に試していたところ、かなり熱くなる試合が続き結構な手汗をかいていたのだが、滑ったり不快感を感じることがなくゲームに集中できた。グリップ感も良く長時間のプレイにも耐える、というか長時間プレイすればするほど輝くアクセサリーといった印象だ。
惜しむらくは付属のスティックカバーのデキだ。高さや形状が違うものが数種類同梱されているのだが、サイズ感があっておらずうまくスティックにかぶせることができない。無理やり装着してみたのだが気がついたらスティックからポロリと取れてしまうような状況だった。こちらに関しては別のカバーと組み合わせるのが良いだろう。
だが、コスパもよいのでシリコングリップだけでも十分に元が取れそうでオススメだ。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
650円(税込) | Fosmon | PS4/DUALSHOCK 4 |
L2/R2ボタンが押しやすい!「SHEAWA PS4 コントローラー用拡張トリガー ハンドル L2 R2 拡張ボタン」
これはL2/R2ボタンを押しやすくするアタッチメントと、両手のグリップ部分をカバーするプラスチック製のアクセサリーだ。
まずトリガー部分のアタッチメントについてはかなり良い。とにかくL2/R2ボタンを非常に押しやすく、体感では数分の一くらいの力の入れ具合で入力でボタンが押せる。これは咄嗟にスコープを覗いたり、銃のトリガーを引けるというのはもちろんながら、指にかかる負担を軽減してくれるのが大きい。何度かつけたり外したりして比較したのだがこの差は歴然だった。
グリップ部分は少し厚みがあり、装着すると逆に少し握りづらくなる印象だ。特にグリップ部分が厚くなることで親指が少しスティックから離れてしまい、移動やエイムにかかる負担が大きくなってしまった。L2/R2ボタンは押しやすくなり人差し指の負担はかなり軽減されたのだが、その分親指にかかる負担が少しだけ大きくなってしまった印象だ。一長一短ではあるが、トリガー部分の感触は非常に良く、スティック側をなんらかの形でフォローするか、手を慣らしてうまく付き合っていきたいデバイスだ。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
1,599円(税込) | SHEAWA | PS4用コントローラー |
エイムリングとスティックカバーがセットに。「FPSスティック 狙」
続いて紹介したいのがエイムリングとスティックカバーが同封された「FPSスティック 狙」。エイムリングとはスティックにスポンジを挟むことでより精密な操作を可能とするデバイスだ。
今回使用したのは「FPSスティック 狙」。スティックカバーは凹型、凸型の2種が同梱されており、エイムリングも10個入っている。エイムリングはかなり慎重に装着しないとスポンジが切れてしまうのだが、合計で10個入っているので多少の失敗ならカバーできるのが良いポイントだ。
早速スティックカバーを装着してみた。材質はシリコン製でフィット感はちょうど良い。ただ気になったのがカバー自体の高さだ。スティックにかぶせる上に高さもそれなりにあるので、デフォルトのコントローラーよりも親指を伸ばしてスティック操作する必要がある。その分親指にかかる負担が高く長時間のプレイは厳しい印象だ。
エイムリングはかなり良い。筆者は初めてのエイムリングだったのだが、通常時に比べると圧倒的にエイムの精度が上がり、細かい狙いもつけやすくなった。ただスポンジを挟むという仕組み上、スティックを押し込むL3/R3の入力にかなりの力が必要だった。L3にはダッシュなどが割り当てられていることが多く、ダッシュを何度も入力するタイプのシューターではちょっと戦いにくい印象だ。
この2つを組み合わせると、確かにエイムの精度は上がり思い通りにコントロールができるようになった。だがそれ以上に親指にかかる負担が大きくスティックを倒すのにも、スティックを押し込むのにもかなり力を入れる必要があり、数十分のプレイで親指の付け根が痛くなってしまった。
両方を同時に使わなければいけないわけでもないので、例えばエイムリングだけ、スティックカバーだけなどで自分の手の状況とあわせて使い分けるのが良さそうだ。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
753円(税込) | アンサー | PS4用コントローラー |
天然ゴムがいいぞ!「CURBX エイムリング モーションコントロール 130」
続いてはエイムリング「CURBX エイムリング モーションコントロール 130」だ。こちらもスティックの下にスポンジを挟むこむことでコントロールするエイムリングだ。
このアクセサリーはダントツに感触が良かった。グググッとじっくりエイムをあわせるのも良いし、リコイルコントロールも、咄嗟のエイミングにもどれにも対応できる。非常に安定感があった。
天然ゴムならではの弾力性か、確かな抵抗感はありつつも、硬すぎることはなく、かなり思い通りなコントロールができた。もちろん押し込みも問題ない。今回は撮影用に両方のスティックにエイムリングを挟み込んでいるが、通常操作であれば右スティックのエイムの方だけで良いだろう。
オススメの設定はゲーム内のセンシは高めで調整することだ。硬すぎず柔らかすぎないこのエイムリングの抵抗でハイセンシでもかなり細かなエイミングが可能になる。
また個人的にポイントが高かったのが装着のしやすさだ。どうしても形状の関係で千切れやすかったりするのだが、本作はかなり丈夫で安心してスティックに取り外しができた。弾力の違う製品があるのでカスタマイズも可能なので、まずは130を使ってみてしっくり来なければ他の強さの製品を試してみるのが良いだろう。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
2,480円(税込) | GAIMX | PS4/Xbox ONE/PC/Switch Proコントローラー |
こいつは可愛い!「アナログスティックカバー ねこにゃん」
続いては「アナログスティックカバー ねこにゃん」。ねこの肉球風のデコレーションがされているシリコンカバーだ。なんといっても特徴はそのビジュアル。ゲーミングアクセサリーらしくない可愛らしさがポイントだ。
形状は凸型で被せるとスティックに丸い膨らみが生まれる。
使い勝手でいうと可もなく不可もなくといったところだろうか。肉球がアクセントになり標準のスティックよりは滑りにくくなる。
質感も良好で手汗で滑るようなこともなかった。筆者は凹型の方が好みのためピンポイントにハマった、という印象ではないが、凸型が好みのファンなら選択肢の1つに入るだろう。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
664円(税込) | サイバーガジェット | PS4用コントローラー |
吸い付く感触が良い!「FPS freak vortex」
続いては「FPS freak vortex」。今回試したスティックカバーの中では筆者の1番のお気に入りだ。製品は凸状のアタッチメントと、凹状のアタッチメントの2種類。今回はそれぞれを左スティック、右スティックに装着してゲームをプレイした。
材質は硬いシリコンになっている。装着してグイグイとテストしている段階では気づかなかったのだが、ゲームをプレイすると驚くほど親指にしっくり着いて来ることがわかった。
特に右スティックの凹状のアタッチメントはそれが顕著で親指の先がアタッチメントに吸いつくようなフィット感を感じた。親指の腹で調整するというよりは親指の爪の先で操作するような形で、頭で考えている繊細な指の動きにコントローラーが付いてくるフィールだ。
他のアタッチメントの検証の設定のままだったので、普段のプレイより感度が高い設定になっていたのだが、あっという間に慣れてしまった。
意外だったのがアタッチメントの高さがかなりあり、親指に負担がかかるかと思っていたのだが、自然と親指の先を使って操作するようになっており、大きな違和感を感じなかったのも印象的だ。
また今回試した中ではスティックとの接合部分がツメ状になっており、装着するのが非常に簡単だったのも良い。頻繁につけ外しをするようなことはないと思うが、こういった細かいところのもポイントが高い。
Amazon参考価格 | 販売元 | 対応プラットフォーム |
---|---|---|
1,880円(税込) | KontrolFreek | PS4用コントローラー |
Switch本体が握りやすくなる!「Switch用Multifuncitional Grip」
続いてはSwitch用のアクセサリを紹介していこう。「Multifuncitional Grip」はSwitchに手のひらでガッチリと握るグリップをつけるプラスチック製のデバイスだ。
触ったときのフィールは手のひらでガッチリと握り込めるので何も付けないときに比べると安定感はかなり増す。デフォルトに比べるとゲームプレイ専用コントローラーに近いような印象になる。
作りやグリップ感はよくできているのだが、プラスチックという材質上手汗で滑りやすくなるのが気になった。またこのアタッチメントを装着するとかなり大きくなるので既存のSwitch専用のケースには納まらない。ポータビリティを犠牲にして操作感を取るかは悩ましいところである。
これは外で使用することが多いか、自宅内でテレビ以外のところで使用するかなど、遊び方によってスタイルが変わるところだ。付け外しは容易なので使うシーンにあわせて分けるのも良さそうだ。
そのままドックにも挿せる!「ANGPOシリコンケース」
最後がJoy-Conに装着するシリコンカバー「ANGPOシリコンケース」だ。見た目は通常のシリコンカバーだが、コントローラーの下半分のところが盛り上がっており、握りやすくなっている。
これがシリコンとの材質もあわさって非常に良い感触だ。まずシリコン製のカバーにより滑り止め効果があり、手汗の影響も大きく改善される。またこの盛り上がりがうまく手のひらにフィットし、さらに安定感が増すのだ。
Joy-Con部分に装着するだけなのでドックにもそのまま挿せるのもポイントが高い。Switch専用のケースにしまうときだけ外せばよいし、さらに付け外しも楽なので、取り回しの良いアタッチメントだ。
というわけで駆け足で9デバイスを試してみた。試してみて感じたのは自分の手にあったアクセサリーを使えばゲームプレイが快適になることだ。筆者のお気に入りは「FPS freak vortex」と「CURBX エイムリング モーションコントロール 130」の組み合わせだ。特に悩みのタネだったエイムをスッと動かし、ピタッと止めることができた。これまでずっとアクセサリーを使用せずにプレイしてきたからこそわかる差を感じた。
とは言えハードウェアチートなどの観点で見るとグレーな製品もあるので、使用する場合は必ずゲーム内の規約を確認してほしい。
自分なりのカスタマイズでベストなゲームライフを贈ってもらえれば幸いだ。