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「Mecha BREAK」先行体験会プレイレポート! ロボゲー好きにおすすめなスピーディーな機動戦とチームの戦略が交錯するメカアクション

【Mecha BREAK】

発売日・価格:未定

【Mecha BREAK:クローズドβテスト】

実施期間:4月下旬

 ここ数年、メカアクションを題材にした新規IPの創出や、既存人気シリーズ最新作など、日本のみならず海外においても“ロボゲー”が人気ゲームジャンルの1つとしてその地位を確固たるものにしてきてた。そんな中、Amazing Seasun Gamesが発売予定の「Mecha BREAK(メカブレイク)」は、まさにその潮流に拍車をかけた注目作の1つといえる。

 本作は、「The Game Awards 2023」の中で、突如公式トレーラーの公開と共に発表された流線形でスタイリッシュなメカデザインが特徴の近未来型SFメカゲーム。発表時には日本国内においてもSNSを中心に一躍話題になった。

 現在公式サイト並びに公式XではPCを対象にクローズβテストの参加者を募集中だ。本稿を御覧になって少しでも興味の沸いた方はぜひ参加してほしい。

□「Mecha BREAK」クローズβテスト応募ページ

【「Mecha BREAK」チカラ!スピード!一斉砲火!】

 そんなAmazing Seasun Gamesが、先日東京都内にて「Mecha BREAK」のPC版最新バージョンをプレイできる「マシュマーク先行プレミアム体験会|ワールドツアーin東京」を実施した。この体験会はメディアとインフルエンサーに向けて開催され、4月下旬に実施予定のクローズドβテストに先駆けるかたちで、ゲームの最新バージョンをプレイできた。本稿ではその体験会で触れてきた「Mecha BREAK」の先行プレイレポートをお届けしていく。

【Mecha BREAK | クローズドβ予告】

手に汗握る拠点の争奪戦。仲間との連携が要となる6vs6の「戦場」

 本作は人型兵器「MB(メカブレイク)」に搭乗して、ほかのプレーヤーたちと競い合うチーム対戦型のプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用アクションゲームだ。幾つかの対戦ルールが設けられており、気軽に3Dメカでハイスピードなチーム戦を楽しめる。

 今回の体験会で触れられたのは、6vs6のチーム戦「戦場」と、広大なフィールドで多数のチームが入り乱れる60人10チームのPvPvEバトロワ「マシュマーク」、主に2種類の対戦モード。体験会のバージョンは、一部のユーザーを対象に実施したクローズドαテストのフィードバックを受けて、新たにゲームバランスの最適化を実施したものだ。なお、「マシュマーク」についてはまだ開発段階にあるため、本稿ではあくまで感想ベースの簡単な紹介にとどめさせていただく。

 まずは6vs6のチーム戦「戦場」モードについて紹介しよう。このルールはひとチーム6人で3つの拠点を奪い合うエリア争奪戦。会場はテーブルごとにメディアの記者陣とインフルエンサーたちでチーム分けされており、そのチーム同士での対戦となった。基本的にチーム内では同じ機体を編成することができないので、話し合いの結果、筆者は体験会のバージョンから登場した超重量級の新機体「ハリケーン」をチョイスした。

 「ハリケーン」は、ビットを駆使して仲間を守るシールドを展開するほか、設置型の小さな盾も射出できる。ビットからビームを照射する強力な攻撃スキルもあるのが魅力だ。

体験会から登場した新機体「ハリケーン」。“超重量防御機”とあるように、シールドを用いて前線を支える
「マウス&キーボード操作があまりに不慣れ」という個人的な事情から、体験会ではゲームパッドを用いて遊んだ。Xboxコントローラーを使うと非常に快適だった

 戦闘が始まると早速お互いのチームが拠点を巡って動き始める。開幕はステージ中央に全戦力が集結して、純粋にプレーヤー同士の機動戦が巻き起こった。ビームとミサイルの雨あられが飛び交い、戦いはスタート直後から熾烈を極めることとなった。

 本体験会のマップでは3つの拠点がそれぞれエリア中央・南東・北西に分けられていた。味方チームは中央を早々に制圧するも、いち早く拠点制圧ルールの仕組みを理解した相手チームが上手く連携し、残りの2拠点を奪われてしまった。

機体の特性にもよるが、軽量な機体ほど空中を縦横無尽に動き回って敵を撹乱できる。その分狙いも集中しやすいので仲間との連携が重視される
試合開始から時間が経過すると制圧可能なエリアが解放。マップの構造上、中央部分は特に戦いが激しい

 筆者の機体は防衛に特化しているので、味方の動きを見ながらほかの拠点を取りに行こうとした矢先、高機動型格闘機に接近されて一気に撃墜されてしまった。戦闘では互いの機体の特性を理解し、なるべく有利な相手と戦うことが大切になりそうだ。もちろんチーム戦なので、味方のカバーも忘れてはいけない。

「ハリケーン」はビットを駆使して仲間を守るシールドを展開するほか、設置型の小さな盾も射出できる。ビットからビームを照射する強力な攻撃スキルも

 フロム・ソフトウェアの「アーマード・コア」シリーズや対戦ゲームとしての人気が高い「ガンダムvs.」シリーズ、バンダイナムコグループから配信予定の「SYNDUALITY Echo of Ada(シンデュアリティ)」など、ほとんどのロボゲー作品において、空中での行動を可能とするいわゆる"ブーストゲージ"が備わっている。

 このブーストゲージが続く限り、自機は空中に上昇できたり、前後左右への高速ステップが行なえるワケだ。「Mecha BREAK」も同様の仕組みがある。これを駆使して目標への急接近や、敵からの攻撃を高速回避、あるいは地形を山なりに飛び越えて射線から外れるといった、三次元空間を自在に駆ける3Dアクションを可能としている。

 そして多くのゲームの場合、ブーストゲージの使い過ぎが一時的な機能不全を引き起こすため、ブースト管理が不十分なプレイヤーほど、その隙を狙われてしまいがちだ。だが「Mecha BREAK」に関しては、このブーストゲージの持続時間が比較的長めに調整されている。敵機と見合った状態がある程度続くか、複数の敵機に包囲された戦況でもなければ、ブーストゲージ枯渇による隙は晒しにくい方だと思う。

 それでも動きの遅い機体は仲間となるべく距離を離さず、積極的に連携して戦わなければ狙われやすい。特に素早い動きの機体に追われ続けると、あっという間に息切れする。機体が持つ得意不得意な相性を、その身で色々試してほしい。

一時的に全ての拠点を制圧するも、すでにスコアは離され気味な状態に
一方を制圧すると、もう一方が制圧される。あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、機動力が欠点の重量機体はやや大変という印象

 その後も中央拠点を軸に攻防戦は続いていくが、可変機に撹乱されたり、苦手な格闘機に追われて味方チームと分断されたりと、連携の上手な相手チームが有利な場面が多かった。やがて全ての拠点を制圧されそのままスコアを離された結果、自チームが敗北して終了となった。ここで感じたのは味方と足並みを揃えてうまく連携するのが勝利の秘訣ということだ。

 6vs6の戦場モードは混戦になりやすいことから、各自味方との位置関係に気を配って、適時チャットなりの連携が必要だったとは思う。遭遇した敵機との相性などを考えると、少なくとも機動力に優れた機体でなければ、単独行動は向いてないのが明白だ。

 筆者が使用した機体「ハリケーン」は防御に特化している性質から、制圧拠点の防衛と索敵による報告といった、防衛戦寄りの役割を全うした方が戦いやすかったかもしれない。とはいえ、両チーム共にまだまだセオリーを掴め切れない初戦だったので、皆それぞれがバトルの中で機体の特性や強み、操作方法を頭に叩き込み、次のマシュマークモードにて活かすことになる。

チームでプレイした初戦の「戦場」モードは見事に完敗である

60人10チームPvPvEバトロワ「マシュマーク」を体験!

 既に述べたが、「マシュマーク」はまだ開発段階のコンテンツであり、今回はあくまでもその先行お披露目会として、メディアやインフルエンサー向けの試遊が実施された。本稿ではスクリーンショットも載せることができないため、筆者の実体験と感想ベースからイメージしてもらえたらと思う。

 このモードは6人で1つのチームを形成し、広大なフィールドマップを舞台に生き残りをかけて戦うバトルロイヤル。人気バトルロイヤルゲーム「PUBG: BATTLEGROUNDS」に採用されている64km2のマップと比較して、4倍の256km2という広さになっているという。また、フィールド内では「拠点防衛機(エネミーの中立メカユニット)」の敵が登場し、倒すと得られるパーツを自分の機体に付け替えながらパワーアップしていく要素もある。広々としたフィールドは徐々に狭まっていき、チームで道中を進みながらパーツを集め、生き残った相手チームとの戦いに臨むこととなる。

 フィールドには操作する機体が搭乗できるビークルが置かれているほか、機体の修復設備や倒された味方をリスポーンさせる設備なども各地に点在。時間が経つとフィールドのどこかに巨大なボス敵も出現するそうだ。

 2戦行なった「マシュマーク」には前項の「戦場」と同じチームで挑んだ。1試合目は降下した直後、敵チームと即市街地戦に突入。運悪くほかのチームと降下した場所の距離が近かったのが原因だ。

 今作はチームリーダーが、チーム全体の大まかな降下場所を決められるため、事前に簡単な打ち合わせをチーム内でもすべきだったのだろう。積極的に連携を試みるも、各個撃破されるかたちで筆者たちは早々に全滅してしまった。記憶に覚えている限りでは、もっとも早く全滅したチームだった可能性が高い。その後はしばらくほかのチームを観戦することになった。本番は2試合目からだ。

 2試合目では、チームの行動方針を決める人物を中心に“各自離れすぎない”という指示のもと行動していった。降下した場所は幸いなことに、どのチームも近くにいない状況で、6人全員がまとまって道中の「拠点防衛機」を倒しながら自機のパワーアップを進めていく。

 筆者の機体は相変わらず防御特化のハリケーンなのだが、ここに来て所有スキルが「拠点防衛機」に対し有用なことに気がつく。ハリケーンのスキルは半円球のシールドと小型のシールドで、2種類に使い分けられる。中でも小型のシールドは、「拠点防衛機」のヘイトを集めて一時的な囮として機能した。「拠点防衛機」の中には「エリート」と呼ばれる少し強めのメカがいるが、6人全員の火力を集中させてもすぐには倒せない。しかも、近接武器を用いて急接近してくることから、ハリケーンと味方の超重量防御機「トライセラ」の2機には辛い相手だ。ゆえに囮として機能するスキルが、パーティ全体の無駄な消耗を防ぐという意味で大いに役立ってくれた。

逆三角形の浮いている小型シールドに拠点防衛機のヘイトを集める能力があるらしい
味方が使用していた機体「トライセラ」
トライセラは自衛するためのシールドを展開できる上、火力も出せることから以外に扱いやすい

 極力敵チームとの交戦を避けながら自機を強化したり、仲間の機体「ルミナ」のスキルに余裕があれば、チームメンバーを全快近くまで回復しておいたりと、やや消極的にフィールド移動を続ける。途中、敵チームの可変機と狙撃機にちょっかいを出されるものの、そこでも戦わずに狭いトンネルへと後退。すると、可変機を中心に敵チームが追いかけてきて、トンネルに流れ込んでくる。

 この時点では試合開始から結構な時間が経過しており、徐々に拡大するダメージエリアの存在によって、安全地帯が絞られていた。攻めるためにトンネルへ入ってきたというよりは、ダメージエリアから逃れる選択肢がそれ以外にないので突入してきた、そういった構図にも近い。

 これに対して、味方メンバーは互いの距離を離さず、安全圏に後退しながらもトンネル内という閉所で地の利を活かし確実に敵を各個撃破していく。作戦らしい作戦が功をなしたのか、最後は仲間が残った敵を掃討して見事優勝チームに輝いた。本プレミアム体験会での雪辱を晴らすに至ったのである。

 チームメンバー全員がその場にいたという事実もあるが、ボイスチャット越しに作戦を練り連携していく流れは非常に気持ちがいい。10チームあった中で、全員1度たりとも落とされることなく優勝まで漕ぎ着けられたのは、大きな達成感がある。道中積極的にエネミーの「拠点防衛機」を狙ってパワーアップしていったのも、間違いなく勝利の要因だったろう。

 「マシュマーク」は、本作開発チームにとって大きな挑戦であり、プレーヤーの積極的なフィードバックに基づいて常に改善されていくという。現在公式サイト並びに公式XではPCを対象にクローズβテストの参加者を募集中だ。このクローズドβテストにおいても、256平方キロメートルにおよぶ巨大マップでのバトルロイヤルを楽しめる。なお、Steamでもストア予約がスタートしているので、興味のある方はぜひともウイッシュリストに追加してほしい。

 仲間と共に戦場を駆け抜ける疾走感、連携することで得られるチームプレイの醍醐味、そして、スタイリッシュなメカニックデザインと、ロボ好きの琴線に触れる魅力は確かに詰まっている。

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【試遊会場に設置されたMBの設定資料の数々】