コメディアンBJ Foxの脱サラゲームブログ

連載第32弾

「奪われし玉座:ウィッチャーテイルズ」に夢中になったら僕の失われし「ウィッチャー」愛が甦って来たよ!

 1月末にインフルエンザにやられて1週間ほど家に閉じ込められた。「仕事せずに家でずっとゲームできるじゃん!」と思ったんだけど、ゲームをやる気力もなく、寝るか、せいぜいNetflixで映画を見るかぐらいで、とにかく大変な目にあった。

 そんな僕の何十時間にも及ぶネトフリマラソンで最初に見たのは、待望のドラマ化された「ウィッチャー」だった!

 結論からいうと、僕にはあまり合わなかった。ゲームのシリーズのファンとしても、ファンタジーというジャンルのファンとしても、主人公のゲラルト役のヘンリー・カヴィルのイギリス人同士ファンとして楽しみにしていたにも関わらず、ちょっと物足りないところがありすぎた。

 というか、シーズン全体のあらすじがちょっとフォローしづらかったというのが正直なところだ。半分熱で寝ぼけた状態で観ていたせいか、「現在」と「昔」という2つの時間軸が同時に走ってたことをわりと最後の方まで気づかなかったのだ。

【『ウィッチャー』予告編 - Netflix】

 ただ、ドラマの影響は受けていて、シリーズを全部視聴したら、口直しとして再び「ウィッチャー3」のSwitch版をやってみようと思ったら、さらに嬉しい発見がありました!何とこっそりと、ウィッチャーの外伝の『奪われし玉座:ウィッチャーテイルズ(Thronebreaker: The Witcher Tales)』がSwitch版がちょうど前日にローンチされたのだ!

ゲームのシリーズとしても、ファンタシーというジャンルのファンとしても、そしてTCGカードゲームのファンとしてもラッキー!

 さっそく遊んでみたところ、かなり楽しくて夢中になってしまった。僕が遊んでいるのはNintendo Switch版だけど、電車でのプレイにも向いている。

 ご存知だと思うが、ゲームの根本は「ウィッチャー3」でも登場するカードバトルゲームの「グウェント」だ。元々の「グワェント」のルールをシングルプレイ向けにしっかり調整した上で、RPGとしてのストーリーも用意されている。

最初は、青空で希望満々で冒険へ出かけて、のんびりと平凡の景色を楽しめる

 プレイヤーはリヴィアの女王のメーヴ女王となり、自分の領土を残酷なニルフガルド帝国から守らなければならない。物語は典型的なファンタジースタイルで幕を開け、チュートリアルになっている最初のステージを終えたところで、自分の王国に戻ることになるが、そこで自分の息子に裏切られ、地下牢に閉じこめられてしまう。

 ちょうど先月にヘンリー王子が英王室から離脱しハリウッドなんちゃらへ行こうと宣言したニュースにショック受けた僕は、最近の王室内の裏切りが流行っているなぁ、と思いつつ、奪われし玉座を取り戻そうとダンジョンから脱出して冒険に出かけた!

自分の息子である王子や信頼していた友人に裏切られてしまう。本当のアドベンチャーはダンジョンの脱出からスタート

 そういえば、1番ダークかつ「ウィッチャー」っぽいなと感じたのは、ストーリー選択あ。善と悪がはっきりしていない「ウィッチャー」の世界観では、簡単なチョイスが全くない。ゲームとなってもいつも「善」の道を選ぶこのイギリス人の紳士(といっても「GTA」以外ね)にとってこのゲームデザインは困るんだよ!

 たとえば、「正義」を装い、貧困で少し犯罪を犯した村人を容赦を持って赦免すると、確実に後々ストーリーで裏目に出てくる! まあ、そこまで細かくかつリアルに作って、まさにRPGっぽく、まさにウィッチャーだ。紳士としては嫌だけど、プレーヤーとして好きになっている。

この虐められていたトロールと出会って、かわいそうだったから救ってあげた! 当時は、やっぱり自分はいい人間だな、慈悲深い支配者だ自己満足していたが、あとで裏目に出てくるのが「ウィッチャー」の世界だ

 僕はあっという間に、ストーリーに引っ張られ、夢中になった。「あれ、カードバトルを遊んでいるはずだったのにな……」と思いつつ、ストーリーに引き込まれたんだ。クエストをこなして資源を集め、道中で出会ったキャラクターや怪物とバトルしていく。そのバトルは、格闘と武器で遂げることなく、「グウェント ウィッチャーカードゲーム」スタイルのカードバトルとなる。

 カードバトルは多様性があり、いつも新鮮で楽しい。“一般”バトルで、自分が育てるカードデッキを使用し、3ラウンドにかけて敵と戦うスタイルだ。それと違って「パズルバトル」もある。パズルバトルでは、特定のルールと特定のカードを使用してたったの1ラウンドのみで決着を付ける。そのパズルバトルに最初に挑戦するとき、「どうやってこれクリアするの? これは無理だよ」と思うことが多かったが、少しやってちょっと頭脳を働かせて「なるほど、こうして解決か!」というちょうど良いレベルだ。

アクションRPGと違ってバトルはカードゲームとなる。ストーリーバトルは、自分が作って育ててそして調整できるデッキで挑戦する。ルールが簡単だが、細かいコツがあって奥深い
チュートリアルは丁寧でありながらも、その先まで進めていくと、チュートリアルだけではわからないところがまだ多く残っていた。でも諦めないで! やっていくうちに慣れてくる

ウィッチャーの世界だけあって、怪物が多く出没してくる。ストーリーバトルと違い、これは「パズルバトル」なり、特別なルールと特定なカードで解けないといけない。出てくる頻度とペースもいいし、難易度がちょうどよい

 ゲームの世界では、二つの全然違うジャンルが一緒に組み合わせて新しいものが生まれるほど嬉しいものあるかな? レースとマリオ、西部劇とオープンワールドもそうだが、これもカードバトルとRPGをうまく組み合わせている。「ハースストーン」もそうだが、僕はカードゲームが好きだ。「マジック・ザ・ギャザリング」もしていたし、The Pokemon Companyに勤めていた時も結構「ポケモンTCG」もプレイしていた。やっとSwitchでもそのようなゲームが出てきて嬉しい。

 僕はネトフリの「ウィッチャー」を見て、少しシリーズに対する、興味というか愛が薄くなっていた。少し安っぽかったし、そのシリーズに求めている奥深さに欠けているという感想だった。でも、このSwitch版のスピンオフをプレイして安心した! 失われつつあった「ウィッチャー」愛が取り戻せた! ありがとう「奪われし玉座:ウィッチャーテイルズ」!