コメディアンBJ Foxの脱サラゲームブログ

連載第25弾

音痴でも楽しめる音楽リズムアドベンチャーゲームって最高だよね! 「ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説」

 訪日外国人として、誰もがいずれ直面しなければいけない試練の1つは、人生初の「カラオケ」だ。イギリスの教育では、あまり1人で歌う場面がなかなった。教会の聖歌とか、全校習会の校歌などはあったが、全員で一緒に歌うので、1人の人間として目立つことはない。場合によっては、K-POPスタイルで口パクで済んだんだ! だからこれまで1回も1人で歌う経験なく、日本へ来て初めてカラオケという「文化」と出逢った。自信を出して、初めてのソングを選んで(当時はブリトニーだったかな)、そして目を閉じて(ファンとして歌詞がわかってた)声を響かせてみた。
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そこで僕は初めて自分が音痴だということに気づいた。

 僕が所属しているロックバンドのボーカルのルーベンはそこそこ歌えるけど、僕は全然ダメだ。全く音楽のセンスがない。リズムも調性も、年を取れば取るほど、歌詞もダメだ。あまりにも恥ずかしくて、嫁との初カラオケは、「カラオケへ行こうよ」という誘いをいつも巧みに避けて、安全の聖地の「婚約後」まで待たせたぐらいだ。

【海の日 非公式OFFICIAL SONG】
音痴なのに、ロックバンドに入っているよ!新規シングルは「海の日 非公式OFFICIAL SONG」だ。「ギターヒーロー」ファンの僕は、エアギター担当だ

 とはいえ、00年代の音楽ゲームブームにすっかり乗った。すっかりかつこっそりと。日本の留学のカラオケトラウマで自分の音痴に対してかなりコンプレックスを持っていたため、当時流行っていた「ギターヒーロー」パーティを避けて、決してバンド式のEAの「ロックバンド」じゃなく、シングルプレイで遊べる「ギターヒーロー」派だった。大好きだった。1人ぼっちで。マイルームで。ワンマンのロックライブ。まるで自分がスターという妄想を見ながら、音痴コンプレックスを忘れさせてくれた。だからあのジャンルに恋に落ちた。続編も買った。DLCの追加ソングも買った。まるで引きこもりロックスターだった。

 そしてある日、薬物中毒死してしまったロックレジェンドのごとく、音楽ゲームのジャンルが急に消えた。

 僕は音楽ゲームの人気がいずれ戻ってくるようにお祈りした。だけど毎年無視され続けていた。しかし、今年、その願いが叶えられた! しかも、ちょっと予想外な形だ

 「リズム音楽ゲームと『伝説のゼルダ』がタイアップ?!」。「ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説」ってひょっとしたら世界一番長いゲームタイトルかな?

【ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説】
元気にしてくれる妖精や寺院 から、カカリコ村やチングルまで!このタイトルは本格的なゼルダゲームと言えないが、懐かし放題だ!

 これは、ゲーム業界の最高にクレージーなコラボレーション作品か? 格闘技の中でいくつかあるけど、どれもなんとなくわかる。ゼルダの歴史にでも、無双のタイトルもあるが、それもどうして開発されたのか理解できなくもない。でも今回は、カナダのインディーゲーム開発の「Brace Yourself Games」の音楽アドベンチャーRPGゲームの「クリプト・オブ・ネクロダンサー」と任天堂様のメインタイトルである「ゼルダの伝説」とのタイアップは、誰だっても予想できなかった。

【主人公ケイデンス】
タイトルの「ケイデンス」って実は前作の主人公だ。なぜかハイラルに来ているんだけど、このゲームの3人のプレイヤーキャラクターだ。ちなみに、Cadence(ケイデンス)って、英語で「リズム」という意味だ

【リンクも登場する】
二人目の主人公は、寝ているリンクだ。まずは、ケイデンスとして起こしに行く

 実は、私もゼルダとのタイアップまでは「クリプト・オブ・ネクロダンサー」の名前すら聞いたこともなかったが、「ギターヒーロー」クロス「ゼルダ」という記事を読んだ瞬間に、購入決定だった。

 ゲームのコンセプトは想像しにくいかもしれないが、1度プレイしてみると非常に覚えやすいものだ。ゲームのビジュアルは、スーパーファミコンの「ゼルダの伝説」っぽく、その伝説的なタイトルと一番大きな違いとは、敵が現われると、音楽もスタートし、画面の下に音楽のビートを刻むリズムバー(ハイラル語だと、「ビートフォース」だって)が表示される。プレーヤーはエリアの最後の敵を倒すまでビートに合わせて移動したり攻撃するんだ。

【ビートに合わせてゲームを進める】
「ビートフォース」のゲージは、敵が現れると共に表示されてくる。ビートに合わせて十字ボタンを使って移動する。攻撃が自動だから、敵の動きを見極めながらアタックする。ゲームの冒頭では、ちょっと変なシステムと思ったけどこれがおもしろい。簡単になる「ノービートモード」は無視してください!

 これはとてもユニークなシステムだ。元々の「クリプト・オブ・ネクロダンサー」は難易度が高いらしく、そのせいで今回のSwitchだけあって敵がいても自由に動ける「ノービートモード」も搭載されている。正直、そのモードを無視してメインモードに慣れるまでちょっと我慢した方がいいと思う。この音痴の僕でもすぐに覚えた。敵の動きも決まって、音楽を気にしながらその動きを見る。

【魔法の楽器を集める】
「スーパーマリオ オデッセイ」のVRモードと同じく、ストーリーでは楽器を集めないと!今回は、4つのミニボスが持っている「魔法の楽器」を集めていく

 もちろん、ビートと共に流される音楽はゼルダの名曲達だ。いろんな意味では、これがゼルダのファンに懐かしい作品だ。馴染みなキャラクター、馴染みのエリアも入っている。前作の主人公の「ケイデンス」としてもプレイできるが、ゼルダファンボーイの僕は、いつも通りのリンクでプレイしていた。ゼルダ姫でもプレイ可能だし、2Pモードもあるけど、まだ音痴コンプレックスがあるため、人の前プレイできず、1Pのみをプレイしたけどね。

 今年のE3では複数の「ゼルダの伝説」の新規タイトルが公開され、世界のゼルダ熱が高まってきていると思う。新しいタイトルを待っているみなさんには、ぜひ「ケイデンス・オブ・ハイラル: クリプト・オブ・ネクロダンサー feat. ゼルダの伝説」をオススメしたい。音痴の僕でもエンジョイできる、コンセプトの難しさの割にプレイを覚えやすい、新鮮なゲームプレイだ!

【いざハイラル城へ】
4つのミニボスを倒して4つの「魔法の楽器」を集めると、ハイラル城へやっと入れる!その中で、やっと私の音痴コンプレックスの呪いが解けるか!(誰か解いてくれ!!)