コメディアンBJ Foxの脱サラゲームブログ

連載第23弾

E3に行きたかったのに行けなかった僕が勝手にGAME Watchを代表してE3の注目タイトルをまとめてみるよ!

 ゲーム業界において10年以上のキャリアを持っているのに、E3へ1回も訪れたことがないという事実は、ゲームファンとして非常に悔しいことでもあれば、“業界の恥さらし”と言っていいほど恥ずかしいものでもある。

 ポケモン入社時代には下っ端だったため、当然行く資格もなかったし、ロックスター・ゲームスでの10年間は……、まあみんな知ってると思うけど、ロックスターはああいうイベントには出展することは好きじゃないし、今後も出ることはほぼないだろう。彼らの戦略としては、多くの話題が存在するニュースの渦のなかに、わざわざニュースを用意する意味がないと考えているみたい。

 数あるニュースの1個として扱われてしまうため、別のタイミングで発表した方が効果が出るのではないか、というロジックだけど、彼らがE3に出展しないスタンスには、ゲーム業界におけるロックスターの一匹オオカミという立ち位置を体現するためというニュアンスも含まれていると思う。しかも、今後ロックスターが出展すれば、2009年のE3にて発表された作品「Agent」はどうなったのか、という質問から逃れられない。

 が、ずっと気になってきたE3。近年、メーカーのプレゼンテーションが生配信されてきたてさらにE3の存在もどんどん大きくなり、私も毎年興味深くフォローしているし、常にネットで見ている。

 今年こそはE3に行こうと思って、GAME Watch編集長様に、現地通訳のお手伝いのオッファーをしてみたんだけど「前向きに検討させていただきます」と丁寧に建前扱いされてしまったため、楽しく(悲しく?)日本でフォローしていた。というわけで個人的に気になったストーリーをピックアップしてみるよ!

未来へ向けたショー

 まず、E3のショー全体の感想としては、次世代機の発表を目前に控えた“嵐の前の静けさ”という感じで、個人的に持っていた期待に応えられなかった感じ。ひょっとしたらPS5がこの後、発表されるのかもしれないけど、そういう影響もあってメーカーも新作を出しにくかったんじゃないかな。

【Stadiaは来年だよね】
Google Stadiaの情報は来年考えてみよう。今現在から発売までどんどん情報が出てくるだろう

 一番前向きなステージは、おそらく新規ハードでも超えるGoogle Stadiaだったかもしれないが、キラーコンテンツが「Destiny 2」、という発表と伴ってマダマダ感もあった。しかも最初に展開する国々に日本が入っていないことでもあるので、Google Stadiaについては来年改めて考えてみることにしよう。

 しかも最大の話題のあったタイトルは、おそらく「FINAL FANTASY VII REMAKE」、そして「Cyberpunk 2077」だったので、さらに今年の秋よりも、来年への楽しみが増してきた!

RPGリメイクのショー

RPGのリメイクの話も相当あっただろう!

・Switch版の「ウィッチャー」シリーズの移植版の発表。
・「FINAL FANTASY VII REMAKE」の情報や動画、発売日の発表!
・そしてもう可愛いすぎる「ゼルダの伝説 夢をみる島」

【Switch版「ウィッチャー」シリーズ】

【FINAL FANTASY VII REMAKE】

【ゼルダの伝説 夢をみる島】

 RPGファンには盛りだくさんだった。もしかして近々の9月発売だけあって「ゼルダの伝説 夢をみる島」は一番楽しみにしている。同じ任天堂は、どんなに「ポケットモンスター ソード・シールド」の新規ポケモンを公開してくれても、おもちゃとなっているリンクほど日本人の女子高生ごとく可愛い~という音をふと出されてしまうものはない。

【FINAL FANTASY VII REMAKE】

 スクエニとのアプローチとの比較も面白い。「FFVII REMAKE」は、根本から作り上げられた新規攻撃システムやBlu-Rayディスク2枚という半端ないボリュームだという話題だったのに対して、任天堂は、シンプルへ。オモチャ風。どれが一般のユーザーの心を捉えたかな。さすが任天堂。

【ゼルダの伝説 夢をみる島】
上はおもちゃ風なゲームプレイ、下は実際のおもちゃの展示会!可愛いすぎる!リポートはこちら。マジでロスへ行かせてもらいたかったわ。

 厳密にいうと、一番気になったRPGは、もちろん「Baldur's Gate 3」だったんだけど、Google StadiaやPCだから、ひとまず置いておこうと思う。

【Baldur's Gate 3】

優勝は「任天堂」! でも、スクエニの存在感もすごかった!

 毎年E3を見ている僕は、いつもどのメーカーが「優勝した」と自分勝手な基準で決めつけるんだ。近年目立ったメーカーは、「Fallout Shelter」即時配信や「Fallout 4」の発売日を発表したBethesdaだ。今年は、まあおそらく任天堂だっただろう。「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の続編、「ポケモン ソード・シールド」や、「ゼルダの伝説 夢をみる島」のおもちゃのリンクの可愛さ、というトリプルコンボに勝るものはないだろう。

 ただ、スクエニも惜しかった。「FFVII REMAKE」は、Switch ラブの僕の目でも引っ張ぱられたんだ。動画が非常に綺麗だし、意外とアプローチしやすい作品のように見えた。

【FINAL FANTASY VII REMAKE Trailer for E3 2019】

 「Marvel's Avengers」の方を楽しみにしていたのに、自分でも驚いたことに、スクエニの話題の作品の中で、どちらかというとあまりフォローしていなかった「FFVII」の方が気になった。もう一本の「Marvel's Avengers」は少し私的に外れだったかも。万一、僕がただ「エンドゲーム」の後に継いでまだ喪に服しているかもしれないだけかもしれないが、プレイ動画をみて少し期待感が落ちたのは事実としてある。

【Marvel's Avengers】
それぞれの映画のヒーローとしてプレイできるんだけど、あまりにも映画に近すぎないようにお祈りしている

 去年発売された傑作アクションゲーム「Marvel's Spider-Man」の最大の見所は、もう何回もいろんなメディアで再現されてきた、誰でも知っている、古き良き「スパイダーマン」のストーリーを新鮮な世界観で提供してくれたことだ。この点において「Marvel's Avengers」は、トレーラーから判断する限りでは、そのアプローチよりも、映画そのままで、しかも微妙にミスしている。本当のアベンジャーズではなく100円ショップの玩具みたいに少し偽物のように見えてしまう。特にキャプテンアメリカは、東南アジア製の“キャプテン米国”的な、少しずれている感があるよね。

【ちょっと微妙……】
微妙に似ている、微妙に違う、“キャプテン米国”や“鉄マン”みたいな偽アベンジャーズになっちゃってる

 とはいえ、いつも期待感の問題だろう。どれも楽しみだ!

 最後に期待感と言えば「Star Wars: Jedi Fallen Order」ですね。先のアベンジャーズの期待感で何も学んでいないかのように、「Star Wars: The Last Jedi」で裏切られたことに何も学んでいないかのように、EA とRespawn EntertainmentのTPS Star Wars新作品のプレイ動画を見まくっている。

【Star Wars: Jedi Fallen Order Trailer】

【Star Wars: Jedi Fallen Order】
フォースパワー、ライトセーバーの戦、「アサシン クリード」VS「ゴッド・オブ・ウォー」のゲームプレイ。厳密にはE3に出展していないEAだが、無視できないタイトルだね

 今年のE3は、未来へ偏りすぎているという印象でこのおさらいを書き出してきたが、書いている途中にどんどん2019年年末への期待感も上がってきた。今年も充実した下半期が待っている!