レビュー
「Age of Mythology:Retold」レビュー
神話世界RTSが遊びやすくなって10年ぶりリブート! AIによる手助け機能なども充実
2024年8月27日 23:00
- 【Age of Mythology: Retold】
- 9月4日発売予定
- 価格:3,800円より
Microsoftが展開するリアルタイムストラテジー「Age of Empires」シリーズの中でも異彩を放つ外伝的なタイトルがある。それが「Age of Mythology」だ。ギリシア神話や北欧神話など、神話の世界観がモチーフとされており、従来の「Age of Empire」シリーズ同様に古代の歴史で登場した兵器などが登場するのに加えて、神話上のモンスターや英雄、神々までもが登場するのが最大の特徴だ。
そんな「Age of Mythology」のリマスター「Age of Mythology:Retold」が9月4日に発売する。価格はStandard Editionが3,800円で、新神パック「フレイ」などが含まれるPremium Editionが6,400円。開発はWorld's Edgeが担当する。
オリジナルは2002年に発売されたが、2014年にHD解像度に対応した「Age of Mythology:Extended Edition」が発売されていたので、「Age of Mythology:Retold」は10年ぶりの新作だ。ビジュアルやインターフェイスなどを再設計したリブート的な1本となっているが、その出来栄えはどうなのだろうか?
プレイ感触については、ビジュアルは刷新されて今時のグラフィックに進化しており、従来同様の小さなキャラクターで登場するだけでなく、戦闘時などは拡大することで、かなり迫力のバトルが堪能できるなど、グラフィックスにはかなり力が入っている印象だ。
また、本稿を執筆するに際して「Age of Mythology:Extended Edition」も軽くプレイしてみたが、比較してみてもプレイ感は良好で、各勢力の個性を活かしつつ、全体的にバランスよく再設計されている印象を受けた。
基本は同じだが、神の助けや神話のモンスターや英雄たちが登場!
「Age of Mythology」が「Age of Empires」シリーズの外伝的な作品と紹介したが、ゲームとしてのおおまかな仕組みは引き継いでいる。一般市民を使って肉やベリーなどの食料を採集したり、金鉱を採掘して金を手に入れ、森の木々を伐採して木材を得る。こうして集めた資源を使って、住民を増やしたり、家を建造したり、軍隊を準備して他の勢力と戦争、全ての勢力に勝利すればOKのゲームシステムとなっている。
ユニットの進化という要素も重要だ。進化することで、勢力内の人たちは新たな力を得る。新たな戦力であったり、より便利な技術を使う事で、人口をさらに増やし、軍備を増強できるようになる。
「Age of Mythology」においてはこうした基本的なシステムのうち、技術面はやや控えめとなり、代わりに手厚くなっているのが「神」関連の仕組みだ。いずれの勢力も1人の神(パンテオン)を選択するが、神に対する信仰心や神からの恩寵が重要なのだ。そのため「神殿」や「モニュメント」といった建造物の重要度が、従来の「Age of Empire」シリーズと比べてかなり高くなっている。
例えばギリシャ神話の勢力では「神殿」に対して祈りを捧げる事で恩寵が貯まっていき、一定数以上になると、神々のゴッドパワーを使って、従来の「Age of Empires」シリーズではあり得ないような“奇跡”が起こせるのだ。ゼウスなら「電光」という、雷による攻撃を敵の軍事ユニット1つに落としてダメージを与えられる。
また、勢力図が神話毎に異なる点も本シリーズの特徴の1つと言える。ギリシャ神話、エジプト神話、北欧神話の要素をモチーフに、勢力としてギリシア、エジプト、北欧に加えて、アトランティスも1勢力として用意。それぞれに属する神についても、ギリシャならゼウス、ハデス、ポセイドン、エジプトならラー、イシス、セト、北欧ならトール、オーディン、ロキ、フレイ(追加パック)、アトランティスはクロノス、ウラノス、ガイアとなっており、有名な神話の神々が登場し、人間の手助けをしてくれる。
もう1つの「Age of Mythology」の特徴とも言えるのが「英雄」ユニットや「神話」ユニットの存在だ。「神話」ユニットは神話の中で登場したモンスターなどの特殊なキャラクターとなっており、生産時に信仰を貯めると得られる恩恵が必要だが、非常に強力なユニットとなっている。
いきなりゲームバランスが崩壊しそうな神話ユニットには同じ神話ユニットで挑むほか、「英雄」ユニットの存在も用意されている。通常の市民や兵士とは異なり、特殊な能力を備えており、フィールド上の宝を拾うことで強化したり、神話ユニットとの戦闘でも相性がよく戦える戦力となっている。
英雄には周囲をより広く見渡したり、仲間のユニットを回復させる能力など、特殊能力を備える物もいるので、どの勢力にどんな英雄がいるかチェックするのも重要だ。なお、勢力によっては特殊な英雄を呼ばなくても、一般市民や兵士を英雄に昇格させる事もできるので、この辺りも勢力次第と言える。
そして「Age of Empires」シリーズを通して重要な進化についても「Age of Mythology」ではかなりユニークだ。通常の進化同様、技術の向上に加えて、勢力下の新たな神を2種類から選ぶ点が面白いポイントだ。
例えばゼウスを選んだ場合、次の進化の過程ではアテナかヘルメスを選択する事になる。アテナなら新たなゴッドパワーとして回復機能を備える「復興」が使えるようになり、神話ユニットとしてミノタウロスが生産可能になる。対してヘルメスを選ぶと、短時間、戦闘禁止の停戦状態にできる「停戦」のゴッドパワーが使えるようになり、神話ユニットはケンタウロスが生産できる。こうして進化と成長を繰り返し、最終的には4段階まで進化可能で、この状態になると条件をクリアする事で巨人のティタンが召喚できるようになる。
小さな兵士たちが戦闘したり、建築したりといったちまキャラによるビジュアルだけでなく、ゲーム的にも見た目的にもかなりド派手に遊べるのが「Age of Mythology」の魅力の1つだが、「Age of Mythology:Retold」ではかなり画面の拡大ができるようになっており、どアップで戦闘などが楽しめる。これがかなりの大迫力なので、じっくり戦闘を眺めたい時などにはオススメだ。
その他にも、生産した市民たちにいちいち仕事を割り当てるのが面倒な場合、AIが自動で仕事を見つけて仕事してくれる「町の人の優先度」という仕組みも追加となった。デフォルトでは進化した時代に応じたプリセットがそれぞれ用意されているほか、海洋、経済、バランス、守備、戦闘などシチュエーションに合わせたプリセットも用意。カスタムとして、比率のバランスを自由に設定することも可能だ。また、こうした比率とは別に「農場建設を許可する」を有効にすれば、農場建設も手の空いた市民が自動で行なってくれる。
なお、自動ではあるものの過信は禁物だ。自動AIでの仕事の割り当てには少しだけラグがあり、すぐに仕事に向かう場合もあれば、長考に入ってしまう市民もいるからだ。万能ではないのでその点だけ注意だが、従来シリーズとは異なるアプローチで仕事の割り当てを自動でやってくれる機能の追加はありがたい。
その他にも前作と比べて各所でバランス調整が施されているようで、全体的に遊びやすくなっている印象を受けた。細部までは比較しきれていないが、どの勢力を選んだ場合であっても、ある程度快適にプレイできる印象だ。
架空の英雄アーカントスの冒険が楽しめるキャンペーンモードも刷新
「Age of Mythology:Retold」ではメニューが刷新され、最新の「Age of Empires」シリーズのように分かりやすい構成となった。ソロで楽しめる「スカーミッシュ」が最上部に配されており、そのほか、ストーリーモードでもありチュートリアルの「キャンペーン」、オンラインで他のプレーヤーと対戦できる「マルチプレイヤー」がアクセスしやすいところに大きめのボタンで用意されている。
「キャンペーン」を開くと「チュートリアル」にトライできるほか、キャンペーンシナリオにトライできる。キャンペーンシナリオは「Age of Mythology:Extended Edition」でも使われた、架空の英雄アーカントスの物語。今回も彼が主役として構築された物語を楽しみつつ、ゲームをクリアしていく流れとなっており、本作においてはこの「キャンペーン」こそが、底のない「Age of Mythology:Retold」の沼に挑むための壮大なチュートリアルになっているというわけだ。
キャンペーンシナリオの最初のチャプター1「予兆」では、アーカントスと既に構築済みの軍隊だけでも戦える編成となっており、海から攻めてくる敵を蹴散らす。だが、生産施設も用意されており、生産の仕組みを知っていればよりスムーズにクリアでき、メッセージなどを見ていても、生産の概念をここで紹介しているような内容となっていた。敵との戦闘やユニットの移動を最初にプレイさせ、次に戦闘の復習と生産の概念を学ぶと、少しずつ段階を経ていく構成はかなり初心者を意識していて好感触だ。
本格的に拠点からの建築が必要になるのは次のチャプター2「影響」からだ。ここでは「街の中心」を建設して、拠点を構築し、さらに「町の人」を生産して資源回収に務め、家を建造して人口の上限を上げ、木材や金を採取して次に備えていく。さらに最終目標は次の「古典の時代」に進化して、島を探索するのが目的となっており、ここで進化に至るまでの過程を学びながらストーリーを進める作りとなっている。
ストーリーの流れの中で、アーカントスはポセイドンに属するギリシャの陣営として行動する。そのため、プロローグではアテナが登場し、アーカントスを導いたり、ミノタウロスが登場するなど、有名なキャラクターが登場する事も多くて面白い。こうした神話の造詣に深い人ならさらに楽しめることだろう。
なお、キャンペーンモードについては難易度設定に「ストーリー」があり、こちらはさらに緩い難易度になっているが、のんびりプレイしたい場合も「標準ゲーム」であれば、敵がこちらを襲撃してくる事もほぼなく、平和に自陣を強化できるので、デフォルトで遊ぶのがいいだろう。
貯蔵庫不要のアトランティスや木材フリーで家が建つエジプトなど、4種類の個性的な勢力
次は本作のメインコンテンツとも言える「スカーミッシュ」について話をしていこう。本作の魅力は自由に勢力などを選択して、CPUが操作する他の勢力とバトルする「スカーミッシュ」にこそある。ここでは勢力以外にも相手の難易度を設定したり、ハンデをつけることで、自由に「Age of Mythology:Retold」のゲームが楽しめる。設定可能な難易度は「標準ゲーム」、「やや難しい」、「難しい」、「ティタン」に加えて「極限」、「伝説級」まであり、デフォルトは「標準ゲーム」となっている。
勢力については、ギリシャ、エジプト、北欧、アトランティスの4勢力があり、それぞれに特徴がある。前作の「Age of Mythology:Extended Edition」では勢力ごとにかなり大きな違いがあったが、本作でも傾向としては同様で、スタンダードなギリシャに対して、エジプトは家建造時に木材が不要(なんとフリー!)だったりする。エジプトは信仰を得るのにモニュメントが必要だが、建造後はモニュメントの数に応じて自動で信仰が増えていく。
また、アトランティスは貯蔵庫がなく、全ての生産者たちが荷車のような物をけん引している。信仰も特に何もしなくても街の数に応じて増えていくなど、信仰についてはかなり恩恵を受けている。
北欧は貯蔵庫が牛車となっており、生産者たちと一緒に移動して効率的な資源獲得ができるほか、2種類の生産者がいるのも特徴。通常の採集者以外にドワーフがいて、採掘などの作業が得意だ。信仰は戦闘時にしか獲得できないが、狩りも戦闘に含まれるので序盤は野生の動物を狩る狩猟生活にする方が信仰については効率がいいだろう。
生産能力に違いのあった前作同様、本作も勢力によって生産性能が異なる。例えばスタンダードなギリシャの町の人はベリーの果実を採集するのに1秒当たり0.8個となるのに対してエジプトはやや遅く0.72個、北欧は採集者を使うと0.76個、ドワーフがやると0.74個、対して今回もアトランティスの民は優秀で1秒当たり1.2個と他勢力の生産者より性能が高く調整されている。その代わり、コストについてはアトランティスの民のみかなり高額だったり、人口枠を2つ使うなどのデメリットもある。本作ではこうした採集速度などがユニットの詳細に表示されるため、速度などステータスがチェックしやすくて助かる。
このようにトータルで見ると、初心者向けにはアトランティスの民がかなりオススメの勢力と言える。逆に信仰が貯めにくく、早い段階から積極的に戦闘を仕掛けないと信仰が貯められない北欧は上級者向けの勢力とも言えるだろう。スタンダードなギリシャもオススメではあるが、信仰を稼ぐために、神殿に人的リソースを割く必要がある点が難点だ。エジプトは木材を節約できる点は序盤で有利なものの、根本的な生産性能の低さを考えると、アトランティスほどオススメはしにくい。
なお、上記の話はあくまでも生産を行なう一般市民のみに絞った話であり、例えば北欧では一般市民を戦士に強化できる「ベルセルク化」があり、兵士がスムーズに量産しやすいメリットがあったり、ゴッドパワー以外にも召喚できる神話ユニットの性能などにもそれぞれ勢力毎の個性があるため、総合的に見た時にどこの勢力が強いかというのは判断が難しいところ。
本作では前作と比べてかなり細部についてチューニングが行なわれている印象を受けるので、色々試して「Age of Mythology:Retold」ならではの、自分にとってのベストな勢力を探してみるのも面白いだろう。
ここで「スカーミッシュ」の楽しみ方について紹介しておこう。基本的に低難易度の時は、他勢力があまりこちらの陣地に攻めてこないので、他勢力の様子を斥候などを使って調査しておき、それよりも戦力を強化した上で、随時潰していくのが主なゲーム展開だ。
「Age of Empires」シリーズに代表されるリアルタイムストラテジーでは、これまで説明してきた生産や戦闘などの各種作業を全てリアルタイムで行なう点が魅力でもあり、難易度の高さを感じるポイントでもある。
基本的なプレイとしては資源はとにかく貯めずに使い切るくらいの勢いで、如何にスピーディーに進化を進めるかが重要なので、高みを目指すなら一連の作業を如何に効率よく進められるかを研究、練習して腕を上げていくことになる。「スカーミッシュ」なら、最初は優しい難易度で試しつつ、勝てるようなら徐々に難易度を上げていき、他勢力よりも早く強く自陣を強化して、叩き潰せるようにしていく事になる。
ただし、これはあくまでも将来的にマルチプレイなどで、対人戦を行なう際のスタンスだ。本作はシリーズの歴史が深い事もあり、中級者以上になると、一気にレベルが上がり、初心者ではとても太刀打ちできないほどの実力差になってしまいがちだからだ。
一方で筆者のように「キャンペーン」のストーリーを楽しんだり、こうしたちまちまと動くキャラたちを見て楽しんだり、手塩にかけて育てた自陣の兵士たちが、敵陣営に攻め込んで破壊や殺戮の限りを尽くす様子をのんびりと見てご飯を食べるのが好きな層もおり、筆者のようなまったり層は慌てず騒がず、状況を把握しながら、必要な建造物を建てて、兵士を作って楽しむのがオススメだ。
巨人同士の白熱バトルは超ド迫力!
最後に「スカーミッシュ」でガッツリと、最大12人とのCPU対戦を試した様子を紹介して本稿の締めとしようと思う。
勢力は初心者にオススメということでアトランティスを選択、神は見た目重視でクロノスを選択した。進化については迷ったが、2段階目の「古典の時代」では神話ユニットの「オートマタ」が気になったので、レトを選択、3段階目「英雄の時代」はゴッドパワーで比較して狙った敵のユニットを味方に転向できる「反逆」を使えるレア、4段階「神話の時代」は全ての軍事ユニットを任意の地点に集結させる「旋風」が面白そうだったので、ヘリオスを選ぶ流れで挑んだ。
序盤の生産過程はかなりスムーズに事が進められた。貯蔵庫を作らなくても済むのはやはり効率がいい。また、神殿を立てておけば放っておいてもガンガンと恩寵が貯まるのもかなりありがたい。市民さえ作ればあとは自動で生産などに従事してくれる「町の人の優先度」も活用したので、かなり効率的に進化を進められた。
プレイしていて、今回使いこなせなかったのはオートマタだ。説明を読むと「お互いを修理し、再構築できる」という自動修理機能が魅力だったので試してみたのだが、突撃させて生きるか死ぬかの接戦を展開していると、回復させる余地もないまま、オートマタが次々と倒されてしまう。1度倒されれば復活はしないようなので、結果的には大量のオートマタたちが破壊されてしまうことになった。ここは、使い方に検討の余地ありだろう。
生産や戦闘などは割と快適だったが、ゴッドパワーについては今回のセットだとかなり厳しい印象を受けた。というのも、クロノスの「解体」は敵の建物を解体するというゴッドパワーなので、暇さえあれば発動して相手の足を引っ張るのに使うのがベストだったのだが、今回は序盤からあまり相手の事は気にせず、自陣の強化に集中していた事もあり、使う機会がなかった。
また、レトの「蜘蛛の巣」も相手を罠にかけるタイプのゴッドパワーだったので、今回あまり使わずに終わる事になってしまった。この反省は次に活かすとして、こうして実際に使ってみてわかることは大きく、トライアンドエラーを繰り返しながら、自分のプレイスタイルを確立していくのも楽しい作業だ。
そして1点、やりすぎたと感じたのがスカーミッシュの設定の1つ「ティタンの許可」を有効にしたことだ。これを有効にすると、これまでのユニットとは異なる、強力な巨人を召喚して戦闘で使えるのだが、有効にしたことで、ティタンを量産できるようになってしまったからだ。ティタンはHPも高く、攻撃も凶悪な最終兵器なので、神話ユニットを量産しても、ティタン相手だとかなり厳しい戦いになる。
加えて量産を可能にしたため、各勢力とも大量のティタンを量産してしまい、最終的にはティタンの多い方が勝つ「ティタンゲー」と化してしまったのだ。なお、ティタン量産の際には、かなり長いクールタイムが必要になるほか、消費する恩寵も倍々に増えていくため、信仰が乏しい勢力だと量産に苦戦しそうだ。ただ、今回はアトランティスを選んだため、恩寵は売るほどあり、さらに難易度が「標準ゲーム」のため、ティタンを生産、待機、ティタン生産、待機と冗長なプレイとなってしまった。
次は「ティタンを許可」のチェックを外した場合に、どう立ち回るのがいいか、再度見極めていこうと思う。なお、ティタンは巨人の名の通り、かなりデカく、バトル自体は大迫力で、しかも複数のティタン同士のバトルはかなり盛り上がったので、あえて「ティタンゲー」を楽しみたい人にオススメではある。
以上、「Age of Mythology:Retold」について簡単にそのプレイ感を語ってきた。筆者はこれまで「Age of Empires」シリーズしか経験がなく、かつリアルタイムストラテジーについては、見るのは好きだがプレイは苦手なカジュアル層のプレーヤーだが、「Age of Mythology:Retold」の魅力にはかなりドはまりだ。
神々のゴッドパワーや神話をモチーフとした魔法の数々や、著名なモンスターたちが神話ユニットとして登場するなどのファンタジー要素が盛りだくさんなので「Age of Empires」シリーズにおける古代の歴史を紐解く面白さとは異なるワクワク感が感じられた。
加えて、各勢力がアンバランスな性能になっている作りもユニークだ。生産性能や戦闘ユニットなど、勢力ごとに大きく異なるため、どこがベストの勢力かをチェックするだけでも日が暮れるレベルで大変そうだが、これだけ個性的ならプレーヤーごとの最適解を探すのも楽しい作業と言える。
キャンペーンシナリオもボリューム感満載なので、「Age of Empires」シリーズが好きな人は言うまでもなく、神話好きな人やちまキャラが動く様子を見るのが好きな人、さらにはファンタジーの世界観が好きな人にまでより幅広くオススメできるタイトルと言えるだろう。