(2013/5/7 00:00)
ベンキュージャパンは、4月26日より27インチのゲーミングモニター「XL2720T」の発売を発売した。本製品は2011年に発売された24インチ・フルHDのゲーミングモニター「XL2420T」の27インチ版だ。基本仕様は共通ながら大型化に伴ってパネルが変更となり、中間色の応答速度(GTG)が2msから1msに短縮されるなど細かな改良も施されている。
近年のモニター市場では高視野角がウリのIPSパネルが全盛だが、本製品は引き続きTNパネルを搭載。高速応答性とリフレッシュレート120Hzというスペックを生かし、高い動画性能を誇る製品に仕上がっているほか、ゲーム用途に最適化された画質モードの搭載など、ゲーマーのための実用性を最大限に重視した仕様だ。
価格はオープンプライスで、実勢価格は60,000円前後と、一般向けのモニターに比べて値が張る製品ともなっているが、その価値はあるのか否か。本稿で詳しくご紹介していきたい。
ゲームプレイのためにデザインされた27型120Hzモニター
まずは「XL2720T」の外観と基本スペックから見ていきたい。本体サイズは642×548×273mm(幅・高さ・奥行き)、本体重量は約7.5kgと、27インチモニターらしくさすがに重量級だ。いつも23~24インチのモニターを使用していると、実際にデスクトップに置いてみた最初の印象は、ただただ“大画面”である。
パネルを囲むフロントベゼルは幅約2センチと細くもないが、表面に見えるのはBenQロゴと最小限のOSD操作用LEDだけでデザインは非常にシンプル。左側面には2ポートのUSBとヘッドフォン接続用の3.5mmステレオミニプラグを装備し、HDMIオーディオの利用にも対応している。
モニタースタンドは27インチのサイズに併せて非常に堅牢だ。およそ16センチの範囲で高さ調整が可能で、ティルト角度は-5~20度、スウィング角度は左右およそ40度程度と首振りの自由度も高い。重量級のモニターながら、机上での取り回しはすこぶる良好だ。
取り回しの面でさらに有りがたい付属物となっているのがOSD制御用スイッチ「S.Switch」。これは本製品専用の制御デバイスだ。ホイールスイッチだけでひと通りのOSD操作が可能なほか、3つのショートカットボタンで目的の画面モードへ即座に切り替えることができる。
「S.Switch」はスタンド部に装着することもできるが、およそ60cmのケーブル長があるおかげで、手元に置いて操作することもできる。27インチモニターとなると画面からある程度離れて使用することになるため、いちいち本体のOSDスイッチに手を伸ばさなくても画質調整ができるというのは非常にありがたい点だ。
こういった扱いやすさを備えた上で、本製品はリフレッシュレート120Hz対応のTNパネルを装備している。他の製品でよくある「倍速120Hz」などではなく、120Hzの入力信号をそのまま表示できるネイティブの120hzだ。
映像入力は HDMI 1.4a×2 / ミニD-sub15ピン×1 /デュアルリンクDVI-D×1 / DisplayPort×1と非常に多彩。いずれも垂直周波数120Hzの入力に対応していおり、「NVIDIA 3D Vision 2」のようなフレームシーケンシャル方式の3D立体視デバイスとの併用もできる。
その他の主な仕様は以下の通り。次節では表示遅延の検証や、ゲームに適した画像処理エンジンの詳細を見ていこう。
【主な仕様】
サイズ: 27型ワイド(1,920x1,080)
パネル: TN+LEDバックライト
視野角: 左右170°/上下160°
輝度: 300cd/m2
コントラスト比: 1000:1 (DCR時 1200万:1)
応答速度 : 5ms (GTG 1ms)
入力端子: HDMI 1.4a×2 / ミニD-sub15ピン×1 / DVI-D-DL×1 / DisplayPort×1
USB端子: ダウンストリーム×3 、アップストリーム×1)
ヘッドホン出力端子: 3.5mmステレオステレオミニプラグ×1
消費電力: 50W / 32W / 20W / 0.5W (最大/標準/エコ/待機)
【XL2720T】