GAME Watch認定ゲーミングPC「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」レビュー
G-Tune NEXTGEAR i690GA4
2019年の“王道構成マシン”で「Apex Legends」をガッツリ快適に動かす
- ジャンル:
- ゲーミングPC
- 発売元:
- マウスコンピューター
- 開発元:
- マウスコンピューター
- プラットフォーム:
- Windows PC
- 価格:
- 219,800円(税別)
- 発売日:
- 2019年1月31日
2019年5月13日 00:00
2018年はコアを大幅に増加させたインテル第9世代CoreプロセッサやレイトレーシングやDLSSに対応するGeForce RTX 20シリーズが登場するなどCPUとGPUともに大きく変化した年だった。今もなおコストパフォーマンス重視モデルでは第8世代CPUとGeForce RTX / GTXを搭載する製品が主流だが、今回認定プログラムで紹介するマウスコンピューターのゲーミングPC「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」は、インテル第9世代Core i7-9700KとGeForce RTX 2070を組み合わせた新たな定番と言える構成。加えてゲーミングPCにあったら嬉しいパーツや仕様を盛り込んだ王道構成に仕上げられている。
GAME Watch編集部では、独自に特定のゲームがどれだけ快適に動くのか、フレームレートを計測して認定を行なう「GAME Watch認定プログラム」を行なっている。登場から衰えることなく人気を集め、様々なアップデートが施されている「Apex Legends」で2019年王道構成の実力を構成の解説とあわせて検証していこう。
検証で使用する「Apex Legends」は2月にリリースされた基本プレイ無料の人気FPS・バトルロイヤルゲーム。基本1チーム3名のチーム戦で20チーム(60名)の中から最後の1チームを目指すルールだ。バトルロイヤルゲームの人気だけにあやかって作られたタイトルではなく、様々な「Apex Legends」ならではの特徴を持つ。
まず1つ目としてチーム戦限定であること、ボイスチャットがなくとも意思疎通が簡単に行えるよう様々な工夫が施されている。次に負傷した仲間を助けるだけでなく死亡してしまった仲間を蘇生させる手段が用意されている。これにより倒された味方をいかに復活させるかが生き残る鍵のひとつとなっている。
開始前にプレーヤーは自身が操るキャラクターを選択し参戦することになるが、キャラクターはそれぞれ固有のスキルを持っており、スキルはバリアを展開できたり、回復できたり、囮を出したりと様々。開始前には味方が何を選んでいるか組み合わせを確認しながら選んでいく戦略性も魅力の一つだ。
“王道構成”とまで言うには訳がある。PC選びのポイント紹介
「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」が採用している“王道構成”とはなにか、G-Tuneならではのこだわりとあわせて紹介していこう。
【G-Tune NEXTGEAR i690GA4】
CPU:インテル Core i7-9700K
GPU:NVIDIA GeForce RTX 2070
チップセット:インテル Z390
メインメモリ:16GB DDR4 SDRAM(8GB×2)
ストレージ:256GB NVMe SSD、1TB HDD
光学ドライブ:なし
電源:700W(80PLUS BRONZE)
OS:Windows 10 Home 64ビット
価格:219,800円(税別)
https://www2.mouse-jp.co.jp/tune/scripts_cart/spec.asp?prod=1811NG-i690GA4
CPUは冒頭にも述べたとおり高い人気を誇り、いまなお供給不足が続くインテル第9世代Core i7-9700K / 3.6GHz(最大4.9GHz)の8コア/8スレッドを採用。末尾に“K”がつくモデルはユーザーの自己責任において動作倍率を引き上げるオーバークロックが可能。オーバークロックを行なわなくてもマザーボードにはオーバークロックを意識した高品質な部材が使われているため、高い安定性や長寿命といった恩恵に預かることができる。このCore i7-9700Kは物理コアを仮想的に2コアとして処理するハイパースレッディングを搭載していないものの、物理コアだけで8スレッド処理が可能であることやターボブースト時に最大4.9GHzで動作することなどで十分にゲームに配信・動画編集などで活躍できる性能を備えている。
GPUには単体のビデオカードでも売れ筋のGeForce RTX 2070を搭載。GeForce RTX 2070はリアルタイムレイトレーシング(ゲーム内の反射演算などをリアルタイムで行なう機能)やDLSS(性能を下げずに、高解像度化を行なう処理)の機能を備え、前世代のGeForce GTX 1080相当の性能を発揮する。登場から時間が経ったことでレイトレーシングやDLSSに対応するタイトルが徐々に増え始めており、使い勝手が増している。
ここまでは2019年の定番となる構成だ。ここから王道に変わるポイントを紹介していこう。
肝になるポイントはストレージやメモリといった足回りだ。ストレージは超高速通信が可能なNVMe接続のM.2 SSD 256GB、そして1TBのHDDを装備している。SSDはOSやゲームやブラウザの起動時に効くため体感できるシーンは多いだろう。公称値読み込み1,700MB/s、書き込み1,300MB/sと非常に高速で動画編集を行なっているユーザーをはじめ、大容量データを扱うユーザーは特に体感できるはずだ。
メモリはゲーム用途としては十分な16GB(8GB×2)を採用。昨今のゲームは使用するメモリ量が多く、推奨環境で10GB以上のメモリを要求するタイトルも少なくはないので16GBある本製品は安心できる。ハイエンド構成だけあって快適に動かすためのストレージ・メモリといった足回りもぬかりはない。
そして極めつけはケースまわりへのこだわりだ。PCのケースはパーツを収めるただの箱ではなく、デザイン・機能性も重視した作りになっている。PC内部は幅広く作られており、HDDのストレージ部は上部に移されており、将来的に自身で大型のビデオカードを装着することになっても干渉することはない。PCは詳しくないといったユーザーでも購入後末永く付き合えそうな設計だ。
電源やケーブルはそれぞれ隠すようなつくりになっており、ケーブルは黒でまとめられ見た目にもスッキリしたレイアウトになっている。サイドパネルも吸気用に穴が開られているがただメッシュ加工にするのではなく、デザイン性を重視した加工が施されている。加えてサイドパネルは一般的なスチールパネルだが、オプションでは強化ガラスを採用したサイドパネルやLEDケースファンを選ぶことができる。これにより内部を見通すことや、LEDによる華やかな見た目に変更できるようになるので見た目を重視したいユーザはぜひ検討してほしい。
王道構成ゆえの安心感。フルHD / 4Kいずれも快適動作
これらの数多のこだわりを持って王道構成と称した「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」はどこまで「Apex Legends」が快適に動くのだろうか。
それでは「Apex Legends」の計測に取り掛かっていこう。フレームレートの計測はFrapsを用いて飛び降りたタイミングから15分に渡って記録。1回のベンチマークを15分間として5回に渡って計測、その平均値をゲームのフレームレートとしている。ベンチマークでは平均fpsと最小fpsを掲載し、平均fpsはゲーム全体の快適度を示し、最小fpsは混戦時など負荷がかかるところでどの程度まで落ち込むかを見てほしい。
計測を行う場所はマルチプレイに参加し、実際のゲームプレイに基づいて行なった。ゲームがどこまで最高画質で快適に動作するかを検証するため、グラフィックスオプションはすべてゲーム内の最高画質の設定とし、垂直同期などはオフにしている。ゲーム内設定で垂直同期をオフにしても使用するディスプレイのリフレッシュレートが上限となってしまうため、「Apex Legends」のゲームプロパティ上で垂直同期を強制的に無効化する設定を行なっている。
今回条件としてフルHDの解像度で最高画質設定である最高画質設定がどのぐらいのフレームレートで動作するのかを確認するのに加え、GAME Watchが定めるPCゲームの快適さの基準である「フルHD/120fps」、「4K/60fps」がどのような設定なら実現できるのか検証してみた。
ドライバ、クライアントバージョン情報 | |
---|---|
Windows | Windows 10 Home(1809) |
GPU | 425.31 |
「APEX LEGENDS」 | V3.0.5.N29 |
まず、フルHD / 最高画質環境下では平均143fpsと非常に快適なパフォーマンスで動作した。「Apex Legends」で負荷が高いシーンは2つある。1つ目はゲームの中でも負荷がもっとも高い降下中、そして2つ目は地上で遠景にオブジェクトが多く見えるときだ。もっとも負荷が高い降下中もスムーズにあたりを見回すことができ、近くに敵チームが降下していないか、どの程度に集まっているかといった状況をしっかりと確認した上で降下することができた。地上に降りたあとの散策・索敵時も安定したプレイが可能で、出会い頭の戦闘でPCの処理落ちが原因で撃ち合いに負けたということはないだろう。もっともフレームレートが落ち込んだシーンは降下中で86fps、地上に降りてプレイしている最中で97fpsだった。
続いて4K / 最高画質環境の結果を見ていこう。4Kは単純計算でフルHDと比べて実に4倍の描画負荷がかかり、PCにとっては過酷な環境だが結果はゲームを通した平均69.8fpsと、こちらも快適にプレイできることを確認できた。4Kでもある程度快適に動くとは予想していたが最高画質で平均60fpsを超えたのは予想外だった。
フルHDのテストでも紹介した最も重くなる降下中は流石にフレームレートは34fps程度まで落ち込むものの、地上に降り立ったあとは平均70fps(最低50fps)程度で落ち着いており、プレイする上で問題ないといって差し支えないだろう。
「Apex Legends」は見事快適動作。快適だけでなく高い将来性にも期待のゲーミングPC
結果を振り返ってみると「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」はフルHD / 4Kいずれの最高画質環境でも「Apex Legends」は快適に動作するという王道構成にふさわしい結果を残した。高リフレッシュレートのゲーミングディスプレイを使い、最高画質または勝利を突き詰める画質設定いずれでも高い効果を発揮してくれるのは間違いないだろう。
加えてG-Tune NEXTGEAR i690GA4はこれからも非常に意識したつくりになっている。本文では大きく触れてこなかったが、内部構造には大きなゆとりがもたせてあり、将来的にビデオカードだけ交換するというニーズにも間違いなく問題は起きないだろう。フロントに引き伸ばせるHDMIポートはVRプレイが楽になるしゲームを楽しめるだけでなく、ゲームを遊ぶ環境にも強いこだわりを感じることができた。
以下の内容をもって、GAME Watch編集部による「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」を「APEX LEGENDS」動作認定としたい。
GAME Watchは「G-Tune NEXTGEAR i690GA4」について以下の項目を認定します
・「Apex Legends」がフルHD環境下で最高画質設定で平均143fpsで動作する
・「Apex Legends」が4K環境下で最高画質設定で平均69.8fpsで動作する
・“王道構成”により、性能、コストパフォーマンス、拡張性に優れた1台