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PS3/Xbox 360「KILLER IS DEAD(キラー イズ デッド)」完成記念イベント

制作陣が「KILLER IS DEAD」の制作の裏側を語った!

【完成記念イベント】

6月23日 開催

会場:
(第1部)ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 6Fゲームコーナー
(第2部)秋葉原パセラ電気街店 B1F BAR RHYTHM
【KILLER IS DEAD】

8月1日 発売予定

価格:各7,980円(通常版)

各7,980円(PREMIUM EDITION)

CEROレーティング:Z(18才以上のみ対象)

 角川ゲームスはプレイステーション 3/Xbox 360用ファンタジー・アクション「KILLER IS DEAD(キラー イズ デッド)」の完成を記念し、イベント「『KILLER IS DEAD』完成披露Wイベント in 秋葉原」を6月23日に開催した。イベントは第1部のヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 6Fゲームコーナーにおける体験会と、第2部の秋葉原パセラ電気街店 B1F BAR RHYTHMでのスペシャルイベントの2部構成となっていた。

「21世紀の大人たちに贈る!!“愛と処刑のプレゼンテーションイベント」

一堂に会した制作陣。笑いの絶えないトークショーとなった

 第2部のスペシャルイベント「21世紀の大人たちに贈る!!“愛と処刑のプレゼンテーションイベント」には、エグゼクティブプロデューサーの安田善巳氏、エグゼクティブディレクターの須田剛一氏、イメージガールのジェシカ・ニグリさん、水谷望愛さん、渚さんらが出席。さらにはディレクターの新 英幸氏、カットを担当した山口雄大氏、ミュージックディレクターの山岡晃氏も登壇し、トークショーを繰り広げた。

 2010年の夏にスタートした今回の「KILLER IS DEAD」のプロジェクト。須田氏の「殺し屋シリーズ」の最高傑作にしようというところからスタートし、「七転八倒しながら(安田氏)」作り上げたという。その甲斐あってか須田氏は「E3で3つの賞を頂いた」ことを明らかにして、会場から拍手喝采を浴びた。

 安田氏は「KILLER IS DEAD」の魅力について「グラフィックス、世界観、ストーリーが素晴らしい。これらを大切にしながら新しい魅力を引き出したいと思った」と切り出し、その中で最も大切にしたのが、アクションゲームとしてのレスポンスの大切さだったという。これについては須田氏も「ボタンを入力した瞬間のアクション。アニメーターのどれくらいのフレームで動かすのか? エフェクトや音も大切」とアクションを構成する全てにこだわったことを明かした。

 もちろん、世界観やストーリーも手を抜かず、これまで通り独特の物語を作り上げている。須田氏は「みんなでストーリーを作り上げた」とし、さらにグラフィックスについては「得意とするところで、あるところまではできあがった。でも現場はそこから欲張ってくれたので、ビックリするくらい良くなった。やりすぎだな。胸を張って良いアクションゲームを作ってくれたと思う」と自信たっぷりに語った。

 安田氏も「世界観やストーリーを描くことと、ゲームのやりこみ要素はバランスを取るのが難しい。『KILLER IS DEAD』ではやりこみ要素を大切にして、しっかりとアクションゲームの魅力を引き出した」とアクションゲームとしての仕上がりに自信のほどを見せた。

 会場ではいくつかの最新ムービーが公開された。面白かったのは安田氏の「ジゴロモード」に関する指摘だ。安田氏は「『ジゴロモード』はシューティングゲームだと思ってます。視線を避けながらエネルギーを貯めて、タイミング良く贈り物(ボム)をする」と説明。須田氏はこれについて「なるほど! 弾幕シューティングと言うことなんですね!」と感心したようだった。

 ジゴロモードについては「映像は美しくてドキドキする。ギリギリで表現している(安田氏)」ということで、須田氏も「エロを様式美化した。そこのところを8人から10人のスタッフが集まって熱い議論を交した」と笑いながら語った。「大人のロマン」として、その表現は「どこまで」、「どのように」表現するかなかなか難しかったようだ。

 ここで登壇したのはディレクターの新 英幸氏、カットを担当した山口雄大氏、ミュージックディレクターの山岡晃氏でそれぞれの現場レベルでのこだわりを明らかにした。新氏は「ごく個人的見解」としながら「最近のアクションゲームはやらされているような感じを感じていた。マニュアル車のように、1つ1つの操作は地味でも上手いプレイができる。何度もプレイすることで上手なプレイが可能となる」とそのアクションゲームとしての手触り感に特にこだわったという。新氏は「アクションゲーマーならプレイすると『わかる、わかる! 楽しいよね』と言う感じがわかってもらえると思う」と語った。

 ここで新氏による浜山田の盆栽を奪還するサブミッション「守衛の街」のデモプレイが披露された。危なげなく……と言いたいところだが苦労の末になんとかクリア。新氏がミッションのラストに登場する敵について「こいつ硬いんですよ」とのコメントに山口氏は「じゃ、なんでそんなに硬くしたんですか?」と突っ込む一幕も。

 一方で山岡氏は「音声を入れるのは最後に命を吹き込むこと。ただ言葉を入れるのではなく、命を吹き込むことは、音の仕事をしていて楽しいところ」と語り、日本語版と英語版を聞き比べることができるムービーを上映し「日本人と外国人では感じ方が違う」と言い、ナタリアの声が英語版では大変色っぽくなっている点について「日本語版の音声では、外国人には幼く聞こえるらしいので、英語版では(色っぽく)年齢が上がったような演技になっている」と説明した。

 またカットの映像を担当した山口雄大氏は、「LOLLIPOP CHAINSAW(ロリポップチェーンソー)」とは違った手法で作成したことを明らかにしている。「KILLER IS DEAD」では、カメラや照明、そしてプロの役者を使い、全編2時間ちょっとの実写映像を作り上げ、それをベースにモーションキャプチャなどを使ってアニメーターと共に収録の映像を作り上げていったのだという。山口氏は「プロの演技として絵コンテだけでない演技も入っていて、生っぽい感じに仕上がっている」とその効果を語った。ちなみに男女の絡みのシーンなどで演技指導に熱が入ったといった話も披露され、来場者の笑いを誘っていた。

 イベントは、プレゼント大会や写真撮影会などで盛り上がり、盛況のうちに幕を閉じた。

エグゼクティブプロデューサーの安田善巳氏とエグゼクティブディレクターの須田剛一氏。ジェシカの質問に笑いを交えながら答えていった
制作現場を支えた3名。左からミュージックディレクターの山岡晃氏、カットを担当した山口雄大氏、ディレクターの新 英幸氏。新氏は「スーパープレイを披露する」とプレッシャーを掛けられたが、要所要所で決めてみせ「ほら、カッコイイ!」とアピールした
山岡氏は日本語版と、英語音声字幕版を交互に上映して見せて、カルチャライズについて説明。日本版より英語版の方が演技が色っぽい点について説明して見せた

じゃんけん大会では、各イメージガール毎に賞が用意されじゃんけん大会が繰り広げられた
20歳以上の人は飲酒もOKという珍しいイベントとなった。まずは乾杯で気勢を上げた
とにかく笑いの絶えないイベントで、ラストの写真撮影でもおどけて見せた新 英幸氏と山口雄大氏。サービス精神が旺盛なお2人だった

イメージガールのジェシカ・ニグリさん、水谷望愛さん、渚さんの写真撮影会は、プレスだけでなく、来場者もOKとあって、フラッシュの放列が途絶えることはなかった
会場には「KILLER IS DEAD」をイメージしたカクテルなどが置かれていた

第1部の体験会も大盛況

ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアの河野弘プレジデントも視察に訪れていた

 第1部の体験会は国内最初の体験会となる。12時からスタートしたが、ズラリと全員がプレイできるかどうかわからないほどの行列ができあがった。

 今回の体験会の面白いところは、3種類の体験版が用意され、来場者はその中の1つだけではなく、3つを順番にプレイしていくのだ。1つめは「スカーレット・ノアの処刑ミッション」で、E3にも出展されたビクターのステージ。2つめは「ミカ・ナギサの処刑ミッション」でデイヴィッドのミッションの冒頭をプレイ。ここまでは5分の間に一定の場所まで進むことができたらクリア。3つめはナタリアのジゴロモードで口説けたらクリアとなる。

 いずれかの試遊台をクリアできたら、その試遊台に対応したイメージキャラクターとチェキ撮影が可能となる。さらに全てをクリアするとTシャツまでもらうことができるとあって、体験会は熱を帯びたものとなった。ちなみに、1時間ほど経ったところで3名ほどとなかなかのクリア率だった。

 ラストに行なわれた挨拶では安田氏が「ガチでレスポンスにこだわった。さわり心地がイイと感じてもらえると思っている」と自信のほどを見せた。またプレイ時のヒントとして、ダッシュが重要であると説明。敵の前でダッシュを決めるとポジショニングを自動的にとるのだという。タイミング良くダッシュを決めることで、有利な場所で必殺技が決まるような状況になるようだ。こうやってコンボを繋げていき、100以上繋がることもあるという。

 須田氏も「アクションに力を入れた。キャッチにあるように大人が遊ぶゲーム。新規IPがなかなか出ない中、全く新しいゲームを作っていこうと話して作り上げた。遊べば遊ぶほどモンドは強くなる。ファンタジーは(我々の)得意な分野で、ストーリーと三位一体となったゲームに仕上がっている」と来場者にアピールした。

角川ゲームスのエグゼクティブプロデューサーを務めた安田善巳氏
エグゼクティブディレクターを務めたグラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏

体験会会場で行なわれたフォトセッションも盛況だった

ゲーム売り場の一角に作り上げられた体験会会場は来場者でギッシリ
来場者はいずれか1つの試遊台ではなく、順番に3つの試遊台でプレイ
クリアすると、対応した試遊台のイメージガールとチェキを撮影できる
3つの試遊台の説明書も凝っていた

(船津稔)