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【年末特別企画】ワタシ、今年はコレ遊びました!
GAME Watch編集部員、執筆ライター陣が全力で押す今年遊んでおきたいゲーム!
(2014/12/27 10:00)
- 12月27日 掲載
まいどおなじみ、GAME Watch編集部でございます。
今年も年末押し迫って参りました。仕事をしているといつの間にかクリスマスも終わっており、なんですかね、今年もやり残した積みゲーが多いよなぁ……と、不安に駆られております。仕事しすぎだ!
そんな与太話もそこそこに、今年も色々なゲームがリリースされました。コンシューマーを始め、オンラインゲーム、ブラウザゲーム、そして昨年辺りから爆発的に増え続けるスマートフォン用タイトル。
と言うことで、毎日ゲームに接している我々「GAME Watch編集部」の編集部員と、ライター陣による今年の振り返り企画として、各人の今年遊んだおすすめタイトルをご紹介していく。それぞれ志向するゲームが違うことも多いので、なにかピンとくるものがあったら、年末年始の時間のあるときにぜひともお手にとっていただきたい。
GAME Watch編集部員のオススメ!
【船津稔】
●自己紹介
-- ホラーが大好きで、どうしてもホラーゲームにシフトしがちなワタシ。もちろん、ゾンビものも好きですが、幽霊ものが何より大好き。そしてプラットフォーム的には、最近はどうしても時間が取れないため、スマートフォンや携帯端末のゲームが増える傾向にある点が悩み……。元来「風来のシレン」のようなやりこみ型のゲームが好きなため、じっくりゲームがしたいのだが……。
■「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」
・KONAMI
・プレイステーション 4/3、Xbox One、Xbox 360、Windows
実は「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」に関して言えば、お仕事の関係でプレイステーション 4が発売される前に、大雪の日曜日に8時間ほどKONAMIさんに缶詰になってクリアしたわけだが、とにかく楽しくて早く発売されないかなぁ……と、心待ちにする日々が辛かったくらいだ。
基本的に「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」のプロローグとなるため、フルサイズのゲームのボリュームに比べれば少ないが、収録されている基地内を隅々まで楽しむことができるため、それでもかなりのボリュームだ。例えばタイムアタックすることもできるし、1人も殺すことなくクリア目指すといった方法もある。ゲーム内の緊張感もすさまじいが、同時にこの世界にいつまででも居たくなる居心地の良さも感じる。自由度の高いこの世界の中で色々可能性を試したくなるのだ。
そして2015年には「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」が登場する予定だ。広大な大地で、どんな戦いが待ち構えているのか? 非常に楽しみなところだ。
□ KONAMIのホームページ
http://www.konami.jp/
□「小島プロダクション」のページ
http://www.konami.jp/kojima_pro/japanese/
□「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」のページ
http://www.konami.jp/mgs5/gz
■「零 ~濡鴉ノ巫女~」
・任天堂(コーエーテクモゲームス)
・Wii U
純和風の薄暗い雰囲気とはかなげな少女達、というテッパンでありながらなかなか日の目を見ないジャンルにあって、王道中の王道といえる内容の本作。霊を写真で撮影することで怨霊を攻撃するという基本は変わらないが、Wii U GamePadという新しいデバイスとの親和性は高い。
また、倒した怨霊の過去を見られる「看取り」といったやりこみ要素もあるわけだが、こういった亡くなった人の過去を見ることができるというのは、様々なドラマを楽しめるという点では嬉しい機能だった。
今作では「濡れる」ことがキーワードになっており、屋外を歩き回ることから逃げられない恐怖なども加わっている。ホラーゲームだけにフィールド内を迷うのは嫌かもしれないが、心霊スポットを巡るように、隅々まで見て回ることをオススメしたい。
□ 任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□ 「零 ~濡鴉ノ巫女~」のページ
http://www.nintendo.co.jp/wiiu/al5j/
■「MONUMENT VALLEY」
・USTWO GAMES
・Android/iOS/Kindle fire用
今年のスマートフォン用ゲーム市場においてひとつの象徴的なゲームになったとも言える。抽象的なストーリーと美しいグラフィックス、そしてパズルといえば「MYST」から続く、ひとつの潮流とも言えるが、より洗練され、世界観とパズルがより密接に融合している印象だ。
エッシャーのだまし絵をパズルにしたかのようなゲーム性は「無限回廊」とは微妙に違っており、ありそうでなかった分野。難易度も低く、誰もがプレイできるし、最後までたどり着くことができるだろう。ゲーマー的には若干物足りないくらいの難易度だが、その世界観とグラフィックス、音楽は圧倒的だ。ゲーム内にスクリーンショットの写真撮影機能が用意されており、スクリーンショットをみんなにシェアすることができる。美しいグラフィックスを配信してみんなに自慢することもできる。
年末には待望の追加コンテンツ「FORGOTTEN SHORES」が追加配信されたほか、期間限定で「IDA'S(RED) DREAM」も配信されていた。これらも独特の世界観が構築されているので、ぜひ一緒に楽しんでいただきたい。
□ USTWO GAMESのページ
http://ustwo.com/
□ 「MONUMENT VALLEY」のページ
http://www.monumentvalleygame.com/
【中村聖司】
●自己紹介
-- 全ジャンル広く浅く、ときおり深く、がモットーの中村です。今年は次世代機が出て最初の年ということもあり、旧世代機タイトルのリマスターや、トライアル的にリリースした新規IPが多く、満を持してリリースした大作というのはまだ少なかったように思います。来年は「The Order 1886」に、「Halo 5 Guardians」、「Quantum Break」、「Dying Light」、「EVOLVE」等々、超弩級のタイトルが次々にリリースされるので楽しみです。
■「The Last of US」
・ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア/Naughty Dog
・プレイステーション 4/3
ゲームは、「ストーリーテリングの技法の1つ」というスタンスを取る筆者としては、今年に限らずゲーム史上最高ランクに位置するアクションアドベンチャー。正確には2013年のゲームだが、今年PS4のキラータイトルのひとつとして改めてPS4版がリリースされたこともあり、再度推しておきたい。
ポストアポカリプス系サバイバルゲームの分野では古典の位置付けにある「Fallout 3」をも凌ぐ圧倒的なアドベンチャー(冒険)感、劇的な展開で主要キャラクターがどんどん入れ替わるドラマチックなシナリオ、ヒロインの心情を映し出すかのような繊細な四季の移り変わり。そしてなんといっても素晴らしいのが、主人公のジョエルとエリーのキャラクター描写。配達人と配達物という無機的な人間関係から始まり、幾度も死線をくぐり抜けるうちに、太い絆で結ばれていく。徐々に「US(我々)」の意味が変わってくる濃密なストーリーラインは賛否両論ありそうだが、個人的には大好きで、クリア後に心に深い余韻を残してくれるという点では、個人的に2011年の「L.A.ノワール」(Rockstar Games)以来の傑作。
これからプレイする人へのアドバイスとしては、基本的に「ノーマル」の難易度の設定が、ゲーム特有のギミックをマスターしていることが前提のチューニングになっているので、敵であるインフェクテッド(感染者)の上位種に繰り返し噛み殺されるような場合は、スニークアクションや、ダッシュや向き反転といったゲーム特有のギミックをしっかり習得するか、それがどうしても面倒くさいという場合は素直に難易度を下げるかすべき。でないと、ゲーム中盤で詰まってしまう。このゲームはとにかくクリアまで遊ばないとプレイする意味がまったくない。あとは日本語音声もいいが、英語音声も素晴らしい。コレクタブルの改修も含めてやはり2周したいところ。
□ プレイステーションのホームページ
http://www.jp.playstation.com/
□ 「The Last of Us Remastered」のページ
http://www.jp.playstation.com/scej/title/thelastofus/
■「Forza Horizon 2」
・Microsoft Studios/Turn 10 Studios
・Xbox One
Xboxフランチャイズのフラッグシップとして「Halo」と共に常に高いハードルを設定し、その都度乗り越えてきている「Forza Motorsport」シリーズのスピンオフタイトル。「Forza Horizon 2」は、初のXbox One向けタイトルである「Forza Motorsport 5」のエンジンをベースに、南仏をモチーフにしたオープンワールドの世界で再設計したレースゲーム。
「Forza Motorsport」シリーズが、最先端のビジュアルアーツとストイックなレーシングを追求した作品だとするなら、「Forza Horizon 2」はそのピュアな哲学を活かしながら、ゲーム性、遊びの要素にこだわった娯楽作品。どちらが好きかは、レースゲームに何を求めるか次第だが、筆者は「Forza Horizon」シリーズのほうが好み。理由は最初の走り出しから200%楽しいオープンワールド要素と、仲間でゲームならではのハチャメチャっぷりでワイワイ楽しめるカーコミュニティ要素、お気に入りの車によるドライブ、ラジオサウンド、チューニングといったカーカルチャー要素などなど、クルマを走らせる楽しさが存分に味わえるから。オープンワールドレースの金字塔である初代「TESTDRIVE」の興奮が蘇ってきた。
「Forza Horizon 2」に限って言えば、「Forza 5」で不満のひとつだった車種の少なさがやや解消されたことと、昼夜、天候の要素がいち早く実装されているところも◎。先日、初のエキスパンションとなる「Storm Island」がリリースされ、フィールドの追加という新展開を見せてくれたことも嬉しい。定例のカーパックの追加も続くと言うことで、来年も引き続き楽しませてくれそうだ。
□ Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/ja-jp/
□ 「Forza Horizon 2」のページ
http://www.xbox.com/ja-JP/games/forza-horizon-2
■「チェインクロニクル~絆の新大陸~」
・セガ/セガネットワークス
・iOS/Android
セガネットワークスのスマートフォン向けチェインシナリオRPG「チェインクロニクル」の第2部。こちらも2013年リリースのタイトルだが、2014年に大型アップデート「絆の新大陸」が入って、ゲームとしてさらに進化し、おもしろさに磨きが掛かった。
もともとラインディフェンスの発展系として、アクション性、リアルタイム性に優れたバトルシステムを採用していたが、第1章まではそれをどう遊ばせるか、遊びのバリエーションを作るか、育てたキャラクターをどう活かすかといた部分が発展途上だった。具体的に言うと、本編(第1部)をクリアしてしまうと、魔神イベントやコラボイベントがないと、もうやることがないという側面があった。
「絆の新大陸」からは、日々の目標になって報酬も美味しい「ミッションシステム」や、レアリティの低いキャラクターが輝く「パーティコスト制限戦」、戦い方に工夫が迫られる「職業縛り戦」、あまりに当たらないとイライラするんだけど、基本的には楽しい「カジノ」のタイムアタック、育てきったキャラクターを有効活用してパーティー編成の試行錯誤が楽しい「絆アビリティ」などなど、「チェインクロニクル2」と呼んでも過言ではないほどに全方位的な進化を遂げている。
この特別企画を手がけたことが縁でハマりはじめて、今や立派なチェンクラー。企画担当者として1番嬉しかったのは、1部ではあれだけ弱かった主人公が第2部で強くなり、そしてカッコ良くなり、コスト0のおかげで「パーティーコスト制限戦」や「絆アビリティ」といったコスト制限があるコンテンツで大活躍してくれること。これからも機内以外の世界中で、空き時間を見つけては楽しんでいると思います。
□ セガネットワークスのホームページ
http://sega-net.com/
□ 「チェインクロニクル」のページ
http://chronicle.sega-net.com/
【安田俊亮】
●自己紹介
-- GAME Watchのモバイル担当。iPhone 6 Plusはゲームをするには優秀なので気に入っている今日このごろ。最近はシリアスなゲームが多いので、もっとバカバカしくて笑えるゲームが増えればいいのにと思っている。現在は「ボンバーマン」の操作性改善 or iOSコントローラー対応を待機中。
■「大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS/Wii U」
・任天堂
・Wii U/ニンテンドー3DS
お正月に遊ぶなら「スマブラ」しかない! 3DS版とWii U版が同時発売ならWii U版だけ購入かなと思っていたが、3DS版先行発売というニクイ販売戦略によって結局両方買うことになってしまったのは筆者だけではないはず。HORI製の「スマブラ」用コントローラーも追加購入して環境はバッチリ!
厳密にやり込めばやり込むほど格闘ゲームのセンスが問われるのでカジュアルに遊ぶことが難しくなっていくが、猛者ばっかりのオンライン対戦でたまに勝てた時の爽快感が堪らず、ついつい参戦ボタンを押してしまう。
またカービィ、ピカチュウ、むらびと辺りのかわいいキャラクターは動かしているだけでも実に癒やされるものがあって、オールスターの“キャラゲー”としても満足度は高い。それと、カービィはやはり桜井さんに作らせないとダメだなと思いました。
また特にWii U版を持っているならば、「amiibo」を使う遊びをオススメしたい。amiiboで生まれるフィギュアプレイヤー(FP)は勝手に成長して、2~3時間もFPと戦っているだけであっという間に超強力プレーヤーになる。スパーリング相手としても最適なので、お気に入りのキャラクターを1~2体ほど購入しておくだけで、amiibo独自の遊び方が生まれてくる。コレクション性も高いので、ぜひチェックしていただきたい。
□ 任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□ 「大乱闘スマッシュブラザーズ for ニンテンドー3DS/Wii U」のページ
http://www.smashbros.com/jp/
■「ソリティ馬」
・ゲームフリーク
・Android/iOS
元は2013年に発売された3DS用のタイトルだが、11月末に配信されたスマホ版が他のスマホゲームを凌駕するほど良い出来だったのが「ソリティ馬」だ。
「競馬とソリティアを足したゲームだよ」と言われても最初は全く意味不明なのだが、プレイしていく内に、“競走馬の駆け引き”という複雑な内容をカジュアルなカードゲームに置き換えたユニークなゲームであることがわかってくる。
ソリティアという道具を使うことで、奥深いがおっさん臭い「競馬」のイメージを一新させているし、ゲームフリークらしいかわいらしいイラストも相まってこれが実に親しみやすい。馬の成長要素も細かくできていて、コンソールゲーム開発企業らしい気配りの効いたゲーム設計が光る1作だ。
□ □ゲームフリークのホームページ
http://www.gamefreak.co.jp/
□「ソリティ馬」のページ
http://www.solitiba.jp
■「爆笑パズル・ルーブさんのおかしな発明」
・Unity Games Japan
・Android/iOS
今年のモバイルゲームのベスト候補には、エッシャー的世界のパズルアドベンチャー「Monument Valley」が入ってくることが予想されるので、ここではあえてベストに入らなさそうな変なパズルゲーム「爆笑パズル・ルーブさんのおかしな発明」を取り上げる。
「爆笑パズル」というネーミングで自らハードルを上げているのがすでに滑稽だが、簡単に言うと「ピタゴラ装置」をとことんナンセンスにしたパズルである。提示されたアイテムを組み合わせて“装置”を完成させるという内容で、「オレンジジュースを作る装置」ではギロチンを使ったり、ダイバーが嫌いなタコを使ったり、無駄かつバカバカしい連鎖によって独特の装置が完成する。
そもそもが変な理屈で動く装置であるため、装置の一部を見せられても全くどんな動きになるか予想がつかず、「靴」、「プルーン」、「草刈り鎌」などのアイテムが並ぶステージ初見のアホらしさは他に類を見ない。装置でないものが装置になっているので、パズルとしてはむしろ難易度が高いという、そのバランスも含めて笑いがこみ上げてくるのでオススメだ。
□Unity Games Japanのホームページ
http://www.unity-games.jp/
□「爆笑パズル・ルーブさんのおかしな発明」のページ
http://www.unity-games.jp/games/rube-works/
【勝田哲也】
●自己紹介
-- 編集部勝田です。個人的にですが、身の回りの「据え置きゲームから距離を置いてしまった友人」が歯がゆい1年でしたね。PS4、Xbox Oneがもたらすグラフィックスの実在感、ハイパワーなマシンだから表現できる多彩な要素……単純な見た目とは“次元”が異なる世界の表現って、もっともっと「ゲーム好き」な人たちに届いて欲しいと思います。来年も引き続き取り組んでいきたいテーマです。今回は“年末タイトル”にあえて絞ってみました。
■「シャドウ・オブ・モルドール」
・ワーナーエンタテイメントジャパン
・プレイステーション 4/Xbox One
年末目玉の、「ロード オブ ザ リング(指輪物語)」や「ホビット」の世界“中つ国”を舞台としたアクションゲーム。映画やトールキンの小説が好きな人にも遊んでもらいたいタイトルだが、このゲームは「新しいゲームに触れるのが好きなゲームファン」にこそ触れて欲しい、斬新なタイトルだ。
敵はオークの大軍団。オークの社会は強さを求め、平気で仲間を足蹴にし、自らの強さを常に主張しなければ負けてしまう弱肉強食な世界だ。プレーヤーはオーク達のこの習性を利用し、内部対立をあおり立て、さらには自分の息のかかった“裏切り者”に権力を与え、支援することで軍団内部に配下を増やしていく。ぞくぞくするような新しい楽しさをもたらす「ネメシスシステム」に注目して欲しい。このネメシスシステムは、今後歴史上の権力闘争や、現在の政争、革命やテロ組織、さらには宗教戦争など、様々な権力の戦いを描写するゲームに取り入れられそうな予感がする。
もちろん、どろどろした戦いだけでなく、アクションの爽快感もすごい。大多数の敵をどう攪乱し戦うか、ステルスあり、狙撃あり、正面からのチャンバラもアリだ。さらには洗脳システムまで組み込む要素たっぷりの戦闘アクションも超楽しい。慣れるまでは難易度が高く感じるかもしれないが、ゲーム史に残る魅力と斬新さ、そして爽快感を持つ作品だと思う。
□ ワーナーエンタテイメントジャパンのホームページ
http://www.warnerbros.co.jp/
□「シャドウ・オブ・モルドール」のページ
http://wwws.warnerbros.co.jp/game/shadowofmordor/
■「グランド・セフト・オート V」
・Rockstar Games
・プレイステーション 4/3、Xbox One、Xbox 360
PS4/Xbox One版「グランド・セフト・オート V(以下、「GTA V」)」は単なる“リマスター”ではない。世界の描写そのものが違うのだ。視界の遙か先まで広がる景色では、車や人が歩いているのがわかる。自然の表現は格段に美しくなり、雨が降れば世界全てが濡れ、植物の種類は多彩になり、野山に入れば様々な野生動物と出会う。
世界そのもののリアリティが大きく増し、PS3/Xbox 360版をプレイした人こそ驚きが大きいだろう。また、自分が持っている新マシンがどれほどの性能を持っているのか、この次世代機版「GTA V」で実感できる。次世代機が生む“世界の実在感”を現時点で最も実感できるゲームといっても過言ではないと思う。今作で初めて導入した「FPS視点」もぜひ試して欲しい。
そしてやっぱり、今作の3人の主人公マイケル、フランクリン、トレバーがいいのだ。「GTA V」は主役3人も含めて全ての人間が“クソ野郎”というすばらしいゲームだが、根底には「人間が信じるものとは何か?」といった熱いテーマがある。どんな映画やドラマにも比肩しうるすばらしい人間描写と、そして批判精神、シニカルさにあふれている。
初めてプレイする人には文句なしにオススメだし、PS3/Xbox 360版をプレイした人にも自信を持ってオススメできる。1プレイが長いゲームなだけに、忘れていることもあり、気づかされる事も多い。そして誰もが思うのだ。「やっぱり『GTA V』は名作だ」と。
□ Rockstar Gamesのホームページ
http://www.rockstargames.com/
□「グランド・セフト・オートV」のページ
http://www.rockstargames.com/V/ja_jp
■「サイコブレイク」
・ベセスダ・ソフトワークス
・プレイステーション 4/3、Xbox One、Xbox 360
発売前はあれだけ騒がれていたのに、最近語る人が少ない「サイコブレイク」。筆者はこの現状に不満がある。「サイコブレイク」は面白いし、好きな人はとことん楽しんでいるタイトルなはずだ。もっともっとこのゲームの“サイコ”なところをアピールする人たちがいて欲しい。
確かに筆者も正直ストーリーには不満があるし、他のゲームと比べてインターフェイスは批判を受ける部分はあると思う。しかしそれはこのゲームの“本質”とは関係ないんじゃないか? 肌に雑巾を貼り付けられたようなぞっとする嫌悪感、仕組まれたように(仕組んでいるんだけれども)生死の境目を常にさまようゲームバランス、それを力業でねじ伏せ先に進む勝利感……。
昔のゲームの理不尽さと実は全く異なる“丁寧な絶体絶命”が本作にはある。「サイコブレイク」のゲームバランスは、日本のゲームが目指してきた1つの到達点だと思うのだ。時には開発者を憎み、呪い、罵声を浴びせながら、それでもあきらめなかったプレーヤーがこじ開ける次のステージへの扉。この開発者からの「無茶な挑戦」を乗り越えたプレーヤー、さらに極限へ進んでいこうとするプレーヤーは、もっともっと賞賛されるべきだ。「ゲーム」ってこういう楽しみ方もアリだろう?
□ベセスダ・ソフトワークスのホームページ
http://bethsoft.com/ja
□「サイコブレイク」のホームページ
http://bethsoft.com/ja/games/psychobreak