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【年末特別企画】ワタシ、今年はコレ遊びました!

ライター陣のオススメ!

ライター陣のオススメ!

【石井聡】

●自己紹介

-- どうも。普段からMMORPGばかり遊んでいるダメ人間の石井です。そんな我々が、普段以上にダメになる長期休暇のシーズンです。“ネトゲーマー”たるもの、年越しはゲーム内でみんなで「あけおめ」コールが恒例です。またこれが楽しい。異世界での年越しは1度経験するとやみつきになりますね。

 そんな小生に、年末年始のオススメゲームを3本紹介しろというオーダーが来たわけですが、やはりここはMMORPGでしょうということで、今が旬のタイトルを和洋取りそろえてみました。

 どうもMMORPGというと、果てしない時間がかかり、人生を捧げないと勝ち組になれないというイメージがあるかもしれませんが、最近のゲームはむしろ短時間お手軽プレイを売りにしているものが増えています。お父さんが使っているノートPCで十分動きますし、家庭用ゲーム機で遊べるタイトルも増えてきました。この機会に皆さんも、ご一緒にゲーム内で「あけおめ!」しませんか?

■「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」

・スクウェア・エニックス
・プレイステーション 4/3、Windows

 現在日本で1番勢いがあるMMORPGといえばやはりこれだろう。春には初めての拡張パック「蒼天のイシュガルド」を控え、現在は「新生エオルゼア」編のクライマックスに向けて盛り上がっている最中だ。

 世の中にはオンラインゲームの「FF」はシリーズにカウントしないと思っている人もいるようだが、ラムウやシヴァ、リヴァイアサンが出て、オーディンが「斬鉄剣」を使い、ケアルで回復してチョコボで移動するこのゲームはやっぱり「FF」なのだ。

 海外産のMMORPGを数多くプレイしていると、翻訳が残念な作品に出会うことが多い。その点、国産なら微妙なニュアンスまで読み取れる。海外産が圧倒的にに多いMMORPGの世界では、実はこれは結構重要だ。「FF」には開発者の遊びやちょっとした笑いもたくさん詰まっているが、そこに共感してくすっとできるのは日本語で開発されているからこそなのだ。

 現在は猫耳のミコッテ族と小柄なララフェルが圧倒的な人気を誇っているが、先日発表された新種族「アウラ」のクール系ドラゴン角少女が新勢力として台頭するのは間違いない。カットシーンや多数の強敵などゲーム的にも見どころはたくさんあるのだが、なによりもやはり、見ても見ても見飽きることがないキャラクターは世界ナンバーワンクオリティと断言してもいいだろう。12月24日からはいよいよPS3とPS4でも14日間無料のトライアル版ダウンロードが始まる。とりあえず気軽にララフェルの“あざとい可愛さ”を見に来てはどうだろうか。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.jp.square-enix.com/
□「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のページ
http://jp.finalfantasyxiv.com/pr/

■「ブレイドアンドソウル」

・エヌシージャパン
・Windows

 アクションとファッションとアジアンテイストが大好きなら「ブレイドアンドソウル」はどうだろう。その第1の魅力は人気のイラストレーター、キム・ヒョンテ氏がデザインと造形を手掛けたキャラクターだ。獣耳がついたリン族のキャワいさ、女性のみの種族であるクン属の繊細さ、マッチョで爆乳迫力満点のゴン族など、どの種族も日本人の感性にザクザク刺さってくる。キャラメイクはスライダでパーツごとに細かい調整が可能なので、世界で唯一パーフェクトに自分好みなキャラを作ることができる。

 本作はスピーディでかっこいいアクションが目白押しで、いかにも操作の敷居が高そうに見えるが、実はとてもシンプルだ。コンボはマウスの左クリックをカチカチ押すだけ。アクションスロットのアイコンは状況に応じて自動的に切り替わるので、簡単に状況に応じた技を繰り出すことができる。かといって単調なわけではない。ヒーラーがいない本作では、回復よりも攻撃を受けないことが重要だ。うまく敵の攻撃をかわしたり、受け流してカウンターを打ち込めば、パーティ用のボスキャラと1人で戦うこともできる。飛翔し、水面や垂直の壁を疾走する自由度抜群の高速移動も楽しい。

 本作は月額課金のゲームだが、レベル15までは無料で遊ぶことができる。除夜の鐘を聞きながら、アジアンファンタジーの世界で繰り広げられるドラマチックな復讐劇を楽しんではどうだろう。

□エヌシージャパンのホームページ
http://www.ncsoft.jp/
□「ブレイドアンドソウル」のページ
http://www.ncsoft.jp/bns/

■「World of Warcraft ~Warlords of Draenor~」

・Blizzard Entertainment
・Windows

 「World of Warcraft(WoW)」といえば今年サービス開始から10周年を迎えた業界デファクトスタンダード的なMMORPGだ。一時は全世界に1,200万人ものプレーヤーを擁していたが、近年はさすがに600万代までプレーヤー数を減らしていた。だが、11月13日に実装された「Warlords of Draenor」で再びプレーヤー数を1,000万人台まで戻したというのだから驚きだ。

 新拡張パックでは、キャラクターのグラフィックスがいかにもポリゴンポリゴンしていたものが一新され、より緻密で温かみのある雰囲気になった。レベルキャップが90から100に引き上げられたが、パッケージにレベル90からスタートできるブースターが付いているので、3桁のレベルを見てもクラクラする必要はない。もちろん普通に既存エリアでレベル1から始めることもできる。

 ただでさえコンテンツ量が多いことで知られる「WoW」だが、10年間に蓄積された膨大なクエスト、ダンジョン、さまざまな成長システム、大量のエリアなど他のゲームでは決して真似のできない広大な世界がゲームの中に広がっている。町中を含めたほぼすべてのエリアをフライングマウントで自由に飛翔できるのもすごい。

 英語なのがネックだが、ついでに英語教室代も払うと思えばむしろお得ではないか? MMOは冒険だという人は、まずはレベル20までの無料体験版で遊んでみて欲しい!

□Blizzard Entertainmentのホームページ
http://us.blizzard.com/en-us/
□「World of Warcraft」のページ
http://us.battle.net/wow/en/

【池紀彦】

●自己紹介

--「GTA Online」の連載「急がば奪え! 」を執筆しているライターの池です。2014年は「GTA V」のPS4版発売ということで一念発起してPS4を購入し、早速プレイしまくりです。とは言え現在は据え置き機より、スマートフォンのゲームが多くなりました。しかし、スマホは常に持ち歩くため、ヒマさえあれば画面をぺちぺちとタップしているので、結果的にゲームをしている時間は以前より増えているという皮肉な話。そんなわけで自分が今年特に楽しんだゲームを紹介します。

■「Grand Theft Auto V」

・Rockstar Games/テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
・プレイステーション 4/3、Xbox One、Windows

 「Grand Theft Auto V」は2013年にPS3/Xbox 360向けに発売したタイトルだが、次世代機向けに12月11日に発売された。「次世代機で『GTA V』が出る!」という話を聞いたとき、正直、リメイクじゃなくて新作出してくれよと思った。シリーズファンの私は、Xbox 360版をすでにプレイしていたので、同じゲームが出てもなあ、と思ったのだ。

 しかし、実際にプレイすることでRockstarのやりたいことがよくわかった。以前の「GTA V」のグラフィックスも素晴らしかったが、今回のPS4版ははるかに凌駕している。そして比較した時にこそ次世代機の性能の向上がよくわかる。本当に、PS4版「GTA V」のグラフィックスには賞賛を禁じえない。雨などの気候変動時の描写、被写界深度の処理、「箱庭」としての感触と、臨場感が増したことでのわくわくする気持ち……。「次世代機の表現力やっぱすげー」と思った。

 そして「GTA Online」もPS4版では大幅に強化されているのも注目だ。同時接続可能なユーザー数を従来の15人から一気に倍の30人にしたので、街中で他のプレーヤーとすれ違う機会が格段に増えた。進化した次世代の箱庭ゲームの真髄を楽しみたい人はPS4と「GTA V」をセットで購入していきなりデビューってのも大アリだ。連載「急がば奪え」では「GTA Online」をふんだんに楽しめるようになっているのでこちらもぜひ読んで欲しい!

□テイクツー・インタラクティブ・ジャパンのホームページ
http://take2games.jp/
□「グランド・セフト・オートV」のページ
http://www.rockstargames.com/V/ja_jp

■「乖離性ミリオン・アーサー」

・スクウェア・エニックス
・Android/iOS/Kindle

 11月19日にスマートフォン向けに配信を開始したキャラクターコマンドRPG。クールなイケメン戦士キャラからかわいい系の魔法使いキャラまで、多種多様なキャラクターを次々と集めて、その中から10人を使ってデッキを構築して戦っていく。見た目はファンタジーカードバトル系で、シンプルで親しみやすいデザインだが、キャラクターモデルは3Dで、ボスバトルなどでは3Dアニメーションも入ってとても派手でカッコイイ。

 このゲームの特筆すべきポイントは「声とBGM」! 派手なシーンから、キャラクターを愛でるメニュー画面まで本当に色々喋るし、かわいいキャラの声はもうとろける。そしてゲームを彩るBGMが気分をすごく盛り上げてくれる。本作のBGMはとても心地よい。その理由の1つが、伊藤賢治氏が加わっているところだ。伊藤氏と言えばマイベストゲーム音楽の1つ、「Romancing・SaGa」シリーズの人ですよ!

 絶対サントラ出たら買おうと調べたら、2015年1月に発売になるじゃないか! しかもゲーム内で使えるキャラクターのシリアルコードが同梱。こんなうれしいオマケまで付くなんて感無量。即座にCDを予約しましたわ。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.jp.square-enix.com/
□「乖離性ミリオン・アーサー」の公式ホームページ
http://portal.million-arthurs.com/kairi/?_ga=1.62182764.1712857212.1419335643

■「FINAL FANTASY Record Keeper」

・スクウェア・エニックス
・Android/iOS/Kindle

 こちらもスクウェア・エニックスのタイトル。「FINAL FANTASY Record Keeper」は歴代「FINAL FANTASY」シリーズのキャラクターが総出演する、いわば「スーパーFF大戦」のようなイメージのスマホ向けタイトル。ステージを進めていくと、次々と歴代FFシリーズのキャラクターたちがどんどん仲間になっていく。

 歴代タイトルの有名な戦闘シーンをピックアップし、その戦闘シーンのみがステージとして再構成されており、例えば「FINAL FANTASY IV」のミストドラゴンのように「霧になっている間は攻撃しても無効になる」など当時を思い出させる仕掛けがきちんと再現されているので、当時を思い出して懐かしい気分に浸れる。ファミコンやスーパーファミコン時代にシリーズを楽しんだユーザーをターゲットにしている感触だ。

 本作にはこの手のゲームとしては珍しい点が1つある。それは各シリーズのキャラクターの入手が常にイベントステージや通常のステージをクリアして手に入れていくようになっており、キャラクターを入手するためのガチャが存在しないという点だ。ガチャで入手できるのは武器と防具のみだ。レア度の高い武器はほとんどがガチャ限定だが、ガチャを回すための「クリスタル」は比較的入手しやすいので、お金をかけずにプレイしやすい作りになっている。お手軽に「FINAL FANTASY」シリーズを振り返るのに、本作は最適な1本と言えるだろう。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.jp.square-enix.com/
□「FINAL FANTASY Record Keeper」の公式ホームページ
http://ffrk.jp/

【佐藤カフジ】

●自己紹介

-- ハードコアでヘビーで、プレーヤーに挑戦状を叩きつけるようなゲームが大好き。20年来のPCゲーム歴はFPS「DOOM」に始まり、「Quake」、「Ultima Online」、「World War II Online」とドンドンニッチな方向へ進んでいったものの、Steam等のデジタル流通サービスで和洋問わずいろんなカテゴリーのゲームが手軽に遊べる時代になったおかげで最近は王道系の作品も数多く遊んでいる。

 得意ジャンルはFPSのほかレース、フライトシムなど「自分視点でキャラを操縦するもの全般」。ハードコアな内容であればあるほど良い。オープンワールドRPGも好きだが、サブクエストをひとつ残らず片付けないと気がすまない病気にかかっているため、プレイするタイトルは意図的に絞っている。2006ワールドカップ以来サッカーゲームにもハマり続けており、近年は「FIFA」のクラブマッチが日課と化している。

 その他、Steamでインディーゲームを消化したり、「Oculus Rift DK2」を使ってVRゲームの動向をチェックしたり、「Asseto Corsa」でラップタイムを削っていく練習など。時間がいくらあっても足りない。いつ仕事してんだというくらいのゲーム漬け生活で、編集部の皆さんにはいつも大変ご迷惑をおかけしております。ごめんなさい。

■「This War of Mine」

・11 bit studios
・Windows

 個人的に、今年いちばん印象深かったのがこの作品。舞台は戦争の最前線となった街、その中に取り残された普通の市民たちが主人公。廃墟と化した建物をシェルター代わりに、戦火を避けつつたくましく生き抜いていくというゲームである。収集やクラフトを通じて飢えや寒さや物理的な脅威をしのいでいくサバイバル系ゲームは最近数多いが、本作が素晴らしいのは、プレイの対象となる生存者たちが単なる操り人形ではなく、それぞれにひとりの“人間”として独自のパーソナリティを持っていることだ。

 たとえやむを得ない事情があったとしても、殺人や盗みを行なえば良心的なキャラクターたちは思い悩んで心を病み、最悪の状態となれば仲間を裏切ったり、自殺に至ることもある。もちろん病気や怪我も、手を打たなければジワジワと生存者たちの命を蝕んでいく。そんな等身大のキャラクターたちがシェルター代わりの廃墟に集まり、日々のサバイバルを通じて様々なヒューマンドラマを展開していく。いわば戦時下版「シムズ」だ。

 本作の色んな意味で“明日をも知れない生活”は、常に思いもよらない展開、結末を迎える可能性を大いにはらんでいて、スリルと意外性、リプレイ性も高い。そして何より、極限状況に置かれたキャラクターたちが否応なく作り出していく悲喜こもごものドラマに心を揺さぶられる。彼らの運命を握っているつもりのプレーヤーこそ、彼らに運命を翻弄されているのだ。

□11 bit studiosのホームページ
http://www.11bitstudios.com/
□「This War of Mine」のページ
http://www.11bitstudios.com/games/16/this-war-of-mine

■「Dragon Age: Inquisition」

・Electronic Arts
・プレイステーション 3/4、Xbox One、Xbox 360

 2014年のGOTY(Game of the Year)筆頭にも挙げられている鉄板の超大作アクションRPGだが、メジャー系タイトルを厳しい目で見がちな筆者もこれには度肝を抜かれてしまった。シナリオと遊びの内容において、目眩を覚えるような大ボリュームと質の高さがきちんと両立しているというのが本作の最も重要なポイントだ。

 2度もクリアして思うに、特に印象に残ったのは魅力的なキャラクターたち。審問会の仲間となる十数名ひとりひとりのパーソナリティが会話や大量の関連クエストを通じてしっかりと描写されていて、プレーヤーの選択次第で好かれても嫌われても、しっかりと記憶に残るような体験ができる。別の世界に友人を持つような感覚だ。ここは本当にBIOWAREの思惑通りかな。

 まあ、これだけ大きな作品であるだけに難点も多い。たとえば序盤の流れには唐突感がありすぎて中盤まで作品に入り込みにくいとか、大量のサブクエストの形でいろんな遊びが雑多に混ざっているせいで、きちんとゲームシステムを理解するまでは面倒なやらされ感が強いとか、全体的に不親切なところ。あと、ドラゴンはもっとメインシナリオに絡めるべきだったかな。ドラゴンとの戦闘は攻略にやりがいがあってとてもおもしろいのに、メインシナリオ中には最大2回しかその機会がないのだ。もったいない。

□Electronic Artsのホームページ
http://www.ea.com/
□「Dragon Age: Inquisition」のページ
http://www.dragonage.com/#!/ja_JP/home

■「War Thunder」

・Gaijin Entertainment
・Windows

 本作は2012年末からMMOフライトコンバットシムとしてオープンβテストを続けてきたオンラインゲームだが、今年5月には戦車で戦える陸軍要素が稼働を開始、北米ではPS4版もスタートするなど大きな進化を遂げた。2015年には海軍要素もプレイアブルになる計画で、実現すれば陸海空を揃えるMMOミリタリーコンバットシムとして唯一無二の存在になる。

 本作の素晴らしさは、本来はニッチなジャンルであるミリタリーコンバットシムを無料で、遊びやすい形でユーザーに提供しているところ。特に開発元のGaijin Entertainmentがかつて手がけたフライトコンバットシム「蒼の英雄」ゆずりの空軍要素は、シューティングゲーム並に手軽に遊べるアーケードモードから、完全シム仕様のリアルモードまでしっかり実装されており、近年絶滅寸前だったフライトシマーたちの希望の星だ。戦車要素も操作はシンプルにまとめつつ、シム系の緻密なダメージモデルを実装しており、不運なキングタイガー戦車がたった1発の貫通弾で爆発炎上するさまを目撃できる。

 極めつけは陸・空の連動要素。地べたで戦車が戦っているところに上空から爆弾の雨を降らせることも可能。しかも誤魔化し無しのフルリアルスケールだ。これで来年、海軍が実装されたら、硫黄島マップやミッドウェイマップ(空戦用として既に存在する)でどんな遊びができてしまうのだろうか。期待感の大きさからベスト3の1本に挙げさせて頂いた。

□Gaijin Entertainmentのページ
https://gaijin.ru/en/
□「War Thunder」のページ
http://warthunder.com/

【豊臣和孝】

●自己紹介

-- フリーライターの豊臣和孝です。業界的には上から数えたほうが圧倒的に早い年齢で、ビデオゲームがこの世に存在しなかった時代からのゲーム好き。雑食で何でも楽しんでますが、性向としては“濃い”あるいは“全般的にアレでも1点強いフックがある”作品に強く惹かれます。

■「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」

・スクウェア・エニックス
・Wii/Wii U/Windows

 今年3DS版がリリースされたこともあるし、何より自分が今年……というか2012年8月の発売以来、周囲に「(生活的な意味も含め)大丈夫?」といわれるくらい遊び続けているタイトルにつき、これをイチオシせずにはいられない!

 本シリーズに関してはいまさら説明不要とは思いますが、オンライン版をざっくり説明するなら、プレーヤーが「ドラクエ」世界の住人となり、オンラインの世界を冒険するというもの。Wii、Wii U、Windows、dゲーム、3DSと幅広いプラットフォームへの対応も特徴のひとつ。ちなみに筆者は、GamePadで寝転がりながら遊べるWii U版でプレイ中。

 一般的なMMOはヘヴィなプレイスタイルに収束していく傾向にありますが、本作は導入部の敷居の低さ、さらには「今からプレイしても先行プレーヤーに追いつける」新規層への配慮がポイント。MMOとしては珍しくない施策ですが“中身と質”がケタ違い。メジャー性にあぐらをかかない真摯な開発姿勢が奏功し、約2年強が経過した今も「アストルティア」のにぎわいは増す一方。興味がある人はPC体験版、あるいはアップグレード特典がついた「ドラゴンクエストX スターティングガイド」を強くオススメします。

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.jp.square-enix.com/
□「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」のページ
http://www.dqx.jp/

■「セガ3D復刻アーカイブス」

・セガ
・3DS

 弊誌では、毎回“超濃い”インタビューでおなじみ。「3D スペースハリアー」、「3D アウトラン」、「3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ」「3D ベア・ナックル 怒りの鉄拳」、「3D エコー・ザ・ドルフィン」、「3D ザ・スーパー忍II」、さらにはオマケとしてセガ・マークIII/マスターシステム版「スペースハリアー3D」と「アウトラン3D」を収録。すべて3D裸眼立体視に対応。

 これまでダウンロードタイトルとして展開されてきたが、今回は“パッケージ”でも販売。既にダウンロード版で揃えてしまっている人も少なくなさそうですが、インタビューでも紹介されているとおり「3D スペースハリアー」は完成度がさらに高まったファン必見の仕上がり。ステージセレクトや柔軟なオプション項目など、最後まで遊んでもらうための配慮も「素晴らしい!」の一言。

 オールドファンはもちろん“新規層”にもご注目いただきたい本作。今やプレイステーションやサターンを通り越し、ケータイやスマートフォンからゲームに入った超新世代も少なくないであろう昨今。こうした“ゲームの歴史や文化を代表する名作”は、そうした若い世代にも必ず響くモノがあるのではないかと、末端のじじいゲーマーとしては思ったりするのです。

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「セガ3D復刻アーカイブス」のページ
http://archives.sega.jp/3d/archives/

■「真・三國無双7 with 猛将伝」

・コーエーテクモゲームス
・プレイステーション 4/3、PlayStation Vita、Windows

 厳密にいえば2013年の作品ですが、ここでは2月にリリースされたPS4版をメインにご紹介。PS3とPlayStation Vitaでリリースされた「真・三國無双7」、「真・三國無双7 猛将伝」をワンパッケージ化。「猛将伝」は「呂布」を主人公にした新たな物語や「真・三國無双7」で描かれなかったIFエピソードを多数収録。「将星モード」もパワーアップし、「チャレンジモード」では全国のライバルとランキング争いが楽しめる。

 PS4版は、やはり“グラフィックスの向上”が最大のポイント。当時「今やってるPS3版とそこまで変わらないっしょ」とタカをくくっていた筆者は、取材で実物を目の当たりにして「マジっすか!」と驚愕。男性武将は凛々しさが増し、女性武将はさらなるディティールアップに涎じゅるじゅる、ワラワラ感が増した戦場は終始アドレナリンが出っぱなし状態。以前の記事と繰り返しになりますが、筆者のお気に入り武将「董卓」がかもし出す“怪物感”はシリーズ随一!。これ以上やれんのか? って感じです。

 シリーズ最新作「真・三國無双7 Empires」から入るのもいいですが、個人的には「真・三國無双7 with 猛将伝」をプレイし尽くした後「真・三國無双7 Empires」に移行したほうが、より楽しめるのではないかと。年末年始、ちょっとした合間にスカッと爽快に遊びたい人にもオススメです。

□コーエーテクモゲームスのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「真・三國無双7 with 猛将伝」のページ
https://www.gamecity.ne.jp/smusou7m/

【八橋亜機】

●自己紹介

-- ライターの八橋です。自称プロスチーマーで、AAAゲームからインディータイトルまで幅広く手を出し、Steamのライブラリ数は1,200本を突破。開催中のホリデーセールでも順調にライブラリが増えている。ライブラリ数1,200でも世界的に見るとまだまだといったところなので、目下ライブラリ2,000を目処に今宵もSteamでゲームを漁る。

■「This War of Mine」

・11 bit studios
・Windows

 今年も様々なゲームが発売されましたが、ダントツで印象に残っているのがこのタイトル。敵軍に占領された街の中で、一般市民としてどのようにして生き残るかを表現したサバイバルゲーム。避難所にいる数名の市民を操作し、資源を集め、生活に必要な物を作り、戦争終結まで生き残るのが目的です。

 極限状態の市民の生活が印象的なゲームで、資源を集めに避難所を出て他の建物に行く事ができるのですが、そこには住民や別の避難者が居ることもしばしばあります。物資のために殺して奪い取るのか、盗むのか、諦めるのか……生き残るためには前者2つの選択を取る必要があるでしょう。しかし無抵抗な人を殺すと市民が精神を病んでしまい、最終的に自殺してしまうこともあります。

 また無事に物資を拾って帰ってきても自分の避難所が強盗に襲われ、他の市民が怪我をしてしまうこともあります。薬も包帯も水も食料もない……という状況で、どうやって戦争終結まで生き残っていくか。生き残り方はもちろんですが、その途中で起きるドラマが印象的な作品です。

□11 bit studiosのホームページ
http://www.11bitstudios.com/
□「This War of Mine」のページ
http://www.11bitstudios.com/games/16/this-war-of-mine

■「One Finger Death Punch」

・Silver Dollar Games
・Windows

 続いては打って変わって超ライトなタイトルです。基本操作はマウスの左クリックと右クリック(矢印キーの左と右でも)のみ! 画面の左から右からワラワラと湧いてくる敵をワンキーでバッタバッタとなぎ倒します。

 操作はごくシンプルで難しいことをやっていないのですが、爽快感のある効果音、そしてジャッキー・チェンばりの華麗なカンフーアクションを魅せてくれるゲーム内のキャラクターがあわさってかなりの爽快感があります。

 ワンプレイも短めなので、スキマ時間にちまちまとプレイできるのもポイント。実は編集者とのメッセージのやりとりのスキマにプレイしたりしてました。

□Silver Dollar Gamesのホームページ
http://www.silverdollargames.com/
□「One Finger Death Punch」のページ
http://store.steampowered.com/app/264200/?l=japanese

■「Goat Simulator」

・Coffee Stain Studios
・Windows、Android、iOS

 やっぱりこれは外せないでしょう!ということで「Goat Simulator」です。2014年の奇ゲー、バカゲーラッシュの元祖とも言えるヤギシミュレーターこと「Goat Simulator」。ヤギが町中を暴れまわるという意味不明なゲーム内容、そして開発者がありとあらゆるところに散りばめた小ネタ、そして修正されないままあえて残してあるバグ……すべての要素があわさって、これまでのゲーム史上ない奇跡的なゲームに仕上がっています。

 さらに先日無料DLC「Goat MMO Simulator」がリリース。MMORPGっぽくキャラクターメイクがあったり、クエストがあったりと謎の進化を遂げています。実はオフラインですがチャットも流れていたりと、相変わらず細かいところまで作りこんでいるのも好印象。

 開発者は「このゲームを買うお金でレンガやフラフープを買ったほうが楽しめる」と書いていますが、間違いなく値段以上に笑える、2014年を締めくくるにふさわしい作品と言えるのではないでしょうか。

□Coffee Stain Studiosのホームページ
http://www.coffeestainstudios.com/
□「Goat Simulator」のページ
http://store.steampowered.com/app/265930/

【山村智美】

●自己紹介

-- 年末ですね。年末感を楽しんでますか?風邪は引いてませんか?ご飯ちゃんと食べてますか?うがい手洗い忘れずに……なんか田舎のお母ちゃんみたいになっちゃいましたが。というわけで、山村智美でございます。GAME Watchの編集者と思われがちですが、フリーのライターです。

 GAME Watch誌上でこうして自己紹介をするというのは結構久しぶりなので、あらためて自己紹介を致しますと、ひと昔前には「Pomm」という名前で「ファイナルファンタジー XI」連載などをしていましたが、今は家庭用ゲーム機およびタイトル全般を対象に、レビュー・インタビュー・イベント取材などをしています。今年の仕事は印象深いものが多いですが、なかでもバンダイナムコゲームス原田氏への「サマーレッスン」インタビューは、ぜひご覧頂きたいです。おすすめ。

 さてさて、今年のおすすめタイトルを3本というお話であり、できれば“その人ならではの個性的なチョイス”を、ということなのですが。自分は「面白ければ何でも遊ぶ」といういわゆる雑食なプレーヤーで、今年もたくさんのタイトルを遊びたおしてきただけに、個性的に絞り込むのが困難でした。なのでシンプルに“いろんなタイトルをプレイしまくっている人が選ぶ2014年の3本”を、なぜか物語風にしてお伝えしていきます。

 それでは皆さん良いお年を。良いゲームライフを。

■「ベヨネッタ2」

・任天堂
・Wii U

 数年前のこと。「日本が作る3Dコンボアクションゲームは素晴らしいよ!最高だよ!」と、山村智美はとある海外のゲームメーカー勤務の方に熱弁されていた。彼は特に「デビルメイクライ」シリーズ、「ベヨネッタ」(当時はまだ「1」しかなかったけど、多分「2」も好きだろう)が大好きであり、「あれだけ自由度があり計算されたコンボアクションを作れるのは日本だけだよ!」とも、語っていた。

 それから月日は流れ、2014年9月20日。「そう言われてみるとたしかに“日本のお家芸”的なジャンルなのかもしれないな……」などとその日の事を思いだしながら、山村智美はWii Uを起動し、ニンテンドーeショップから「ベヨネッタ2」を選んで、ダウンロード版購入のボタンを押した。ダウンロードが終わり、「ベヨネッタ2」のプレイが始まっていく。それが今年、幾度も幾度も思い出すようにプレイし続けることになる始まりだったのだ。

 ショートカットになった魔女ベヨネッタが、序盤からとんでもないシチュエーションの連続の中、で天使達とバトルを繰り広げていく。この手の3Dアクションの何が素晴らしいかと言えば、言うまでもないのは「レスポンスの良さ」、「激しさ」、「スピード感」などあるが、1番は「コンボ探求の奥深さと魅力」。敵を跳ね上げ、引き寄せ、工夫次第でいくらでもコンボを繋げていけて、“次第に上手くなっていく喜び”がたっぷりと味わえる。「ベヨネッタ2」では魔力を全開放する「アンブラン・クライマックス」も加わったが、これは発動後にキャンセルすることができ、組み込むとコンボはさらにド派手に。画面エフェクトの激しさは前作を遥かに凌ぐのに、どこか敵の攻撃を避けやすい不思議な調整もされていて遊びやすい。「これはすごい事になってるぞ……」なんて呟きながら、ますますのめり込んでプレイして……あぁ、字数が足りない!とにかく、前作も丸ごとついてるしアクション初心者も安心。ゲームらしさ満点の手触りを求めるなら今年はコレ!

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□「ベヨネッタ2」のページ
http://www.nintendo.co.jp/wiiu/aquj/

■「P.T.」

・7780s STUDIO(KONAMI)
・プレイステーション 4

 “恐怖”というのは簡単なようで、とても難しい。ある人は「驚かせるのはホラーとは言えないんじゃないか?」と言うし、「人は自分に理解できないものに恐怖を感じるのさ」とも言う。「隣り合わせの興味と恐怖。“怖いけど見たい”はいつの時代にも通用する」とも、いつか誰かが言っていたような……。いや、そんなことは誰も言っていなかっただろうか?

 「P.T.」は今年8月に突如として公開され、すぐさま配信開始されたプレイステーション 4用プレイアブルティーザー(遊べる断片的なデモ)だ。山村智美はその日の深夜午前3時過ぎぐらいだっただろうか、何気なくそのプレイを開始した。そして10分後……その行動を後悔していた。深夜3時過ぎに!サラウンドヘッドフォンを着けて!真っ暗な部屋で! 1人こんなゲームをプレイするなんて……!

 扉をくぐり抜けるのはどうしてこんなに怖いのだろう? 曲がり角の先が見えないことはなぜこんなに怖い? トンネルを抜けた先が雪国なら風情もあるが、扉を抜けた先が紅く照らされた曲がり角なら。あの通路を曲がった先になにがあるのかと、心に疑心暗鬼の渦が巻く。言葉は必要なく、見たまま聞いたままが、その人の想像をかき立てる。最も恐ろしいものは人それぞれに心の中に存在していて、それを呼び起こすことが、ホラーの真髄なのかもしれない。というわけで「P.T.」、まだ未体験の人はぜひ。

□KONAMIのホームページ
http://www.konami.jp/
□小島プロダクションのホームページ
http://www.konami.jp/kojima_pro/japanese/
□「P.T.」のページ
http://www.konami.jp/pt/jp

■「モンスターハンター4G」

・カプコン
・3DS

 山村智美こと筆者は悩んでいた。何にって? 今まさに書いているコレのことだ。3本選ぶ。ベスト3なんてよく言うし、金メダル、銀メダル、銅メダルだ。だけど、3本に絞るのって難しい。いっそ10本ぐらい選ばせてくれたらいいのに! あれもある、これもある。伝えたいことはたくさんあるんだ。それでも選ばなければ終わらない、終われない。というわけで最後はもう、単純に今まさに遊んでいるこちらにすることにした。

 「モンスターハンター4G」。もはや言うまでもない鉄板の1本。正直なところ“プレーヤーの欲張りな気持ちをもっと満たして欲しかった”という思いもあるのだが、それでも遊び続けてしまう。「4G」では、今までだと仲間を跳ね上げてしまう迷惑なアクションになってしまっていた「斬り上げ」から、ジャンプ攻撃が可能になり、“シビレ罠などで動きの止まっているモンスターに一通りのコンボをたたき込み、マヒの切れかけを狙って仲間を跳ね上げてジャンプ攻撃からの乗り”なんてことも狙えるようになった。発掘武器目当てに極限化モンスターを日夜狩っているのだが、極限化モンスターのなんでもあり感な攻撃もすさまじい。シリーズ作をたっぷり遊びましたという人は、それまで使っていなかった武器にぜひ手をつけてみてもらいたい。全ての武器を極めましたという人には、この言葉を……「ハードコアゲーマーでいろよ、好きな事をやるのが1番大切だ」(元ネタがわからない人はお調べください)。

 ちなみに3DSソフト全般に言えることだが、New3DS/LLの存在は非常に大きい。Cスティックは快適だし、なんと言っても3D立体視をストレスなく楽しめるのが魅力で、New3DS LLにメイン機を移して以来、常に3Dボリューム最大でどんなゲームも楽しんでいるほどだ。「モンスターハンター4G」もそうで、3D全開だとモンスターの迫りくる様子がものすごい。New3DSを購入したら3Dボリュームを上げて3DSソフト全般をプレイしなおしてみるのもオススメだ。

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「モンスターハンター4G」のページ
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(GAMEWatch編集部)