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遂に来た! 大型MMORPG「The Elder Scrolls Online」βテストレポート

ダイナミックに変わる世界。MMOでありながらソロRPGの楽しさも満喫

ダイナミックに変わる世界。MMOでありながらソロRPGの楽しさも満喫

村が火の海に包まれる。フィールドはダイナミックに変化する
北方の雪原地帯から、新たな地へ。冒険の地も変わっていく

 「TESO」では、「Skyrim」や「Oblivion」をプレイしている感触そのまま、じっくり、たっぷりソロプレイで冒険が楽しめる。ストーリーはぐいぐいとプレーヤーを引き込んでいく。今回はカジートでプレイしたが、カジートの所属する同盟はかなり苦難の道を進んでいくこととなり、感情移入させられた。

 最初は雪に包まれた北方地方での冒険なのだが、敵の侵攻を受けており、ストーリーを進めていくと敵が街になだれ込み、街は火の海と化してしまう。主人公は住人達を助けながら一緒にその地方から脱出する。街のリーダーと共に船で逃れるものの、逃げた先にも敵の魔の手は伸びており、主人公のみならず、一緒に逃げた人々も苦しい戦いを強いられていく。プレイしていながら、とにかくこの故郷を追われた人々を助けてあげたいと思うようになった。

 プレイしていて1番の驚きは、この大きな戦いをMMOフィールドできちんと再現しているところだった。MMO空間でありながら、状況によってフィールドがダイナミックに変化するのである。シナリオに合わせて街の中心地も敵兵士が侵攻してきて、住人と戦ったり、建物に火が放たれたりする。クエストをクリアすると、戦いは終わり、住人達が道の周りに立ち、活躍をした主人公を出迎えてくれたりする。シングルプレイRPGそのままの演出が、MMORPGで体験できるところに感心させられた。

 そしてなにより、異世界Oblivionが絡む独特のダークファンタジーの世界観、種族の関わりなどシリーズで共通する“空気”が楽しい。本作は、「Skyrim」や「Oblivion」とは異なるZeniMax Online Studiosが手がけているが、シリーズ作品として同じように楽しめると思う。今回体験できたのはあくまで序盤であるが、自由度があり、ダイナミックな戦いをたっぷり楽しめる作品となっていると感じた。

 今回のバランスでは、レベル8あたりからソロプレイでは苦しい場面が出てきた。特にボスが強く、1人では立ち向かえない感じだ。何体かのボスは途中で回復したりするので単純な力押しではなく、ギミックを“攻略”しなければならないと感じた。

 いくつかのクエストを後回しにして、探索地域を広げ、レベルを上げてから挑まなくてはと思う場面が多くなってきた。クエストで入手できるアイテムは頼りになるが、敵のドロップや宝箱の中からランダムで入手できるアイテムでも強いものが入手できる場合があり探索の楽しさを増している。向きになってクエストを挑戦するだけでなく、気の向くままフィールドを探索してもいい。自分のプレイスタイルで、じっくり強くなっていける感触が楽しい。腰を落ち着けて楽しみたい作品だ。

 本作は日本語マニュアル付き英語版で4月4日に発売されることが決定した。後数カ月で、日本からも本作がプレイできる。本作は「メガサーバー」システムにより、世界中の人々が単一のワールドでゲームを楽しめる。日本から北米サーバーへ繋いでのプレイだったが、ラグや接続しにくさなどは感じなかった。また、今回はテストのためフィールドにプレーヤーが少なかったようだが、正式サービスではたくさんのプレーヤーがフィールドを動き回るだろう。強敵にたいして他のプレーヤーと共闘する機会も多くなり、クエストの難易度も下がりそうである。

 本作はゲームのメッセージは全て英語であり、日本のゲームに比べ敷居が高い部分はあるが、「The Elder Scrolls」シリーズをプレイしたことのある人ならばすんなりプレイできるだろうし、正式サービス時には日本のコアプレーヤーの有志達が積極的に情報交換を行なっていくだろうし、その情報は英語の苦手なプレーヤーにとってうれしいアドバイスとなるだろう。

 かつて「Star Wars: The Old Republic」をプレイしたときは、日本からオンラインでクライアントが買えず、プレイを始めるところから難しかった。まずは、「TESO」が日本で手軽に入手でき、プレイできるようになっている環境が整っていることを喜びたい。本作がヒットし、日本語化まで実現できれば奥深いストーリーをさらに堪能できる。いつかはそんな日も来て欲しい。興味を持った人は、本作の正式サービスをぜひ楽しみにして欲しい。

【スクリーンショット】
ボスに複数のプレーヤーで立ち向かう
フィールドで激しい戦争状態になる場合も
シリーズならではの世界観が魅力だ
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(勝田哲也)