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【特別企画】スクリーンからバットマンが飛び出てきた!?

目線が動くことで極まるポージング。映画のシーンを再現できる喜び

目線が動くことで極まるポージング。映画のシーンを再現できる喜び!

表情パーツを選び、ポーズをつけて、目線を調整する。映画のシーンにフィギュアを重ね合わせる楽しさを満喫できる
「眼球可動システム」により、目線は大きく変えることができる
とても似ているブルース・ウェイン ヘッド

 ここからより細かく「ムービー・マスターピース バットマン」を見ていきたい。スーツに身を包んでいるだけに、関節の露出したアクションフィギュアに比べ、可動範囲は狭い。股関節は最大で120度までで、膝立ちは不可能だ。腕はかなり自由に動くが、スーツのデザインで、上方向までは腕を振り上げることはできない。

 一方、頭部は関節ではなく磁石で丸い首部分に頭のパーツを引き寄せる構造になっている。このため、かなり自由度があり、見上げるポーズも自然に決まる。このギミックは別売りのバットポッドに搭乗するシーンの再現も視野に入れてのものだ。映画でも首が動くデザインになってから、バットマンが空を見上げたり、下を見下ろすというシーンが多くなっている。フィギュアでそういったシーンのポーズを取らせることができるのは楽しい。

 フィギュアのギミックで圧巻なのが最近の「ムービー・マスターピース」のセールスポイントである「眼球可動システム(Parallel Eyeball Rolling System)」だ。頭部パーツの中にレバーがあり、これを付属の工具で動かすことで眼球が動く。目線を設定することで、ポーズのリアリティが大きく増す。さらに口元のパーツが3種類用意されており、組み合わせることで豊かな表情を出せる。

 映画「ダークナイト ライジング」では強力な敵ベインと殴り合いを繰り広げるシーンがある。バットマンはファイティングポーズを取り、パンチを繰り出す。「ムービー・マスターピース バットマン」で歯を食いしばった表情を選び、、目線を合わせてベインと対決している時のバットマンをイメージしてポーズを取らせてみる。かっこいい。ポージングはもちろん、眼球可動システムは特に細かく調整したくなってしまう。目線にこだわることでポーズはグッと締まると感じた。

 また、バットマンを演じたクリスチャン・ベールが監修したという、マスクを取った“ブルース・ウェイン ヘッドも同梱されている。こちらもびっくりするほどよく似ている。スーツと素顔の組み合わせが新鮮だ。残念ながらこちらには眼球移動システムは搭載されてない。

 マスクを取ったバットマンは「ダークナイト ライジング」で1シーンだけ登場する。フィギュアを入手した際にDVDを見直したのだが、新兵器「バット」に乗ってバットケイブに帰還する際、バットマンはマスクを脱ぎ、執事のアルフレッドと会話するシーンがある。「映画内でもちゃんとスーツに素顔というシーンがある!」と発見したときは思わずうれしくなってしまった。映画で印象に残るシーンを再現してみる、というのはとても楽しい。

 2作目の「ダークナイト」では、バットマンの活躍に刺激を受けた市民が、アイスホッケーのプロテクターなどでバットマンのコスプレをして、町のギャングを倒そうとする。その心意気は共感できるが、“違う”のだ。出来の悪いコスプレや、緩んだ腹、秘密道具を持っていない彼らは「偽物」でしかない。バットマンにあこがれ、真似をする彼らに共感は感じつつも、否定する気持ちで見てしまう。

 「ムービー・マスターピース バットマン」はその姿や、ポーズをつけるときのスーツに触れる感じ、そしてこだわりのポージングを眺めることで、バットマンがそこにいるような、そして自分がバットマンのスーツを纏っているかのような気持ちにさせてくれる。ここにはコスプレしている人物ではなく、“本物のバットマン”がいるのだ。フィギュアのリアルさがヒーローとの一体感を生むのである。頭の中のバットマンの姿を、具現化できる喜び。フィギュアに触れることで、より深く映画と、ヒーローの世界に没入できるのだ。

【「眼球可動システム(Parallel Eyeball Rolling System)」ムービー】
ホットトイズの公式デモムービー

【ムービー・マスターピース バットマン】
頭の中のレバーを動かしことで眼球が動く
磁石で接続されているため、見上げても関節がのぞいたりしない。右は口元パーツ
格闘風のポーズ。視線を変えられるため、ポーズに力が入っているように見える
マスクを取ったバットマン。映画でもこういったシーンがある
口元を変えると大きく印象が変わる

(勝田哲也)