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「オーバーウォッチ2」×「LE SSERAFIM」コラボ配信ソウル取材レポート
新スキンのお披露目、LE SSERAFIMポップアップストアやBlizzardの韓国オフィス訪問も
2025年3月19日 10:54
- 【Overwatch 2 x LE SSERAFIM Livestream Event】
- 3月18日開催
- 【Overwatch 2×LE SSERAFIM】
- 開催期間:3月19日~31日(JST)
3月19日からスタートする「オーバーウォッチ2」×「LE SSERAFIM」に先駆けて、3月18日午後12時30分よりYouTubeとTwitchでコラボスキンを発表する生放送番組が配信された。今回は、実際にソウルのスタジオで配信の様子を取材してきた。
開発者へのミニインタビューや、LE SSERAFIMのポップアップストア見学、Blizzard Entertainmentの韓国オフィス訪問など、情報盛りだくさんでお伝えしたい。
会場はソウルの一画にあるスタジオ。配信用のステージが作られ、日韓のメディアやゲストのストリーマー、開発者など大勢が集合した。日本からも元「オーバーウォッチ」プロ選手であるta1yoさんをはじめ、蒼汁さん、Gappo3さん、おやつさん、hoshimiさん、FiNNさん、Mondoさん、伊藤もえさんら有名ストリーマーがゲストとして参加していた。
LE SSERAFIMコラボスキンのムービーを発表
配信の冒頭では、コラボスキンをまとったD.Va、アッシュ、イラリー、マーシー、ジュノら5人のヒーローがスタジオに実際に作られているものと同じセットのステージ上を歩いて、新スキンをお披露目した。
公開された「オーバーウォッチ 2 x LE SSERAFIM|ゲームプレイ・トレーラー」では、LE SSERAFIMのロゴやハートマーク、新曲「HOT」の文字が入った新スキンに着替えた5人のゲームキャラクターを見ることができる。
配信にLE SSERAFIMのメンバーが登場!
配信は3部構成になっていた。第1部はActivision Blizzardのアメリカと韓国の開発者によるトークショー。開発者として登壇したアソシエイトキャラクターアーティストのMegan Stewart氏については、後ほどショートインタビューをお届けしたい。
第2部ではいよいよLE SSERAFIMのメンバーが登場。コラボスキンのヒーローを使って「オーバーウォッチ2」をプレイした。
Kim Chaewon(キム・チェウォン)さんはマーシー、Huh Yun-Jin(ホ・ユンジン)さんはジュノ、SAKURAさんはイラリー、KAZUHAさんはD.Va、Hong Eunchae(ホン・ウンチェ)さんはアッシュを使用。傍らにはTa1yoさんをはじめ、著名なストリーマーが1名ずつ横についてプレイをサポートした。
対戦相手のストリーマーチームは、伊藤もえさんがモイラ、Mondoさんがマウガ、Warnさんがリーパー、Myung Ye Hoon Jangさんがソルジャー76、Danny Limさんがバティストという構成。
LE SSERAFIMのメンバーとは実力差が大きいので、どんな試合になるのだろうと思っていたが、サポート役のストリーマーとともにメンバーたちの見せ場を作り、会場は笑いと拍手に包まれていた。
第3部はLE SSERAFIMのメンバーによるトークショー。3月14日にリリースしたばかりの「HOT」のMVが紹介され、その後SNSに寄せられた多数の質問から3つを選んでのQ&Aが行なわれた。
メンバーが好きな「オーバーウォッチ2」のヒーローや、ヒーローと友達になれるなら誰がいいですか、「HOT」MVの中で好きなダンスムーブはどれですかといった質問が出ていた。最後の質問ではKAZUHAさんが自らダンスを披露した。
ジュノ担当のアーティストMegan Stewart氏にショートインタビュー
イベント前に、ジュノのモデリングなどを担当したMegan Stewart氏から、今回のコラボスキンについて話を聞くことができたので、ショートインタビューの様子をお届けしたい。
――アソシエイトキャラクターアーティストという仕事の範囲を教えてください。
Stewart氏: コンセプトアーティストからもらってきた原画をモデリングしてテクスチャーを付ける仕事をしています。自分がモデリングとテクスチャーを付けたあと、コンセプトアーティストやテクニカルアーティストとともにさらにブラッシュアップしていきます。私は主にスキンや武器のグラフィックスを担当しています。
――トレーラーのアニメーションを見ての感想を教えてください。
Stewart氏: トレーラーを最初に見た時、動くジュノちゃんの姿に気が狂いそうになるくらい興奮したのを覚えています。このコラボに関わることができてワクワクしました。
――レトロ&スタイリッシュというテーマにした理由と、どのように融合したのかを教えてください。
Stewart氏: チーム全体から感じたことは、デザインのイメージをLE SSERAFIMのイメージに近づけるようにして、彼女たちの持つアイデンティティを、ヒーローの持つアイデンティティと融合させることが重要でした。
――それぞれのキャラクターをLE SSERAFIMのメンバーのイメージに割り振っていると思いますが、どういう意図で割り振っているのか。「オーバーウォッチ2」と「LE SSERAFIM」両方の魅力を引き出していく工夫があれば教えてください。
Stewart氏: 私自身はどのヒーローにするかを選択することには関わっていませんが、選んだチームが、どのヒーローを選択するのかを考え抜いて決断したことは知っています。
――今回ジュノのスキンを担当するにあたって、どのようなところに注意しましたか?
Stewart氏: コンセプトアーティストがすでに素晴らしい仕事をしていたので、実際にスキンをモデリングするにあたってどの方向に行なったらいいのかがすごく明確に示されていました。実際のモデリングでは、きちんとLE SSERAFIMのブランディングができているのかを注意しましたし、パターンもプレイヤーが憧れるような魅力的なヒーローになるよう心掛けました。
――ジュノのデザインをしていくうえで、お気に入りのポイントとLE SSERAFIMのイメージを融合するために工夫したところを教えてください。
Stewart氏: 私自身がLE SSERAFIMの大ファンなので、このスキンに関われることになってすごくワクワクしていました。特に立体感と動きを出すために、スキンにいくつかシェーダーを追加しています。例えばリュックなど白いところには無色のシェーダーを入れたりして、トップやアクセサリーには光が入るラメっぽいシェーダーを入れました。靴や足の部分にも「LE SSERAFIM」を連想させる“EASY CRAZY”や“FEARNOT”というメッセージを入れていたりしますし、それと同時にジュノの特徴的なシルエットを作っているブーツやリュックはそのままにしています。
――シェーダーまで作って落とし込むのは非常に大変な仕事だと思いますが、デザインをモデルに落とし込むのに、特に難しかったところはどこですか?
Stewart氏: スキンを作る工程は、いろいろなチームのコラボレーションがあってできるものです。私の上司もかなり意見を言ってくれて、実際に皆さんが見るスキンへと導いてくれました。特にジュノの腕に、色が変化する部分があるのですが、ここは特殊効果チームとのコラボで作ったところになります。光部分やラメのような効果など、テクニカルシェーダーを使う部分は作業していて楽しかったです。
――チームで作業をする中で、本当はこれがやりたかったけれど、できなかったという部分はありますか?
Stewart氏: 難しいと思った部分はありますが、みんなが一丸となって頑張った結果、お見せできる形になったと思います。特に袖の部分のシェーダーは、テクスチャーの段階で追加されたのですが、スキンそのものを次の段階へとレベルアップさせてくれたと思います。
――「オーバーウォッチ2」の中で一番推しのキャラクターを教えてください
Stewart氏: 私はジュノ担当なので、やはりジュノ推しと言わざるを得ないですが、もう1人選ぶとしたらB.O.B.です。
――今回第1弾の色違いスキン「Blue Flame」を出した理由はなんですか?
Stewart氏: 私はそれを決定するチームには入っていないのですが、ユーザー側が前回のコラボをユーザーがとても気に入ったことは知っています。ユーザーの皆さんに新しいカラーでコラボを楽しんでいただけるのではないかと思っています。
――これまでLE SSERAFIMとコラボしていないヒーローの中で、このキャラのスキンを作ってみたいと思うものはありますか?
Stewart氏: もっとたくさんのヒーローのコラボスキンをみてみたい想いはあるので、だれかを選ぶことはできません。今回のコラボについては、個人的にはマーシーとジュノがいいと思っていますが、新しいヒーローはみんな素晴らしいデザインなのでワクワクしています。
――今後、コスプレをする人も出てくるかと思います。ご自分が担当されたヒーローでも他の方のものでも構いませんが、ここに力を入れたというところを教えてください。
Stewart氏: これまでも、色々な方が描いてくれたファンアートも心躍る気持ちで見ています。この新しいLE SSERAFIMでもコスプレなどしていただけるのを楽しみにしています。個人的には今回のスキンは、K-POPと「オーバーウォッチ2の世界観を融合させた特徴的な髪形が多いと思うので好きですし、ヒーローの服装やD.Vaのメカに付けられた「LE SSERAFIM」を匂わせるようなテキストが大好きです。
――最後に日本の「オーバーウォッチ2」ファンへのメッセージをお願いします。
Stewart氏: 日本のファンの皆さんには本当にありがたいと思っています。皆さんがゲーム内でこのスキンを見るのを楽しみにしています。私もLE SSERAFIMが本当に好きなので、推しに関われることが本当に熱狂的に興奮した作業だったので、この仕事ができたことも、このインタビューでここに来ることができたことも本当にありがたく思っています。
――ありがとうございました。
スタジオの間近にはLE SSERAFIMのポップアップショップも
スタジオからすぐの場所にはLE SSERAFIMのポップアップショップがあり、そちらも見学させてもらった。1階は5thミニアルバム「HOT」の雰囲気が感じられるフォトスポットになっており、2階にはTシャツや小物などのアイテムが販売されていた。
同様のテーマのポップアップストア「LE SSERAFIM 2025 S/S POP UP IN TOKYO - THE HOT HOUSE」が東京、渋谷の第9SYビルでも3月30日まで開催されている。気になる人はこちらをチェックしてみて欲しい。
Blizzard Entertainmentの韓国オフィスを見学
イベント後には、カンナム区にあるBlizzard Entertainmentの韓国オフィスを見学させてもらった。オフィスはCOEXモールという大型ショッピングモールに隣接したオフィスビルに入っている。マーケティングやプロモーションだけではなく、「オーバーウォッチ2」の韓国スタジオも入った大規模なオフィスだ。
今回案内してもらったのは、オフィスのエントランスと、その奥にある広いラウンジ。エントランスはミニライブラリーになっており、「World of Warcraft」関連の書籍やフィギュア、歴代のパッケージなどが飾られている。
ほかにもオフィスにはあちらこちらに、「オーバーウォッチ」や「ハースストーン」、「ディアブロ」など主にBlizzardの代表作に関した様々なアイテムが展示されており、テーマパークのように楽しい。
ラウンジ横にある通称ゲーミング部屋は、ゲーミングPCがずらりと並ぶ秘密基地のような雰囲気の部屋。eスポーツの世界大会などでも使用されるSecretlabのゲーミングチェアが並んでいた。
ラウンジにはバリスタが常駐しているカウンターがあり、コーヒーやラテを注文すると、Blizzardロゴの入ったカップにラテアート付きで作ってくれた。並んでいるチェアやソファは打ち合わせなどに使われているそうで、見学している最中にもそこで休憩している人やPCを前に仕事をしている人を見かけた。壁は一面がガラスになっており、ソウルの街並みが遠望できる。「オーバーウォッチ2」は韓国とアメリカで開発している。こうしている時にも、開発室では「オーバーウォッチ2」の新たなコンテンツが生み出されているのかもしれないと思うと、開放感のある自由な雰囲気をうらやみつつもワクワク感を感じずにはいられないスタジオ訪問だった。
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