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「PAYDAY 3」は強盗ファンタジー! 進化したアクションなど開発陣による新情報を一挙紹介

人質を盾にして戦う外道プレイも

【PAYDAY 3】

9月21日0時 発売予定

価格:4,699円(税込)~

 現実世界では“強盗”とはれっきとした犯罪である。しかしながら、ゲームの世界でスリリングな“強盗”体験をできるとしたらどうだろうか。筆者は“是非やりたい”と答える側の人間だ。

 古今東西、犯罪組織や犯罪者を扱った作品は多数ある。例えばゲームでは「Grand Theft Auto」シリーズや「Red Dead Redemption」シリーズ、映画では「ヒート」や「オーシャンズ」シリーズに「ベイビー・ドライバー」など、パッと思いつくだけでも多数の「クライムアクション」を扱ったヒット作が思い浮かぶ。

 本稿では、そんなヒット作が群雄割拠する「クライムアクション」業界に、新たな風を巻き起こす2023年新作ゲーム「PAYDAY 3」を紹介したい。

【『PAYDAY 3』: ゲームトレイラー】

 「PAYDAY 3」は、9月21日発売予定のプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用強盗Solo/Co-opFPS。本作においてプレーヤーは、ニューヨークを舞台に、他プレーヤーと協力して強盗を達成し“伝説の犯罪者”を目指すこととなる。なおCEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)だ。

 前作となる「PAYDAY 2」は10年前の2013年に発売され、Steamでは最大規模となる860万人ものコミュニティメンバーがいるメガヒットタイトルだ。プレイしたことがなくとも“「PAYDAY」って聞いたことあるな”という人は多いことだろう。

 早速、先日Starbreeze Entertainmentの開発陣によって行なわれたメディアプレビューイベントにて公開された要素を、「『PAYDAY 3』でできること」、「『PAYDAY 3』最大の魅力」、「映画の様な没入感」、「進化したリアルさ」の順に徐々に掘り下げて見ていく。

「PAYDAY 3」はスキルを組み合わせて思うままに強盗できるクライムアクション!

 「PAYDAY 3」は、先ほども述べたように「PAYDAY」シリーズの最新作。本作では前作「PAYDAY 2」よりも多くのスキルが用意されており、今までよりも更に“自分のキャラクター”を表現できる。さらに、武器・マスク・服装などもカスタマイズできるので、オリジナリティを出したい人の要望にもしっかりと応えられる仕様になっている。

 プレーヤーは、ソロ若しくは最大4人でチームを組みニューヨークで強盗を繰り返せる。ストーリーとしては、「PAYDAY 2」に登場したチェインズ、ダラス、ホクストン、ウルフらの引退後からものがたりが開始。引退してもなお、名声の為に強盗を始める彼らのストーリーにも注目したい。また、リリース後には、追加で2名のプレイアブルキャラクターが追加される。

 ゲームプレイの流れはチームのマッチング→装備選択→作戦準備→偵察→強盗へと進んでいく。時間としては15分から20分程度が想定されている為、多忙な方も手軽に遊べるのが魅力だ。

チェインズ
ダラス
ホクストン
ウルフ

 システム面では、異なるプラットフォームのプレーヤー同士も一緒に遊べる「クロスプレイ」に対応している他、各プラットフォームの進行度を同期する「クロスプログレッション」にも対応しているので、一緒に遊びたい友人知人とプラットフォームが一致していない人でも安心だ。

 加えて、ゲームエンジンには「PAYDAY 2」とは異なり、「Unreal Engine 4」を採用。リリース後には「Unreal Engine 5」へのアップグレードを予定している。新たなゲームエンジンの採用によってこれまでできなかった動きが可能になり、これまで紹介してきたような“開発陣の思うようなゲーム”が開発できるようになった模様だ。

 なお、本作は既に予約受付も開始されており、3日間の先行アクセス権付エディションなども展開されている。イベントでは、Q&Aも実施され筆者の最も気になっていた「『ダークナイト』のジョーカー率いる強盗団よろしく仲間を殺して報酬を独り占めできるのか?」という質問にも回答してもらえた。答えは「NO」だったものの、「リリース後は、まずCo-opFPSとしての面白さを感じて欲しいのでそういった予定はないが、もしかしたらそういった要素は実装するかもしれない。たぶんね」とのことだった。より犯罪者らしいことができるようになるかもしれない。

□Steam「PAYDAY 3」
□Epic Games Store「PAYDAY 3」
□PS Store「PAYDAY 3」
□MS Store「PAYDAY 3」

「PAYDAY 3」最大の魅力とは? リアルだけどリアル過ぎないクライムアクション!

 プレビューイベントでは、前述した“開発陣の思うようなゲーム”の要素として、“強盗ファンタジー”を楽しめるゲームだと紹介。具体的な例として、映画「ミッション:インポッシブル」などで見たことがあるような、赤いレーザーを使った警報装置などが挙げられた。現実にそんな装置を作るならば見えないようにすると思うので、純粋に“リアルさを突き詰めた作品”というよりは、“リアルながらも「クライムアクション」としての面白さも突き詰めた作品”という印象を受けた。

アートギャラリーの強盗では映画「ミッション:インポッシブル」シリーズなどのような絵画を守る赤いレーザーが設置

 また、トレーラーを見た方なら気が付いたことと思うが、本作ではアクションシーンも進化している。スライディングやスムーズに障害物を乗り越えるアクションなど、昨今のスポーティなFPSのように動けるのだ。これまでのシリーズ作品から引き継がれてきた“リアル”な強盗要素と、新たなアクションが組み合わさることで、より洗練されたゲーム体験ができる。

「Payday 3 - Gameplay Reveal」でも確認できる新アクション

映画のような要素盛沢山の“強盗ファンタジー”作品

 前項でも紹介したように、本作の最も魅力的な部分はクライムアクション映画さながらの“強盗ファンタジー”要素によるものだ。

 まず、「PAYDAY」シリーズで印象的なのが、ダラスらプレーヤーキャラクターたちが身に着けるマスクだ。作中では、ただ好きなマスクを装備するだけでなく、いざ強盗を始める段階になってからマスクを装着する辺りに開発陣のこだわりを感じられる。プレーヤーとしても“よし、始めるぞ!”という気分になるのでとても大切な要素だ。

マスクを装着する様子

 さらに、シリーズプレーヤーにはお馴染みだろうが、逃げる段階での警察などとの戦闘も、本作を紹介する上で大切な要素だ。とにかく“逃げなきゃ!”と必死になると同時に、映画「ヒート」のようなシチュエーションで、思う存分暴れられるので、興奮しないわけがない。必死に逃げようとする強盗と、自分の命をかけて犯罪者を止めようとする警察、両者の間で逃げまどう一般市民の3つの要素によって、臨場感を引き立てられるのだ。日常的な風景が即座に銃弾飛び交う戦闘地帯になる非日常感は中々味わえない。

 現実的過ぎれば、怪しい動きをして勝手に従業員スペースに入ったら警察が来るだろうし、そもそも現実の強盗がそう簡単に逃げられない部分まで再現にしてしまっては、全くクリアできないゲームになってしまう。“現実的過ぎないリアルさ”がいいのだ。

 次の項では、“現実的過ぎないリアルさ”について掘り下げて見ていく。

映画「ヒート」のように戦利品をもって銃撃しながら逃げるシーン
カップルでプレイすれば“ボニーとクライド”のような気分も味わえるかもしれない

進化したリアルさで没入感UP!

 この項では実際に強盗をする際に確認できる要素について紹介する。本作の強盗は一言で表すならば「映画のような強盗ができる」だ。偵察・交渉・戦闘と、要素自体は簡単なものだが達成する手順がいくつか用意されているため、それだけ没入感が高められている。

 まず注目したいのが、潜入前に偵察する際の要素。強盗する際には、強盗を開始する前に警備状況を確認できる偵察フェーズがある。ここでは、警備員の数や配置だけでなく、監視カメラの位置をマークして味方に伝えたり、関係者専用区域に潜入して構造や周囲の状況もチェックできる。イベントでは、関係者専用区域へ潜入する様子が公開。一度ばれてもおとなしく誘導に従えば外に出してくれていた。脱出経路の確認もできそうだ。

 前述した偵察の際に重要になってくるのが、新たに3つに増えた警備会社。警備会社にはそれぞれに特徴があり、イベントではうち1社の特徴として“監視カメラの強化”が挙げられた。純粋に壊れにくい監視カメラは、異変が察知されやすいため、“そこにある”というだけでプレーヤーたち強盗側にとっては面倒になりそうだった。警備会社が1社しかなかったこれまでと異なり、それぞれのシチュエーションに合わせた潜入方法が大切になるし“ただ正面から力技で押し入ればいい”というだけじゃないのがリアルでいい。

 また、強盗を開始してからにも手が加えられており、新たに交渉するフェーズが追加された。交渉フェーズでは、警察が現場に到着した際に始まる。ここでは現場に居合わせた一般市民を解放するかどうかの選択ができ、警察が踏み込んでくるまでの時間稼ぎができる。映画やテレビでお馴染みのシーンだけあって、ここでもリアルさと自分で選択できる選択肢によって没入感が高められている。

 さらに、何より紹介したいのが「ヒューマンシールド」だ。所謂肉壁だが、今回は人質の首根っこを直接つかみ引き釣り回すことができる。この状態になると、警察は強盗側が発砲しない限り攻撃してこない為、非常に有効多様な用途があるように思う。映画などでは、基本的にこの体勢をとった犯人は無惨な最後を迎えることが多いと思うが、ここでは強盗側である我々が主役だ。是非強盗になりきって人質を盾にする極悪プレイを楽しんでいただきたい。

「ヒューマンシールド」を使っている様子。任意に離すこともできる模様だ

クライムアクション作品ファンにオススメしたい!

 ここまでいくつか本作の魅力について紹介してきた。開発陣の思う“強盗ファンタジー”要素が気になった方は是非プレイしてほしいし、本作はCo-opFPSなので“対人戦は苦手だけどFPSは好き”という人にもいいのではないだろうか。筆者としてはクライムアクション作品が好きな人に是非ともお勧めしたい。

 これまで特にクライムアクション作品を見たことがない人でも、「ダークナイト」や「ヒート」など本稿で名前を挙げた映画を、プレイ前に見ていただきたい。自分が作中人物になった気分になれるので、より没入感が沸くはずだし、ここまで筆者が何度か述べてきた“リアルながらも「クライムアクション」としての面白さも突き詰めた作品”や“現実的過ぎないリアルさ”がより一層伝わると思う。

 ちなみに、開発陣はインタビューで改めて「オーシャンズ」シリーズや「ヒート」などから影響を受けたと述べていたので、見ておくと楽しめる小ネタがあるかもしれない。