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「風の谷のナウシカ」を通して現代を考える書籍「危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』」が2月2日に発売
2023年1月31日 11:40
- 【危機の時代に読み解く「風の谷のナウシカ」】
- 2月2日 発売予定
- 価格:1,870円(税込)
徳間書店は、書籍「危機の時代に読み解く『風の谷のナウシカ』」を2月2日に発売する。価格は1,870円(税込)。
本書籍は宮﨑駿氏の長編漫画「風の谷のナウシカ」をテーマに各界の識者にインタビュー、深い考察が大きな注目を集めた朝日新聞デジタルの連載をまとめた書籍。
新型コロナウイルス、ウクライナ侵攻、AI問題など、混迷する困難な時代に私たちはどう生きていけばいいのか、各界の最前線で活躍する18名の識者に読み解いていただき、『風の谷のナウシカ』を通して改めて考える1冊となっている。
本書の構成(目次)
・はじめに
・主な登場者などの相関図
・作品世界を理解するためのキーワード
I 序章
スタジオジブリプロデューサー 鈴木敏夫
「漫画版は映画への裏切りでは」という僕の言葉に、宮さんは激怒した
俳優 杏
「母に愛されなかった娘、巨神兵の母」としてのナウシカの思いを受け止めたい
映像研究家 叶精二
アニメーション化を想定していなかった漫画版『ナウシカ』
軍事アナリスト 小泉悠
現実のウクライナとナウシカの世界 戦争の「ネイチャー」は変わらない
II キャラクターの魅力
作家 川上弘美
ナウシカは現実にはいなくてもいい─ノイズとしての物語がもたらす救い
生物学者 福岡伸一
老いるからこそ、死ぬからこそ人は美しい─ナウシカと鬼滅の刃・煉獄杏寿郎が辿り着いた場所
漫画家 竹宮惠子
〈素晴らしきディストピア〉の拒絶 ナウシカとキースの叫び
文筆家 鈴木涼美
「夜の街」=腐海に生きた私が憧れたクシャナ
英文学者 河野真太郎
ナウシカとクシャナを結ぶ「シスターフッド」の裏にあるもの
III 作品のディテールと時代背景
漫画家 大童澄瞳
驚嘆させられるナウシカ世界の作り込み 飛行機を「船」と呼ぶ理由
漫画研究者 杉本バウエンス・ジェシカ
ナウシカはなぜ「青き衣」を着ているのか─西欧からの洞察
現代史家 大木毅
『なんという戦争!! いかがわしい正義すらカケラもないなんて』 絶滅戦争・独ソ戦とナウシカ
評論家 宮崎哲弥
高畑勲『かぐや姫の物語』は『ナウシカ』へのアンチテーゼだった
社会哲学者 稲葉振一郎
お先まっ暗のだれも歩いたことのない未来を肯定する─ナウシカの嫡子としての『エヴァ』
IV 物語から現実へ
民俗学者 赤坂憲雄
母性が壊れてしまった時代に降臨した「血塗られた母」ナウシカ
生物学者 長沼毅
ナウシカが「シュワの墓所」を破壊したのは、あまりにも短慮だった
ロシア文学者 佐藤雄亮
トルストイ『戦争と平和』と『ナウシカ』─「人類は滅びるしかないのか」 究極の問いを巡る壮大な実験
社会学者 大澤真幸
『ナウシカ』を思想化する試み─現実を変える力とするために
ブックガイド:漫画『風の谷のナウシカ』の攻略法
おわりに
著者(敬称略)
赤坂憲雄、杏、稲葉振一郎、大木毅、大澤真幸、大童澄瞳、叶精二、川上弘美、小泉悠、河野真太郎、佐藤雄亮、杉本バウエンス・ジェシカ、鈴木涼美、鈴木敏夫、竹宮惠子、長沼毅、福岡伸一、宮崎哲弥
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