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「VALORANT」が初登場でいきなり3番手に! The Esports Observer、コロナ禍でのeスポーツ最新Tierリストを公開

 米国のeスポーツメディアThe Esports Observer(TEO)は、PCゲームを対象とした2020年第2四半期のeスポーツTierリストを公開した。

【TEO PC GAMES INPACT INDEX】

 TEOのeスポーツTierリストは、古くから行なわれているアクティブユーザー数、賞金総額、大会配信時間、同時視聴者数、ライブ配信数、大会数という6つの指標を基軸に独自の重み付けを行なう形で四半期毎に発表されているTierリスト。伝統的にユーザー数、賞金総額、配信時間のウェイトが高く、“今”のeスポーツシーンを理解するためには、もっともわかりやすい指標と言っていい。なお、コンソールゲームは除外されている。

【6つの指標】

 さて、今回の発表の大きな特徴は、新型コロナウイルスの影響をモロにウケた最初の四半期であること。単純にeスポーツタイトルとして優れた運営、大会サポートを行なっているだけでなく、いかにコロナ禍の中で、eスポーツシーンを生み出し続けてきたのか、そこがハッキリデータに表れている。

 Q2でTier1に君臨したのは、お馴染みのコンビである「League of Legends」(Riot Games)と「Counter-Strike: Global Offensive」(Valve)の2タイトル。eスポーツ業界にとって厳しい状況にも関わらず、依然として不動のツートップであり続けている。

 Tier2以降は、まさに混戦模様だ。Q1でTier1だった「DOTA2」(Valve)と「Rainbow Six: Siege」(Ubisoft)が大きく数字を落としてTier2に、Tier2だった「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(PUBG Corp)や「Rocket League」(Psyonix)がTier3にそれぞれ降格するなか、初登場の「VALORANT」がいきなりTier2、しかもTier2トップに位置づけている。この勢いは、バトルロイヤル勃興期の「PUBG」や「FORTNITE」を彷彿とさせるが、一気に抜き去っているところが新たな時代の流れを感じさせる。

【6つの指標によるスコア】

 ちなみに「LoL」がトップとなるのは5四半期連続で、Riot Gamesのタイトルは「LoL」、「Teamfight Tactics」に続いて「VALORANT」で3タイトル目。これでタイトル数的にもeスポーツの代名詞的な存在であるBlizzard(Overwatch、ハースストーン、Starcraft II)と並び、Riot Gamesは新たな王者として君臨しつつある。

 FPS界は「VALORANT」の登場によって新たな局面に突入した。20年以上にわたって絶対王座として君臨する「CSGO」は、新たな脅威をどう乗り切るのか、気づけばTier3が安定の位置になりつつある「Overwatch」の再興はあるのか、そして「VALORANT」はどこまで伸びるのか。今後の動向に引き続き注目していきたいところだ。