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「約束のネバーランド」、英米文学者が謎の核心に迫る考察本が登場!
「英米文学者と読む『約束のネバーランド』」予約受付開始
2020年6月25日 09:39
- 8月17日 発売予定
- 価格:946円(税込)
集英社は、書籍「英米文学者と読む『約束のネバーランド』」を8月17日に発売する。価格は946円(税込)。予約受付が開始されている。著者は戸田 慧氏。
本書籍は、全世界累計発行部数2,000万部超を記録する漫画「約束のネバーランド」を、英米文学者が専門の立場から読み解こうと試みた考察本。「約束のネバーランド」は、6月15日に完結したばかりだが、その意表をつく展開や、複雑な頭脳戦といった要素から、背景では、多彩な文学作品や宗教に関する膨大な知識が踏まえられていることがうかがえる。
本書では、同作の名場面を豊富に引用しながら、作中の様々な手がかりを基に、「あの鬼のモデルとなった人物は?」、「『約束』や『原初信仰』の謎を解く鍵は?」といった数々の謎の核心に迫っていく。また、原作の白井カイウ氏や作画の出水ぽすか氏の見解をまとめた「公式解説本」ではなく、あくまで「週刊少年ジャンプ」編集部の許可のもと、英文学やユダヤ・キリスト教などの英米文化の観点から、作品の謎を学術的に読み解こうと試みた「考察本」という位置付けになっている。原作の終盤にかけての「読み解き」を含むゆえに、ネタバレが多く行なわれているので、あらかじめ注意してほしい。
本書の主な内容
・「約束のネバーランド」というタイトルの真の意味とは?
・謎を解く手がかりを与えてくれる、いくつかの英米文学作品
・階級、女王、狩り……鬼の社会と似た特徴を持つ国は?
・レウウィス大公、バイヨン卿……あの鬼のモデルは?
・ソンジュの髪型にまつわる考察
・「原初信仰」とユダヤ・キリスト教
・鬼の言葉とヘブライ語
・レウウィスのペットはなぜ猿なのか
・ジェンダーから見た『約束のネバーランド』の新しさ ほか
【目次】
まえがき
第1章 イギリス文学・文化とのつながり
1.J.M.バリー「ピーター・パン」 ~「約束のネバーランド」というタイトルの意味~
2.ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」 ~白ウサギ、レウウィス、チェス~
3.十九世紀のロマン派作家たち ~バイヨン卿とバイロン卿~
4.J.R.R.トールキン「指輪物語」 ~エルフと鬼~
5.鬼社会とイギリス社会 ~階級、キツネ狩り、女王~
コラム(1):レウウィスのペットはなぜ猿なのか
第2章 原初信仰とユダヤ・キリスト教
1.ユダヤ教とは何か ~原初信仰とソンジュ~
2.キリストの奇跡 ~ムジカ~
3.モーセと約束の地 ~エマ~
コラム(2):ストーン・ヘンジは誰が作った?
第3章 ジェンダー(男らしさ/女らしさ)
1.女らしさの神話と男の世界
2.「ジェンダー」からの解放
3.男らしさの神話
コラム(3):エマと「戦う女たち」の系譜
コラム(4):「約ネバ」と「わたしを離さないで」と「アイランド」
あとがき