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「SMALL WORLDS TOKYO」のチーフクリエイター・オフィサーに河森正治氏が就任
ワクワクが止まらない「(仮)宇宙センター・未来エリア」のコンセプト
2020年1月21日 14:43
- 4月オープン予定
- 入場料:⼤⼈ 2,700円(税込)~
SMALL WORLDSは、1月20日、お台場にある「SMALL WORLDS TOKYO」製作現場にて、「SMALL WORLDS TOKYO」のチーフクリエイティブ・オフィサーに「超時空要塞マクロス」、「創世のアクエリオン」など多くの作品で監督・原作・脚本を手掛けた河森正治氏が就任した事を発表した。
「SMALL WORLDS TOKYO」は4月25日オープン予定のミニチュアをテーマにした世界最大の屋内型ミニチュアテーマパーク。関西国際空港、スペースセンター、「新世紀エヴァンゲリオン」、「美少女戦士セーラームーン」など、各世界観を7つのエリアで表現する。日本のトップクラスのミニチュアクリエイターが集結し、クリエイター全員が技術の粋を尽くして制作し、また照明や音響、プロジェクションマッピングなど各分野のエキスパートがそこに演出を加えていくことでミニチュアの世界を作り上げている。
今回は河森氏から「(仮)宇宙センター・未来エリア」の制作方針とパーク全体の演出についての説明会が行なわれた。
河森氏は2014年に立ち上がった企画構想の段階からこのプロジェクトに携わっており、2015年にはドイツ・ハンブルクにある世界最大級の1/87スケール鉄道模型テーマパークの「ミニチュアワンダーランド」やフランス・リヨンにある「ミニチュアシネマ博物館」などにも視察に行き、さらに構想を練っていったとのことだ。そんな中で他ではやっていないことをやってみたいと思いついたのが今回の「宇宙センター」だという。
また、河森氏は子どものころからテーマパークが大好きで、いつかテーマパークの仕事に関われたらいいなと思っていたとのこと。河森氏は「今回ついに夢が実現した」と笑顔で語った。
「SMALL WORLDS TOKYO」は、ただミニチュアが置いてあるだけでなく、ミニチュアの世界の中で車が走る、飛行機が滑走路をタキシングするなど、その世界の中でも動きがあることを実感できるものとなっている。河森氏は、「動かないミニチュアよりも、ちゃんと動いていて実際にそこで人が暮らしている、生活している新しい世界を作りたかった」という本施設のコンセプトを説明した。
今回は説明を聞くだけでなく、実際に「関西国際空港エリア」を見学できたが、設置しているフィギュアの多彩な表情に感心させられた。空港内で座っている人だけでも各々うなだれてる人、寝ている人、リラックスして座っている人など様々な心情が見てとれる。
“動き”も印象的で、飛行機はスムーズに滑走路に入り一時停止してエンジンの出力を上げて一気に滑走して離陸していく、その飛行機の挙動は、。中で本当に操縦している人がいるような動きだと感じた。まだ空の映像などがないためどこか無機質に感じるが、完成するとより一層リアルに感じられそうだ。
今回情報が公開された「(仮)宇宙センターエリア」は河森氏が1980年代にジョン・F・ケネディ宇宙センターで実際見たスペースシャトル打ち上げを来場者にも体験してもらいたいという想いで作られた「(仮)宇宙センター・ノスタルジーエリア」と、アジア圏にある近未来のロケット発射基地を想像して作られた「(仮)宇宙センター・未来エリア」にわかれる。
「(仮)宇宙センター・ノスタルジーエリア」は、サターンVロケットの発射台やスペースシャトルの発射台が展示され、格納庫からロケットが出てきて発射されていくまでを再現する。(ただし、サターンVロケットとスペースシャトルは同時展示ではなく交代での展示となる予定。)
広大な緑の広場が広がり巨大な発射台と管制センターが建つジョン・F・ケネディ宇宙センターが再現されている。河森氏は「当時のスペースシャトル打ち上げで見た、ものすごい煙と登っていく迫力をミニチュアの世界で再現できたら、という1つのチャレンジ」とコメントし、打ち上げの演出に意欲を見せた。
「(仮)宇宙センター・未来エリア」は、発射台がかなり印象的な形をしており、ロケットも宇宙へ頻繁に行き来することを想定して、レーザーの光を集めて推進剤を加熱して飛ぶレーザー推進ロケットをイメージして制作されている。ロケットは旅客用スペースシャトルだけでなく貨物用無人スペースシャトルもあり用途に合わせて6種類のロケットが発射される。
また、空港ならぬ宇宙港と呼ばれる場所も設計される。全面ガラス張りで打ち上げられるロケットがしっかり見られる仕様となっている。中には店舗やチケットカウンター、VIPルームなどがあり。宇宙へ向かう旅行者の生活が感じられるようになっているとのことだ。こちらのエリアも宇宙港から発射台そして発射された後まで、しっかり発射の工程を見ることができる。
「(仮)宇宙センター・未来エリア」まだ制作途中ということで全体像はまだイラストのみの展示だったが、かなり壮大なエリアになりそうだ。一体どんな形になるのか楽しみで仕方がない。
また、4月のオープン以降には人型に変形するスペースシャトルも展示される予定とのことだ。河森氏と言えば「マクロス」シリーズの可変戦闘機「バルキリー」の生みの親だが、スペースシャトルの形からNASAの宇宙機動ユニットをつけている宇宙飛行士のような人型に変形するスペースシャトルを絶賛設計中との事だ。
「SMALL WORLDS TOKYO」はオープンしたら完成というわけではなく、時代の変化やテクノロジー進化に合わせて順次バージョンアップしていく予定だという。エリア住民件を持つ来場者から寄せられたフィードバックをもとにさらに作り込んでいくことも想定されているそうだ。
また、今回エリア居住権を購入した来場者が1/80のフィギュアを作る際に使われる3Dスキャナーのベースが公開された。実際には外枠がはられた状態になるそうだが、ポーズを決めて5秒程度で撮影は完了する。撮影からおよそ2週間後にはフィギュアが完成して選んだエリアに設置完了となるとのことだ。
今回情報解禁されたのは「宇宙センター」と「関西国際空港」だったが、それだけでも十分にワクワクして楽しいエリアだった。特に「(仮)宇宙センター・ノスタルジーエリア」「(仮)宇宙センター・未来エリア」ともに発射までの工程を見てみたくて仕方がない。まだまだ製作途中ということなので完成が非常に楽しみだ。
河森氏は「日々仕事をする、生活をするという中でいろいろなことがあると思う。そういうところから離れて、もうひとつの世界にやってきて新しい体験をする。その体験を通じて、新しい活力や元気の出るエネルギーを充電して、また元の世界に戻っていくことができる、そんなパークにできたら」とコメントした。