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50周年の歴史の重さ! 「トミカ」50周年記念発表会開催
歴史を描く展示と、自動車メーカーによるトミカ専用ペイント発表
2020年1月15日 18:02
タカラトミーのみならず、日本を代表する玩具シリーズと言えるミニカーブランド「トミカ」。タカラトミーは1月15日、お台場・寺田倉庫にて、トミカ50周年を記念した施策の発表を行なった。
「トミカ」は昭和30年代当時、それまで外国製が主流だった「金属製のミニカー」において、国産の車をモチーフとした商品として企画され、1970年、昭和46年に生まれた。小さな子が乱暴に扱っても壊れず、金属製のリッチな感触があり、街を走っていたり、あこがれの存在である国産車を再現したトミカは大きな人気を博し、「子供達の定番の玩具」になった。
会場ではトミカの歴史を感じさせる展示が行なわれ、自動車メーカーのコラボプロジェクトなど2020年に実施される様々な施策が発表された。「ホンダシビック」、「トヨタ GR スープラ」、「日産GT-R」の各担当者が「トミカ」を語るトークショーなどが行なわれた。発表会をレポートしたい。
50周年を記念して、3つの自動車メーカーがトミカ専用ペイントを発表
発表会の最初に、タカラトミー代表取締役会長の富山幹太郎氏はブランドを支えてくれたトミカのファン達、玩具関係者、そして車業界に感謝を語った。「トミカの歴史は日本の自動車産業の皆さんが築いてこられた車文化の歴史なくては語れません。自動車産業の皆様に、心から感謝を申し上げたいと思います」と富山氏は感謝の言葉を述べた。
トミカは「国産ミニカーを作ろう」という意図の元新しくミニカー専用工場を新設、社運を賭けたプロジェクトとしてスタートした。デザインにこだわるだけでなく、よく走り、耐久性も高く、ドアが開く、内装もしっかりあるなど高いクオリティを実現、50年を迎えてもまだ進化するミニカーブランドを作り上げた。
「時代の変化に対し、柔軟な姿勢で臨まなければトミカはただの小さな車の玩具になってしまいます。これからさらに50年、100年、本当に大事な者をしっかり見据え、進化続けていくその覚悟を持つことが大事だと思います」と富山氏は語った。
そのうえで、タカラトミーは50周年のキーメッセージを「いつだって、カッコイイ」と設定。品質や遊びやすさなど様々なものをきちんと実現しながら、「格好良さ」を忘れずに追求する。それは現実の車と同じ事だという。この「いつだって、カッコイイ」を掲げ、トミカに取り組んでいくとのことだ。
発表会の司会を務めたフリーアナウンサーの安東弘樹さんと、小林摩耶さんはどちらも車好き、トミカ好きだという。安東さんは自動車のコラムを担当するほどの知識の深さで知られている。小林さんも150台を超えるコレクションを所有しているという。
発表会の目玉となったのは、4月より発売が開始される「トミカ50周年自動車メーカーコラボプロジェクト」。ホンダ、トヨタ、日産の各担当者が社内コンペで決定された特別仕様のカラーリングを設定、その設定の思いなどを語った。これらの商品の価格は、各800円(税別)。
4月に発売される「Honda シビック TYPE R トミカ50周年記念仕様 designed by Honda」を手がけたのは、本田技術研究所の柿沼秀樹氏。赤と金の「おめでたい色」を目指すと共に、空気の取り込み口などをラインで示すことで、トミカを手に親が車の説明を子供にする「親子の会話」を目指したという。
6月発売の「トヨタ GR スープラ トミカ50周年記念仕様 designed by Toyota」は、トヨタ自動車の多田哲哉氏が担当。多田氏は「上から見たときのデザインにこだわった」とのこと。多田氏は実車のデザインにも触れた。車は運転していると自分では見れない。自分の車をビルなどに映して眺める人も少なくないとのこと。その中でこだわるのがサイドミラーに映るリアフェンダー。ここには強いこだわりを持っているとのことだ。
8月月発売の「日産 GT-R トミカ50周年記念仕様 designed by NISSAN」の日産自動車の田村宏志氏は、リフトで持ち上げた底面までもこだわっているとのこと。多田氏は記念商品も持って会場に来ており、日産の歴史と共に進むトミカの魅力を語った。
会場では「トミカのこれまでと未来」を見ることができた。これまでの好評だったトミカや、ジオラマ、さらに動力やサウンド機能など、様々な機能をプラスしたトミカなども見ることができた。圧巻はこれまでのトミカ商品を並べた階段状の展示台。まさに歴史が形になったかのような迫力がある。
そして今後の商品として発表されたのが「スーパースピードトミカ」。動力を使わずローラによってボタンを押し込む力を変換してハイスピードでトミカを押し出すサーキットで、ラップタイムや順位が計測できる。「プログラミングトミカ」は、ボードを並べることでプログラミングが可能な、STEM教材の要素を持つトミカだ。トミカはまだ進化し続けるのである。
50周年を記念したトミカは様々な施策を行なっていく記念商品はこちらになる。他にもイベントなど様々なものが行なわれるので、今後の情報を楽しみにして欲しい。