ニュース
アイ・オー・データ機器、新ゲーミングブランド「GigaCrysta E.A.G.L」を立ち上げ
ライブストリーム機器、ゲームキャプチャボード、ゲーミングSSDを続々発表
2019年9月16日 00:16
- 9月14日、15日開催
- 会場:幕張メッセ
周辺機器メーカーのアイ・オー・データ機器は、東京ゲームショウで、ゲーマー向けの新ブランド「GigaCrysta E.A.G.L(ギガクリスタ イーグル)」を立ち上げ、ローンチラインナップとしてゲーマー向けのSSDやPC向けビデオキャプチャボード、ライブストリーミングBOXなどを発表した。発売時期は10月下旬から年内を予定。
「GigaCrysta」は、同社が誇るゲーミングモニターのブランド。10年以上にわたって使用されている“高画質化技術”をイメージしたブランドネームであるため、これをそのまま他の周辺機器にも適用してしまうと違和感が生まれてしまうため、新たに姉妹ブランドを立ち上げる運びとなった。
新ブランドの説明を行なったアイ・オー・データ機器 販売促進課 課長の西田谷直弘氏は、6年前に同社が東京ゲームショウに初出展した時と現在を比較してゲーム市場が大きく変化していることを指摘。西田谷氏は、ゲームそのものに対するニーズの増大、それにともなうゲーム配信のニーズの増大、そしてeスポーツの盛り上がりの3点を挙げ、ゲームライフを充実させるために使用するデバイスの多様化に対してフル対応するために姉妹ブランド「GigaCrysta E.A.G.L(ギガクリスタ イーグル)」を新たに立ち上げたことを明らかにした。
E.A.G.L.はそれぞれEnjoying、Advance、Gaming、Lifeを意味し、「一歩進んだゲームライフを楽しんで貰いたい」という願いが込められている。今回は、ゲームキャプチャーとストレージの新製品が発表されたが、今後、あらゆるデバイスに広がっていく可能性があるという。
今回発表されたのは、ストレージが2製品、ゲームキャプチャーが1製品、配信機器が1製品で、いずれも既存モデルの上位に位置するか、今回新たに新設されたゲーミングデバイスだ。
まずストレージから見ていくと、アイ・オー・データユーザーにとっては待望となるM.2タイプの内蔵型SSD「SSD-GC」シリーズと、USB接続の外付け型SSD「SSPX-GC」シリーズ。共に256GB、512GBの2ラインナップで、想定価格は、「SSD-GC」256GBモデルが約10,000円、512GBモデルが15,000円、「SSPX-GC」256GBモデルが約9000円、512GBモデルが約15,000円を予定。発売時期はいずれも10月下旬頃を予定。
担当者は「残念ながら光りませんが(笑)」と、先手を打つように海外のゲーミングデバイスのように光らないことを教えてくれたが、「GigaCrysta E.A.G.L」ローンチデバイスとなるこの2製品は、アイ・オー・データらしいゲーマー本意のプロダクトになっている。
中でも特徴的なのは、「かんたんPCゲーム移行アプリ」の存在だ。ゲームをインストールするストレージを変更する場合、プラットフォーム側でインストール先の移行をサポートしていない場合、再ダウンロード、再インストールの手間が必要になる場合があるが、「かんたんPCゲーム移行アプリ」は、ワンタッチで移行してくれるツールだ。
実際に実機によるデモも行なっていたが、既存ストレージ(他社製も含めてHDD、SDDが対象)から、「SSD-GC」シリーズもしくは「SSPX-GC」シリーズに対して、ワンボタンでゲームのインストールデータが移行できる。ゲームがストレージインストールに移行してからしばらく経つが、アイ・オー・データはこういう意外と面倒くさい部分を先回りしてまるっとサポートしてくれる。地味にありがたい機能だ。
次にゲームキャプチャーについては、従来のアイ・オー・データのゲームキャプチャーデバイスが、オールプラットフォームで使用できるボックスタイプだったのに対して、「GigaCrysta E.A.G.L」ブランドとして登場するゲームキャプチャーデバイスは、PCIeタイプのビデオキャプチャーボードだ。
ソフトウェアエンコードタイプで、ありあまるPCパワーを駆使して4K/60fpsキャプチャ(2K/240fps)を実現。誰でも簡単に4K/60fpsキャプチャが実現できるところが特徴となっている。2019年内発売予定で、価格は3万円後半から4万円弱を予定。
最後に紹介するライブストリーミングBOX「GV-LSBOX」は、現在eスポーツ運営会社が使っているようなスイッチャーを含む配信機器の機能を、個人配信者向けに1台に落とし込んだ、新しいタイプのゲーミングデバイスだ。
基本スペックとしては入力・出力とも1,920×1,080/60fpsまで対応し、入力はHDMI×4、3.5mmミニジャック×4と4つの入力までカバーできる。出力もHDMI×2で、メインとサブに同時出力が可能。RTMP配信形式に対応しているため、YouTube、Twitch、ニコニコ動画など主要な動画配信プラットフォームへの配信に対応しており、かつ3ストリーム同時配信も可能。配信しながら同時に録画も可能で、合成映像も含めて3つの入力映像を同時録画できる。
この製品がインパクトがあるのは、複数の入力ソースによる配信では必要不可欠とされてきたPCが不要になるところ。この1台で、PCを含むゲーム機と、複数のビデオカメラの映像を一度に入力し、手元のボタンで簡単に切り替えながら1人でリッチなライブストリーミングが可能となる。
実際に試してみたが、1画面モードを基本に、4つのソースの映像を同時に出す4画面モード、ピクチャーインピクチャーなど様々な機能を備えており、個人やグループによる配信のレベルを1段も2段も引き上げてくれる。気になる価格は10万円以上ということで、価格がややネックと言えそうだが、リッチな環境で配信を行ないたい個人や、チーム単位でeスポーツ配信を行ないたいプロチーム、定期的にeスポーツ大会を配信しているeスポーツカフェ事業者などは十分検討に値するデバイスと言える。発売時期は年内を予定。