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JeSUブースでHADO体験会が行なわれ、責任者が今後の展望を語る

最終目標はサッカーを超える市場に

9月13日 開催

会場:JeSU eスポーツコーナー

 HADOは、meleapが開発したテクノスポーツである。meleapは、TGS 2019の直前JeSUの正式会員となっており、TGSでも9月13日、ホール9のJeSUのeスポーツコーナーで、HADO体験会やエキシビション、今後の展開に関する発表が行なわれた。

 HADOは、スマートフォンを装着して利用するGear VRタイプのHMDと利き腕に装着するスマートフォンなどの端末を装着して戦う、身体を使った新しいテクノスポーツだ。正式ルールでは3vs3のチーム戦でプレイするのだが、スペースが狭いこともあり、TGSでは1vs1の個人戦での体験会が行なわれていた。

 HADOのルールやプレイの様子は下の写真を見ればわかるだろうが、ドラゴンボールの世界でやるドッジボールみたいなスポーツだ。ルールはシンプルで、身体を使った操作も簡単だ。筆者も初めてHADOを体験したのだが、予想以上に楽しく、もっと俊敏に動ける若いときにHADOがあったらなあという感想であった。

テクノスポーツ「HADO」のプレイ中の様子。これは第三者視点の映像で、プレーヤーが見ている映像とは別だ
ホール9にあるeスポーツコーナーのJeSUブースで、HADOの体験プレイが行なわれていた。HADOの正式ルールでは、3vs3のチーム戦となるが、体験プレイではブースの面積も限られてるため、基本的に1vs1の個人戦で行なっていた
HADOのハードウェア。HMD部分にiPhone 8を、腕に装着する端末としてはiPod Touchを使っている
HADOのルール。本来は3vs3で戦うチームスポーツであり、試合時間は80秒。ライフは4つ与えられ、全て失うと相手チームに1ポイント入る
攻撃と防御の仕方。端末を装着した側の腕を上げると、エナジーゲージがチャージされる。チャージが溜まっている状態で、腕を前に素早く伸ばすと、エナジーボールを発射できる。チャージは最大5発分まで溜められる。また腕を下に下げると、シールドゲージが溜まり、最大まで溜まったら、腕を振り上げると目の前にシールドが出現する
対戦開始前に、腕に装着した端末を使ってパラメーターのカスタマイズが可能。パラメーターは、バレットスピード、バレットスケール、チャージスピード、シールドストレングスの4つで、合計10までパラメーターを割り振れる
初心者にお勧めのカスタマイズ例。ボール速度を重視したスナイパーや巨大ボールでトドメをさすフィニッシャーなど。チーム戦の場合は、チームメイトそれぞれに役割を持たせるのがよい
このように利き腕にモーションセンサーの役割をする端末を装着する
端末を装着した腕を上げると、エナジーゲージがチャージされる
エナジーゲージが溜まったら、腕を前に素早く伸ばすことで、エナジーボールが発射される。頭を動かすことで、照準を合わせることができる
HADOのトップチームのひとつ「わちゃごな☆ピーポー」のメンバー同士の戦い
さすがにトップチームのメンバーだけあり、ステージをフルに使って動き回りながら戦いを進めていた
第三者視点から見ると、こんな感じであった
「わちゃごな☆ピーポー」の二人

【【HADO 14】「わちゃごな☆ピーポー」のメンバー同士の戦いの様子】

 体験会は12時30分まで行なわれ、その後、取締役CCOの本木卓磨氏がHADOの今後の展開についての講演を行なった。その要旨は以下の通りだ。

 HADOは、現在世界26カ国、65か所に店舗を展開しており、延べ160万人以上がプレイしている。世界大会もすでに3回行なわれており、昨年の世界大会では優勝賞金200万円をかけて、世界7つの国と地域から選手が参戦した。4回目となる今年の世界大会は、2019年12月15日に渋谷ヒカリエ9階のヒカリエホールで開催される。

 2019年から2020年の展望としては、HADOの公認チーム数は現在30程度だが、これを100まで増やし、HADO常設店舗数も増やして、競技力を底上げしたい。また、その先の2021年には、国内でプロリーグを開催し、世界の放送ネットワークを開拓していきたい。すでにフィリピンの最大手メディア企業であるABSと業務提携を結んでおり、8月25日からフィリピンの全国放送でHADOの番組が始まっている。世界各国でプロリーグが開催されることを目指し、最終的にはサッカーを超える市場を作りたい。サッカーはスポーツ界最大の市場であり、簡単なことではないが、それができたら人類史に残る偉業となるだろう。

meleapが2019年~2020年に予定している取り組み。公認チーム数を現在の約3倍の100にしたいとのことだ
すでにフィリピンの最大手メディア企業「ABS」と業務提携を結んでおり、HADOのテレビ番組がはじまっている

 最後にゲストとして、JeSUの副会長浜村弘一氏が登場。「HADOはeスポーツなのか?」という問いについて、浜村氏は「VRやARもeスポーツとして扱われており、HADOもeスポーツの幅を広げるものとして期待している」と答え、「HADOは文化として世界に定着するか?そのためには何が必要か?」という問いについては、浜村氏は「やってみるととても面白いので、体験してもらえる場所を増やすことが大切だろう」。本木氏は「JeSUと連携して、何かやっていければと思っています」と答えた。